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第3918号  8月8日発行




上下水道のISO規格化/地域特性もアピール/日本がコメント
 フランスが提案した上下水道サービスのISO規格化に対して、日本が7月18日に提出したコメントの内容が明らかになった。日本は今回の規格化の全体像について各国が合意していない現状では、規格化の範囲や作業の進め方などについて議論するべきでないと表明。オランダやドイツからも消極的な意見が提出されており、ヨーロッパ内でも足並みがそろっていない。9月26日にフランスで開催されるISO上下水道サービス専門委員会の第1回総会に向け、日本は各国との情報交換を進めていく方針だ。
変革期の水道で検討会/日水協
 日本水道協会は2日開いた常任理事会で、専務理事の諮問機関として「変革期を迎えた水道問題に関する検討会」を設置することを了承した。
 議題は特定せず、その時々の重要なテーマについて議論していく。当面、水道界に大きな影響を与えることが予想されるテーマとしては、(1)ISOによる水道事業の規格化(2)水道事業者による第三者への業務委託(3)PPP方式の動向と水道事業(4)WHOの動きと水質基準(5)水道事業の広域化・統合化-等があげられている。
水質専門委初会合/厚生科学審水道部会
 厚生労働省の厚生科学審議会生活環境水道部会・水質管理専門委員会の初会合が1日午後、東京三田の共用会議所で開かれた。
 水道部会から付託された(1)水質基準のあり方(2)規制改革3ヵ年推進計画に対応するための水質検査計画の制度化(3)公益法人に対する行政関与のあり方の改革実施計画に対応するための水質検査機関等の登録制度化-の3項目について審議するもの。初会合では、委員長に眞柄泰基・北海道大学教授を選出した。
プロポーザル方式でマッピング導入/静岡県企業局
 静岡県企業局は今年度から「施設管理台帳システム(仮称)」の構築に着手、大規模用水供給事業としては全国的にも導入実績の稀なマッピングシステムをベースにした施設情報の整備に乗り出している。同局では、管路情報をベースにした基本システムを今年度中に構築した上で、災害対策をはじめとする今後の事業運営の高水準化に向けた基幹システムとして順次拡充していく方針だ。なお、さきごろ発注された基本システムの構築はプロポーザル方式によって行われている。
電話受付業務を効率化/横浜市水道局インフォメーションセンター
 横浜市水道局が準備を進めてきた『水道局インフォメーションセンター』が8月5日午前8時にスタートした。
 同センターは、これまで市内18区の営業所で受付けていた使用者からの様々な届出や問い合わせ等の電話を一元的に受付ける窓口として設置された。これにより3月・4月の引越時や曜日、時間帯によって電話が集中してかかりにくくなっていた事態を解消する。
浄水場管理を民間委託へ/埼玉県営水道
 埼玉県企業局は1日、今年度から18年度までを視野に入れた「企業局経営改革5か年計画(案)」を発表した。厳しい経営環境の中で、工業用水道事業では県内で唯一の工業用水専用浄水場「柿木浄水場」の全体を民間が運営する公設民営化を計画。水道用水供給事業では、17年度に稼働する「吉見浄水場」で運転管理業務の全面委託を導入し、「庄和浄水場」や「新三郷浄水場」でも委託化を検討する。
UF膜ろ過施設が通水/恵那市
 岐阜県恵那市水道環境部が平成11年度から建設を進めてきた大崎浄水場の膜ろ過施設がこのほど完成した。施設は中空糸UF膜(限外ろ過)で内圧通水、クロスフローろ過方式を採用しており、水源のダム水を日量7,430立方メートル処理するもので西日本最大規模。2日には関係者ら約100名が出席するなか、通水式が行われた。
国際交流で研修生招く/横浜水道独自に受け入れ
 横浜市水道局が国際交流事業の一環として行っている海外研修生受け入れの平成14年度春期研修がこのほど終了した。
 同局の海外研修生受け入れは、我が国初の近代水道である横浜水道が英国人・パーマーの尽力によって創設されたことの恩返しとして、昭和62年の横浜水道100周年を機に始められたものだが、局独自に受け入れるというのは全国の自治体の中でもほとんど例がない。
省エネ型の自動水質制御システム開発/三菱電機
 三菱電機は、独自開発の運転設定値最適化アルゴリズムにより、従来よりも少ないエネルギーで下水処理場の窒素・リンを除去できる「省エネルギー型窒素・リン除去下水処理制御システム」を開発、発売を開始した。
 同システムは小管処理場での東京都下水道局のノウハウ+フィールド提供型共同研究「硝化制御システムの省エネルギー効果の実証調査」の実証実験で電力量の12%節減を達成し高い評価を得た。例えば10万立方m/日の処理場で電力量が12%節減されれば、年間で約900万円のコスト縮減になる。
オゾン処理設備を開発/明機産業
 明機産業(本社:兵庫県明石市=北條援世代表取締役)は、ダム水を水源とする簡易水道規模の小規模浄水場用オゾン高度浄水処理設備を開発し、今年4月にその1号機を兵庫県淡路島の東浦町に納入した。これまで、富栄養化など水質汚濁が進行したダム水を水源とする簡易水道規模の小規模浄水場には、大中規模と同様のオゾン高度浄水処理設備の導入は困難とされていたが、同社の設備は無人運転などを実現したことで小規模浄水場へも導入が可能となった。 今回オゾン処理設備を導入したのは、同町の河内浄水場。河内ダム(貯水量25万立方メートル)を水源とする施設能力1,100立方メートル/日の浄水場。
三浦市で施工講習会開く/ポリテック
 水道用ポリエチレンパイプシステム研究会(略称=ポリテック 会長・卜部忠彦クボタ合成管事業部長)は30日、神奈川県三浦市で水道配水用ポリエチレン管(JWWA K144、145)の施工講習会を開いた。
14年度総会開く/大深度水道管路布設技術研究会
 大深度水道管路布設技術研究会は2日、東京・霞ヶ関の三井クラブにおいて、平成14年度総会を開催、トンネル径を縮小することが可能な水道管用新型セグメントの実用化研究などを柱とする今年度活動計画等を承認した。
カスケード掻寄機開発/住友重機械工業
 住友重機械工業は下水処理場の横流式沈殿池に設置する省エネルギーの汚泥掻寄機「カスケード掻寄機」を開発、9月から発売する。下水道展名古屋にも同掻寄機を出展し注目を集めた。