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2014年(平成26年)07月17日(第4923号)

本号の特集

下水道バイオ水素に注目/環境性、安定性、経済性に優れる

下水からつくられた水素で車が走る、そんな社会が実現するかもしれない―。22日に開幕する下水道展’14大阪の特別企画ブースでは、自動車メーカー3社の燃料電池自動車の展示や水素エネルギー社会のジオラマ、国土交通省下水道部による「下水道バイオ水素」のパネルなどが展示される。また、同省のブースでは、下水汚泥から水素を製造する技術の実証などの下水道革新的技術実証事業(B―DASHプロジェクト)のパネルを展示し、水素社会の実現に向けた下水道の取り組みなどをPRする。下水の水素発電が普及できれば、環境問題の貢献に新たな光が差してくる。

新下水道ビジョンを策定/来年度予算・施策に反映へ/国交省下水協

国土交通省下水道部と日本下水道協会は15日、新下水道ビジョンを策定した。新ビジョンは同省のホームページで公表されている。同省はこれをもとに来年度の予算編成と施策展開につなげたい考えだ。近く社会資本整備審議会の下水道小委員会が開かれる予定で、事業管理計画制度の構築に向けて下水道法の改正などを視野に入れているという。
 新ビジョンは、『循環のみち下水道』の「持続」と「進化」の2本柱とし、下水道の使命、長期ビジョンと各主体の役割、長期ビジョンを実現するための今後10年程度の目標や施策で構成されている。下水道長期ビジョンの実現に向けた中期計画では、国や地方公共団体、下水道関係者の10年程度の取り組むべき施策と中期目標を掲げている。

「Pen+」がグランプリ/GKP広報大賞決まる

下水道広報プラットホーム(GKP、会長=長岡裕・東京都市大学教授)はさきごろ、第2回GKP広報大賞審査会を開き、平成26年度のGKP広報大賞を決定した。グランプリは、阪急コミュニケーションズの「史上初!書店で販売した一冊丸ごと下水道特集の雑誌Pen+(ペン・プラス)『下水道のチカラ』」。準グランプリには、京都市上下水道局の「下水道PRポスター」が、審査委員特別賞には、NPO初の受賞となる仙台リバーズネット・梅田川の「『南蒲生お助け隊』見参!」が選ばれた。

ビストロ下水道が実店舗で

食と下水道の連携強化に取り組むBISTRO下水道推進戦略チームは22~24日、大阪市北区の飲食店・ぷらすわん松屋で、下水汚泥や処理水を有効利用し栽培された野菜料理を提供する『ビストロぷらすわん企画』を開催する。16日には試食を兼ねたプレス発表が行われた。下水道展’14大阪のプレイベントとして、大阪市建設局と協力し企画されたもので、実店舗で下水道のポテンシャルをPRする。17~22時の営業時間中、1日限定20食を有料提供する。
 試食ゲストが初仕事となった水の天使・臼田美咲さんは記者団に対し、自ら試食した感想を織り交ぜながら食材の特徴を説明。「今後は下水処理場などの現場を回りながら見識を深めたい。また、循環型社会の形成に下水道がどのように寄与しているのか、少しでも多くの人に知ってもらえるよう活動したい」などと意気込みを語った。

SWライナー工法に審査証明書

日本下水道新技術機構は7日、建設技術審査証明事業(下水道技術)交付式を同機構会議室で開催した。今回対象になった技術は「SWライナー工法」で、▽岡三リビック▽日東産業▽シーシーエス▽イーテックサーブ▽横島―の5社の関係者に石川忠男・理事長から証明書が渡された。同工法は、硬質塩化ビニル製の帯板を既設管内にらせん状に巻き立てた管を製管し、既設管との隙間に充てん材を充てんすることで管きょを更生する管更生工法。充てん材を充てんする際に支保工を必要としないため、管きょ内作業が減って安全性に配慮されている。

