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第3896号  5月13日発行




突発水質汚染の監視へ/中小規模向けに指針/日水協
 日本水道協会はこのほど、『突発水質汚染の監視対策指針2002』を発刊した。水道水源の突発水質汚染事故による予測しがたい有害物質の速やかな検出と、水道施設への影響の未然防止策を検討してきた研究会(主任研究員=安藤正典・国立医薬品食品衛生研究所環境衛生化学部長)が7年間の成果をまとめたもの。マニュアルは、平素への備えができていない中小規模の水道事業体にも役立つよう、事故対応の基本ともいえる連絡通報体制や、事故対応体制を構築するための方策を具体的な形で示している。
安全教育や保護具で提言/下水道管きょ内事故で報告
 国土交通省の下水道管きょ内作業安全管理委員会(委員長=浦山斉東京都下水道局施設管理部管路管理課長)は4月26日、愛知県半田市で発生した下水道管きょ内での死亡事故に対する中間報告を発表した。
 同委員会は過去の事故事例を分析した結果、過去の主な事故原因が、▽入坑前のガス濃度測定や換気等の不徹底▽作業主任者の未選任や職務不履行▽安全教育の未実施▽作業者及び救助者の保護具の未装着-にあると指摘している。また、半田市での事故についても、必要な防護措置を徹底していれば防止できたとの見解を発表している。このため、作業員のリスク管理の意識及び危機への対応能力を向上させることが重要と考えている。
80事業で水質汚染事故/原因物質は油類が57%/厚労省
 厚生労働省は26日、平成12年度における「水質汚染事故」による水道の被害状況を明らかにした。
 12年度は、上水道44事業、簡易水道15事業、用水供給17事業、専用水道4事業の合計80事業が、通常予測できない水道原水の水質変化により、(1)給水停止または給水制限(2)取水停止または取水制限(3)粉末活性炭等の特殊薬品を使用-など、何らかの形で被害を受けたことになる。これは全水道事業体(12年度末14,802)の0.5%にあたる。前年度の71件と比べると9件の増加となった。
上向きシールド工法が受賞/土木学会賞
 土木学会(丹保憲仁会長)は1日、平成13年度土木学会賞を発表した。本紙関連の受賞者は次の通り。なお、表彰式は5月31日に東京都千代田区のホテルエドモントで開催される土木学会総会で行われる。
 ▽功績賞・松本順一郎氏(東北大学名誉教授、東京大学名誉教授)▽技術賞・「上向きシールド工法」による流入用マンホールの築造(大阪市都市環境局、大成・銭高・久本特定建設工事共同企業体)▽論文奨励賞・前凝集生物膜ろ過反応器による下水の高度処理(日高平氏、京都大学)
 ▽技術開発賞・配水本管非開削布設替工法「プラズマモール工法」(清水建設(株)脇登志夫氏、清水建設(株)西村哲夫氏、清水建設(株)相田浩伸氏、(株)小松製作所石井晴夫氏)▽国際貢献賞・浅野孝氏(米国カリフォルニア大学デーヴィス校土木環境工学科名誉教授)
下水道最大の太陽光発電稼働/大阪府安威川流域下水道中央処理場
 大阪府が安威川流域下水道中央処理場で導入を進めてきた「太陽光発電設備」が完成し、このほど本格稼働した。太陽光発電設備は水処理施設の屋上に高度処理用機器などの電力供給を目標に設置しており、約300kwを発電する。下水道事業では国内最大規模で、年間約110トンの二酸化炭素の削減につながるとしている。請負企業は(株)東芝で、請負金額は約3億200万円。大歯亮一・大阪府北部流域下水道事務所長は「太陽光発電設備を活用し、下水道の環境問題への取り組みをアピールしていきたい」と話している。
各地で企業団総会
東北地区
 企業団東北地区協議会は4月25日、福島市で第9回総会を開催した。

