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第3920号  8月22日発行




全世帯の3割に浄水器/おいしい水議連
 浄水器の出荷台数が初めて400万台を超えた。都市部や集合住宅、マンションでの使用が増え、全国の世帯のうち28.9%が浄水器を使用し、大都市での使用率は38.9%と4割に迫る勢いだ。マンションでは浄水器がオプションではなく、スタンダードとなった。浄水器を設置した理由は「おいしい水を飲みたい」が56.4%とトップ。マンションでは半数以上が「水の臭いが気になる」をあげる。「おいしい水推進議員連盟」の勉強会で植田尚孝・浄水器協議会事務局長が明らかにした。水道への信頼が揺らいでいる。
国民にアピールを/水道ビジョン/社説
 21世紀の国民生活の基盤を支え、引いては水道界の活性化を図かるためにも、我われは国に対し「水道長期計画の策定」をお願いしたい。
 20世紀末の水道界に大きなインパクトを与えて終了した「ふれっしゅ水道計画」が高く評価されているが、21世紀に入った現在、これを引き継ぐ形での全国的な長期ビジョンが示されない中で、我われは水道の将来に向けての方向性を見失いがちである。
 水道の長期計画には特に事業費を盛り込まなくてもいい。「ふれっしゅ」がそうだったように、おおむね10年間を念頭において、その間の具体的な整備目的を示していただければいい。
 新しい理念に基づく水道長期計画は、産業界が生産計画を策定する上でも、また技術開発のターゲットを定める上でも必要不可欠である。
 この先10年間は「地方の時代」であろうし、それぞれの都市ではすでに独自の長期ビジョンを掲げ、それに基づく水道計画も策定されているが、この際、全国的な目標が欲しいのである。
 長期ビジョンが必要なのは、例えば経済財政諮問会議で「普及率から見ても水道補助は必要ない」といった見解が示されることに対して、一般国民も十分納得のできる“反論”が必要であり、それを盛り込んだ長期計画が要求されているからでもある。
 すでに日本水道協会では「21世紀水道宣言」を決議し、近代水道第2ラウンドの具体化に向けての第一歩を踏み出している。これを定着させていくためにも「普及率に代わる新たな指標」を数値で打ち出す勢いの長期計画が必要なのである。
 15年度政府予算編成を前に、下水道・河川・道路といった既存の長期計画の縮小・統合が言われているが、その主たる理由は5~7年間の投資枠を掲げることによって財政(国費)の硬直化を招くことが懸念されるからだろう。だから水道の場合は敢えて金額は盛り込まなくてもいい。
 国の長期計画に対するより基本的な反論は「地方分権の時代に逆行する」という見解だろう。もっともな指摘だが、水道界の実情にはそぐわないと思う。
 わが国の水道は100年以上の間公営でやってきたので、水道界の頭(トップ)はずっと国だった。だから急に地方分権と言われても定着するのに時間がかかる。将来的な民営化問題も含め、現在は国の指導(水道行政)を背景にした過渡期であり、その間をカバーする長期計画が必要なのだ。
 幸い、このほど厚生労働省水道課長に就任した谷津龍太郎氏は水道長期計画の策定に対して意欲的であると、先般開かれた水道サロン(水道技術研究センター主催)の講演でも伺えた。我々としては大きな期待を寄せており、是非とも具体化させて欲しい。
 加えて待望の長期ビジョンが確立された暁には、一般国民にアピールする、親しみやすい形での全国PRを展開してほしい。
 当面の関心事は平成15年度予算編成に向けての水道関係予算の要求額である。我々は単年度予算要求にも多大の関心を寄せているが、それ以上に「水道長期計画」の策定を願ってやまない。
震災時復旧でセミナー/水道技術センター
 水道技術研究センターが中心となって3カ年計画で進めてきた「震災時水道施設復旧支援システム開発研究」が13年度で終了し、1日(木)、2日(金)の両日、東京江東区有明の「東京ファッションタウンHALL5000」で記念セミナーが開かれた(写真)。
 開発研究事業では、厚生科学研究費補助金と企業11社からの共同研究費により産官学の共同プロジェクトを立ち上げ、(1)被害予測結果に基づく影響度予測システムの研究(2)迅速な被災箇所把握手法の研究(空管・満水時に併用可能な漏水・断水探査技術の確立と管路の漏水・断水を自動検知するシステムの確立)(3)震災時水道施設復旧支援システムの開発―を中心に研究を進めてきた。
下水道普及率63.5%に/平成13年度末整備状況
 国土交通省は21日、平成13年度末の下水道整備状況を発表した。処理人口普及率は昨年度末の61.8%から1.7ポイント上昇し63.5%に達し、この1年間で新たに約229万人が下水道を利用できるようになった。
 下水道整備状況は、総務省の住民基本台帳人口をもとに取りまとめたもの。処理人口は約8,032万人となっている。都道府県別に見ると滋賀県が5%増で69.5%となり、大きく増加した。
 人口規模別では大都市と中小市町村の格差は依然として大きく、特に人口五万人未満の中小市町村の普及率は29.5%に止まっており、今後の整備促進が大きな課題となっている。
琵琶湖の汚濁負荷削減進む
