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第3804号  4月12日発行




下水道次期長期計画策定へ/国土省下水協
 国土省下水道部と下水協は4日、第10回下水道政策研究委員会(委員長=松尾友矩・東洋大学国際地域学部教授)を下水協の会議室で行った。同委員会は平成12年3月に国民から期待される下水道の役割等について中間報告を出しているが、今後は次期長期計画策定に向けて必要な事業制度・財政制度を具体化させるための審議を進めていく。審議は、既存の費用負担小委員会と新規に設置された計画小委員会、流域管理小委員会を中心に進められる。今年の9月に下水道政策研究委員会としての報告がまとまる予定。

水質検査に自動測定法/厚労省
 厚生労働省は30日付けで健康局長名により、都道府県知事等にあてて、「水道水質に関する基準制定の一部改正」について通知するとともに、水道課長名により「水質基準を補完する項目に係る測定方法の一部改正」について通知した。水道水の水質検査方法については、規制緩和3カ年計画(平成12年3月閣議決定)を踏まえ、自動測定方法を導入することになっており、今回、濁度の検査方法に散乱光測定法と透過散乱法が追加された。さらにpH値、色度、残留塩素についても水質検査方法に自動測定法を導入することになったのに伴うもの。

札幌市開催をアピール/IWA世界会議
 2006年のIWA(国際水協会)世界会議開催に立候補している札幌市を6日、IWAのトニー・ミルバーン専務理事が視察した。
 同じく立候補を表明している北京市、クアラルンプール市の視察後、札幌市を訪れたもの。5月に開く会長会議で開催候補地を二都市に絞り込むための事前調査が目的。

多摩水道管理室を設置/東京都水道局多摩水道対策本部
 東京都水道局多摩水道対策本部はこのほど、同本部庁舎1階に多摩水道管理室を設置した。これまで同本部は、国立市谷保に多摩地区漏水事故受付センターを設け平成6年から休日夜間の事故受付業務を行っていたが、この業務に加え、多摩地区全域の水道施設の運転と運用の統括管理業務を行う。顧客サービスの窓口である受付業務と運転管理の統括業務を併せ持つ管理室は全国でも例を見ない。同管理室の開設により、多摩地区の効率的な施設運用、事故・災害時の迅速な対応、局内外に対する適切な情報提供等顧客サービスのより一層の向上が図られる。

下水道初のPFI導入/東京都下水道局
 東京都下水道局は3月27日、汚泥処理過程で発生するメタンガスを利用した発電設備の設置及び運営にPFIを導入することを発表した。PFIの導入目的は「民間の資金、技術及び経営ノウハウ等の活用による低廉な電力の確保」「未利用エネルギーの有効活用、省エネルギーの実現及び地球環境保全に貢献」「自主電源の確保による処理場運営の信頼性向上」の3つにあり、これは下水道事業としては国内初の試みとなる。
エステプロセス運転開始/神鋼パンテツク
 神鋼パンテツク(本社・神戸市)が世界に先駆けて開発した好熱性細菌を利用した汚泥減量化技術「エステプロセス」の実用運転が、群馬県中之条町沢渡水質管理センターで4月から開始された。
 近年は、下水処理場で発生する「余剰汚泥」の処理処分が大きな課題となっている。現在、全国で年間約170万トンの下水余剰汚泥が発生しており、その8割以上が焼却あるいは埋め立て処分されているが、焼却による処理は有害物質発生の可能性が指摘され、また埋立地の確保も年々困難になってきている。安全でしかも汚泥の減量化が図れる処理技術の開発が待望されていた。