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2012年(平成24年)  9月 20日(第4770号)





世界のパワー 結集訴える/IWA釜山会議が開幕
 IWA(国際水協会)の第8回世界会議が16日、韓国・釜山のBEXCOで開幕した。84の国・地域から水の専門家3200人が出席し、21日まで約900編の口頭発表、106の分科会、86のワークショップを行う。参加者は直面する様々な課題を解決するため、活発な議論・討議を行う。日本からも多くの参加者があり、口頭・ポスター発表、セッションで最新の成果や知見を紹介するなど、存在感を発揮している。また、開会式では、IWA副会長を務めた大垣眞一郎・国立環境研究所理事長が特別功労賞(アウトスタンディング・サービス賞)を授与された。

“コストキャップ型”を検討/愛知県美浜町でケーススタディ/国交省・下水道モデル事業
 国土交通省下水道部は下水道整備が遅れている地域での下水道普及を進めようと、新しい切り口の検討を開始する。コストの上限を決めるという意味で「コストキャップ型」下水道と呼ぶ。厳しい地方財政を前提に投資可能額を設定し、どのような建設と維持管理を目指すかを検討するものだ。
 愛知県美浜町を対象に調査・ケーススタディを行うことにした。調査では、現状把握や下水道整備区域の想定といった準備、維持管理費や料金収入、起債の返済額などから建設費の費用を割り出し、それに見合った整備手法の検討などを行う。
 整備手法には例えば、これまで同部が各地で社会実験を行い、実用化もされてきている「下水道クイックプロジェクト」の技術を組み合わせたり、設備の海外調達などが考えられる。維持管理手法では、超長期的な包括委託も検討例に挙げられるという。美浜町がモデル事業の第1号だが、同部によれば他の市町村でも実施する可能性もあるという。

中国で再生水利用会議/日中韓で基準の方向性共有
 下水の再生利用と水環境保全に関する国際ワークショップ(主催=京都大学、清華大学ら)が3日、中国の清華大学で行われ、翌日の4日には第4回RWUUA(都市における再生水利用)会議が深セン市内のホテルで開催された。会議の結果、適切な再生水の利用に関する基準の方向性が3カ国で共有され、今後は具体内容案を作成する作業を進めることになった。

プレゼンで積極的に情報発信/官民連携で日本の技術紹介/IWAジャパンパビリオン
 17日に開幕した展示会には、日本水道協会と日本水道工業団体連合会主催のジャパンパビリオンが設置され、官民が連携して日本の技術・ノウハウの高さをアピールしている。出展者は、日水協、水団連、クボタ、コスモ工機、大成機工、東京水道サービス、日立製作所、明電舎、東京都、横浜市、北九州市、福岡市。
 今回の大きな特徴は、パビリオン内にプレゼンコーナーを設けたことだ。連日、テーマ別に出展者が特別セミナーを行い、積極的に情報発信している。また前回のカナダ・モントリオールで行われた展示会と比べると小間数、出展数ともに倍増している。

IWAボードメンバーに古米東大教授/'18世界会議は東アジアで
 15日、IWA世界会議に先立って韓国・釜山で理事会が開催され、副会長の選挙や2018年世界会議の開催地域の選定を行った。日本からは副会長に古米弘明・東京大学大学院教授が立候補。古米教授は惜しくも落選したが、Board of Directorに選出された。日本からボードメンバーが出るのは、大垣眞一郎・国立環境研究所理事長が副会長を務めたとき以来。

検査施行要項等専門委開く/日水協
 日本水道協会は8月31日、第34回検査施行要項等専門委員会を開催した。水道用ステンレス鋼鋼管と同継手の検査施行要項の改正について審議した。改正は、JWWA規格が今年3月23日に改正されたことを踏まえてのもの。なお、正副委員長を互選し、委員長は大阪市水道局の大久保忠彦・技術監理担当課長が務めている。

GX形管を本格採用へ/更新量増で経済性など重視/横浜市水道局
 横浜市水道局は、14日に局内で開催した技術部長会でダクタイル耐震継手の新管種・GX形管を平成25年度工事から本格採用することを了承した。技術部長会は、同局の技術系課長以上で構成され、同局の技術的諸課題の解決や、社会の変動に応じた新技術への積極的な対応を行うとともに、技術部門が実施する施策の意志決定機関的な役割も果たしている。GX形管は、NS形管などのこれまでの耐震継手管同様の耐震性を保有する上に経済性、施工性、長寿命というメリットが期待でき、管路耐震化を加速させたい同局の施策の方向性と合致した格好だ。

九州最大級の消石灰注入設備/荒木浄水場で順調に稼働/福岡県南(企)
 福岡県南広域水道企業団の荒木浄水場では3月末に、九州地方で最大級となる消石灰飽和溶液注入設備を導入し、設備の稼働から約5カ月が経つが、順調に稼働しているという。
 これまで、pH調整には苛性ソーダを使用していたが、消石灰飽和溶液注入設備の導入により薬品コストの低減が図れているという。また、浄水処理全体の薬品使用量も変わっていることから、今後はトータルでの薬品コストの比較を行っていきたいとしている。

