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第3910号  7月4日発行




膜ろ過施設の導入進む/42都道府県で280箇所/水道技術センター
 水道技術研究センターは27日、水道用膜ろ過装置の導入状況をまとめた。平成14年6月1日現在、浄水方法に膜ろ過装置を導入しているのは全国で280施設(工事中、計画中を含む)に及んでいる。前年調査と比べると45施設も増えた計算だ。水源水質の悪化、クリプトスポリジウムの予防対策、管理の合理化などを背景に、急ピッチで膜ろ過施設の導入が進んでいることが分かる。都道府県別では長野県の25件が最も多い。5県では導入実績がない。
快適な水環境へ行動計画/東京湾推進会議
 国の関係省庁及び7都県市で構成される東京湾再生推進会議の第2回会合が6月28日、国土交通省の会議室で行われ東京湾再生への行動計画が決定された。平成15年度から10年の間に高度処理、合流式下水道の改善などを推進することで、快適に水遊びができ多くの生物が生息する東京湾を創出することが目標。東京湾の海岸線の沖合を重点エリアに設定し、エリア内にアピールポイントを7地点設けることで、施策による効果がはっきり分かるようにした。
 東京湾再生推進会議は平成13年に都市再生本部で決定された海の再生プロジェクトを受け、東京湾奥部について地方公共団体を含む関係者が連携して、水質改善の行動計画を策定するために設置された。陸域対策、海域対策、モニタリングの3分科会で検討が進んでおり、今回の行動計画は各機関が実施するべき施策の方向性を提示した中間とりまとめで、今年度内に最終計画をまとめる予定。
14年度の事業を了承/造水セ理事会
 造水促進センターは6月12日に理事会を開き、平成13年度事業計画等について審議、了承した。
 理事会では、来賓として出席した経済産業省の御須孝・産業施設課長補佐が「海外で日本の優れた技術を普及させるため積極的に協力していきたい」と挨拶。
鋳鉄製品をリサイクル/1日に協議会を設立/水関連5団体
 日本ダクタイル鉄管協会、日本ダクタイル異形管工業会、水道バルブ工業会、水道用鉄蓋工業会、日本グラウンドマンホール工業会の5団体が、上下水道等向けに納入された鋳鉄製品のリサイクルを円滑に行うため「鋳鉄製品リサイクル団体協議会」を設立、1日、東京市ケ谷のアルカディア市ケ谷で設立総会を開いた。会長には日本ダクタイル鉄管協会の菅原弘理事長が就任した。
創立30周年で表彰/日本水環境学会
 日本水環境学会(会長=大垣眞一郎・東京大学大学院教授)は26日午後、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で平成14年度総会と表彰式を開いた。今年は学会創立30周年を迎えたことから、学会の発展に貢献した浦野紘平氏、宗宮功氏に学会賞を贈ったほか、合計46名に30周年記念功労賞を贈った。学術賞は松井三郎氏など3名。この日は、前会長でもある眞柄泰基・北海道大学大学院工学研究科教授が「塩素のリスクとベネフィットを考える」をテーマに特別講演を行った。
膜ろ過実験に本格着手/東京都水道局玉川水処理実験施設
 東京都水道局は今年度から膜ろ過実験に着手、玉川水処理実験施設内に浄水処理で4種類、排水処理で2種類の合計6種類の膜を用いた検証を行っている。同局は、これまでに膜ろ過施設としては、多摩地区の小規模浄水施設で整備実績があり、深沢浄水所(施設能力日量500立方メートル)を稼働させ、この夏には大久野浄水所(同3,400立方メートル)が通水予定となっているが、今回は下水処理水を多く含んだ大規模河川の下流から取水した水を対象にした実験ということで注目度は高い。
和田弥生幹線が一部稼働/東京都下水道局
 東京都下水道局が建設を進めてきた和田弥生幹線の雨水貯留が6月10日より開始した。同幹線は、中野区と杉並区の神田川、善福寺川沿い573ヘクタールの浸水軽減を目的として平成4年に着工された。
