時代に合った料金制度を/算定要領改定へ経営調査専門委で/日水協

 日本水道協会は今年度、水道料金制度の検証を進め、水道料金算定要領を改定する方針。特に、資産維持費、総括原価の配賦方法、逓増料金制の設定基準を検討の焦点にするという。具体的な検討は事務常設調査委員会から付託された経営調査専門委員会で行い、14日に開催された第110回委員会で着手した。専門委員会は今年度内に3回開催し、算定要領の改定版をとりまとめる予定。人口減少に伴い料金収入が減少する一方で、老朽化する水道施設の更新・耐震化を進めるなど持続可能な事業経営が求められる。その根幹をなす水道料金制度、適正な水道料金の設定に向けた検討に注目が集まる。

神戸全国会議で一般向け水道PR/水道の仕事知るきっかけにも/日水協

 日本水道協会は、今年10月に神戸市で開催する全国会議で初めて、一般向けの広報イベントを実施する。日本水道工業団体連合会と協力、水道展会場に「水道PRブース」を設置し、ろ過実験や塩素実験、利き水、災害対策のパネル、水道資機材の展示などを用意し、水道への理解を深めてもらうという。工業高校や高専生らに来場してもらい、将来の仕事として水道を意識してもらいたい狙いもある。

PFAS除去の新プロ立ち上げへ/7月16日まで参画企業を募集/JWRC

 水道技術研究センター(JWRC)は、「浄水処理におけるPFASの除去等に関する研究(Aqua―PFASプロジェクト)」を立ち上げるとして、17日にホームページで企業メンバーの参加募集を開始した。募集期限は7月16日まで。

配水管末での排水量削減へ/デジタル技術活用し残塩管理/クボタと契約締結、11月まで/会津若松市上下水道局

配水管末での排水量削減へ/デジタル技術活用し残塩管理/クボタと契約締結、11月まで/会津若松市上下水道局

 会津若松市上下水道局は、配水管末での排水量の削減などを目指し、クボタとデジタル技術を活用した残留塩素濃度管理の業務委託の契約を締結し、11月までを期間として取り組みを行っている。

 同局は、管末において常時排水を実施しているが、近年は排水量が増加するなどの課題が生じていた。今回は、管末で常時排水を行っている箇所のうち最も排水量が多い1カ所に可搬式の監視制御設備を設置し、残留塩素濃度に応じた自動での排水を行うことで、排水量の削減を目指している。

呑龍トンネル主要施設の整備が完了/ポンプ場・調整池を公開/京都府

呑龍トンネル主要施設の整備が完了/ポンプ場・調整池を公開/京都府

 京都府建設交通部下水道政策課と流域下水道事務所は7日、桂川右岸流域下水道雨水対策事業(愛称・いろは呑龍トンネル)の呑龍ポンプ場、調整池の施設公開を行った。同事業の主要施設で最後の整備となった調整池は今年3月に完成し、梅雨を前にその効果に期待が集まる。

 同事業は京都市・向日市・長岡京市にまたがる乙訓地域を対象とする。概ね10年確率の降雨でも浸水被害を防御するため1995年度から整備を進めてきた。

水管橋維持保全の高度化に/点検修繕マネジメントシステム開発へ/長岡市水道局と共同研究/中央設計技術研究所

 中央設計技術研究所はこのほど、「水管橋点検修繕マネジメントシステム」の開発で長岡市水道局と共同研究契約を締結した。

 インフラ施設の老朽化対策が社会課題となっている中、両者は水道水管橋の維持保全の高度化・効率化を目指し、キックオフミーティングを開催し、本格的な開発に着手した。同局での試験運用とシステム機能調整を繰り返し実施しながら、2024年10月31日までにシステム開発を完了させ、製品化を図っていく。

 開発するマネジメントシステムは、▽水管橋台帳▽点検計画作成支援▽点検結果によるリスク評価▽点検計画更新・修繕計画作成支援▽点検・修繕の進捗管理―など、施設管理者が行う水管橋の保全管理業務を支援する多様な機能を持つものとする方針だ。

東京都が「宇宙水道局」/新たな管路更新向けサービス展開へ/天地人

 JAXA認定の宇宙ベンチャーの天地人は12日、東京都水道局と、宇宙ビッグデータを活用した水道管の漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」の導入について契約を締結したことを発表した。また、2025年3月より新たに管路更新向けサービスを東日本地区で展開する予定であることも明らかにした。

 「天地人コンパス 宇宙水道局」は、複数の人工衛星が観測したデータやオープンデータから約100m四方の範囲内で漏水リスクの可能性区域を5段階で確認・管理できるクラウド型のシステム。