今週の紙面
2026年(令和8年)04月02日(第5907号)
- 「計画調整室」を設置/事業体の支援体制を強化/日水協
- 部署の枠組み超えて一致団結して
- 広域連携方策など協議/水道広域連携全体会議開く/静岡県
- 脱炭素電力で水道施設運営/官民で電力確保し環境貢献/大阪広域(企)八尾水道センター
- 水道スマートメーターの利活用へ/斜里町、ほくでんNWと連携協定/FUSO
- 「日本ろ過装置工業会」に変更/多様なろ過装置で水環境向上へ/日本浄水機械工業会
本号の特集
2026年(令和8年)03月30日(第5906号)
- 管種・継手の耐震適合性を評価/管路の耐震化に関する検討会/国交省
- 下水道法改正案が閣議決定/下水道マネジメントへ基盤強化/国交省
- 豊平川水源水質の保全へ/バイパスが供用開始/上流域のヒ素等を排除/札幌市水道局
- 官民連携など最新動向を共有/全道下水道事業担当者会議開く/北海道都市環境課
本号の特集
「計画調整室」を設置/事業体の支援体制を強化/日水協
日本水道協会は3月30日、2025年度第6回理事会を開催した。協会業務に関する各種報告がなされ、2026年度の予算案、事業計画案をはじめとした各議案が審議、了承された。このなかで特に、水道事業体への支援体制を強化するため「計画調整室」を立ち上げることが説明されている。人口減少に伴う料金収入の減少、施設の老朽化、耐震対策の遅れ、災害対応、技術継承、人材確保…ヒト・モノ・カネあらゆる課題に水道界が直面するなか、次世代に水道をつないでいく使命を持って、日水協の活動は行われていく。
部署の枠組み超えて一致団結して
新設された「計画調整室」の開設式が1日、行われた。職員を前に青木理事長は「部署の枠組みを超えてボーダレスに展開し、PDCAのサイクルを素早く回しながら新たなプロジェクトを立ち上げる中心的な役割として、常に水道界に生じる課題への対応を担う組織となってほしい」と訓示した。1日に着任し計画調整室長を兼ねる佐藤清和・工務部長は「関係する各部署間で力を合わせて取り組んでいく必要があり、組織間のコミュニケーションをさらに活発にしていくことが大切となる。
広域連携方策など協議/水道広域連携全体会議開く/静岡県
静岡県は3月11日、県庁で2025年度第2回の「静岡県水道広域連携全体会議」を、県庁でオンラインを併用して開催した。静岡県をはじめ、県内市町等の水道事業や財政・企画担当の職員などが出席し、駿豆圏域(賀茂地区)、駿豆圏域(賀茂地区を除く)、静清富士圏域、大井川圏域、遠州圏域の県内5圏域における広域連携方策について、2025年度の検討状況を報告し、2026年度の検討方針の協議などを行った。
脱炭素電力で水道施設運営/官民で電力確保し環境貢献/大阪広域(企)八尾水道センター
大阪広域水道企業団八尾水道センターは「高安受水場他脱炭素化事業」(脱炭素化事業)を推進している。同センターでは、基幹施設で防災拠点に位置付けている高安受水場の年間電力消費量5469MWhについて、DK―Powerと共同で、小水力発電の実装や非化石価値付き電力の調達により、国内初の地産電力も含む「脱炭素電力で運営する水道施設」を実現している。
水道スマートメーターの利活用へ/斜里町、ほくでんNWと連携協定/FUSO
FUSOグループホールディングス(FUSO)は、北海道斜里町、北海道電力ネットワーク(ほくでんNW)と「斜里町における水道スマートメーターの利活用に関する連携協定」を締結した。3月18日、斜里町役場で締結式が開催された。
「日本ろ過装置工業会」に変更/多様なろ過装置で水環境向上へ/日本浄水機械工業会
日本浄水機械工業会(会長=西ノ明武・アクアプロダクト副社長)は3月27日、都内で第57回定時総会を開いた。2026年度の事業計画、予算を可決したほか、4月1日付で団体名を日本ろ過装置工業会(略称:ろ過工)に変更することを決めた。団体名変更を機に多様なろ過装置による水質管理、保守管理サービスの提供を行い、水環境の向上を目指していく。
【特集】令和8年度全国簡易水道協議会ブロック会議
全国簡易水道協議会の令和8年度ブロック会議が全国6ブロック(東北・北海道、関東・甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州)で開催される。簡易水道は農山漁村を中心とした地域での水道普及と、地域住民の生活環境改善に大きく寄与してきた。一方で、老朽化した施設の更新・耐震化などが大きな課題となっている。特集では、北村政夫・全国簡易水道協議会会長(長野県青木村長)のメッセージや、ブロック会議開催県の水道行政担当課による簡易水道の現状についての寄稿を掲載した。
管種・継手の耐震適合性を評価/管路の耐震化に関する検討会/国交省
