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2012年(平成24年)05月14日(第4739号)

本号の特集

「孤立死」防止 水道が一役/厚労省、福祉部局との連携求め通知

生活困窮者や高齢者のみの世帯などで、死亡が気づかれず相当日数が経ってから発見される、いわゆる「孤立死」が社会問題化している。厚生労働省はこのほど、孤立死の防止対策を取りまとめたが、この中に、電気・ガス事業者らとともに水道事業者の福祉部局との連絡・連携体制の強化を盛り込んでいる。料金の滞納情報を福祉部局が把握することで、孤立死を未然に防げる可能性を高める狙いがある。同省水道課はこれに関連し9日付で課長通知を都道府県と大臣認可の水道事業者宛てに発出、福祉部局との連携を要請した。水道は命の水を届けるのは言うまでもないが、孤独死の未然防止にも貢献する、真のライフラインになる。

協賛募り国際研修/日水協水ビジネスを後押し/日水協

日本水道協会が7月にインドネシアから水道事業体幹部を受け入れて研修を行うことになった。国内の水道関連企業からスポンサーを募り、この国際研修事業を進める方針。研修資料に各社のPRを掲載したり、参加者と意見交換・情報収集できる機会も設ける。インドネシアで水ビジネスを展開しようとする企業を後方支援する。

電力使用の抑制策を討議/大都市水道事業管理者会議

電力使用の抑制策を討議/大都市水道事業管理者会議
平成24年度大都市水道事業管理者会議が10日、東京都新宿区のヒルトン東京で開催され、水道事業が抱える課題の解決に向け、メンバー都市から提出された議題について討議した。

下水管路耐震化技術で講演/下水道機構

下水道新技術推進機構の第304回技術サロンが10日、同機構の会議室で行われた。今回の講師は国土技術政策総合研究所下水道研究部の横田敏宏・下水道研究室長で、下水道管路施設における耐震化技術の有効性について講演した。

主任技術者試験10月28日に

給水工事技術振興財団が実施する「給水装置工事主任技術者試験」は今年度、10月28日(日)に全国の9会場で実施されることに決まった。

若手水専門家の国際会議/12月東京で/論文要旨受付中

IWA(国際水協会)日本国内委員会の下部組織であるJapan―YWP(代表=春日郁朗・東京大学大学院助教)主催による「第4回IWAアジア太平洋若手水専門家地域会議」(APYWP)が、12月7日から10日までの4日間、東京都江東区の日本科学未来館などで開催される。アジア太平洋地域の産学官の若手水専門家が集い、ネットワークを構築することが目的で、国内からも多くの若手水専門家の参加が期待されている。アブストラクト(論文要旨)の締め切りは7月2日。

再生可能エネ買取への期待が/震災対策、地下水利用も討議/大都市水道事業管理者会議

10日に開催された大都市水道事業管理者会議では、水道事業が抱える課題として、メンバー都市から4題の議題が提出され、討議が行われた。このうち「電力使用量の抑制方策について」(提出都市:横浜市)では、自然流下方式の配水やエネルギー損失の少ないポンプ設備への更新、ポンプ運転パターンの調整、再生可能エネルギーの導入・活用などにより電力使用量を削減する取り組みが各都市から報告された。このほか、「震災時における給水確保に関わる施設整備について」(東京都)、「地下水利用への転換対策について」(浜松市)、「地下水利用専用水道に係る対応状況について」(名古屋市)も討議が行われた。

簡水協ブロック会議

未普及地域解消を強力に推進/東北北海道ブロック会議
 平成24年度全国簡易水道協議会東北・北海道ブロック会議が4月26日、山形市のホテルキャッスルで開かれ、各県協会から提出された議題などについて審議した。次期開催地は北海道に決定した。また、平成25年度全国簡易水道大会・通常総会は青森県で開催することを確認した。
施設整備費引き上げなど要望/関東甲信越ブロック大会
 平成24年全国簡易水道協議会関東甲信越ブロック簡易水道大会が10日、神栖市の鹿島セントラルホテルで開かれた。関係者や来賓ら約70人が出席し、会員提出議案5題などを審議した。次期開催地は東京都に決まった。
国庫補助金の引き上げ求め/九州ブロック会議
 全国簡易水道協議会九州ブロック会議は8日、熊本市の熊本全日空ホテルニュースカイで開催された。国庫補助金の補助率引き上げなど会員提出問題を協議するとともに根津秀一・厚生労働省水道課水道計画指導室長補佐、清水目剛・総務省公営企業経営室課長補佐らが24年度予算など最近の水道行政について説明を行った。