総務省に財政措置拡充求める/水道局単独で厚労省へ要望も/東京都公営企業3局

東京都水道局、下水道局、交通局の公営企業3局は7日、総務省に国の平成27年度予算編成に対する提案要求を行った。吉田永・水道局長、松浦將行・下水道局長(15日付で退職)、新田洋平・交通局長が佐藤文俊・自治財政局長、村中健一・官房審議官らに要求書を手渡し、財政措置の拡充を求めた。
 3局は総務省に対し、▽政府資金および旧公営企業金融公庫資金で起債した企業債の公的資金補償金免除繰上償還制度の復活と条件の緩和▽水道施設の再構築に備え更新資金をストックするためのルール化と、浄水場更新事業を地方公営企業繰出制度の対象とすること▽起債における公的資金の所要額確保―などを求めた。

EVSの開放調査を実施/過剰な食込み無いこと確認/守谷市が採用した"次世代鉄蓋"

守谷市は6月23日、次世代鉄蓋「EVS」(EvolutionVStructure)の開放調査を実施し、マンホール蓋としての食い込み力の確認などを行った。調査箇所は市道101号線で、交通量が多い箇所であったが、過剰な食い込みが無いことを確認した。
 EVSは、日本鋳鉄管が開発した、蓋外周側の角部を受枠内周の勾配面に接触、金属変形させることで、蓋の過剰な食い込みやがたつきを防ぐ新たな支持構造技術を取り入れた次世代鉄蓋。
 守谷市は平成20年度に、下水道マンホール蓋の食い込みやがたつき、スリップを防止するため、次世代鉄蓋を導入した。そのうち、EVSは平成25年4月、交通量が多く、特にトラックなどの大型車両が多く通行する市道101号線に設置した。設置箇所は通行車両のタイヤが通過する部分で、絶えず荷重を受けている状態にある。

大阪市水道局体験型研修センターを訪ねて/ルポ

水道事業体ではベテラン職員の大量退職や業務委託の拡大が進む中、技術の継承が大きな課題となっている。大阪市水道局の体験型研修センターは、業務の質を確保し、技術継承を可能にすることを目的に整備された。取水から給水にいたる水道のトータルな運営ノウハウを習得することができ、広域的な研修拠点として他都市職員の利用も進めている。高度浄水処理など浄水施設棟を含む、西日本最大の水道技術トレーニングセンターを取材した。

南木曽町で断水続く/山形県、沖縄県は復旧/台風8号などの大雨被害

今月8日から11日にかけて日本列島を通過した台風8号と、その影響により活発化した梅雨前線がもたらした大雨は、各地に大きな被害を与えた。厚生労働省が14日午後5時現在でまとめた水道の被害状況によると、最大断水戸数は3562戸(一部調査中)で、256戸で断水中。
 長野県南木曽町では、9日午後6時頃に梨子沢付近で発生した大規模な土石流により、原水取水弁が全壊したほか送配水管が破断し、10日未明から簡易水道事業や飲料水供給施設で断水・濁水が続いている。近隣水道事業体からの給水車が応急給水活動を行っている。

遊園地と連携し水道水をPR/横浜市水道局

横浜市水道局は、同市金沢区にある複合型遊園地「横浜・八景島シーパラダイス」と連携し、今夏登場する新アトラクション「バトルステージ」で水道水の安全性をPRする。期間は今月19日から8月31日まで。「バトルステージ」は、水鉄砲で標的を打つアトラクションで、大量の水道水を使用することから、ステッカーなどを使って来場者に横浜の水道水の安全性を広くPRし、水道水に親しみを持ってもらえるようにする。
 今回の連携は、企業・NPO法人などの民間事業者と、公民連携などを進めることができるように同局が設置した専用提案受付窓口「水道局パートナーシップデスク」に、シーパラダイス側から提案があったことを踏まえ実現した。

持続可能な下水道事業を実現/AMの内部監査プログラムを開発/仙台のISO認証取得を支援/アビームコンサルティング

アビームコンサルティングは仙台市と共同でアセットマネジメント(AM)システムの国際規格ISO55001に準拠した内部監査プログラムを開発し、同市の下水道事業の管路部門による国内初のISO55001認証取得をサポートした。同社では、仙台市での実績を活かし、今後、AMの導入の拡大が予想される地方自治体やインフラ企業などに対して、これらのノウハウを用いたサービスを展開していく。耐用年数に近づく下水道を国際基準に沿って運用・維持することで、持続可能な下水道事業の実現を可能にすると期待される。

