耐震適合率37・6%に/規模や都道府県で差も/「重要給水施設管路」の耐震化状況/厚労省

 厚生労働省水道課は10日、災害時の避難拠点や透析を行う病院などの重要給水施設に供給する管路、いわゆる「重要給水施設管路」の耐震化の調査結果を明らかにした。2020年度末時点で、重要給水施設管路のうち導水管・送水管・配水本管の基幹管路と配水支管を加えた管路の耐震適合率は前年度比0・2ポイント増の37・6%だった。基幹管路は48・0%(前年度比増減なし)、配水支管のみだと28・3%(0・9ポイント増)だった。

水環境改善へ知見を共有/"レジリエンス"テーマに仙台で/第7回JSWA/EWA/WEF特別会議

水環境改善へ知見を共有/

 日欧米の下水道専門家による研究発表会「第7回JSWA/EWA/WEF特別会議」が15~16日、仙台市の仙台国際会議センターで開催された。「下水道におけるレジリエンス」をテーマに日本15件、海外14件の発表が行われた。会議翌日の17日には、施設見学会が行われ、東日本大震災から復旧した同市の南蒲生浄化センターなどを視察した。

広島県水道広域連合(企)が設立/県と14市町で来年度事業開始

 総務省は18日、「広島県水道広域連合企業団」の設立許可申請を許可し、同日付で広島県と14市町で構成する企業団が設立した。企業団は今後、12月1日の企業長選挙および設立式、各構成団体議会における水道企業団議会議員の選出、来年1月および3月の議会などを経ながら、来年4月の事業開始に向け、必要な準備を進めていく。

健全経営、他の模範に/秦野市、豊田市、秋田県に表彰状/総務省

健全経営、他の模範に/秦野市、豊田市、秋田県に表彰状/総務省

 総務省が実施する「優良地方公営企業総務大臣表彰」の表彰式が16日、省内で行われた。

災害時相互応援の実効性確保/川崎市上下水道局/静岡市、札幌市と合同訓練

災害時相互応援の実効性確保/川崎市上下水道局/静岡市、札幌市と合同訓練

 川崎市上下水道局は7~10日、静岡市上下水道局、札幌市水道局と川崎市の長沢浄水場などで合同防災訓練を行った。川崎市は静岡市、札幌市とそれぞれ「情報連絡調整担当水道事業体としての活動に関する覚書」を相互に締結し、両市との災害時応援体制の強化を図っている。両市との連携を強化するとともに、災害時の相互応援の実効性を確保することを目的として、今回は首都直下地震が発生して川崎市が被災した想定で、3市が合同で現地調整隊訓練や応急給水隊訓練などを実施した。

空見スラッジ2期事業をDBOで/月島機械グループが落札/汚泥焼却施設を整備/名古屋市上下水道局

 名古屋市上下水道局は16日、空見スラッジリサイクルセンター第2期事業(下水汚泥焼却施設整備等事業)の落札者を、月島機械を代表とするグループ(その他の構成員=月島テクノメンテサービス、徳倉建設)に決定したことを発表した。事業方式はDBO方式を採用し、事業者が200wet―t/日の下水汚泥焼却施設を設計・建設し、局に所有権を移転後、20年間にわたり運営・維持管理を実施する。今後は12月に基本協定、来年2月に特定事業契約を締結する予定となっている。設計・建設期間は契約締結から2026年9月、運営・維持管理期間は2026年10月から2046年9月まで。落札金額は157億9600万円(税抜)。

中小企業庁長官賞を受賞/水中ポンプのフラッドバスターで/石垣

 石垣の全速全水位型横軸水中ポンプ「フラッドバスター」が、公益社団法人発明協会主催の今年度の四国地方発明表彰で中小企業庁長官賞を受賞した。近年頻発する局地的な集中豪雨にも対応できる、信頼性の高い次世代型排水システムとして、わが国の科学技術の向上と産業の振興に貢献したと高く評価された。また、これにあわせて石垣真・同社代表取締役社長が実施功績賞を受賞した。

供用中の鋼管路を経年観察/「27年目調査」を実施/事業体関係者・学識者が見学/鋼管協

供用中の鋼管路を経年観察/「27年目調査」を実施/事業体関係者・学識者が見学/鋼管協

 日本水道鋼管協会は10月31日から11月5日にかけて、「地中埋設・水管橋曝露27年目調査」を実施した。北九州市にある日本製鉄九州製鉄所の協力を得て、製鉄所内で供用中の水管橋と埋設管の各種外面塗装の経年調査を1995年から実施しているもので、2011年、12年には長寿命形内面塗装を調査対象に加えている。概ね5年程度ごとに調査を実施しており、本来なら25年目にあたる2020年の実施を予定していたが、コロナ禍の影響で延期していた。同協会ではこの調査を50年間にわたり継続する予定で、劣化度の判定や塗り替え時期の判断、塗装基準の改正などにつなげる狙い。調査結果は研究発表会等で発表していく。