今週の紙面

シールド管更生の設計手法検討/年度中に報告書まとめる/下水道機構

 日本下水道新技術機構は、シールド管等に対する更生工法の設計手法について検討を行うため「シールド管に対する更生工法の設計手法に関する検討会」(委員長=小泉淳・早稲田大学名誉教授)を設置した。地方公共団体や関係団体などを委員に、シールド管等に対する各更生工法の採用実績や日本下水道協会の既存マニュアルなどを勘案した課題整理、シールド管等の更生工法の設計手法に関する今後の課題と対応の方向性などを整理し、今年度中に報告書をまとめる。下水道管路の全国特別重点調査の結果においても、シールド管が要対策箇所になっているなどニーズがあるため、早急な検討が求められる。

工水の強靱化・経営改善を/定時総会開き課題を共有/工水協

工水の強靱化・経営改善を/定時総会開き課題を共有/工水協

 日本工業用水協会(会長=宮川俊行・愛知県公営企業管理者企業庁長)は1日、都内で第14回定時総会を開催した。オンラインを併用し正会員の事業者・利用者、関連産業会員、特別会員に来賓らも含め約100人が出席。産業構造の変化に伴う水需要の減少をはじめ、老朽化する施設や頻発化・激甚化する自然への対応に原材料費や資機材価格の高騰など、工業用水道事業を取り巻く環境を改めて認識し、これら課題の解決に向け協会が活動していくことを確認した。

漏水現場の土壌調査し管劣化把握/産総研の非破壊地下探査活用/大阪市水道局

漏水現場の土壌調査し管劣化把握/産総研の非破壊地下探査活用/大阪市水道局

 大阪市水道局は5月20日、協定を締結している国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)が開発中の「非破壊地下探査システム」(以下、非破壊システム)を用いて、漏水現場で土壌の比抵抗の計測調査を実施した。昨年5月の漏水事故を踏まえ、ローラー電極を搭載した無人走行車両で、道路を掘削せずに地表面から腐食性土壌の電位を計測。同局では腐食性土壌の場所や水道管路の劣化状況を把握することで、断水・漏水事故などの未然防止や、更新工事の優先順位付けなどを図るとともに、今後も産総研と共同で検証を重ねるとしている。

次世代の上下水道点検ソリューション開発/五感IoTカメラとロボットを連携/月島JFEアクアソリューション、リルズ

次世代の上下水道点検ソリューション開発/五感IoTカメラとロボットを連携/月島JFEアクアソリューション、リルズ

 月島JFEアクアソリューション(TJAS)は2日、AIを活用した設備点検技術を保有するLiLz(リルズ)と水処理プラントの点検業務の自動化を目的とした「五感IoTカメラと四足歩行ロボットを連携させた点検ソリューション」の共同開発に向け、資本・技術提携を行うと発表した。提携では、▽水処理プラント向け五感IoTカメラおよびAI解析技術の共同開発▽ロボット等の移動体に搭載可能な点検デバイスの開発・実証▽実プラント環境でのフィールドテストおよび実装検証▽サービス・ソリューション展開に向けた協業体制の構築―を進める。今年度に五感IoTカメラを開発、来年度にロボットに搭載し実証試験を行う予定。五感に相当するセンサーを一体化し、上下水道のインフラ設備に適用するのは例がないという。

 同社グループはこれまでロボット技術やセンサー技術を活用した点検・維持管理の高度化に取り組んできたが、人の五感に頼った現場点検をデジタル化し、統合的にデータを取得・解析する技術の確立が大きなテーマとなっていた。そこでリルズと業務提携を行うことにした。リルズは専用IoTカメラの開発をはじめ、計器の遠隔自動点検、設備の異常検知、プライベートAIエージェントなどのAIクラウドソフトを自社開発で提供している。リルズのIoTカメラは全国で1万2000台が普及し、多くの業界で採用されている。

ウォータービジネス 時流/就任インタビュー/スカイアクアサービス社長 川﨑 尉匡氏

■カスタマーサービスを展開する新会社

 スカイアクアサービスは上下水道のカスタマーサービスを展開する新会社として、NJSが今年1月1日付で設立した。NJSグループのCDCアクアサービスと水道アセットサービスが合併し、サービスを強化して再出発した。初代社長にはCDCアクアサービス代表取締役を務めた川﨑尉匡氏が就任。川﨑社長は水道事業の料金管理業務に40年以上携わっており、検針・収納業務からスタートし営業所長などを歴任し現場の苦労を誰よりも知っている。社長就任にあたり「スカイアクアサービスは「地域に水と笑顔を届ける」をコンセプトに、上下水道事業体が行う市民対応窓口、検針・料金管理、料金・会計システム導入等をコアとなるサービスとしつつ、水道ポータル等を通じた市民への情報発信やスマートメーターによる検針の自動化・省力化等DX推進に取り組む方針です」と語る。

下水道のプレゼンス向上へ/山口メタウォーター社長が会長に/施設協

 日本下水道施設業協会は5月29日、都内で第50回定時総会を開催した。2025年度事業報告を中心に、任期満了に伴う役員改選など全ての議案を承認した。役員改選に伴い、北尾裕一・クボタ会長に代わり、メタウォーターの山口賢二・社長が理事会での審議を経て会長に就任した。表彰式や国・自治体に向けて行った提言活動の成果についても説明があった。総会後の懇親会では、数多くの来賓が駆け付けた。

【特集】課題を追う

安心・安全な水道水の供給へ

 安全でおいしい高品質な水の供給には、徹底した水質管理と原水水質に応じた適切な浄水処理技術の導入が不可欠なのは言うまでもない。近年、気候変動に伴うpHの変動や急激な濁度上昇など原水水質の変化も見られており、よりきめ細やかな対応が求めらている。この現状を踏まえ、今回は安全な水供給をテーマとし、水質管理のさまざまな課題に対応に向けた大阪市水道局の取り組み、PFAS対策として、浄水処理にイオン交換樹脂を導入した各務原市水道部の取り組みを紹介する。

【特集】強靭な東京の水道を構築し持続可能な事業運営を推進

東京水道経営プラン2026~ともに未来へつなぐ、安全・安心な東京の水道~

 東京都水道局は、「東京水道長期戦略構想2020」で掲げた目指すべき将来の姿を実現するため、令和8年度から10年度までの3年間に取り組む施策の事業計画と財政計画を明らかにした「東京水道経営プラン2026 ~ともに未来へつなぐ、安全・安心な東京の水道~」を策定した。また、施設整備の基本計画である「東京水道施設整備マスタープラン」を改定している。本紙では新たな経営プランなどに掲げられている主要施策を紹介する特集を企画、山口局長をはじめとする幹部職員の寄稿やインタビューなどを掲載する。