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2008年(平成20年)01月01日(第4373号)

本号の特集

一滴の水に地球の水循環を思う/平成20年新年号

わが国の月探査衛星「かぐや」から昨年11月に送られてきた地球の姿は、青く美しく輝いていた。地球が「水の惑星」であることを実感させる映像だった。
 水は太陽をエネルギーとして大気、陸地、海を循環する貴重な資源だ。動植物の生命を育みながら水蒸気として空に帰り、雨や雪として戻ってくる。水の一滴に、壮大な地球の水循環を思う。
 その「水の惑星」の水循環に異変が起きている。
 氷河の後退や酷暑、頻発する渇水と洪水、台風など、すでに世界各地で温暖化は現実の脅威となっている。動植物の生息域の移動など生物界の異常も顕著だ。1970年以降、干ばつに悩まされる地域の面積は2倍近くも増えた。温暖化は氷河期以来、人類が直面する最大の気候変動といえる。
 地球に生息する全ての生命を維持していくには、清らかな水環境を守り、将来の幾世代にもわたり継承していく努力の積み重ねが求められる。
 水は限りある資源だが、管理を適切に行うことができれば、持続的に利用することが可能だ。日々深刻化する水危機を防ぐには、国、自治体、企業、個人が水危機の現状をしっかりと認識し、力を合わせて取り組む必要がある。
 水道と下水道は地球の水循環系の中に位置づけられる。水道で使われた水は下水道できれいにされ、川や海にもどされる。水道事業の主目的である「清浄にして豊富低廉な水の供給」、下水道の「公共用水域の水質保全」を達成し、水循環を良好に保つためにも、両事業を持続的に発展させ、より健全な姿で次世代に引き継がなければならない。
 古代中国に端を発する五行思想では、木・火・土・金・水の元素が互いに影響を与えあい、その生滅盛衰によって万物が変化し循環すると考える。その中で十二支の「子」は水を表す。「水の時代」といわれる21世紀の中で、2008年は「水の年」といえる。7月には水と環境を主テーマとした洞爺湖サミットも開かれる。
 今年が、地球の水循環の異変を食い止めるための一歩を踏み出し、国内の上下水道界が活気を取り戻す明るい年となるよう祈りたい。

【特集】第1部

▽鼎談=上下水道の未来を語る
(森田実氏・御園日水協専務理事・安中下水協理事長)
▽特別企画「未来を担う子どもたちに」~蛇口から水を飲む文化を守るために~
(座談会=山村厚労省水道課長、東岡東京都水道局長、長岡武蔵工大教授、
左巻同志社女子大教授、インタビュー=高橋江東区教育長、薗部練馬区教育長)
▽東西局長インタビュー
(浅子・さいたま市水道事業管理者、石倉・札幌市建設局理事、
安原・神戸市水道事業管理者、田中・広島市下水道局長)
▽新春社長訪問
(前澤工業・松原社長、月島機械・山田社長、
愛知時計・鈴木社長、小松電機・小松社長)
▽アジア太平洋水サミットを振り返り

【特集】第2部

▽新春インタビュー
山村厚労省水道課長、江藤国交省下水道部長
▽日中水処理技術シンポと中国水処理事情
(藤原水道技術研究センター理事長、茂庭東海大学教授インタビューなど)
▽座談会「長良川を歩く・源流から河口まで」
(名古屋市上下水道局関係者)
▽新春挨拶
団体・産業界より
▽特集・O&M研究会