2024年度水道・下水道事業予算案/水道A―JUMPで技術実証/下水汚泥資源の肥料化新制度/国交省

 国土交通省の2024年度水道関係、下水道関係予算案では、水道整備・管理行政の移管を踏まえた上下水道一体による新施策が注目される。一方で、水道、下水道それぞれでも補助金、交付金において制度の創設・拡充が図られている。例えば、水道では調査費による「水道分野における革新的技術実証事業」が認められ、下水道は下水汚泥資源の肥料利用を推進する制度や合流式下水道の改善を図る新たな制度がなど設けられる。上下水道にとって節目の年。その施策展開に期待が集まる。

国内肥料資源の利用拡大へ/全国推進協議会第2回を開催/農水省

国内肥料資源の利用拡大へ/全国推進協議会第2回を開催/農水省

 農林水産省は、国内肥料資源の利用拡大に向けた全国推進協議会の第2回会合を、中央合同庁舎4号館での対面とウェブの併用で開催した。同協議会は、国内資源の肥料利用の拡大に向け、関係者の取り組み方針などを共有するほか、関係事業者間のマッチングなどを進めることにより、原料供給から肥料製造、肥料利用まで連携した取り組みを各地で創出していくことを支援するため、2月に設立。国内肥料原料供給事業者、肥料製造事業者、肥料利用者、関係団体、研究機関、地方公共団体など幅広い業界から350会員(12月13日現在)が登録している。

消防水利の管径が緩和/「1/立方m分取水可能」で75mmに

 消防水利の基準を定めた総務省消防庁による告知が25日付で改正され、水道配管の減径に関する項が新設された。消火栓を設置する水道配管について解析・実測を行い、消火栓の取水可能量が毎分1立方m以上であることが確認できれば、管の直径を75mm以上とすることができるとした。来年4月1日からの施行となる。厚生労働省水道課は25日、都道府県水道行政担当部局と大臣認可の水道事業者に事務連絡で伝えた。同課では告示による運用については施行までに課長通知するとしている。

ビジョン策定・料金改定に向け/水道審議会で意見交換/かずさ水道広域連合(企)

ビジョン策定・料金改定に向け/水道審議会で意見交換/かずさ水道広域連合(企)

 かずさ水道広域連合企業団は19日、新田庁舎で今年度第4回の水道審議会(会長=太田正・作新学院大学名誉教授)を開いた。君津地域水道事業統合広域化基本計画の取り組み状況や2024年度からの広域連合ビジョン、4月に実施する水道料金の改定について事務局が説明した後、委員が意見を交換した。

耐酸性コンクリート製造で特許/硫酸抵抗性と高強度を両立/安部日鋼工業

 安部日鋼工業はこのほど、愛知工業大学との共同研究の成果である「耐酸性コンクリート及びコンクリート部材の製造方法」の特許を取得し、小野木科学技術振興財団から2023年度の努力賞を受賞した。一般的なコンクリートに使用されるセメントの70%を製鉄所からの副産物である高炉スラグ微粉末に置き換え、一般的なコンクリートに使用される砂の一部を火力発電所などからの副産物であるフライアッシュに置き換えたコンクリートの硬化後に、特定の条件で希硫酸による表面処理を行うことで、硫酸抵抗性と高強度を両立したコンクリート部材を製造できる方法を見出した。バイオガスタンクや下水道施設に使用するコンクリートを主な対象として開発した。