今週の紙面
2026年(令和8年)04月09日(第5909号)
- 下水道管路マネジメント技術基準検討会/維持管理の見える化を/市民・管理者それぞれに/国交省
- 水道用資機材の安定調達を/中東情勢の影響踏まえ緊急要望/日水協
- 管路点検や温室効果ガス削減テーマ/研究助成事業で採択/下水道機構
- 安房地域の4水道事業を統合/経営・技術基盤の強化へ/安房郡市広域市町村圏事務組合水道部
- 財政シミュレーション実施へ/松塩地域水道広域化へ研究会/長野県・松本市・塩尻市・山形村
- 新水道ビジョン中間見直しへ/水道事業経営審議会が答申/湖西市
- 西日本初、上下一体の水の官民連携/民間先進技術で業務効率化/4月1日から事業開始/城陽市上下水道部
- スバイリエンの水道施設が完成/カンボジア9都市水道開発完了へ/北九州市
- 防災井戸をマンホールトイレの基本水源に/地下水の平常時活用を/金子国交大臣に要望/全さく協
- 最後の全体会議で成果を報告/STAMPSプロジェクト/4月から成果物公開へ/JWRC
本号の特集
2026年(令和8年)04月06日(第5908号)
下水道管路マネジメント技術基準検討会/維持管理の見える化を/市民・管理者それぞれに/国交省
国土交通省上下水道審議官グループは3月24日、第6回下水道管路マネジメントのための技術基準等検討会(委員長=森田弘昭・日本大学生産工学部特任教授)を日本下水道協会で開き、維持管理情報の見える化について議論、検討を深めた。また、埼玉県が2月にまとめた八潮市で発生した道路陥没事故に関する原因究明委員会の最終報告についての報告もなされた。
水道用資機材の安定調達を/中東情勢の影響踏まえ緊急要望/日水協
中東情勢の影響で水道用資機材等の調達に懸念があるとして日本水道協会は、国土交通省に対し水道用資機材等の持続的な供給体制の確保に配慮するよう求める緊急要望を行った。6日、阿部秀夫・調査部長らが国交省を訪れ、筒井誠二・水道事業課長らに状況を説明、理解を求めた。一部の水道事業者では、ポリエチレン管、塩ビ樹脂、次亜塩素酸ナトリウムをはじめとする水道用資機材や燃料等に関し、入札不調等の影響が出始めているという。
管路点検や温室効果ガス削減テーマ/研究助成事業で採択/下水道機構
日本下水道新技術機構は、今年度実施する研究助成事業で3件の研究テーマを採択し7日、研究者に研究助成対象決定書を交付した。研究テーマ(採択者)は▽空気弁から投入可能な流域下水道圧送管用の自走式点検装置の開発(加古川篤・立命館大学理工学部ロボティクス学科准教授)▽調査点検データを活用した下水道管路の統計的劣化予測に基づく調査・改築意思決定支援手法の開発(笹井晃太朗・大阪大学大学院工学研究科特任助教)▽大気圧プラズマ複合処理による温室効果ガス亜酸化窒素の低減技術の開発(黒木智之・大阪公立大学大学院工学研究科准教授)―。
安房地域の4水道事業を統合/経営・技術基盤の強化へ/安房郡市広域市町村圏事務組合水道部
千葉県安房地域の鴨川市・南房総市・鋸南町と、館山市全域と南房総市富浦・三芳地区を給水区域とする三芳水道企業団の4つの水道事業を統合し、4月1日より安房郡市広域市町村圏事務組合水道部による経営を開始した。2024年度決算での安房地域全体の給水人口は11万1163人で、1日最大給水量は6万2894立方mの規模となっている。統合によって、経営・技術基盤を強化し、将来にわたって安心・安全な水道水を安定的に供給できる体制を構築する。事務の効率化や運営コストの削減を図ることで、将来的な水道料金の値上げ幅を抑制し、利用者の負担軽減を目指す。また、国からの交付金や千葉県の補助金を積極的に活用し、老朽化した施設の更新や設備の耐震化を加速させる方針としている。
