共有私道の排水設備の円滑設置へ/事例・課題取りまとめへ勉強会/国交省

 国土交通省下水道部は共有私道における排水設備の円滑な設置の促進に向け、排水設備設置の手続きに係る考え方や事例、課題などを整理する。有識者、法曹、下水道管理者等を含む関係者からなる勉強会を設置、15日に第1回をオンライン併用で開催した。今回、民法改正と「共有私道ガイドライン」の改訂、勉強会における主な論点などについて議論したが、今後は来年1月と3月ごろに開催し取りまとめる。取りまとめ結果を自治体にフィードバックし、現場における取り組み促進につなげる。

「経営戦略」改定が着々/3万人未満簡水・下水の企業会計も/令和2年度末/総務省

 総務省自治財政局は、令和2年度末時点の経営戦略の策定状況や公営企業会計の適用状況を取りまとめ、公表した。

 同省は公営企業の経営戦略について令和2年度までに策定し、より質の高いものになるよう7年度までに見直すよう要請している。水道は「策定済」が1676事業(上水道1252、簡易水道424)で94・3%。「令和3年度に策定予定」が90事業、「4年度以降に策定予定」が12事業だった。工業用水道は「策定済」が123事業で86・0%。「令和3年度に策定予定」の20事業を合わせると100%になる。下水道は「策定済」が3414事業で96・2%。「令和3年度に策定予定」が111事業、「4年度以降に策定予定」が23事業だった。

県内水道の基盤強化、広域化へ/水道ビジョン検討会の初会合開く/神奈川県生活衛生課

県内水道の基盤強化、広域化へ/水道ビジョン検討会の初会合開く/神奈川県生活衛生課

 神奈川県健康医療局生活衛生部生活衛生課は8日、県内の水道の基盤強化に向けた「神奈川県水道ビジョン」の改定と、広域化の道標となる「神奈川県水道広域化推進プラン」の策定について、有識者などの意見を聞く場として設置した「神奈川県水道ビジョン検討会」の初会合を横浜市内で開催した。会長には小泉明・東京都立大学都市環境学部特任教授、会長代理には長岡裕・東京都市大学建築都市デザイン学部教授が選ばれた。議事では、水道ビジョン改定および水道広域化推進プラン策定の方向性や、県内水道事業の現状について事務局が説明し、構成員からはさまざまな意見が出された。水道広域化推進プランは令和4年度末までに策定・公表し、その内容を反映させた水道ビジョンは同5年度末までに改定・公表することとしている。

西長沢浄水場更新へ膜ろ過実験/水ingエンジ、メタと共同で/神奈川県内(企)

 神奈川県内広域水道企業団は、公募型共同研究「西長沢浄水場更新に係る水処理実験」の実験者を水ingエンジニアリングとメタウォーターの2社に決定し、5日に協定書を締結した。

 令和4年度から同浄水場の更新に向けた検討に着手することになっており、この一環として、膜ろ過方式による浄水処理プロセスが同浄水場の原水水質に適合し、安全かつ安定的な浄水処理が実現可能なことを前提としたうえで、膜処理を中核とした実験施設の処理水質が要求水準を十分満足することができるかを検証するために実験を行う。

効率的・効果的な管路更新へ/クボタの総合管路管理ソリューション提案に係る業務委託/管路の更新優先順位を決定/岡崎市上下水道局

 岡崎市上下水道局は、全国で初めてクボタの「総合管路管理ソリューション」提案に係る業務委託を行ったことを発表した。同ソリューション提案は、クボタグループが蓄積してきた技術・ノウハウを活かして、管路を複数の評価項目から総合的に診断し、それに水道事業体の方針を反映させて、AIを活用して総合評価を行うもので、大学との共同研究により最新の知見を取り入れることで従来技術と比べて精度向上を図っている。同局は効率的・効果的な管路更新につながり、水道事業のサービスレベルの底上げが図れることを期待している。

 同ソリューション提案は、これまでクボタグループが長年にわたり積み上げてきた技術・ノウハウ・各種管路データを基にして、老朽度、HR(Hazard Resilience、自然災害への耐性)、水理・水質、重要度の各評価項目の評価結果に、水道事業体の事情や方針を加味して、AIを活用した総合評価を行うことで、効率的・経済的な管路更新計画の策定につなげるサービス。

官学連携で広報PR共同研究/採用テーマにVR動画作成/大阪広域(企)

官学連携で広報PR共同研究/採用テーマにVR動画作成/大阪広域(企)

 大阪広域水道企業団は、近畿大学と共同研究プロジェクト「つなchan」をスタートさせた。同大学の岡本健・総合社会学部准教授ゼミの協力のもと、企業団の新たなPRコンテンツの開発や効果的なイベント実施方法に関する調査・研究を目的に実施する。

 「つなchan」の名称は学生が発案したもので、「近大マグロ=tuna」に加え、企業団と近大がつながる、企業団と住民が多くの水道管でつながっているなど、多くの意味が込められている。

 プロジェクトの第1弾は、採用広報活動の一環として、大学生をメインターゲットとしたVR体験コンテンツを制作する。浄水場等の取材や職員インタビューのほか、360度カメラで撮影した映像を盛り込み、学生に浄水場で働く具体的なイメージを持ってもらえるようなコンテンツを目指す。

時間75mm対応を目標整備水準に/次回委で報告書案を討議/東京都下水道局

時間75mm対応を目標整備水準に/次回委で報告書案を討議/東京都下水道局

 東京都下水道局は8日、今後の下水道浸水対策のあり方検討委員会(委員長=森田弘昭・日本大学生産工学部教授)の第2回会合を開き、今後の目標整備水準や対策地区の選定方法、ソフト対策のさらなる充実を論点に討議した。

 議事では、まず同局担当者から、今後の整備水準、事前防災の観点などを踏まえた新たな重点化地区の選定方法、ソフト対策も含めた関係者との協働の方向性について説明があった。

国内最大級のDB管路整備/大阪広域(企)から受注/奥村組土木興業、クボタ、クボタ建設

 奥村組土木興業、クボタ、クボタ建設の企業グループは1日、大阪広域水道企業団から、設計・施工一括発注(DB)方式で「送配水管及びポンプ場設計整備事業」を受注したと発表した。金額は約56億円。同グループの代表企業は奥村組土木興業。

 事業内容は送配水管路およびポンプ場等施設の設計・施工(管路設計、送配水管布設工事、ポンプ場築造工事)で、対象管路はφ50~800で、総延長は約22㎞。対象施設は羽曳野ポンプ場、龍泉ポンプ場、甘南備加圧ポンプ場、白木ポンプ場、下東阪配水池。DB方式による管路整備事業としては国内最大級の規模となっている。事業期間は令和3年10月22日から12年2月28日まで。