国立保健医療科学院生活環境部上席主任研究官 大野浩一氏に聞く

国立保健医療科学院生活環境部上席主任研究官 大野浩一氏に聞く
放射性物質対応やリスク管理の新設ポストに就任
 今年4月1日付で国立保健医療科学院生活環境研究部が新設した放射性物質対応を担当する上席主任研究官に就任した大野浩一氏は、北海道大学や大阪大学でリスク評価や浄水処理を中心に研究活動を重ねてきた。本紙では、大野氏にこれまでの研究活動を振り返っていただくと共に科学院での取り組みに向けた抱負をお聞きした。

ヴェオリアに浄水場運転管理を委託した松山市

松山市公営企業局が4月から、「市之井手浄水場外運転等管理」を、ヴェオリア・ウォーター・ジャパン(以下「ヴェオリア」)に委託してから1カ月が経過した。外資系企業への包括的委託として、市内外の注目を集めている。本紙では同市の担当者に、委託の背景・経緯とともに、現状や今後の目標などを取材した。

災害情報システムを新開発/国内・国際特許も出願中/大阪水道総合サービス

大阪水道総合サービスは、危機管理をサポートする『OWGS災害情報システム』を昨年度末に完成させ、今年4月からスタンダードとプレミアムの2つを基本とするサービスの提供を開始した。同システムは、クラウドとスマートフォンを活用し、災害時・平常時に同一システム及び端末で利活用出来るもの。平常時から、各施設における機械・設備等の日常点検報告や補修等の記録管理、管路事故報告や対応記録などに活用することができる。災害発生時に災害モードに切り替えることができ、スムーズな災害対策活動が行える。昨年11月11日に国内特許を出願、その後、特許協力条約に基づく国際特許や同条約に加盟していない台湾にも特許出願を行い、営業展開をスタートさせた。

100年対応塗覆装鋼管を開発/日本水道鋼管協会技術成果報告会

100年対応塗覆装鋼管を開発/日本水道鋼管協会技術成果報告会
日本水道鋼管協会は、東京・市ヶ谷の日本水道会館で技術成果報告会を開いた。100年対応塗覆装鋼管(内外面)やステンレス・フレキ管による小口径管路更新工法(SDF工法)など、最新の研究結果を紹介した。

新会長に清水京大教授/EICA総会

環境システム計測制御学会(会長=田中宏明・京都大学大学院教授、略称=EICA)の平成24年度総会が9日、東京・大井町の「きゅりあん」で関係者約50人を集めて開催された。「我が国において急務になっている震災復興、電力削減への対応などはEICAの本質の部分と重なってくる。果たすべき役割に向けて意識を共有したい」と結束を訴える田中会長の挨拶に続いて、早稲田邦夫・(株)日立製作所社会システム事業部主管技師長を議長に選出して議事に入った。

「90ハッチ」を1000基納入/阿南電機

阿南電機はこのほど、安全柵一体型バランスウェイト式機器搬入開口用ハッチ(『90(きゅうまる)ハッチ』)の納入数1000基を達成した。近年では東京都水道局をはじめ、横浜市水道局や川崎市上下水道局など、特に関東地方の大規模事業体で採用が相次いでいる。

改質剤で構造物を長寿命化/日本躯体処理

日本躯体処理(株)(平松賢士社長)が開発したコンクリート浸透性改質材「RCガーデックス」が、その高い防水性から上下水道のコンクリート構造物の長寿命化につながると注目されている。

