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2010年(平成22年)  9月 23日(第4601号)





IWA世界会議が開幕/モントリオールで
 IWA(国際水協会)の第7回世界会議が19日(現地時間)、カナダのモントリオールで開幕した。主催者によると、24日までの期間中に世界130カ国から約4千人の水関係者が集まる見通しで、参加者は水に関するさまざまな課題を解決するため、活発な議論を展開している。日本からは約110人が参加し、口頭・ポスター発表や各種セッションで取り組み・知見を報告しているのをはじめ、20日に始まった展示会には、国内の団体・企業によるジャパンパビリオンを設置、水に関する技術・ノウハウの高さをアピールしている。また、初日に行われた開会式では、丹保憲仁・北海道立総合研究機構理事長が“会長大賞”ともいうべき「プレジデンシャル・アワード」を受賞したほか、前日のプレジデントディナーでは松井三郎・京都大学名誉教授がIWA名誉会員を授与され、日本が存在感を発揮している。


画期的な消化ガスエンジン/土木研究所が開発
 全国の中小規模の下水処理場に朗報だ。独立行政法人土木研究所が開発した「小型で低コストな消化ガスエンジンシステム」が実用化の段階を迎えた。その成果が15日、都内で行われた土木新技術ショーケースで披露された。
 全国298箇所の下水処理場では下水汚泥の嫌気性消化が行われているが、そこから得られる消化ガスの約3割は利用されず、焼却処分されているのが現状。消化ガスによる発電を行えば処理場で必要な電力が得られるが、その設備が高価なことから特に中小規模の処理場では普及が進んでいない。
 そこで土木研究所では民間企業と共同研究を行い、小型で低価格、低維持費を達成した発電用消化ガスエンジンシステムを開発した。函館湾浄化センターで約40日間の連続運転を行った結果、日平均の周波数、電圧、電流、日総電力量が安定しており電力の安定供給可能なことが確認されている。このシステムは研究成果を基に、(株)大原鉄工所によって実用化されている。

日本の水道技術を紹介/IWAジャパンパビリオン
 日本水道協会と日本水道工業団体連合会主催のジャパンパビリオンには、企業関係では大成機工やメタウォーター、東京水道サービスが出展、パネル展示を通じて製品・技術をアピールしている。また、東京都水道局はペットボトル水「東京水」を持ち込み、同局が進める高度浄水処理のレベルの高さを試飲してもらうことで訴えている。2011年に東京で開催されるIWA―ASPIREについてもパネルを展示し、参加を呼びかけている。

丹保理事長に賞賛の声
 丹保憲仁・北海道立総合研究機構理事長がIWA「プレジデンシャルアワード」を受賞したことについては、会議に参加した日本人関係者からも賞賛の声が相次いだ。丹保理事長は「長い間仕事をしてきたが、このように評価されるのはありがたい」と受賞の感想を語っている。
 自身もIWA副会長を務めた大垣眞一郎・国立環境研究所理事長は「国際社会で貢献していくことは大変なこと。それを長年続けてきた丹保先生に改めて敬意を表する」とコメント。

検査の一時停止処分を通知/日水協検査部
 日本水道協会検査部は8日、同協会対象検査工場(新日本製鐵(株)君津製鐵所・鋼管工場)に対し、亜鉛めっき付着量不足に伴う検査の一時停止処分の措置を講じたことを明らかにした。
 同協会によると、今月2日に実施した臨時工場審査で亜鉛めっき付着量に関する試験データの改ざんが判明。改ざんは、同製鐵所が外部委託しているめっき作業工程におけるもので、8日に開催された検査事業委員会で処分が決定した。検査の一時停止期間は今月2~22日で、当面の間、検査証印の検査前表示を禁止し、同委員会への報告と承認を経た上で解除することになる。

来年4月に経営統合/ハネックス日本ゼニスパイプ
 下水道関連のコンクリート二次製品の製造・販売を主力事業とするハネックス(仙波不二夫社長)と日本ゼニスパイプ(塩見昌紀社長)は17日、来年4月1日をめどに経営統合すると発表した。
 経営統合方法は、株式移転により共同持株会社を設立して両社を完全子会社化して実施する。両社は上場を廃止し、完全親会社となる共同持株会社が上場申請を行う。上場に関する方針決定は、10月下旬をめどに行う。新たに設立する会社の新商号・所在地についても、10月下旬に発表する。