 幹線の延長は約2.2キロで、口径は8.5メートルにも及ぶ。そのため、計画雨水貯留量は同局の貯留管としては最大規模の12万立方メートル。現在は南台幹線と弥生町幹線との接続工事を実施中であるため、工事に支障のない区域で1万7,000立方メートルの雨水貯留を開始した。全体の工事完成は平成17年度末を予定している。深度は、地下鉄丸ノ内線やガス管網などを避けるために、地下50メートルの大深度となった。
ワークシェアリング実施/和歌山市水道局
 和歌山市水道局はこのほど、職員の時間外勤務手当を減らし、これを財源に非常勤職員を採用して業務を分け合う「和歌山市水道局版ワークシェアリング」を実施することを明らかにした。職種は事務補助から現場管理まで多岐にわたっており、採用は今年8月からで、期間は来年3月までを予定している。
水質保全対策評価委開く/琵琶湖・淀川水質保全機構
 琵琶湖・淀川水質保全機構は1日、大阪市北区の新阪急ホテルで第3回になる20世紀における琵琶湖・淀川水系の水質保全対策評価検討委員会(委員長・芦田和男京大名誉教授)を開催した。
 同委員会は、琵琶湖・淀川水系の20世紀の水質を取り巻く様々な状況変化(自然環境や社会環境、歴史分化、水利用)と水質保全対策との関係を把握し、これまでの対策の評価や今後の水質保全のあり方について検討している。
電話受付窓口を一元化/横浜市水道局
 横浜市水道局は8月5日から、一元的な電話受付窓口である『インフォメーションセンター』を開設することを明らかにした。
 これまで、同局では使用者からの届出や問い合わせなどの電話は市内18区の各営業所で受け付けていたが、3~4月の引越時や曜日、時間帯によって電話が集中しつながりにくい状態が発生していた。そこで、電話混雑の解消と受付サービスの向上を図るため、インフォメーションセンターを開設することになった。
鉛レス製造技術を無償供与/タブチ中越合金鋳工
 タブチ(本社・大阪市、田渕宏政社長)と中越合金鋳工(本社・富山県中新川郡、本田秀治社長)は、このほど、両社が共同開発し、特許取得済みである『鉛レス銅合金』に関し、製造技術を第三者に無償供与することで合意した。
14年度総会開く/水道用鉄蓋工業会
 水道用鉄蓋工業会(戸簾俊久会長)は6月21日、東京紀尾井町の赤坂プリンスホテルで平成14年度定時総会を開き、平成14年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、戸簾会長が再選された。
第11回総会開く/FFT工法協会
 FFT工法協会の第11回定時総会が20日、神戸市中央区の新神戸オリエンタルホテルで開催され、14年度予算、同事業計画などの議案を審議・決定した。
新会長に松井大悟/JSTT定時総会
 日本非開削技術協会は6月21日、東京・永田町の海運倶楽部において第13回定時総会を開き、水道・下水道、電力、ガス、通信などの地下パイプラインの非開削技術の横断的な情報交流を目途にした今年度事業計画を承認、発足以来同協会をリードしてきた遠山啓会長が退任して、名誉会長に就き、新会長に松井大悟下水道新技術推進機構専務理事、副会長に石川和秀日本下水道管渠推進技術協会常務理事が就任した。
14年度総会開く/技術士フォーラム
 公共設備技術士フォーラム(152会員)は、6月20日、東京・市ケ谷の水道会館において平成14年度通常総会を開催、研修会・秋季、春季フォーラムの開催などを柱とする今年度活動方針を承認した。
リサイクル率10%達成/塩ビライニング鋼管リサイクル協会
 塩ビライニング鋼管リサイクル協会はこのほど、平成13年度のリサイクル量や今後の見通しを明らかにした。
 同協会は日本水道鋼管協会と連携してPR活動を精力的に展開した結果、同協会のリサイクルシステムを活用する件数が13年度は前年比2.3倍(1昨年は18件、13年度は42件)となったほか、13年度のリサイクル量は80トンで、リサイクル率10%の目標を達成した。