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気候変動への適応など議論/IWA世界会議・展示会がトロントで
世界の水の専門家が一堂に集う国際水協会(IWA)の世界会議・展示会2024が11~15日の5日間、カナダ・トロントのメトロポリタントロントコンベンションセンターで開催された。「水の未来を形づくる」をスローガンに約100の技術セッション、60のワークショップ、5つのフォーラム、約400編のポスター発表が行われ、水道事業の管理運営、廃水と資源回収、飲料水の再利用、コミュニティとコミュニケーションなどのパートナーシップ、水資源と大規模な水管理など、さまざまな知見や技術の共有が図られた。
東京都の技術 世界に発信/海外から「視察したい」との声も
展示会では、東京都水道局、下水道局、政策連携団体の東京水道、東京都下水道サービスによる「東京パビリオン」が設置された。ブースでプレゼンテーションを行ったほか、世界的な課題となっている温室効果ガスの削減や資源利用などの取り組みをパネルで紹介し、11日の開幕から盛況で、存在感を示した。
熱中症予防呼びかけ/夏の甲子園で「水を飲もう」
熱中症予防へ水を飲む習慣を促す取り組みが、熱戦の続く〝夏の甲子園〟全国高校野球選手権大会(兵庫県西宮市)で行われている。主催は「健康のため水を飲もう」推進委員会で、日本高等学校野球連盟も協力し、こまめに水を飲むように球場内で呼び掛けられている。
上・工・下水道の強靱化を/概算要求見据え要望活動/関係議員・各省に産業界の声を/水団連
日本水道工業団体連合会(会長=北尾裕一・クボタ社長)は2日、来年度政府予算についての要望活動を実施した。各省の予算概算要求を前に産業界の姿勢を伝えた。上・工・下水道の水インフラは、健康で快適な国民生活を営むうえで、また、社会経済活動を支えるうえで不可欠な基盤施設であり、さきの能登半島地震でも水インフラとして重要性が再認識され、その整備拡充は喫緊の課題だとして、▽防災・減災、国土強靱化の推進▽事業の基盤強化のための財政支援の強化▽DX推進・GX推進・新技術活用▽社会問題に起因する物価高騰対策▽上工下水道業界の人材確保―などを求めた。
全国初、乾燥汚泥が菌体りん酸肥料/下水汚泥の肥料利用拡大へ/名称は「循かん大なごん」/名古屋市上下水道局
名古屋市上下水道局は5日、空見スラッジリサイクルセンター下水汚泥固形燃料化施設で製造する下水汚泥固形燃料化物(乾燥汚泥)を全国で初めて「菌体りん酸肥料」に登録したことを発表した。同局はこれまで、下水汚泥のバイオマスエネルギーとしての有効利用と温室効果ガス排出量削減を目的に、下水汚泥固形燃料化事業に取り組んできたが、新たな設備投資をすることなく、下水汚泥の肥料利用に対応すべく、下水汚泥などの国内資源を活用した肥料の安定供給を目的に、昨年10月に創設された新たな肥料規格である菌体りん酸肥料に登録した。今後は下水汚泥の肥料利用拡大に努め、循環型社会の構築に貢献していく。