財政シミュレーション実施へ/松塩地域水道広域化へ研究会/長野県・松本市・塩尻市・山形村
長野県、松本市、塩尻市、山形村が松塩地域の水道事業の広域化を推進する方策を研究する「松塩地域水道事業広域化研究会」の第7回研究会が、3月25日に山形村で開催された。財務・施設整備の各部会が2025年度の取り組み状況を報告し、財政シミュレーションの条件を決定した。今後は、2026年度に財政シミュレーションを実施し、その結果を検討したうえで方向性をとりまとめることとしている。
新水道ビジョン中間見直しへ/水道事業経営審議会が答申/湖西市
静岡県湖西市は3月16日、市役所で2025年度第4回の湖西市水道事業経営審議会(会長=菊地裕幸・愛知大学地域政策学部教授)を開いた。2021~30年度を計画期間とする「湖西市新水道ビジョン」が、計画期間の折り返しを迎え、実現方策や財政計画などの中間見直しを行うため、昨年6月に審議会へ諮問を行っている。第4回審議会において中間見直しは妥当であると判断する答申内容を決定した後、菊地会長から田内浩之・市長へ答申書を手交した。答申を受け、田内市長は「答申を真摯に受け止め、安全で強靭な水道経営を持続していきたい」と語るとともに、「料金改定に関しては皆さまから知見をいただきながらしっかり考えていきたい」と話した。
西日本初、上下一体の水の官民連携/民間先進技術で業務効率化/4月1日から事業開始/城陽市上下水道部
西日本初となる上下水道一体での包括的民間委託レベル3・5となる「城陽市水道事業及び下水道事業における包括的民間委託事業」が1日から開始された。民間企業による創意工夫や経験、ノウハウなどを活用して業務の効率化、市民サービスの向上を図り、上下水道事業の持続性確保につなげていく。
スバイリエンの水道施設が完成/カンボジア9都市水道開発完了へ/北九州市
北九州市と北九州市海外水ビジネス推進協議会(KOWBA)会員企業のクボタ建設が進めてきた、カンボジア王国スバイリエンの水道施設が完工した。同市とカンボジア王国が2011年に締結した「カンボジア都市水道開発に関する覚書」に基づく取り組みで、スバイリエンの完工をもって地方9都市の水道開発整備がすべて完了した。
防災井戸をマンホールトイレの基本水源に/地下水の平常時活用を/金子国交大臣に要望/全さく協
全国さく井協会(会長=石塚学・アクアジオテクノ社長)は3月25日、国土交通省に対し、災害用マンホールトイレの基本水源としての「地下水(防災井戸)」の明文化や、地域水インフラの強化に向け、分散型水源としての地下水の平常時活用を求める要望活動を実施した。
最後の全体会議で成果を報告/STAMPSプロジェクト/4月から成果物公開へ/JWRC
水道技術研究センター(JWRC)はこのほど、強靱で高度な水道管路システムの構築に関する研究「STAMPSプロジェクト」(委員長=小泉明・東京都立大学特任教授)の第3回全体会議を開いた。2023年から産官学で取り組んでいる同プロジェクトの研究機関における最後の全体会議として、第1・第2研究委員会における成果報告を行った。学識者、事業体、民間企業から約50人が参加した。
【特集】課題を追う 水道スマートメーターの導入に向けて
検針員の高齢化・人材不足という課題に加え、水道事業運営の効率化や利用者サービスの向上を図るため、水道スマートメーターの導入に向けた取り組みが全国各地で進められている一方、コストの低減やデータ活用による価値の創出などが課題となっている。今回の「課題を追う」では、東京都、横浜市、大阪市の3都市の課長級による鼎談を通して、各都市における最新の取り組み状況や今後の取り組みの方向性を紹介する(鼎談は3月に実施)。
重要施設への「一体」耐震化は9%/耐震化状況(2024年度末)を公表/国交省
