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2012年(平成24年) 11月  8日(第4782号)





J―STEP開始/次世代の管路構築/産・学・官の研究成果に期待集まる/水道技術研究センター
 水道技術研究センターが、浄水技術委員会と管路技術委員会を相次いで開催した。公益財団法人移行後、初めての両常設委員会となった。浄水部門の注目は、今年度から開始の「J―STEP」。東日本大震災を踏まえ、今後の水道システムがどうあるべきかという視点で研究されるものだ。管路部門では次世代管路の構築をめざした「Pipe Stars」が2年目を迎え、佳境に入っている。老朽化施設の更新や災害対応をはじめ、課題山積の水道界。同センターの研究が、課題解決の足がかりになる。産・学・官が英知を結集させる研究成果への期待は大きい。
【浄水技術委員会】
 第1回浄水技術委員会は10月30日、発明会館で開かれた。今年度スタートした3年計画の産官学共同プロジェクト「J―STEP(しなやかな浄水システムの構築に関する研究)」など注目のプロジェクトについて活発な議論が展開された。委員からは「過去の類似の調査研究結果や参考にすべき知見を踏まえて、新規プロジェクトの意義を明確に打ち出してほしい」との指摘があり、e―WaterやAqua10など、過去のプロジェクトの成果を継承しつつ、水道事業の課題解決にこれまで以上に貢献する成果が期待されていると言えそうだ。
【管路技術委員会】
 10月26日にはセンター内で第1回管路技術委員会(委員長=林秀樹・横浜市水道局担当理事給水部長)を開いた。平成24年度の研究事業の状況や今後の活動について、事務局の報告をもとに事業体と関係企業の委員が意見交換した。
 自主研究事業では、維持管理中心の時代に即応した漏水防止マニュアルの作成を進めている。25年1月の発行に向け、今月開催する委員会で最終調整を行う。
 「Pipe Stars」(共同研究事業)では、第1研究委員会で進めている維持管理マニュアルの作成と並行して、「予防保全型維持管理の重要性評価手法の研究」を重点研究テーマに追加。今年度は、全国ベースの実態調査とケーススタディを行う。第2研究委員会では、ITや情報システムを活用した管路情報の利用促進をテーマに検討する。

広島で下水汚泥セミナーを開催/汚泥燃料化など報告/下水協
 日本下水道協会は1、2日、第25回下水汚泥の有効利用に関するセミナーを広島市内で開催した。事業体・団体の事例報告や企業の技術発表、特別講演、施設見学などが行われ正会員ら約110人が出席した。

「水の安全守る女性」テーマに交流会/福岡女子大
 「生活の水の安全を守る女性たち」をテーマに福岡女子大学が11月30日午後2時より産学官技術交流会(後援=日本水道協会・福岡市水道局ほか)を開く。水環境や水道水の安全を守るために働く女性たちに現状や課題、将来の夢などについて語ってもらう。

基本法早期成立求め再度緊急要請
 水循環基本法の早期成立を求め稲場紀久雄・大阪経済大学名誉教授らが2日、要請活動を行った。先月10日に実施したのに続くもの。

下水汚泥焼却設備を全面更新・順調稼働/混合ケーキを二段燃焼/2系列で400t―WB/日を処理/神戸市・東部スラッジセンター
 神戸市唯一の下水汚泥焼却施設「東部スラッジセンター」で、汚泥焼却設備の全面更新が完了し、順調に稼働している。混合ケーキ(直送用と乾燥用)を流動床式燃焼炉で二段燃焼し、2系列合計で400t―WB/日の処理が可能。工事は同市初の高度技術提案型総合評価落札方式で施工企業を選定し、デザインビルド方式を採用。設計・施工は神鋼環境ソリューション、運転・維持管理は同社・神鋼環境メンテナンス維持管理共同企業体が担当している。

