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第3825号  7月 5日発行




水道水源域で下水道高度処理を促進/グランドデザイン案を発表/国土省
 国土交通省は29日、『21世紀国土交通のグランドデザイン案』を発表した。これは知事や政令市長らが出席する国土交通地方懇談会等において、今後の社会資本整備のあり方を議論していく際の材料となるもので、主要な政策課題や長期目標等が設定されている。政策課題の1つには、良質で安全な水の安定的な利用の確保があげられており、そのために水道水源水域において下水道の高度処理人口普及率を向上させる-との方針が出されている。この他にも下水道普及率、下水道雨水対策整備率、下水汚泥のリサイクル率等があげられている。

水源井からクリプト/今治市
 愛媛県今治市の予備水源で、二級河川・頓田川水系から取水している上徳水源地の浅井戸から、クリプトスポリジウム・オーシストが検出された。水源地は渇水対策として、5月11日から日量1,000立方メートルを取水し、送水ポンプ場内の水槽を経て、唐子台団地など約1,250世帯(約3,460人)に供給していた。同市水道局は水源地からの取水を停止し、同地区が1日間断水するなど対応に追われた。

造水促進セ理事会
 造水促進センターは20日に理事会を開き、13年度事業計画等について審議、了承した。
 13年度の振興資金による事業は補助金と自己負担金を合わせて8,600万円で、(1)クリーナープロダクション技術を用いた水再生利用技術調査(2)閉鎖性海域海水淡水化前処理システム開発(3)前処理省略型逆浸透海水淡水化システム開発(4)圧力透析法による廃酸リサイクルシステム開発(5)小型高効率廃液蒸発濃縮装置開発-等のほか、造水技術シンポジウムの開催など普及・技術協力事業にも力を入れていく。

上水試験方法を改訂/全国5会場で説明会/日水協
 日本水道協会は、『上水試験方法・改訂版』を近く発刊するのに対応し、9月中旬から10月中旬にかけて全国5会場で説明会を開催する。
 『上水試験方法』は、1993年に改訂以降、水質管理の基本的な指針として広く活用されてきた。その間、水質基準監視項目が追加されたのをはじめ、試験方法も大幅に変更された。また、分析機器の発達も著しく、現行版では対応できない部分が生じていた。このため日水協では、「水質試験方法等調査専門委員会」(委員長=安藤正典・国立医薬品食品衛生研究所環境衛生化学部長)のもとで改訂作業を進めてきた。

国内最大3400立方メートルの無機膜導入へ/東京都水道局多摩水道対策本部
 東京都水道局多摩水道対策本部は大久野浄水所の改造に際し膜ろ過を導入する。導入する膜ろ過設備は日本ガイシのセラミック膜(MF膜)で、落札額は3億8,000万円。日量最大の施設能力は3,400立方メートルで、無機膜を用いた浄水システムとしてはこれまで国内最大だった京都府三和町の1,672立方メートルの施設の倍となる。平成14年秋に本格稼働する予定だが、東京都水道局としては深沢浄水所(日量最大500立方メートル、UF膜)に続く2例目の膜処理施設となる。
鉛管使用者へ広報開始/横浜市水道局
 横浜市水道局はこのほど、鉛管使用者に対して「朝1番の水を、飲用以外に使用」するよう呼びかける広報活動を開始した。
 同局では昨年、2度にわたり鉛管の大規模な水質実態調査を実施したが、厚生労働省が平成15年に改定する予定の鉛の新基準値0.01mg/lを上回るものが流水の調査ではなかったものの、停滞水の調査では全体の5.5%が上回っていた。
赤川氏から飯嶋へ/東京都水道局
 東京都水道局は7月1日付でトップが交代し、前・多摩水道対策本部長の飯嶋宣雄氏が局長に就任した。
 新局長の飯嶋氏は、昭和四十三年、東京大学工学部都市工学科を卒業後、東京都水道局へ。経営計画部計画課長、朝霞浄水管理事務所長、給水部長、浄水部長等を歴任。同局としては、現・日水協専務理事の川北和徳氏以来の技術系の局長になるが、浄水施設等の設計部門が長かったこともあり、とりわけ浄水処理技術に造詣が深い。
新庁舎建設に着手へ/函館市水道局
 函館市水道局は今秋から新庁舎の建設に着手、来年10月の完成を目指すことになった。
 なお、新庁舎建設の事業費は約23億5,000万円。
NS形推進管を採用/米子市水道局
 米子市水道局は、NS形ダクタイル管を非開削で布設できる「NS形ダクタイル推進管」(以下、NS形推進管)を採用し、このほど配水管布設工事が完了した。NS形推進管は交通が繁雑な市街地などに対応し、耐震性を損なわず、容易な施工でコスト削減が図れる新工法として、注目を集めている。そこで、本紙では、同市におけるNS形推進管の工事概要などをレポートした。
講義や金町浄水場見学/初の企画に96名参加/水団連
 日本水道工業団体連合会は6月27日から29日までの3日間、53の団体・会員会社から96名の新入社員や新規配属職員が参加した基礎専門研修(上水道の部)を行い、日本水道会館で水道事業の概要、経営、課題などの講義を受けると共に、東京都水道局金町浄水場を見学した。なお、下水道の部は今年秋にも行う予定。
バルブ工場を閉鎖/キッツ
 キッツはこのほど、諏訪工場の主力ラインであるバルブ製造工場を閉鎖することとし、その設備をグループ会社のKITZ(THAILAND)LTD(キッツタイ)と長坂工場(山梨県長坂町)に移管し、生産拠点の集約を図ることとした。
平成12年度優良施工業者を選定/JS
 日本下水道事業団は、平成10年度に創設した「優遇策の対象となる『優良施工業者』の選定」を平成13年度も継続実施、平成12年度優良施工業者として一般土木・建築施工業者100社、機械・電気設備工事業者12社を選定した。
“トップス”設立を祝う
 クボタと日水コンの共同出資で先月発足した水道の総合維持管理会社「トップスウォーター」の設立記念パーティが3日、日本橋三越の「特別食堂」で開催され、日水協、水道技術研究センタ-、水団連などからの来賓を含め関係者およそ100名が、新会社の前途を祝した。