国土交通省水道事業課は27日、今年度第1回管路の耐震化に関する検討会を開催した。一昨年1月に発生した能登半島地震による水道管路の被害状況を踏まえ、管種・継手ごとの耐震適合性について評価する。検討会は学識経験者を中心に、能登半島地震の被災事業体や過去の大規模地震での被災事業体、水道関係団体の委員により構成し、日本ダクタイル鉄管協会、日本水道鋼管協会、配水用ポリエチレンパイプシステム協会、塩化ビニル管・継手協会の管路関連団体がオブサーバーとして参画、座長は滝沢智・東京都立大学特任教授が務める。能登半島地震では、復旧までが長期化し、水道施設の耐震化の重要性が再認識された。その教訓を管路耐震化の促進につなげるべく、検討会で議論が開始された。
下水道法改正案が閣議決定/下水道マネジメントへ基盤強化/国交省
27日、「下水道法等の一部を改正する法律案」が閣議決定された。下水道法を改正し、強靱で持続可能な下水道の実現に向けた維持管理・改築の実施、事業基盤の強化を図る。
安全性確保を最優先する下水道マネジメントを確立する。具体的には、施設の安全性を評価する診断の基準を法制化する。下水道管理者による維持管理状況(診断結果等)の公表を義務付ける。また、下水道の構造について、点検・修繕・改築や災害・事故時の応急措置の容易性を考慮すべきことを原則化する。下水道管理者による施設の計画的な改築の実施及び収支見通しの作成・公表を努力義務化する。下水道の点検に関して、道路管理者の協力が必要な事項を下水道の事業計画に位置付ける。
豊平川水源水質の保全へ/バイパスが供用開始/上流域のヒ素等を排除/札幌市水道局
札幌市水道局は18日、2012年度から工事を進めてきた豊平川水道水源水質保全バイパスの供用を開始した。豊平川水道水源水質保全事業は、同市水道水源の約9割をまかなう豊平川の水源水質を将来にわたって保全していくため、豊平川上流域におけるヒ素、ホウ素などの水質悪化の要因を排除するとともに、災害発生時においても良質な原水を確保することを目的としたもの。事業の開始により、上流における水質悪化要因となるヒ素、ホウ素などの自然湧水と下水処理水を浄水場の取水地点の下流まで迂回(バイパス)させることで物理的に排除することができる。総事業費約290億円。2026年度までは舗装、外構、管路、水力発電設備といった各種工事を施工する。
官民連携など最新動向を共有/全道下水道事業担当者会議開く/北海道都市環境課
北海道建設部まちづくり局都市環境課はさきごろ、札幌市内で全道下水道事業担当者会議を開催し、道内自治体などから関係者約150人が参加した。冒頭あいさつした山下宏治・北海道建設部まちづくり局都市環境課公園下水道担当課長は、予算要望への対応方針や全国特別重点調査の実施、能登半島地震の被災地への継続支援の要請、会計検査への対応準備などについて道庁下水道係への相談を促した。
【特集】「水道事業の基盤強化に貢献する技術と製品」で意見交換
~第13回水道技術・工法研究会を大阪市内で開催~
第13回水道技術・工法研究会(主催=水道産業新聞社、共催=日本水道協会大阪府支部)が2月13日、大阪市阿倍野区の日本水道協会大阪会館内で開催された。今回は「水道事業の基盤強化に貢献する技術と製品」をテーマに、6企業の製品紹介や技術発表が行われ、大阪府内の水道事業体や発表企業などの関係者ら約70人が聴講した。本紙では水道技術・工法研究会の様子や、発表された製品・技術の概要などを紹介する。
【特集】首都東京の都市生活を下水道から支える
さらなるサービス向上へニーズの変化や課題に対応
東京都下水道局では、令和8年度から12年度までの5年間を計画期間とする「東京都下水道事業経営計画2026」を策定した。本特集では、藤橋知一・局長の寄稿文と、2月12日に開かれた東京都議会の公営企業委員会に提出した予算の概要を掲載し、前計画(経営計画2021)の総括とともに、新たな経営計画の概要、計画初年度となる令和8年度の事業内容を紹介する。また、トピックスとして、近年の気候変動により激甚化・頻発化する豪雨に対応した施設整備など、浸水対策の取り組みについて、寄稿文で紹介する。
【特集】水道システムの「安定」を支える配水池
水道システムにおいて、配水池が果たす役割は大きく、「安定」「強靱」を見据えた積極的な整備が求められている。本紙では、例年配水池にスポットを当てた特集を発行しているが、今回は長岡東京都市大学名誉教授の寄稿や東京都水道局、沖縄県企業局の配水池に関する整備動向、八戸圏域水道企業団の話題、日本水中ロボット調査清掃協会の田中会長のインタビューなどを掲載した。
【特集】配水管理の適正化へDX技術を導入
無線通信で遠隔監視、太陽光やスマート化対応鉄蓋を活用
近年、水道事業では業務効率化、配水管理の適正化のためのスマート化が進んでおり、流量、水圧、使用量などの無線通信による遠隔監視の技術、製品の実証、実装が増加している。国土交通省では上下水道DX推進事業での財政支援、上下水道DX技術カタログの発刊等を行い、水道事業者のメンテナンスにおけるDX技術について令和9年に導入率100%を目指す方針となっている。様々な遠隔監視のための技術・製品が登場しているが、水道事業体が本格採用するにあたっては、設置箇所の検討、技術・製品の選定、既存システムとの連携等に取り組むこととなり、面的な監視体制が構築できている事業体は少ないのが現状。そこで本紙では、水道スマート化に取り組む尼崎市公営企業局水道部の事例、採用された技術・製品を紹介する特集を企画した。