アジレントが水質セミナー/米国の水質分析動向を紹介

水質分析機器販売やソリューションを行うアジレント・テクノロジーが6月24日、港区の品川フロントビルで水道水質分析セミナーを開催した。「世界で通用する分析結果とラボ・マネージメント」をテーマに米国の水質分析動向や同社の最新の水道水質分析ソリューションが紹介された。

下水協会誌有功賞を受賞/MAP法でリン高回収率達成/日立造船

日立造船が平成25年7月号の下水道協会誌に投稿した論文『MAP法による消化汚泥配管のスケール抑制に関する検討』がこのほど、同26年度優秀論文(有功賞・実務部門)に選ばれ、6月25日に開催された日本下水道協会定時総会で表彰を受けた。
 嫌気性消化プロセスを導入した下水処理場では、消化槽の後段設備の配管に固形物リン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)が付着することがある。管閉塞の原因となるスケールの生成に対処する必要があり、維持管理上の課題とされていた。
 MAP法は、消化汚泥や脱水ろ液などに溶存する高濃度なリン酸態リンに安価な水酸化マグネシウムを添加し、大きく生成させたMAP粒子を回収する技術。後段設備でのスケールの生成を防ぐとともに、高い回収率、薬品コストの低減による維持管理コストの大幅カットも実現した。

連結子会社からメンテ事業を譲受/提案力・技術力の向上へ/神鋼環境ソリューション

神鋼環境ソリューション(重河和夫社長)はメンテナンス事業のさらなる強化と既存施設の顧客満足度向上を目的として10月1日を期日として連結子会社である神鋼環境メンテナンス(片岡誠社長)からメンテナンス事業を譲りうけることを明らかにした。神鋼環境メンテナンスは、今後はオペレーション事業(運転・維持管理)および西日本地域の水処理関連事業のメンテナンスを主とする事業活動を行っていく。

金町浄水場と葛西水再生セを見学/若手技術者が多数参加/水コン協関東支部

全国上下水道コンサルタント協会関東支部は25日、施設見学会を開いた。会員各社の技術者の技術力向上の一環として毎年実施しているもので、今年は東京都水道局の金町浄水場と東京都下水道局の葛西水再生センターを見学した。会員会社の若手技術者を中心に41人の参加があった。

安全・適切な施工へDVD制作/強プラ管協

強化プラスチック複合管協会は、強プラ管の安全・確実な施工を啓発するためにDVD「強プラ管・適切な施工」を制作し、このほど配布を開始した。
 DVDでは、事故を未然に防止するとともに、適切な施工をおこなってもらうことを目的とし、施工時における注意点や施工方法について視覚的に判り易く説明している。放映時間は約11分。
 また、同協会事務局では「管きょの施工後に発生する漏水事故は、施工時における不具合が原因である場合が多くみられる」としており、今回のDVDで施工品質の向上にもつなげたい考えだ。

社長に伊藤氏が就任/フューチャーイン

6月25日付で伊藤利英・常務取締役が代表取締役社長に就任した。石井吉美・前代表取締役社長は取締役相談役に就いた。

【特集】第83回日水協関西地方支部総会

第83回日本水道協会関西地方支部総会が24・25日、和歌山県支部の那智勝浦町が担当し、ホテル浦島で開催される。同町の水道事業は2011(平成23)年9月の台風12号に伴う紀伊半島大水害で、水道施設が大きな被害を受けた。これらの復旧事業に取り組む一方、簡易水道統合や、災害・事故時などを見据えた対策なども積極的に推進している。本紙では開催地である同町の取り組みとともに、2011紀伊半島大水害を踏まえた和歌山県内水道事業体の現状などを紹介した。

【特集】神戸市水道局お客さま電話受付センター

神戸市水道局は今年1月6日から、「神戸市水道局お客さま電話受付センター」を開設した。市民サービスの向上を図るため、株式会社NTTマーケティングアクトに委託し、水道開閉栓申し込みの受け付け、簡易な問い合わせなどに対応している。また、検針や満了メーター取替などの各業務に競争性を導入し、民間委託を積極的に進めている。本紙では神戸市水道事業管理者・水道局長の見通孝氏と、同センタージョブマネージャーの宮越康彰氏のインタビュー、原稿「神戸市水道局における民間委託の概要と特長」で、同市の取り組みを紹介した。