下水汚泥資源の肥料利用へ/シンポに農業、下水道関係者/農水省・国交省

下水汚泥資源の肥料利用へ/シンポに農業、下水道関係者/農水省・国交省

 農林水産省と国土交通省は8日、下水汚泥資源の肥料利用シンポジウムをオンライン併用で開催した。下水汚泥資源の肥料利用の意義や先進的の取り組み事例について、事業者、生産者、消費者を含めた関係者に広く情報発信を行い、下水汚泥資源の肥料利用の機運が醸成されることを目的に行うもの。シンポジウムでは、下水汚泥資源のコンポスト利用やリン回収に取り組む自治体や新たな下水汚泥肥料の開発に取り組む学識経験者からの情報提供がなされるとともに、農業、下水道関係者によるパネルディスカッションが行われた。

「STAMPS」が発足/強靭・高度な水道管路システムへ/管路共同研究/JWRC

「STAMPS」が発足/強靭・高度な水道管路システムへ/管路共同研究/JWRC

 水道技術研究センター(JWRC)は、管路分野の第8期共同研究を開始する。「強靭で高度な水道管路システムの構築」をテーマに設定し、水道管路システムの効率的な強靭化手法、水道管路システムを高度に維持管理するための手法を明らかにする。プロジェクトの愛称は「STAMPS」(Study ofTough and Advanced Management for Water Pipeline System)とした。今回の研究が水道技術の〝刻印〟となるように、との思いが込められている。22日、都内で発足式を開催し、委員として参画する産官学の関係者が集った。

 2002年度の「Epoch」プロジェクトに始まり、「New Epoch」「e―Pipe」「Pipe Stars」「Rainbows」「Pipe∑」「New Pipes」と3カ年ずつ続いてきた管路共同研究の新プロジェクト。人口減少や事業体職員の減少、管路の老朽化の進行と耐震化の遅れといった課題を抱える中で効率的で的確な維持管理が求められている一方、デジタル技術の進化や、水道行政の移管により他分野のインフラとの連携も想定されることなどを踏まえ、研究テーマを設定した。

設立10年での料金統一へ初の審議会/水道料金のあり方を諮問/28年度から開始へ調査審議/香川県広域(企)

設立10年での料金統一へ初の審議会/水道料金のあり方を諮問/28年度から開始へ調査審議/香川県広域(企)

 香川県広域水道企業団は今年4月、同企業団水道事業等審議会を設置した。水道事業の経営に関する事項などを調査審議するもので、委員9人で構成。初会合がさきごろ、高松市防災合同庁舎内で開催され、会長に安藤茂・水道技術研究センター理事長、副会長に佐藤裕弥・早稲田大学総合研究機構水循環システム研究所准教授を選任した。また、企業団設立10年となる2028年度の水道料金統一に向け、水道料金のあり方についての諮問がなされた。今後は各年度内に3回程度開催し、2025年度の答申を経て、26年度に企業団議会に条例提案を行い、利用者への周知を経て、28年度から統一料金を開始するとしている。

荒川水循環セに新型汚泥焼却炉/多層燃焼炉と廃熱発電でCО2削減/埼玉県下水道局

荒川水循環セに新型汚泥焼却炉/多層燃焼炉と廃熱発電でCО2削減/埼玉県下水道局

 埼玉県下水道局の荒川水循環センター(荒川左岸南部流域下水道)で建設が進められていた新型汚泥焼却炉が概ね完成し、11月の本格稼働に向け、8月下旬から試運転を開始する。新型炉とあわせ、焼却排ガスと排水に含まれる廃熱を利用する廃熱発電システムの導入により、汚泥焼却時の消費電力や、温室効果ガス(N2O)の生成を抑制し、既設炉との比較でCO2排出量を年間約57%削減することが可能となる。

統合型AI劣化診断を開発/「Fmap MIRAI」/フジ地中情報

 フジ地中情報は、統合型国産AI劣化診断「Fmap MIRAI」(特許出願中)を開発したことを明らかにした。同社のマッピングシステム「Fmap Base」と連携し、全国のデータを統合的に解析することで、当該事業体の管路の劣化予測や漏水確率、漏水の要因、余寿命などを算出することができる。