奈良市水道事業管理者に就任した池田 修 氏
 7月1日付で、奈良市水道事業管理者に就任した池田修氏は、中央官庁や世界銀行、水道事業体、民間企業での勤務経験がある。
 「市長が外部人材の活用を推進していたこともあり、縁があって、奈良市水道事業管理者に就任しました。局職員の説明が一通り終了したところですが、要するに『施設更新の効率的な推進』に尽きると理解しています。単なる更新ではなく、人口減少などを見据えて取り組んでいきたいと考えています」

小水力発電の試運転進む/青山沈殿池に3基目を整備/横浜市水道局
 横浜市水道局が青山水源事務所(神奈川県相模原市)内に整備した小水力発電設備の試験運転が進んでいる。設備自体は昨年度末に完成していたが、同事務所にある青山沈殿池が耐震補強工事を行っているため水がなく運転することができなかった。夏期に入り水需要の増加に対応するため一時的に沈殿池を運用することになり、設備を運転することができるようになった。現在のところ、計画した通りの発電量を得られており、同事務所で使用する電力を賄うだけではなく、余った電気を売電できているという。

10月9日から4日間/地方支部規模で合同防災訓練/日水協中国四国地方支部
 日本水道協会中国四国地方支部は10月9~12日の4日間、合同防災訓練を開催する。昨年3月11日に発生した東日本大震災や、東海・東南海・南海の三連動地震の発生懸念などを踏まえ、『日本水道協会中国四国地方支部相互応援対策要綱』に基づき、円滑な相互応援活動や参加職員の知識・技術向上を図る。地方支部規模での合同防災訓練は全国初めてで、その成果に注目が集まっている。

東日本大震災被災自治体に自動車を譲渡/東京都水道局・下水道局
 東京都水道局と下水道局は、東日本大震災で被災した22自治体からの要請に基づき、所有している自動車(普通貨物自動車、小型貨物自動車、軽貨物自動車)計38台を無償譲渡する。内訳は水道局26台、下水道局12台。譲渡先は岩手県内の5自治体に11台、宮城県内の5自治体に13台、福島県内の12自治体に14台となっている。

水道工学研修が開講/32人の研修生が参加/国立保健医療科学院
 国立保健医療科学院の水道工学研修が18日から始まり、同日開講式が同院講義室で行われた。全国各地から参加した32人の研修生(水道事業体や水道行政担当部局の職員)は、10月26日までの約6週間にわたり、水道工学の最新の知識と技術を学ぶ。
 研修では、水道界を代表する講師陣からの講義や、実際の施設を見学する実地見学、そして研修の後半では設定したテーマについて研究を行う特別研究が予定されている。特に特別研究は、社会人である研修生が日頃の業務を離れ、一つの研究に没頭できる貴重な機会となっている。研修中に2回行うセミナーでは、震災関係と利根川水質汚染事故関係をテーマにする。

木曽三川流域のマスコットキャラクターが決定/名古屋市上下水道局
 名古屋市上下水道局が募集していた木曽三川流域の水環境保全に係わるマスコットキャラクターが決定した。最優秀賞に選ばれたのは徳島市の増田智子さんの作品「かわたん」。応募数949作品の中から流域自治体の審査により選ばれた。

下水広報ポスターを発行/若手職員らのPRチームで/京都市上下水道局
 京都市上下水道局は下水道の日にあわせ、PRポスターを発行した。局の若手職員で構成する下水道PRプロジェクトチームが企画し、下水道幹線内に立つ職員をモノクロ写真で捉えた“渋い”ポスターに仕上がっている。

公共建築賞優秀賞を受賞/コンセプトを高く評価/都水道局研修・開発センター
 東京都水道局の研修・開発センターが、第13回公共建築賞優秀賞に選ばれ、さきごろ表彰式が行われた。技術継承のための施設であることや、玉川浄水場緩速ろ過池の壁を保存して活用していること、他の水道事業体・団体にも利用され公共建築物として価値が高いことなどが高く評価された。

下水汚泥から水素ガス製造/HIT事業研究会を立ち上げ/下水道資源活用の新メニューに/JBEC、大和リース、豊田通商、三井化学
 ジャパンブルーエナジー(JBEC)、大和リース、豊田通商、三井化学の4社は、HIT(Hydrogen Innovation Town)事業研究会を発足させ、下水汚泥から水素ガスを製造する実証試験に着手した。下水道システムにおける再生可能エネルギー活用の新たなメニューとして普及するのか、動向に大きな注目が集まる。
HIT事業研究会は、JBECのバイオマスガス化技術「BLUE(ブルー)タワー技術」を核に、低炭素・循環型の街づくりに貢献すべく「地産地消型の水素イノベーションタウン」実現をめざす。
 現在、一般的には化石燃料を原料として水素を製造しているが、研究会は代替原料として下水汚泥に着目。各地の下水処理場にブルータワー技術を導入することで、バイオ水素「BLUE水素」を製造し、将来普及が見こまれる燃料電池自動車や定置型燃料電池などに供給する構想だ。