タイ水道公社総裁が上田知事を表敬訪問/埼玉県
 埼玉県企業局では、平成23年度から3年間タイ地方水道公社(PWA)に対して、JICAの草の根技術協力事業を活用した「タイ・チョンブリ県における水処理技術向上支援プロジェクト」を行っている。7日、PWAラタナ・キティワン総裁らが埼玉県の上田清司知事を表敬訪問し、意見交換をした。

低炭素、再生エネで討議/下水道の価値多様化へ/大都市下水道局長会議
 大都市下水道会議(局長会議)が1日、京都市内の京都ガーデンパレスで開催された。東京都や20政令指定都市の局長らが参加するなか『低炭素化』や『再生可能エネルギー』をテーマに、各都市の取り組み状況や今後の課題について意見交換した。

最適な汚泥処理の提案募集/締切りは12月14日/横浜市環境創造局
 横浜市環境創造局は下水汚泥の処理・有効利用に関する事業への提案を募集している。様々な技術や事業形態のうち、横浜市の下水道事業において最適な汚泥処理・有効スキームはどのようなものか、「コスト縮減」「温室効果ガス削減」「事業継続」といった視点を考慮に入れた提案を募集する。募集は平成24年12月14日まで。
 同局では、市内で発生する年間約550万立方mの下水汚泥を北部汚泥資源化センターと南部汚泥資源化センターの2カ所で集約して処理していが、応募対象はその2カ所(北部南部いずれかのセンターのみの提案でも可)。

荒川・下水道フェスタを開催/埼玉県下水道公社
 埼玉県下水道公社は10月13日、戸田市にある荒川水循環センターで「荒川・下水道フェスタ2012」を開いた。2580人の市民が来場し、楽しみながら下水道を学んだ。同フェスタは、市民に下水道の重要性を理解してもらうために毎年開催しているもの。下水道施設を見学する探検ツアーや下水道わくわく検定、水質実験、下水道クイズショーなど、さまざまなイベントを行った。

水環境フェアに多くの家族連れ/神戸市建設局
 神戸市建設局西水環境センターは10月27日、「2012西水環境フェア『平磯探検隊』」を垂水平磯芝生広場(垂水処理場内)で開催した。同処理場内の施設見学をはじめ、地元アイドルグループ「KOBerrieS♪」のライブなどステージイベント、高所作業車体験、消防車・白バイ・ゴミ収集車の展示などが行われ、多くの家族連れで終日賑わった。

水道界のゆるキャラに注目/ゆるキャラグランプリ
 今や、全国的に関心が高い『ゆるキャラグランプリ2012』に、水道界からもユニークなマスコットキャラクターが参戦中だ。今年、水道事業体からエントリーしているのは、前橋市水道局の「タンクくん」、横須賀市上下水道局の「アクアン」、堺市上下水道局の「すいちゃん」(10月19日現在)。

いわき市など復旧支援に尽力/26社に感謝状を贈呈/さいたま市水道局
 さいたま市水道局は昨年3月に発生した東日本大震災で、福島県いわき市や宮城県石巻市などへの応急復旧支援に尽力した、さいたま市管工事業協同組合(大澤規郎・代表理事)のメンバーである26社に渡辺收・同市水道事業管理者から感謝状を贈呈した。贈呈式は10月31日、同局庁舎で行われ、26社の代表者が出席した。

首都大でS50形ダクのデモ/優れた施工性に高い評価/栗本鐵工所
 栗本鐵工所は10月23日、首都大学東京で、10月から販売を開始した呼び径50の耐震管「S50形ダクタイル鉄管」の接合・解体のデモンストレーションを行った。首都大学東京の小泉明特任教授、稲員とよの教授、荒井康裕准教授、山崎公子助教、國實誉治助教、学生約20人がデモを見学したほか、実際に接合・解体を体験した。これまで呼び径50の耐震形ダクタイル鉄管は生産されておらず、水道事業体からは管網末端部までの耐震化や水需要の減少に伴う水量の適正化のニーズが寄せられていた。S50形の製品化により耐震化の促進に貢献するものと期待されている。