南海地震への備えで講演/顧問技師会関西支部

水道顧問技師会関西支部の講演会がこのほど、大阪市阿倍野区の日本水道協会大阪支所内に関係者ら約70人を集め開催された。河田惠昭・関西大学社会安全研究科社会安全部学部長は『東日本大震災を経験して南海地震と津波を見直す』をテーマに、東日本大震災の発災時および復旧・復興時における課題を整理し、南海地震に対する防災のあり方などについて語った。

活性化図り情報発信を/中国四国WC総会

中国四国ウォータークラブ(髙田順郎理事長)の平成24年度総会が4月26日、広島市中区の三井ガーデンホテル広島で開かれた。会員ら約100人が出席する中、同24年度事業計画では新規事業として、秋季講演会の開催を決定した。

水道と省エネで社内講習/日本メンテナスエンジニヤリング

日本メンテナスエンジニヤリングはこのほど、社内技術講習会として、「水道シンポジウム」および「省エネ対策事例発表会」を同社本社内で開催した。社員の技術力向上と顧客に提供するサービス向上の一環で実施したもので、約150人が参加した。

全管連の黒澤副会長、兵神の小野社長が黄綬受章

平成24年春の褒章が4月29日に発表され、全国管工事業協同組合連合会の黒澤敏男副会長(栃木県管工事業協同組合連合会会長、東栄設備工業代表取締役)と、産業用ポンプメーカーである兵神装備の小野純夫社長が黄綬褒章を受章した。

【特集】第63回全国水道研究発表会

日本水道協会主催の全国水道研究発表会が、5月16日から松江市で開催される。現在、我が国の水道事業はかつてない大きな転換期を迎えており、施設の更新・再構築、水質管理問題、技術継承、環境問題、さらには東日本大震災の教訓を踏まえた地震対策の充実など、多くの課題、さらには広域化や官民連携を軸にした新たな方向性への整合という重いテーマを抱えている。これらの課題の解決に向け、水道界最大の研究集会である『水道研究発表会』による知見・情報の交流や問題意識の共有には大きな期待が寄せられている。本紙では、例年同様特別増頁による特集号を企画した。

【特集】西日本の主要都市で採用進む配ポリ管

東日本大震災における水道管路の被害については、厚生労働省の現地調査のほか、水道関連団体の独自調査などにより、詳細が明らかになってきている。特に配水用ポリエチレンパイプシステム協会は、現在まで第5次にわたる調査を行い、津波による被害を除けば、配ポリ管を含むいわゆる「耐震管」はほとんど被害を受けていないことを確認している。一方、西日本の水道事業体では、東日本大震災の被害を教訓に、耐震管の整備をさらに急ピッチで進めようという動きが顕著であり、平成24年度より新たに配ポリ管を本格採用する事例も多く見られる。まさに、災害に強い水道管路の構築に向けた気運が全国で高まっていると言えそうだ。本特集では、そうした取り組みを積極的に進める水道事業体をピックアップし、レポート記事を掲載。「震災後」の管路整備の方向性を探った。

【特集】給排水管の延命へ注目される管更生工法

日本管更生工業会は、給排水管の管更生工事の主工法を網羅した団体として、各工法の質的向上、新たな管更生技術の開発などを進め、水質の向上に貢献している。老朽化した給排水管のストックは数多くあり、 省資源で環境にも優しい管更生工法の役割も大きくなっている。特集では、今年から理事長に就任した石野正俊・大阪ガスリノテック取締役相談役に工業会の運営方針や抱負について聞いたほか、国立保健医療科学院が実施した「給水栓中からのビスフェノールAの存在実態調査」の概要、結果について同院の小坂浩司主任研究官に原稿を執筆いただいた。

【特集】東日本大震災を教訓とした今後の管路整備のあり方

3月11日に発生した東日本大震災では、管路耐震化の重要性が改めて示された。耐震化の推進には、ハード、ソフト両面で取り組むことが重要だ。本紙では、今後の管路整備のあり方を探るため、3水道事業体を取材し、管路整備の現状や方向性をレポートする。また東北学院大学の吉田望教授に地盤工学の観点から、東北大学大学院の西村修教授に水道工学の観点から、それぞれ今後の管路整備のあり方についてインタビューした。