サウジ公団の委託研究で技術的検討開始/メタウォーター
 メタウォーターはこのほど、サウジアラビア海水淡水化公団と委託研究契約を締結し、海水淡水化分野での事業展開に向け、技術的な検討を開始した。
 委託研究の内容は、RO膜を用いた海水淡水化システムの前処理用に同社のセラミック膜を適用するとともに、プラントのオペレーションシステムも独自に構築し、高流束(150L/平方m・時以上)での安定運転をめざし実証実験を行うというもの。同公団の脱塩研究所に実証プラントを建設し、各種データを蓄積する。契約期間は2012年3月まで。

水事業で中国大手企業と提携/住友商事
 住友商事と中国住友商事は17日、中国の大手水事業会社の北京首創股份有限公司(北京キャピタル)とその100%子会社である首創(香港)有限公司(北京キャピタル香港)と提携して、中国で水インフラ事業を展開すると発表した。
 住友商事グループは、提携の一環として、北京キャピタル香港と共同で香港に事業投資会社を設立し、これまで北京キャピタルグループが中国山東省と浙江省で行っていた下水処理事業に参入する。同グループは、事業投資会社の株式を40%保有するとともに、役員を派遣し、3年後には約500億円の投資規模をめざす。

盛岡市上下水道局料金徴収委託/委託期間は5年間
 盛岡市上下水道局は水道料金等徴収業務委託を平成23年4月から実施すると発表した。業務委託により民間活力の導入による顧客満足度の向上とサービスの充実、経費削減等により水道経営の効率化を図る。これに伴う受託事業者の選定を公募型プロポーザル方式により行う。

四日市市で全国大会/日本技術士会
 日本技術士会(会長=高橋修・日本工営相談役)は9月24~27日、三重県四日市市で「中部より世界へ、技術ルネッサンス―歴史から学ぶ科学技術の明日―」をテーマに第37回技術士全国大会を開く。25日9時30分からは四日市市文化会館で科学技術21部門の技術士が参加した記念式典・シンポジウムが開かれる。問い合わせは事務局(TEL03―3459―1331)まで。

ツアー締切迫る/宜興市、上海万博
 中国宜興市人民政府・江蘇宜興経済開発区が企画している、同区と上海万博視察ツアーの参加申し込み締め切り日(28日)が迫っている。視察ツアーは10月16日から19日までの3泊4日で、初日から3日目午前中まで宜興市に滞在。同日午後に上海へ移動し、万博を視察する。
 江蘇宜興経済開発区は総面積98平方キロの工業団地で、バイオマスなど新エネルギー関連産業の中国における一大拠点。同分野で高い技術力を持つ日本の中小企業を積極的に誘致している。
 問い合わせ、申し込みは江蘇宜興経済開発区日本連絡事務所(TEL042―360―9971)まで。

来場者数100万人を達成/大阪市水道局水道記念館
 大阪市水道局の水道記念館では10日、来館者数が100万人を達成した。100万人目は初めて来館した吹田市の主婦・小西玲子さんで、くす玉割りや記念品贈呈などのセレモニーを行った。

水質検査の信頼性確保に向け/武蔵野大学客員教授 安藤正典氏
 水質検査に注目が集まっている。昨今、検査データの改ざん事例が報告されるなど、信頼性の低下が叫ばれ、その背景には登録検査機関への低価格での委託があるとの指摘もある。事態を重くみた厚生労働省は今年「水質検査の信頼性確保に関する取組検討会」を設置。信頼性確保に向けて水道事業体、登録検査機関、国のそれぞれが取り組むべき具体的事項を示したところ。本紙では検討会で座長を務めた安藤正典・武蔵野大学客員教授に改めて、水質検査の現状などについて聞いた。安藤氏は「水道事業体も登録検査機関も自分たちが何をすべきかを考えてほしい」と強調する。