次世代に引き継ごう 水道界が一丸で/全国会議が開幕 "不断水の歴史"の広島で/日水協

次世代に引き継ごう 水道界が一丸で/全国会議が開幕

 「上下水道への国民の関心が高まっている」。そんな言葉を聞く場面が多いように思う。今年は1月に埼玉県で下水道に起因する道路陥没事故が発生し、大規模な漏水事故も各地で発生した。国民生活のために上下水道を止めるわけにはいかない―。水道関係者はその思いを強くしているのではないか。日本水道協会の「全国会議」が29日、広島市の広島県立総合体育館で幕を明けた。水道が直面する課題の解決に向け、会議や研究発表が行われている。各地から集う産官学の水道関係者は3500人を数えた。この地は80年前、原爆投下のその時も〝命の水〟を届け続けた不断水の歴史を持つ。その思いを関係者皆で噛みしめたい。                (2面も全国会議)

水道展は155社・団体が工夫を凝らして

水道展は155社・団体が工夫を凝らして

 日本水道工業団体連合会による「2025広島水道展」(後援:広島市水道局、日水協、水道産業新聞社など)も29日に開幕した。隣接するひろしまゲートパークが会場。「基盤強化で構築する水道事業の確かな未来」をテーマに、過去最多の155社・団体がブースを構える。2017高松水道展以来の屋外開催は好天に恵まれた。事務局の森岡泰裕・水団連専務理事は「各社が工夫を凝らした展示を行っています。ぜひ楽しんで、実物を見ていただき、水道事業に役立てていただければ」と力こぶ。

広域的支援へ災害時施設復旧協定/日水協島根県支部・島根県水道工事業者連合会ら/全管連ブロック同士の協定締結は全国初

広域的支援へ災害時施設復旧協定/日水協島根県支部・島根県水道工事業者連合会ら/全管連ブロック同士の協定締結は全国初

 日本水道協会島根県支部と島根県水道工事業者連合会(県水連)などによる、災害時における施設の復旧応援等に関する協定の合同締結式が27日、松江市役所内で開催された。協定を締結したのは▽日水協島根県支部と県水連▽島根県下水道協会と県水連▽全国管工事業協同組合連合会(全管連)中国ブロック内の5県連合会▽全管連中国ブロックと全管連四国ブロック―の組。いずれも災害時の速やかな応急復旧体制の構築を図る。全管連中国ブロックと全管連四国ブロックは、中国四国地方の応援体制強化を目指すもので、ブロック同士の協定締結は全国初となる。

持続可能な上下水道へ人材確保・育成を/上下水道政策の基本的なあり方検討会/国交省

 国土交通省上下水道審議官グループは23日、第7回上下水道政策の基本的なあり方検討会(委員長=滝沢智・東京都立大学都市環境学部特任教授)を開いた。上下水道における人材確保・育成に関する今後の方向性をテーマに議論を深めた。また、第1次とりまとめのフォローアップについても議論し、事務局は第2次とりまとめ骨子(案)を示した。次回、12月の第8回検討会で第2次とりまとめ案について審議する。

「現場の声を施策に反映」/金子大臣がインフラ老朽化対策など表明/国交省

 金子恭之・国土交通大臣が24日、閣議終了後に会見に臨み、国土交通行政に対する抱負や今後の方針などを述べた。

 冒頭、金子大臣は「2000年に初当選で先日25周年の大きな節目を迎えた。この間、国土交通副大臣、国土交通委員長、国土交通委員会の与党筆頭理事を6回やっており、党の中においてもさまざまな分野を経験し、今回16年ぶりに大臣として戻ってきた。皆さんの注目度も高く、また責任も重いと思っている。課題が山積するなかで、それぞれの専門分野があるが、しっかり取り組んでいきたい。できるだけ現場を歩いて、現場の声を聴きながら国土交通行政に反映していければ」と抱負を述べた。

日本の水道技術学ぶ/JICA研修が来日/日水協

日本の水道技術学ぶ/JICA研修が来日/日水協

 日本水道協会が国際協力機構(JICA)から受託し、開発途上国の水道技術者を対象に実施している「JICA課題別研修(上水道施設技術総合:水道基本計画設計A)」が行われている。

「早く耐震化・補強を」/大西市長が下水管内に/熊本市

 熊本市の大西一史・市長が23日夜、更生工事の現場を視察。施工中の下水管内に入り、管の劣化状況を自ら確かめ、耐震化の必要性と更生工法の有効性を確認した。大西市長は日本下水道協会の会長を務める。

 現場は市内中心部近くを通る通称・産業道路下に布設された直径約2000mmのコンクリート管(合流式)で、1972年に整備された。延長約1・8㎞を2021年度から耐震化を目的に更生工事を進めている。今回の工区はSPR―NX工法が採用されている。

新水道ビジョンの見直しへ/第2回経営審議会で案検討/湖西市

新水道ビジョンの見直しへ/第2回経営審議会で案検討/湖西市

 静岡県湖西市は6日、湖西浄化センターで第2回の湖西市水道事業経営審議会(会長=菊地裕幸・愛知大学地域政策学部教授)を開いた。湖西市が2021年度に策定した「湖西市新水道ビジョン」は、2021年度から2030年度までの10年間を計画期間としている。計画期間の折り返しを迎え、老朽化した施設の更新や地震などの自然災害に備えるための耐震化への対応、社会情勢等の変化に適切に対応していくため、ビジョンの見直しを行い、後期計画期間における具体的な施策を再検討していくこととしている。今回は具体的施策の見直し案の検討について審議した。今後は12月の第3回で新水道ビジョンの見直し案について審議し、1~2月のパブリックコメントを経て、2~3月の第4回で新水道ビジョンの見直しの答申を行う予定となっている。

上・工・下水道予算大幅増額へ"産業界の声"/水インフラの強靱性・持続性確保へ/関係議員・各省に要望活動/水団連

 日本水道工業団体連合会(会長=北尾裕一・クボタ代表取締役社長)は12日、2026年度政府予算についての要望活動を実施した。各省から予算概算要求が提出され、予算編成作業が本格化するのを前に産業界の意見を伝えた。

花田副社長が社長CEOに/北尾社長は会長に/クボタ

 クボタの代表取締役社長・CEOに花田晋吾・代表取締役副社長執行役員が就任する。来年1月1日付。北尾裕一・代表取締役社長は代表取締役会長に就く。22日に開催した取締役会で決議した。