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2022年(令和4年)3月31日(第5570号)
- 新ステージへの挑戦を/水道界の連係を強固に/第6回理事会/日水協
- 空気弁の被害が顕著に/福島県沖地震で被害調査/金沢大学宮島教授
- 施設整備と料金のあり方で審議開始/答申は令和5年度中に/県営水道事業審議会の初会合開く/神奈川県企業庁
- 清瀬梅園給水所が竣工/北多摩北部の安定給水に寄与/東京都水道局
- 桂川右岸流域の浸水被害軽減へ/いろは呑龍トンネル南幹線が供用開始/京都府水環境対策課
- 「学術成果をいかに社会に還元させるか」/連携の意義を重ねて強調/東大・古米教授
- 「現象を素直に見つめて」/地震防災研究会で〝最終講義〟/金沢大・宮島教授
- 小規模簡易DB 管路工事を効率的に/第2期は18事業体が参加/ダク協・管路更新を促進する工事イノベーション研究会
- 新社長に中村稔氏/大成機工
新ステージへの挑戦を/水道界の連係を強固に/第6回理事会/日水協
日本水道協会は28日、今年度第6回理事会をウェブ会議を併用して開催した。協会業務に関する各種報告がなされ、令和4年度事業計画案をはじめとした各議案が審議、了承された。新年度は「水道施設設計指針」の改訂に着手し、新たな「日水協ビジョン(案)」に沿った活動を進めていく。いまだ続くコロナ禍に、頻発する自然災害、塗料不正行為問題…。協会内外で様々な課題への対応に迫られるが、将来に向けた水道事業の発展・進化へ、日水協の取り組みは止むことはない。
空気弁の被害が顕著に/福島県沖地震で被害調査/金沢大学宮島教授
金沢大学の宮島昌克・教授は28~29日、16日に発生した福島県沖地震の被害調査を行った。現在も漏水が続く宮城県の大崎広域水道の現場を調査したほか、仙台市で断水被害が発生した折立地区などを視察した。
28日には仙台市水道局を訪ね、同局の佐藤康浩・給水部長、千葉敏昭・水道危機管理室長にヒアリングを行った。
施設整備と料金のあり方で審議開始/答申は令和5年度中に/県営水道事業審議会の初会合開く/神奈川県企業庁
神奈川県企業庁は24日、「神奈川県営水道事業審議会」の初会合を神奈川県庁で開催し、神奈川県営水道事業の水道施設整備と水道料金のあり方について審議を開始した。審議会の会長には小泉明・東京都立大学都市環境学部特任教授、副会長には太田正・作新学院大学名誉教授が選出され、長谷川幹男・神奈川県公営企業管理者(企業庁長)から小泉会長に諮問書が手渡された。令和4年度中に中間とりまとめ、5年度中に答申を行うスケジュールで、中間とりまとめと答申の内容は、今後策定する県営水道事業の中長期計画に反映させる予定になっている。また、審議を迅速かつ円滑に進めるため、水道料金のあり方については、専門部会を設置し専門的見地から議論することが了承された。
清瀬梅園給水所が竣工/北多摩北部の安定給水に寄与/東京都水道局
東京都水道局多摩水道改革推進本部が清瀬市内で整備を進めていた多摩北部給水所(仮称)が、「清瀬梅園給水所」として竣工し、29日に運用を開始した。18日には引き継ぎ式を開き、青木秀幸・同本部長とこれまで整備事業に関わってきた職員らの見守るなか、施工部署から維持管理部署へと施設の鍵を引き継いだ。
桂川右岸流域の浸水被害軽減へ/いろは呑龍トンネル南幹線が供用開始/京都府水環境対策課
京都府建設交通部水環境対策課は21日、いろは呑龍トンネル南幹線・呑龍ポンプ場の供用開始式を開催した。平成7年度から桂川右岸流域の雨水対策事業として整備を進め、既に供用開始している北幹線に次いで、南幹線と呑龍ポンプ場が完成したことで、同流域・乙訓地域の浸水対策は大きく向上する。
「学術成果をいかに社会に還元させるか」/連携の意義を重ねて強調/東大・古米教授
今年度をもって退官となる古米弘明・東京大学大学院工学系研究科教授の最終講義が14日、対面及びオンライン併用のハイブリッド方式によって開催された。
進行役を務めた同研究科の春日郁朗・准教授から「実に400人もの聴講申し込みをいただいた。実行委員会は対面での開催をギリギリまで検討していたが、新型コロナウイルスの問題から止む無くハイブリッド方式とした」との説明を経て、同研究科水環境制御センターのセンター長を務める滝沢智・同研究科教授が登壇して古米教授の経歴を説明した上で、「都市の水循環や水環境をはじめとする多様なテーマに挑み、合流改善や浸水対策にいち早く取り組まれた。かつては大学の後輩として今では同じ教員としてそのご活躍に頭が下がる思い。今日の最終講義では長年のご経験に基づいた多くの示唆が得られるものと期待」とエールを送った。
「現象を素直に見つめて」/地震防災研究会で〝最終講義〟/金沢大・宮島教授
金沢大学の宮島昌克教授が主宰する「地震防災研究会」の今年度10回目の会合が26日、金沢大学サテライトプラザで開催された。今回は、今月末をもって退官となる宮島教授の最終講義的なプログラムとなった。
「現象を素直に見つめて~1983年日本海中部地震から2021年福島県沖地震まで~」の演題で講義を行った宮島教授は、「在職41年の間に様々な方々とお知り合いになってお力になっていただいた。主に災害調査の各シーン、断面断面で糧になったことを振り返ってみたい」との言葉で口火を切ると、表題の「現象を素直に見つめて」は伯野元彦・東大名誉教授の言葉を引用したことを明かすとともに、「大変尊敬している先生で、研究費採択の知恵も授けていただいた恩人」と述べた。