水域ニーズに応じた取り組みを/今後のあり方を提言/合流式下水道/国交省

 国土交通省下水道部は6月30日、「今後の合流式下水道の施策のあり方について」とする提言を公表した。今年度で期限を迎える合流式下水道緊急改善事業の取り組み状況を整理し、改善事業以降の課題と、今後の施策について提示した。昨年12月に設置された「合流式下水道緊急改善事業の総合的評価と今後のあり方検討委員会」(委員長=貫上佳則・大阪公立大学大学院教授)による議論を経て取りまとめたもの。同部ではこの提言を踏まえ、来年度の予算要求も含め、事業制度の検討をスタートさせるという。

水道施設の計画的な更新を/適正料金設定求め課長通知/厚労省

 厚生労働省水道課は6日、「水道施設の更新に係る状況を踏まえた計画的な更新及び適正な水道料金の設定等の促進について」とする通知を発出、水道事業者に更新・耐震化等の取り組みを促し、都道府県水道行政担当部局には管下の水道事業者への周知を求めた。

 通知では、管路の経年化率が年々上昇し2021年度で全国平均22・1%である一方、更新率が0・64%にとどまるほか、水道施設の耐震化の状況が依然として低い水準にとどまる現状を指摘。経過年数のみならず管種や布設状況等から更新時期を多角的に判断し、計画的に更新するよう求めた。

管路の強靭化・高度化へ新規プロ/参加企業を募集/JWRC

 水道技術研究センター(JWRC)は、今年度から新規の管路共同研究プロジェクトを開始する。水道サービスを維持・向上させることを目指し、水道管路システムの効率的な強靭化手法や、水道管路システムをより高度に維持管理するための手法を明らかにする。

豪雨被災地に2雨水ポンプ場整備/市長らが排水状況など確認/横軸水中ポンプを設置/岡山市

豪雨被災地に2雨水ポンプ場整備/市長らが排水状況など確認/横軸水中ポンプを設置/岡山市

 2018年7月豪雨と同等の雨量でも、床上浸水被害をほぼ解消へ―。岡山市が日本下水道事業団(JS)に委託し、2021年度から整備が進められている同市今保排水区の今保、白石両ポンプ場の通水式がこのほど行われた。両施設とも建屋などは建設中だが、石垣製の横軸水中ポンプ(製品名「フラッドバスター」)が、各ポンプ場2台ずつ先行設置され、河川流量が多い出水期までに排水機能を確保。これらを踏まえ、大森雅夫・岡山市長や竹中正博・同市副市長らが、通水式で排水状況などを確認した。

管工事業の重要性アピール/通常総会・全国大会を松山で/組織力強化へ新体制/新しい世代取り込み/全管連

管工事業の重要性アピール/通常総会・全国大会を松山で/組織力強化へ新体制/新しい世代取り込み/全管連

 全国管工事業協同組合連合会(藤川幸造会長)は3日、今年度の通常総会・全国大会を愛媛県松山市内で会員ら約600人を集めて開催した。全国大会で藤川会長は「全管連ビジョン2020に基づき、組織の見直しと体制強化を進め、いよいよ新体制がスタートした。一方で課題が山積しており、組織力強化のために新しい世代の取り込みが鍵になる」と述べ、悪質業者対策など様々な取り組みを行っていることを説明。さらに、「我々が国民のライフラインを支えるためにも、若い人たちが管工事業界に入職し、将来設計を描ける業界となることが必要。選んでいただけるように今後も尽力する」と決意を表明した。

水管橋点検・評価マニュアル作成へ/鋼部材の塗覆装を整理/鋼管協

 日本水道鋼管協会は、「水管橋点検・評価マニュアル」の作成に着手した。一昨年和歌山市で発生した水管橋崩落事故を踏まえ、厚生労働省により省令改正と「水道施設の点検を含む維持・修繕の実施に関するガイドライン」の改訂が行われている。水道事業体が水管橋の維持・管理に具体的に取り組む際に活用できる資料をマニュアルとして作成する。同協会では2013年に日本水道協会との共同研究により作成した「露出鋼管(水管橋等)~外面塗装劣化診断評価の手引き~」で外面塗装に関する資料を整理しており、鋼部材についても外面塗装のような整理を行う。