広範囲の調査を安全に短時間で/相関式漏水探索機を販売開始/グッドマン
 探索機・測定機の総合商社グッドマン(本社=横浜市、渡邊研一・代表取締役)は、長距離相関式漏水探索機「アクアスキャン610」の販売を開始した。ドイツのギューターマンの製品で、価格は280万円。
 アクアスキャン610は、管路などに周音マイクと発信機が一体となったセンサーを設置し、相関調査を行いリアルタイムで漏水箇所を特定する。本体にパイプの種類、口径、距離などのデータを入れるだけの簡単な操作となっている。マンホール蓋を閉じたままで1200mまでの長距離を一度に調査できるのが大きな特徴で、広範囲の漏水調査を安全に短時間で行える。少人数で短時間で調査ができるため、コストの大幅な削減にもつながる。

エネ消費実態の見える化を/一括管理するエネルギー管理システム/電気学会公共施設委
 電気学会・公共施設技術委員会は10月31日、東京都千代田区の同学会会議室で産業応用フォーラム「上下水道施設における環境負荷低減技術の現状と展望」を開き、上下水道分野の環境負荷低減技術の採用動向などを紹介したほか、水処理施設のエネルギー消費効率の改善を進めるための6項目からなる提言を明らかにした。
 「現在の水処理施設は、負荷ごとのエネルギー消費の測定・管理・分析が充分でなく、負荷ごとのエネルギー消費の推移・変化や、改善処置を施した場合の効果などが把握できていない」と指摘。エネルギー消費効率の改善を進めるためには「エネルギー消費実態の見える化が必要。現状の詳しい実態を把握し改善できそうなポイントを見つけ、改善の計画を立て、実施後の効果を確認するというプロセスを経る必要があり、詳細な計測と管理が欠かせない」とした。

震災時対応の事例を紹介/技術向上へセミナー開催/管路協関東支部
 日本下水道管路管理業協会関東支部(支部長=高杉憲由・高杉商事代表取締役)は10月25日、東京都千代田区の損保会館で下水道管路施設管理技術セミナーを開いた。同セミナーは、管路管理に従事する関係者の技術の向上が目的で、自治体やコンサルタント、同協会会員など141人が参加した。

渓流水の高濃度窒素が流出/放流水の河川影響も対策を/都市技術センター等3団体
 下水道講演会・意見交換会(主催=財団法人都市技術センター、NPO法人日本下水文化研究会関西支部、NPO法人下水道と水環境を考える会・水澄)が3日、大阪市下水道科学館で開催され、下水道事業体のOBら約40人が出席した。
 冒頭、主催者代表の山根和夫・財団法人都市技術センター理事長が「様々な観点で水環境保全へ」と挨拶。来賓の大屋弘一・大阪府都市整備部下水道室長は「泳げる河川復活を」、戸嶋透・兵庫県県土整備部下水道課長は「浸水や地震・津波対策などを推進」と述べた。

茅ヶ崎市の合流改善進む/掘削土を養浜材に再利用/水コン協会
 日本上下水道コンサルタント協会関東支部は10月30日、施設見学会を開いた。会員7社から、若手社員を中心に18人が参加。神奈川県の相模川流域下水道左岸処理場(柳島管理センター)の水処理施設と茅ヶ崎市が合流式下水道緊急改善事業で進めているシールド工事現場を見学した。
 茅ヶ崎市は、合流式下水道の緊急改善事業として、国道134号直下に雨水貯留管の築造を進めている。また、相模川流域下水道左岸処理場の一角を借りて設けた分級プラントでは、シールド工事で生じた掘削土から砂とれきを取り出す試みを行っている。砂ろ過した下水処理水を使って洗浄分級し、取り出した砂れきは、砂浜の浸食が問題となっている茅ヶ崎海岸の養浜材として再利用する。