点検、計画通りも対策は遅々/21年度下水道管路メンテナンス年報/国土交通省

 国土交通省下水道部は腐食するおそれが大きい下水道管路の2021年度の点検実施状況などをまとめた「下水道管路メンテナンス年報」を作成し、全国下水道データベース上で公開した。2015年度の下水道法改正で5年に1回以上の頻度での点検が義務付けられており、21年度は〝2巡目〟の1年目にあたる年。年報の数値によれば、マンホール、管渠とも概ね計画通りに点検は実施された。一方で、点検後の調査により対策が必要と判定された箇所が年度内に対策完了したのがマンホールで6%、管渠でも5%にとどまっている現状が明らかになった。

電力高騰、交付金活用を周知/水道事業経費の増大受け/厚労省

 電力価格の高騰に関連し厚生労働省水道課は日、「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」が活用できることを周知する事務連絡を都道府県の水道行政担当部局宛てに発出した。同交付金は今年9月に内閣府により創設されたもので、コロナ禍において13エネルギー・食料品価格等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者に対し、地方公共団体が地域の実情に応じてきめ細やかに必要な事業を実施する取り組みに、より重点的・効果的に活用することとされている。

合流式下水道初の運営委託へ/2026年4月から20年間を想定/事業者選定委員会を初開催/宇部市

合流式下水道初の運営委託へ/2026年4月から20年間を想定/事業者選定委員会を初開催/宇部市

 山口県宇部市は、公共下水道西部処理区で、全国初となる合流式下水道を含むコンセッション(公共施設等運営委託)の導入を検討している。同処理区の西部浄化センター(標準活性汚泥法・ステップ流入式多段硝化脱窒法、最大施設能力5万1300立方・/日)は、1961年5月の供用開始から、直営で維持管理してきたが、職員減少などを踏まえ、2021年10月からポンプ場などを含む全施設について、仕様発注による委託に移行している。

「東京水道の日」で多彩なイベント/近代水道125周年のロゴ発表/水道の重要性など広く発信/東京都水道局、東京水道

「東京水道の日」で多彩なイベント/近代水道125周年のロゴ発表/水道の重要性など広く発信/東京都水道局、東京水道

 「東京水道の日」である1日、東京水道グループを構成する東京都水道局と東京水道の共催による「東京近代水道125周年記念ロゴマーク発表式」が東京・西新宿の東京水道大会議室で開かれた。ロゴマークの作成は、来年12月1日に東京の近代水道が給水を開始してから125周年を迎えるにあたり、125年間首都東京の基幹インフラとして都民生活や都市活動を支えてきた水道の重要性と、安全でおいしい高品質な水道水の安定供給に向けた同グループの取り組みを、より広く水道利用者に伝えることが目的。グループ内外の機運醸成に向け、今後2年間にわたり、同グループの広報活動や刊行物などで使用する。発表式には古谷ひろみ・東京都水道局長や野田数・東京水道社長をはじめとするグループ幹部のほか、来春入社予定の内定者44人も出席した。

耐震装置「スロッシングガード」付傾斜板沈降装置を開発/ワセダ技研・金沢工業大

 ワセダ技研と金沢工業大学(山岸邦彰・建築学部教授)は、傾斜板沈降装置の更なる耐震化を目的に共同研究を行い、耐震装置「スロッシングガード」付傾斜板沈降装置を開発した。

 同装置は、揺れ幅の小さい従来の「耐震フレーム型傾斜板沈降装置」に「スロッシングガード」を配置し、さらに耐震性能を強化している。「スロッシングガード」は、傾斜板沈降装置の上部に設置するトップガード、側面部に設置するサイドガードから構成されている。