今週の紙面
2026年(令和8年)04月13日(第5910号)
- 第三者機関設立の道標に/報告書で具体的な設計図示す/下水協
- 熊本市と水道施設の災害支援協定/迅速な復旧・支援体制の構築へ/JS
- 2市1町水道事業を水平統合/経営基盤強化し持続性確保/庄内広域(企)
- 国内最大規模の高効率リン回収施設へ/余剰汚泥のみからリンを回収/B―DASH採択事業/福岡市道路下水道局
- 45技術に審査証明書交付/課題解決へ技術開発は不可欠/下水道機構
- 「宇宙水道局」の開発で/ものづくり日本大賞で経産大臣賞/天地人
本号の特集
第三者機関設立の道標に/報告書で具体的な設計図示す/下水協
日本下水道協会は第三者機関の設立、運用開始に向けた具体的な道標となるよう「下水道事業のモニタリングを実施する中立機関(第三者機関)の検討に関する報告書」をとりまとめ、公表した。水の官民連携(ウォーターPPP)では、事業運営の適正性を中立的な立場で確認するモニタリングの重要性が一段と増している。これを受け、同協会では、昨年度公表した「下水道事業におけるモニタリング機関のあり方」報告書の提言を踏まえ、「実施段階(実働可能な組織)」へと移行させるための具体的な設計図を示すことを目的として、検討を進めてきた。
熊本市と水道施設の災害支援協定/迅速な復旧・支援体制の構築へ/JS
日本下水道事業団(JS)は、熊本市と水道施設災害支援協定を締結した。協定は、災害時に被災した水道施設の迅速な復旧・支援体制を構築することを目的としており、この協定締結により被災した同市の水道施設の現地調査や復旧工事に関する支援をJSが行うことができるようになる。3月27日、熊本市上下水道局でJSの黒田憲司・理事長、熊本市の三島健一・上下水道事業管理者らが出席し協定締結式が行われた。
2市1町水道事業を水平統合/経営基盤強化し持続性確保/庄内広域(企)
山形県の鶴岡市、酒田市、庄内町の水道事業に係る事務を共同処理する庄内広域水道企業団が1日に事業を開始した。2市1町の水道事業を水平統合することにより経営基盤を強化し、持続性を確保することで、将来にわたり安全で安心な水道水を安定して供給することを目指す。給水人口は23万3952人、有収水量は2549万9828立方m/年(いずれも2024年度決算)の規模となっている。今後は、構成市町による水平統合に引き続き、山形県企業局が運営する庄内広域水道用水供給事業との垂直統合に向けた協議をしていくこととしている。
国内最大規模の高効率リン回収施設へ/余剰汚泥のみからリンを回収/B―DASH採択事業/福岡市道路下水道局
福岡市道路下水道局は、国土交通省の下水道革新的技術実証事業(B―DASHプロジェクト)の採択を受け、従来より効率的に下水汚泥からリンを回収する新技術の実証を進めている。西部水処理センター内に高効率リン回収施設の実証施設が完成し、2日に完成式典を開催した。同施設で、年間でおよそ300tという国内最大規模の回収量を目指して実証に取り組む。福岡市、月島JFEアクアソリューション、全国農業協同組合連合会福岡県本部(JA全農ふくれん)の3者からなる共同企業体で実証する。
45技術に審査証明書交付/課題解決へ技術開発は不可欠/下水道機構
日本下水道新技術機構は2025年度の建設技術審査証明事業(下水道技術)として、3月18日付で、新規3技術、変更20技術、更新22技術の計45技術に対して、審査証明書を交付した。同日、交付式を行い、23技術の依頼技術に対して、塩路勝久・理事長が審査証明書を手渡した。
「宇宙水道局」の開発で/ものづくり日本大賞で経産大臣賞/天地人
天地人は、経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省が連携して開催する「第10回ものづくり日本大賞」において、経済産業大臣賞を受賞した。表彰案件は「人工衛星データとAI解析を活用した漏水リスク評価管理システム(宇宙水道局)の開発」。3月25日に首相官邸で行われた授賞式では、プロダクト開発グループプロダクト企画部の相原悠平氏が、赤澤亮正・経済産業大臣から表彰状を受け取った。
【特集】国交省の上下水道の革新的技術実証事業(AB―Cross、B―DASH)
国土交通省では、新技術の研究開発や実用化を加速することにより、上下水道事業における耐震化、低炭素・循環型社会の構築やライフサイクルコスト縮減、浸水対策、老朽化対策を実現し、あわせて本邦企業による水ビジネスの海外展開を支援するため、上下水道の革新的技術実証事業(AB―Cross、B―DASH)を推進している。ここでは国土交通省国土技術政策総合研究所の小川文章・上下水道研究部長に同事業について伺ったほか、令和7年度に採択された技術を紹介する。
【特集】水道機工の新製品から確認 技術力と機動力で災害時初動対応に貢献
~特集 着実に進化する非常災害用造水装置の現況を見る~
一昨年の能登半島地震の教訓を挙げるまでもなく、非常時における水道水の供給のあり方が水道界の極めて重要なテーマとなっていることに論を待たない。新たに水道行政を所管する国土交通省の施策の方向性も「強靱」を見据えた積極的な姿勢が顕著となり、その主要なキーワードとして「分散」が脚光を浴びているのは周知の通り。この「分散」に関しては、非常時対応も念頭に置いた可搬式浄水施設の性能が重要なポイントとなることは改めて強調するまでもない。本紙では、かねてよりこの分野で高い実績を持つ水道機工による「非常災害用造水装置」の製品ラインアップと、輪島市などで実施した新製品のフィールド試験について、宮島金沢大名誉教授と確認するとともに、これらの製品を駆使して水道事業の非常時対応をサポートすべく同社内に発足したEWATの活動の方向性についても展望した。