 「琵琶湖総合保全連絡調整会議」(国土交通省、環境省など6省庁で構成)は9日、琵琶湖の総合的な保全のための実施状況をまとめた。
 水質保全分野では、昭和40年代前半レベルの流入負荷量に近づけることを目標に、汚濁負荷削減のための発生源対策、流出過程対策、湖内対策を実施してきた。その結果、下水道や農業集落排水、合併浄化槽など琵琶湖集水域の汚水処理施設整備率は、平成11年度末の76.5%から13年度は87.8%へと着実に向上している。特に下水道では水質浄化のため、通常の高度処理よりさらにハイレベルな超高度処理を実施し、効果をあげているという。
上吉沢排水池築造進む/神奈川県水道局
 神奈川県水道局が建設を進めている上吉沢配水池の築造工事が最盛期を迎えている。4,000立方メートルのPCタンク2池の容量8,000立方メートルとなる同配水池は、同局が平成11年度に着手し、主要施設間の管路のネットワーク化などを目指した「水道施設相互融通化整備事業」の一環で整備を進めているもの。災害時の安定給水を睨んで県西部地区への送水ルートの2ルート化を図っている同局の新ルートの基幹配水池として位置づけられることになる。
建設や経営問題で議論/工水事業研究大会
 日本工業用水協会は7月11、12日の2日間にわたり仙台市のメルパルク仙台で平成14年度工業用水道事業研究大会を開催し、検針業務の効率化など全国の事業体が直面している共通の課題を巡って意見を交換した。
水質保全へ合同要望/相水協淀水協
 相模川・酒匂川水質協議会(相水協)と淀川水質協議会(淀水協)は6日、国への合同要望活動を行うとともに、利根川・荒川水系水道事業者連絡協議会(利根荒水協)との交流会を開いた。
マナー・意識改革図る/横浜市水道局
 横浜市水道局は8月5日に開設した「水道局インフォメーションセンター」を軸に「サービス向上月間」をスタートさせた。
 各職場での集中的なマナーの向上と、夏休み期間で緩みがちな職員意識の引き締めが狙い。マナー面については、名札着用の徹底。電話応対内容の見直し、及び窓口応対の見直しをはかる。それぞれについて「お客さまを待たせた場合」など、応対事例などをあげる徹底ぶり。また意識面については不祥事防止も視野に入れて各職員間の連絡を密にすることを確認した。同時に職員提案の募集も予定しており、職場改善に役立てる。
3館で5万人突破/東京都水道局
 東京都水道局が夏休み期間中(7月20日~9月30日)に実施している『わくわく水の探検スタンプラリー』が盛況だ。
 これは、「東京都水道歴史館」、「東京都水の科学館」、「奥多摩 水と緑のふれあい館」と同局に関連するPR施設が3カ所あることに着目して企画されたPRイベントで、2館以上でスタンプを押すと商品がもらえることになっている。
 夏の行楽シーズンということもあって、3館のうち、最も入館者が多かったのが、「奥多摩 水緑のふれあい館」で、7月20日から8月15日までで3万5,863人、3館合計では実に5万643人にも達している。
神戸水道展出展者決る/水団連
 10月16日、17日に神戸市の神戸ポートアイランドホールで日本水道協会の第71回総会が開かれるが、同総会に合わせて日本水道工業団体連合会主催の第36回水道展が神戸国際展示場で行われる。
 今年の水道展は出展者数が119企業・団体、展示面積は4,932平方mの規模となっている。水道展のテーマは「新水道時代にチャレンジ」となっている。
3層公共マスを開発/三菱樹脂
 三菱樹脂は業界初となるリサイクル原料を中間層に使用した三層構造の下水道用硬質塩化ビニル製公共ます「ヒシリサイクル三層公共マス」を開発、今年の秋から販売を開始する。
 今回開発した硬質塩化ビニル製公共ますは、使用済みの塩ビ継手などのリサイクル原料を中間層に使用し、内外層には硬質塩化ビニル樹脂を使用した三層構造となっている。これは、これまで困難だった塩化ビニル樹脂の三層構造製品の成形技術を確立したことにより可能となった。
中国に合併会社を設立/積水化学三菱樹脂
 積水化学工業と三菱樹脂はポリエチレンEF(エレクトロフュージョン)継手の競争力強化を目指して、中国江蘇省に共同出資の生産合弁会社を設立した。
 生産合弁会社設立の狙いは(1)中国での生産によるコストダウン、両社の提携による生産規模の拡大などにより日本市場におけるポリエチレンEF継手のコスト競争力の強化を図る(2)現在、両社間で進めている塩ビ管・継手事業の業務提携の一環であり、今後提携を更に強力に推進する-としている。
14年度総会開く/配水用ポリエチレン管協会
 配水用ポリエチレン管協会(平井利彦会長)はこのほど、都内のホテルで第7回定時総会を開き、平成14年度事業計画などを決めた。また役員改選が行われ、新会長に田頭秀雄積水化学工業給排水システム事業部長が就任した。
 平成14年度事業計画では、水道配水用ポリエチレン管の採用促進活動や施工技能講習会によるユーザーサポートの強化などを行っていく方針だ。
銅がレジオネラを殺菌/日本銅センター
 レジオネラ菌に対して銅には優れた殺菌効果が―。 (社)日本銅センターはこのほど、『レジオネラ菌に対する銅素材の抗菌効果』に関する実証実験の結果を発表した。
 結果について、実験を行った(財)北里環境科学センターの奥田舜治・生物室長は「銅がこの菌に対し高い抗菌力を持つことが確認できた」と話している。