水道行政移管まであと1年/水道担当者会議で説明/厚労省

 厚生労働省水道課は14日、「全国水道関係担当者会議」を開催した。今年度もオンラインでの配信で各施策について同課担当官が説明、都道府県や水道事業者ら全国の水道関係者が聴講した。説明は、広域連携や官民連携、適切な資産管理、災害対策、水道水質管理…と水道施策のほぼ全てにわたったが、今回は特に、来年4月からの水道行政の移管が一大トピック。聴講した水道関係者からの質問も多く寄せられ、注目の高さをうかがわせた。

水道経営の理解促進へ/新パンフレットを作成/厚労省

 厚生労働省水道課は水道事業の新たな広報資料としてパンフレットを作成し、14日から同省ホームページで公開している。タイトルは「いま知りたい水道―日本の水道を考える―」で、水道料金や施設について、一般市民に分かりやすいようQ&A形式にまとめている。

イノベーティブな上下水道へ/未来像、経営戦略を策定/堺市上下水道局

 堺市上下水道局は、「堺市上下水道事業経営戦略2023―2030」を公表した。同局では「堺市上下水道ビジョン」に基づき事業を進めてきたが、急速な社会環境の変化への対応などが課題となっていた。こうした中、アセットマネジメント手法を活用し、50年間の施設整備や財源のあり方を検討。持続的経営の実現に向けた長期視点での方向性と長期達成目標として「堺市上下水道事業未来像2023―2072」を定めた。経営戦略は、未来像実現に向けた2030年度までの具体的な取り組み内容と目標値を取りまとめている。経営戦略の策定にあたり同局の担当者は、「長期視点の未来像を持つことで、中期的な目標も明確に定めることができた。一方、社会情勢が依然として不透明な状況にあるので、計画期間内においても、急速な社会環境の変化に対して、自らも柔軟に変化し、対応することも必要と考える」と話している。

工事の迅速化、公民で技術継承へ/受注者が一部工事で仕切弁操作/会津若松市上下水道局

 会津若松市上下水道局は、従来は同局監督員の専任作業だった水道工事における仕切弁操作を、受注者も一部の工事で実施できる仕組みを作るため、「仕切弁等操作要領」を今年度中に策定する。管路設計付工事発注方式(小規模管路DB)と併せて実施することで工事のさらなる迅速化が図れるほか、災害時に公民一体となった復旧体制が構築でき、また、仕切弁の操作技術を公民が連携して継承・維持できることなどを期待しており、来年度から要領による工事を発注する予定となっている。このほど、同局・受注者双方が操作要領などについて理解を深めるとともに、弁操作に対する知識と技術を向上させるため、研修会を開催、同局や受注者から約25人が参加した。

デックとウィコップ協定/道志水源林整備へ寄附/横浜市水道局

デックとウィコップ協定/道志水源林整備へ寄附/横浜市水道局

 横浜市水道局は8日、デックと「水源エコプロジェクトW―eco・p(ウィコップ)」に関する協定を締結した。同局が所有する山梨県道志村の水源林を、企業や団体からの寄附により整備する取り組みで、協定期間は2023年度から25年度の3年間。寄附金額は各年度30万円で、整備面積は各年度1ha。森の名称は「DEK WAYどうしの森」に設定する。同日、横浜市役所で協定締結式を開催、山岡秀一・横浜市水道局長と川口一成・デック代表取締役が協定書に署名した。

創立70年 次世代にわたり貢献を/香川県広域(企)に膜浄水器を贈呈/高松市上下水工事組合

創立70年 次世代にわたり貢献を/香川県広域(企)に膜浄水器を贈呈/高松市上下水工事組合

 高松市上下水道工事業協同組合(理事長=松浦一郎・松浦水道代表取締役)は、1954年1月の創立から70周年を迎えた。この節目を記念し、組合は香川県広域水道企業団高松ブロック統括センターに、「中空糸膜&逆浸透膜ろ過浄水ユニット」「設置型組立式給水タンク」「応急給水栓」を贈呈する式典を10日、企業団御殿浄水場内の高松市水道資料館前で開催した。

下水道持続へ技術開発/6件の共同研究を審議/下水道機構

下水道持続へ技術開発/6件の共同研究を審議/下水道機構

 日本下水道新技術機構は2月27日、今年度の第3回技術委員会を開き、6件の共同研究について審議した。6件の内訳は、新規は3件、継続2件、終了1件。

 冒頭、花木啓祐・理事長は「下水道機構の中期事業計画2021において、技術開発の3つの柱を、下水道事業の持続可能性、災害に対する対応力向上、付加価値を高めるとしている。本日議論いただく6つの共同研究は、3つの柱のいずれか、あるいは複数の柱に関わっている重要な共同研究なので、皆様から忌憚のない意見をいただき、より良いものとしていきたい」と述べた。技術委員長の松井三郎・京都大学名誉教授は「終了案件が1件あるので、しっかり議論していきたい。また、新規も面白いテーマとなっている」と述べた。