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2巡目も計画的な点検を/「下水道管路メンテナンス年報」公表/国交省
国土交通省下水道部は腐食するおそれが大きい下水道管路の令和2年度の点検実施状況などをまとめた「下水道管路メンテナンス年報」を公表した。下水道管きょの老朽化や腐食等による道路陥没等の社会的影響の大きい事故を未然防止するために、平成27年の下水道法改正において維持修繕基準を創設し、下水の貯留その他の原因により腐食するおそれが大きい下水道管路については、5年に1回以上の頻度での点検を義務づけている。同部は年報の公表と併せて、今年度から2巡目の点検期間に入るため、計画的な点検の実施、点検により異常が確認された箇所に対する必要な措置について9月30日付で都道府県、政令指定都市、市町村の下水道担当者宛てに事務連絡を発出している。
下水道水管橋、適切な維持・修繕を/和歌山市の破損事故踏まえ要請/国交省
国土交通省下水道部は今月3日に和歌山市で発生した六十谷水管橋破損を受け、13日付で都道府県、政令指定都市、市町村の下水道担当者に「水管橋(下水道施設)の維持および修繕について」とする事務連絡を発出した。
九州ブロックで専門研修会を開催/小規模水道を巡って浅見氏らが講演/熊本県簡易水道協会
熊本県簡易水道協会は9月29日、令和3年度九州ブロック水道事業実務担当者専門研修会をオンラインで開催した。辻中孝信・厚生労働省水道課水道計画指導室長補佐、浅見真理・国立保健医療科学院生活環境部上席主任研究官、齋藤安弘・日本原料社長らが、主に小規模水道の現状や課題について講演、さらにオンライン参加者と熱心に意見交換を行った。
冒頭、同協会事務局長の西村浩一・熊本県環境保全課長は「九州地方は過疎地域、離島が多く、簡易水道事業の経営環境は非常に厳しい。小規模水道は広域化の推進など、今後のあり方を検討する必要がある。今回の研修会を今後の業務に活かしてもらえれば」とあいさつ。
DBMで導水ポンプを更新/「KSIS」活用し維持管理/神奈川県内(企)と契約を締結/クボタ、クボタ機工
クボタとクボタ機工で構成する企業グループは、神奈川県内広域水道企業団から「相模原ポンプ場導水ポンプ設備等整備事業」を受注し、さきごろ契約を締結した。設計・施工および維持管理業務を一括して発注するDBM方式により、国内最大級の導水ポンプ設備や速度制御設備、非常用発電設備の更新設計・施工・維持管理を行うもので、15年間にわたるポンプ場の維持管理においては、クボタのIoTソリューションシステムである「KSIS」(クボタスマートインフラストラクチャーシステム)を活用し、事業の省力化・効率化を図る。
同企業団の相模原ポンプ場は、酒匂川や相模川で取水した河川表流水を、相模原浄水場や西長沢浄水場に導水するための施設で、最大導水量は6万1200立方m/時。同企業団が策定した「かながわ広域水道ビジョン」では、激甚化する自然災害や事故に備えるため、施設の停電対策を強化するとしており、相模原ポンプ場については、これまで場内の保安用電力を賄う容量であった非常用発電設備を、導水ポンプ1台の運転を可能にする容量(4000kVA)に更新するとともに、安定導水を継続しながらφ1500の導水ポンプ4台をすべて更新することにした。