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第3877号  2月18日発行




下水道の地域差解消/国土交通白書
 国土交通省は15日、平成13年度国土交通白書を発表した。白書は、省庁再編で新たに誕生した同省の役割や全体像を国民に案内するためのもので、21世紀に向けた公共事業改革への取り組みや、政策課題ごとの対応が紹介されている。このうち水環境関連では、おいしく安全な水道原水を確保するため、下水道高度処理の導入促進や、合流式下水道の改善が重要視されている。また、下水道整備の課題として、地域別の水準格差や効率的な普及促進、下水道施設の機能高度化等があげられている。
高度浄水3件を採択/水道関係補正予算
 厚生労働省は8日、平成13年度水道施設整備費の実施計画(第4次)を明らかにした。
 今回計画では13年度の補正予算63億円の25%にあたる15億9,200万円を配分した。まだ保留額が47億円ほどあるため、水道課では事業の前倒しによる補正予算の活用を呼びかけている。
 今回計画額15億9,200万円の内訳は、簡易水道3億円、上水道が12億9,200万円。
 上水道事業では最近の経済情勢等に配慮し、環境問題に対応した水道の施設整備を進めることとし、継続事業41、新規29件を採択した。内訳は、(1)水道水源開発7億8,600万円(継続37件)(2)高度浄水2億4,700万円(新規3件)(3)水道管路近代化事業2億800万円(継続4件、新規23件)(4)緊急水道安全対策施設整備事業5千万円(新規3件)-となっている。高度浄水の新規は岐阜県(可茂)川合浄水場、伊丹市・千僧浄水場、方城町(福岡県)奥池浄水場。
「おいしい水は安全だ」/推進議員連盟
 「未来の世代に、おいしい水を引き継ごう」を合言葉に、昨年12月に発足した『おいしい水推進議員連盟』(会長=橋本龍太郎氏)は12日、衆議院議員会館で勉強会を開いた。
 この日は、「おいしい水の探求」をテーマに小島貞男氏(日水コン・技術顧問)から話を聞くとともに、今後の活動方針などを確認した。また、議連の役員を決めた。
 おいしい水推進議員連盟の会員は現在、衆議院47名、参議院12名の合計59名。顧問には中山太郎氏、青木幹雄氏、副会長には斎藤十朗氏、古賀誠氏、事務局長には上川陽子氏が就任した。
    
高普及・削減に反撃/簡水協・事務局長会議
 全国簡易水道協議会は6日、霞ヶ関の法曹会館で第3回事務局長会議を開き、平成14年度の活動方針を確認するとともに、事業計画等を決めた。
 会議の冒頭、田畑新二事務局長は、「平成14年度政府予算案では簡易水道の補助金は対前年度比13.1%減という厳しい内容となった。経済財政諮問会議が策定した予算編成基本方針の中で、普及率の上がってきている水道は厳しく見直すとされたことが響いた。我々にも油断があったかも知れない」、「水道の未普及解消はもちろん、安全な水の安定供給へ向け、老朽施設の更新や地震・渇水対策の必要性を強く訴えていきたい」と語り、15年度予算の確保に向けての決意を語るとともに協力を要請した。
横浜市来年度予算案詳報/水道局
水道局
 横浜市水道局は14年度予算案に計上した主要事業227億6,200万円(対前年度比3.1%減)の概要を明らかにした。
 『安定給水の確保』では相模川水系建設事業や相模湖の堆砂除去など水源の確保に9億3,100万円。水道施設の整備は184億9,000万円で、うち約79億円で小雀浄水場揚水ポンプ1台更新、西谷1号配水池流出管(口径1,350~1,800ミリ)布設、保土ヶ谷・浜松町共同溝内配水管(口径1,350ミリ、延長0.3キロメートル)布設、14年度完成予定の今井配水池(容量3万立方メートル)と(仮称)野庭配水池(容量2万立方メートル)築造を実施。配水管網は約10億円で口径50~300ミリを11.3キロメートル布設。老朽管は約81億円で口径50~700ミリを65キロメートル改良。また、腐食性土壌の配水管対策は約6億5,000万円で口径100~300ミリを4.5キロメートル実施。

下水道局
 横浜市では3月末に市長選が行われるため、14年度予算については骨格予算となっている。そのため来年度予算案に計上した下水道整備費は13年度予算の約半額の331億5,500万円となっているが、6月頃に補正予算が組まれる予定だ。また、債務負担行為として64億円を平成15年度までの期間で新規設定している。
寒川PFIは16年度に/神奈川県営水道予算案
 神奈川県企業庁水道局は、来年度予算案の資本的支出に前年度比2%増の244億3,279万4,000円を計上した。
 主要事業のうち寒川浄水場排水処理施設更新調査事業は1,890万円で、来年度はPFI事業として実施するための支援業務を委託する。今後のスケジュールは15年4月に要項を公表し、16年度から実施する予定。
 また、上下水道料金管理システム開発事業は9億8,562万1,000円で、15年度からの実施を目指してテストを行う。
 漏水防止対策事業は24億3,308万6,000円(前年度比9.1%増)で、ポリエチレン管から鋳鉄管等への布設替を延長24,232メートル実施。老朽管更新事業は13億4,250万円で9,695メートルを改良。水道施設の耐震化促進事業は21億2,984万8,000円(同3.8%増)で配水管16,413メートル、配水池3池(久木低区、谷ヶ原2池)、送水管で実施する。
工事広報板”虎の巻”/東京都下水道局
 東京都下水道局は先頃、「第23回工事広報板等イメージアップコンクール報告書」を作成した。下水道工事のイメージアップを目的に開催している同コンクールの審査結果や入賞作品を初めてまとめたもの。施工業者に配布して工事広報板の更なる充実を狙う。
鉛給水管更生工法の実証へ/水道技術研究センター
 水道技術研究センターは千葉県水道局の協力を得て、12日と14日に千葉市若葉区の都賀の台公園での「LCチューブライニング工法」(大阪防水建設社)の実証実験を皮切りに、25日までの間に開発研究を進めてきた鉛給水管の更生二工法と非開削布設替え二工法の実証実験を行った。同センターは、鉛水質基準の改正に併せ鉛給水管の布設替え工法の実証を続けてきたが、今回は始めて給水管更生工法が確実な鉛低減工法であることを実際に実験し確認したいとしている。
ヒューム管破砕し新管埋設/明石セミシールド建設
 明石セミシールド建設株式会社(本社・大阪府豊中市、明石博明社長)は、老朽化した既設ヒューム管を更新する『トンネルの更新工法、及びそれに用いる管路入換装置』を新たに開発した。既設管の断面を拡幅装置で拡大・破砕しながら新管に入れ換える“既設ヒューム管破砕拡幅工法”で、確実な施工と低コスト化が可能なことから、老朽管渠の更新に大きな役割を期待されるもの。
SC凝集計第1号が稼働/西原ウォーターテック
 西原ウォーターテック(片多攻社長)の「SC凝集計」は、浄水場の凝集プロセスで重要な課題となっている凝集剤の最適注入を実現させる測定計器として注目されている。このSC凝集計での自動薬品注入装置の第1号機が鳥取県企業局日野川工業用水道の浄水場(八幡)で稼働、濁度変化に応じた凝集剤の過不足の判断を容易にしかも確実に行い、凝集剤の注入を最適に管理し、大幅な薬品費の低減、維持管理の省力化が図られている。