課題に挑戦 一丸となって/水道の役割を再確認/第97回総会/日水協

課題に挑戦 一丸となって/水道の役割を再確認/第97回総会/日水協

 日本水道協会の第97回総会が13日、日水協本部会議室で開催された。本来なら全国会議の中で行う秋の総会だが、今年は仙台での開催が中止。代わりに総会はこの場所でウェブ会議システムを併用して開催した。ウェブを含め、正会員・特別会員・賛助会員から約270人が参加し、会員提出問題の討議などを行った。この総会が表すようにコロナ禍で日水協の今年の活動は大きく制限された。もとより全国の水道事業はこの危機を乗り越えるべく努力を積み重ねている。今年の総会は、安全な水を供給し続ける水道事業の役割を、関係者が再確認する場でもあった。

4割の自治体が「関心」/検討会、コロナ禍で一部遅れも/下水道へ紙オムツ

4割の自治体が「関心」/検討会、コロナ禍で一部遅れも/下水道へ紙オムツ

 国土交通省下水道部は10月28日、「下水道への紙オムツ受入実現に向けた検討会」(委員長=森田弘昭・日本大学生産工学部土木工学科教授)の今年度第1回会合を開き、これまでの検討成果の確認を行うとともに今後の方針などについて審議した。

 冒頭、同部の梶原輝昭・下水道企画課長は「紙オムツの下水道への受け入れは、下水道事業のこれまでの常識や枠を乗り越えて、新しい機能・役割を発揮し、活力ある豊かな社会に引き続き貢献しようとする希望に満ちた取り組み。検討そのものもロードマップの中盤を迎えているところではあるが、全体として確実に前進しつつあるものの新型コロナウイルス感染症への対応等により、当初想定していたスケジュールに一部遅れがみられている」と述べた。森田委員長は「きちんとしたデータに基づき、科学的な議論をしたい。(下水道への紙オムツ受け入れに対しては)賛否両論あると思うので、忌憚のない意見をいただきたい」と呼びかけた。

オゾン処理の性能評価で指針/ISO20468―3

 ISO/TC282「水の再利用」のSC3で規格開発が進められていた「水再利用システムのための処理技術の性能評価の指針―オゾン処理技術」(ISO20468―3:2020)が発行された。オゾン処理技術のガイドラインは、個別の再生水関連技術としては初の国際規格となる。規格化により、再生水システムにおけるオゾン処理に対し、その設計・製作・使用において、標準的な性能評価の指針が提示できたことで、設備の設計・製作に携わる民間企業は設備の標準化による品質向上とコスト削減が可能となった。設備の使用者にとっても、設備の性能評価を客観的に実施できることで、目的を達成するための適切かつ最適な運用が可能となるなどのメリットがある。

官民が集い情報交換/長野市で実務研究会開く/中部地方下水道協会

官民が集い情報交換/長野市で実務研究会開く/中部地方下水道協会

 中部地方下水道協会は6日、今年度の実務研究会(技術系)を長野市内で開催し、支部管内の下水道事業体やパートナー会員である民間企業などから75人が参加した。東海豪雨から20年をテーマにした講演や、会員事業体から提出された実務的な議題を踏まえた講義、パートナー会員の民間企業による最新技術などのプレゼンテーションが行われ、官民が情報を交換した。

 開催地を代表してあいさつした上平敏久・長野市上下水道事業管理者は、昨年の令和元年東日本台風における同市の下水道施設等の被災状況を説明し、「途絶することが許されないライフラインである下水道の重要性を改めて認識した。今まで以上に浸水対策を進める必要がある」と話した。また、実務研究会については、「自治体や下水道関連企業が情報交換することは、効果的・効率的に下水道事業を推進し、市民の安全・安心を守るという観点から大変意義深い」と述べた。