水質管理の本質見直しを/水質汚染対応で知見深める/浄水技術講演会
 浄水技術研究会(会長=森田豊治・イー・ジー・エス代表取締役)は11日、自動車会館で第11回浄水技術講演会を開いた。テーマは水道水源への汚染物質混入とその対応策。
 浅見真理・国立保健医療科学院上席主任研究官は、利根川流域にヘキサメチレンテトラミン(HMT)が流入した事故について「化学物質対応への対応で重要なのは物質と廃棄物の管理。水質基準や環境基準、排水基準だけでは対応できない。放射性物質は事故直後の対応にかかっている」とし、「水質検査が形式化している傾向がある。連続測定を重視し、水質管理の本質を見直すべき」と注意を促した。

世界の水関連企業200社が出展/サムスンの膜に注目/メタ、ナガオカら日本勢も存在感/IWA展示会
 17日、第8回IWA世界会議の展示会が韓国・釜山のBEXCOで開幕した。世界の水関連企業200社が最新技術を披露した。とりわけ、目立ったのがサムスンやLG、ドゥサン重工業などの地元韓国企業。特にサムスンは、展示会で膜モジュールの実機を初公開し、水事業にも積極的に進出することを打ち出していることから特に注目を浴びていた。
 サムスンが紹介したのは、PVDF製のUF膜。ブレードを入れて製造する補強膜で、破断のリスクが低い。糸の内径が0.1mmと太いことで、圧力損失が少なく省エネを実現。また、コストパフォーマンスに優れ、長寿命だとしている。今後は韓国、中国、アメリカなどで普及させていきたいとしている。膜はSAMSUNG CHEIL INDUSTRIESが製造している。

UAEで相次いで受注/RO膜の普及拡大へ/東レ
 東レは6日、アラブ首長国連邦(UAE)の2首長国で海水淡水化プラント向けの逆浸透膜を相次いで受注したと発表した。2つのプラントの合計造水量は日量11万3000立方㍍で、いずれも2013年に稼働する。同社は2件の受注を機にアラビア湾内でのRO法の普及拡大に努める。
 同社のRO膜「ロメンブラ」は、アジュマーン首長国のアル・ザウラ海水淡水化プラントとラス・アル・ハイマ首長国のガリラ海水淡水化プラントに納入される。いずれもUAE電力・水庁の管轄する施設。

ドーム工法実績が100基突破/アルミ屋根協会総会
 アルミニウム合金製屋根工法協会(会長=澤井信樹・三井住友建設常務執行役員土木本部副本部長)は11日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で第11回定期総会を開いた。平成24年度の事業計画や予算を決めた。また、平成24年9月現在のドーム工法、覆蓋工法の実績を公表した。
 澤井会長は「実績は、ドーム工法で6基、覆蓋工法で16池増加した。新型アルミ屋根工法のコーンルーフ工法は静岡市や新居浜市で採用があった。またウォーターラッピング工法も広島県企業局や斑鳩町で採用された」と採用動向を説明した。
 具体的な実績は、ドーム工法の累計実績が101基で、その内訳はウルトラドーム工法が21基、アルトラス工法5基、ドームトラス工法71基、新型アルミ屋根工法4基となっている。また覆蓋工法の累計実績は460池で、建屋式4池、固定式36池、可動式420池。

AMテーマに夏期講座/水コン協関西支部
 全国上下水道コンサルタント協会関西支部(森一英支部長)の平成24年度「上下水道事業とアセットマネジメントについて」に関する夏期講座が6日、大阪市北区の昭和設計大阪ビルで開催された。
 上下水道事業の資産は合計で120億円(水道40億円、下水道80億円)といわれている。これら資産の適正な維持管理及び計画的な改築更新のためにはアセットマネジメントの導入が不可欠といわれている。

12月に第7回上下水道膜セミナー/横浜・川井再整備で特別講演も/膜分離技術振興協会
 膜分離技術振興協会は12月6日、横浜市中区のワークピア横浜で第7回上下水道膜セミナーを開く。協会監修の「浄水膜第2版」をテキストとして使い、浄水膜の基礎、制度と実用例を解説する。
 また、横浜市水道局の清塚雅彦・浄水部長を講師に招き、「膜ろ過方式を採用した川井浄水場の再整備事業」と題した特別講演も予定している。翌7日には、再整備工事中の川井浄水場を見学する。