中部地区
 中部地区協議会は8日、佐久市の「サンピア佐久」で第7回総会を開催した。

九州地区
 九州地区水道企業団協議会の第17回総会は25日、宗像地区水道企業団を開催担当に福岡県宗像郡の玄海ロイヤルホテルで開催され、『水道事業に対する財政援助』などの会員提出問題について活発な意見交換を行った。
「長期総合計画」を策定/福岡県南広域水道企業団
 福岡県南広域水道企業団は将来構想を示した『長期総合計画』をこのほどまとめた。水道事業を取り巻く環境の変化や改正水道法の施行を踏まえ、同企業団の将来あるべき姿、進むべき方向性などを掲げており、今後の事業展開のベースとなるもの。
 同企業団は昨年度に設立30周年を迎えたのを契機に長期計画の検討に着手。計画策定に当たっては、各担当課が『現状と課題及び事業計画』を作成し、さらに職員がそれぞれ『将来ビジョン』を提出するなど、職員一丸となって取りまとめてきた。
「水源が心配65%」/東京都水道局
 東京都水道局は先頃、第2回水道モニターアンケートの集計結果を発表した。それによると、将来の東京の水源事情について『心配している』と回答したモニターが約65%を占めた。
 同アンケートは昨年10月、195名のモニターを対象に実施したもので、同年8月に起きた利根川・荒川水系の渇水を踏まえた調査となった。回答数は186件。
 将来の東京の水源事情については、約65%のモニターが『心配している』(「大変心配している」または「少し心配している」の合計)と回答した。『心配していない』(「まあ大丈夫だろうと思う」「全く心配していない」の合計)は約33%。心配な点については「渇水が予想されること」が約41%、「水源地域の環境悪化」が約34%、「ダムなどの貯水総量の不足」約20%となった。
現場舞台にファッションショー/東京都下水道局
 東京都下水道局の工事用防音建物内(港区)でこのほど、コシノジュンコさん主催のファッションショーが開かれた。外壁に描かれたデザインの披露と合わせて、世界大都市のマンホールを紹介したパネル展と同時に開催されたもの。地域住民や局関係者など計千名の招待客を前に、今年秋物と冬物の紳士服・婦人服が紹介された。
 建物は16メートルの高さで、コシノさんのオフィスビルが隣接している。抹茶色に似た「千草鼠(ちぐさねず)」色の外壁デザインや今回のイベントは、景観を配慮したコシノさんが申し出た。
 開始前に鈴木宏・局長は「全く分野が異なるファッション界と下水道が一緒となってイベントを行うことで、新たな発想が芽生え発想の転換ができる」と期待を語った。
 モデルたちが舞台を行き交い、テノール歌手がカンツォーネを披露するなど華やかな舞台となった。出席した曽小川久貴・国土交通省下水道部長は「世界的なデザイナーのショーで大いに感動した。仮囲いも周囲の雰囲気に溶け込んでいて、現場のイメージアップ対策もお座なりでなく、都市景観に配慮した質の高いデザインが求められる時代であることを痛感した」と感想を語った。コシノさんは「これを契機にパブリックと民間が一緒になって様々なイベントを」と訴えた。
総合研究所が落成/シンクエンジ
 シンク・エンジニアリングの総合研究所が浜松市に完成、4月21日、落成式ならびに落成記念披露会を行った。
 この総合研究所は、平成5年にスタートした中央研究所を業務の拡大にともない発展させたもので、同社の主要製品、システムのハード、ソフトの開発をはじめ施工管理を担う重要拠点である。
合同懇親会開く/推進工法13団体
 SH工法研究会、PIT&DRM協会、エスパー探査協会、ユニコーン協会、ケコム協会、アースアロー研究会、RSS(岩盤セミシールド)工法協会、3RP工法研究会、インパクトモール協会、沈設立坑協会、ロックマン工法協会、コマンド工法協会、ベビーモール協会の下水道小口径推進工法13団体は4月26日、都内で一斉に平成14年度総会を開くと共に、東京紀尾井町の赤坂プリンスホテルで推進技術関連13団体合同懇親会を行った
第23回総会開く/水コン協関東支部
 全国上下水道コンサルタント協会関東支部(亀田宏支部長)は4月25日、東京虎ノ門の虎ノ門パストラルで平成14年度第23回通常総会を開き、平成14年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ亀田支部長が再選された。
第19回総会開く/水コン協関西支部
 全国上下水道コンサルタント協会関西支部の第19回定時総会が4月25日、大阪市北区の東洋ホテルで開催され、13年度支部部会・本部委員会報告を行なうとともに、14年事業計画などを決定した。また、総会に先立って実施された役員選挙の結果報告が行なわれ、前回と同じ18社の当選と木村支部長以下の役員の再任が報告された。
14年度総会開く/日本水道鋼管協会
 日本水道鋼管協会は4月25日、日本水道会館において平成14年度定時総会を開いた。
第18回総会開く/水コン協中部支部
 全国上下水道コンサルタント協会中部支部(石井晃一支部長)の第18回通常総会が4月23日、名古屋市中村区のホテルキャッスルプラザで開催され、平成13年度の事業経過報告や決算報告が行われると共に、平成14年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、石井晃一支部長が再選された。
全国で説明会開く/テンションガイド工法研究所
 昨年12月に発足したテンションガイド工法研究会は、このほど(社)日本下水道光ファイバー技術協会よりFTTH対応工法として第1号の性能調査報告書を受領した事を契機に4月22日の大阪を皮切りに全国4カ所で「テンションガイド工法説明会」を展開、これまでに大阪、名古屋、東京会場での説明を終え、16日には札幌会場(北海道厚生年金会館)で開催する。