国土交通省上下水道審議官グループは、全国自治体の上下水道施設の耐震化状況について2024年度末のデータをとりまとめ公表した。取水施設や下水処理場など、その施設が機能を失えばシステム全体が機能を失ういわゆる「急所施設」や、避難所などの「重要施設」に接続する水道・下水道の管路を対象にした。急所施設は、水道は▽取水施設:約52%▽導水管:約35%▽浄水施設:約47%▽送水管:約49%▽配水池:約68%―、下水道は▽下水処理場:約50%▽下水道管路:約71%▽ポンプ場:約53%―で、いずれも低い数値にとどまった。重要施設に接続する水道管路の耐震化率は約47%、下水道管路は約53%、ポンプ場は約45%で、水道・下水道管路がともに耐震化されているのはわずか約9%だった。
給水装置工事申請を標準化/広域化見据え業務効率化を/国交省
国土交通省水道事業課は給水装置工事申請書の標準的な様式と記載例を作成し、3月30日、留意事項とともに水道事業体らに周知した。
給水装置工事の申請は一般に地方公共団体の条例等で定められ、地域の状況に応じた対応がなされている。給水装置工事の申請手続きは水道事業者がそれぞれに定め、多くの様式があることから、民間事業者から申請書の標準化に関する要望があった。
城山浄水場大規模改修事業が竣工/ダウンサイジングや水質安定化を/上越市ガス水道局
給水100周年迎えさらなる発展を
上越市ガス水道局が2022年3月から実施してきた城山浄水場の大規模改修事業が3月15日に完成した。30日に浄水場内で竣工式を開き、工事に携わった企業へ感謝状を贈呈した。
秦野市・座間市と災害時協定/迅速で柔軟な応急給水・復旧を/神奈川県企業庁
神奈川県企業庁は3月30日、分水を行っている秦野市上下水道局、座間市上下水道局との3者で「災害時等の相互応援に関する協定」を締結した。大規模地震や漏水事故などが発生した際に、より迅速で柔軟に応急給水や応急復旧を行うことを目的としている。
W―PPPの導入促進へ/2026年度事業計画を公表/水道施設の災害支援を強化/JS
日本下水道事業団(JS)は3月27日、新年度の事業計画を明らかにした。引き続き、「第6次中期経営計画」(2022~26年度)に定める、地方公共団体の課題を把握し総合的に支援する「下水道ソリューションパートナー」、下水道事業の変革を積極的に牽引する「下水道イノベーター」、下水道の共通の基盤づくりに貢献する「下水道プラットフォーマー」の3つの役割を着実に果たしつつ、地方公共団体の新たな要望に応える事業を展開していく。
下水道DXの社会実装推進へ/日本ヒューム、日水コン、管清と提携/リベラウェア
産業用ドローンの開発・運用を手がけるLiberaware(リベラウェア、閔弘圭・代表取締役)は3月13日、下水道DXの社会実装を強力に推進するため、日本ヒューム、日水コン、管清工業と資本業務提携契約を締結したと発表した。下水道業界中核企業との共創により、計画・設計から製造・建設、維持管理までの下水道バリューチェーンを一体でつなぎ、各社の現場ノウハウと資金をもとに、下水道点検・維持管理を一気通貫で支える統合ソリューションとなるハードウェア、ソフトウェアの開発と全国実装を推進していく。
〝担う力〟の確保へ支援求める/自民党議員と勉強会開く/FJISS
持続可能な社会のための日本下水道産業連合会(FJISS、会長=野村喜一・日水コン会長)は3月25日、自民党本部で同党有志議員との下水道全般に関する勉強会を開いた。FJISSから「戦略的な維持管理・更新」による「強靱化」の推進や「下水道を担う力(人・技術・仕組み・市民)」など、未来を見据えた下水道の持続を支える仕組みのあり方について説明した上で、意見交換を行った。