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第3966号    3月 10日発行




水循環の適正化へ新法/国交省
 国土交通省の社会資本整備審議会河川分科会は水行政の一元化を求める答申をまとめた。答申では水循環系の問題を解決するために、流域を基本単位とした総合的な水行政を展開するよう求めている。さらに総合的な水管理を行うために新たな法制度を要請しており、水行政の一元化への道筋が見えてきた。また、都市水害対策や水質汚濁対策を進めるため、これまで以上に下水道行政と連携するよう求めている。新法の特定都市河川水害対策法の整備が進むなど、河川と下水道の連携は今後さらに進んでいくものと見られる。
水域類型を見直し/環境省
 環境省は28日、同省会議室で「第7回中央環境審議会水環境部会」を開いた。
 会議では、水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の水域類型指定の見直しや瀬戸内海の一部の全窒素及び全燐に係る環境基準の暫定目標の見直しについて審議し、中環審への答申案を取りまとめた。また、水生生物の保全等に係る水質環境基準の設定についても意見を交換した。
 水域類型の指定の見直しについては、現行よりも高い目標値とその達成期間を設置することで、環境保全を促進する狙いがある。例えば、綾瀬川下流は、現行の類型では「河川E」だが、5年間を目途に「河川C」に相当する水質への改善が求められることになる。
六甲山に公共下水道を/神戸経済同友会
 神戸経済同友会は2月27日、六甲山に公共下水道を整備するよう求めた提言を発表した。
 現在、六甲山上の汚水処理は大半が合併処理浄化槽で行われている。提言では合併処理浄化槽について「初期投資が割安な反面、維持管理で不安がある」と問題点を指摘。主に整備の経済性をクローズアップして、下水道より合併処理浄化槽を整備するべきといった一連の考えに一石を投じる提言となった。
 4日には提言をまとめた神戸経済同友会地域開発委員長が国土交通省の曽小川久貴・下水道部長を訪問した。
データベースを更新/水道技術センター
 水道技術研究センターは3日、三会堂ビル会議室で「第6回水道データベース運営委員会」を開いた。
 同委員会では1.15年度中にハード及びソフトの更新を実施する2.「アクアデータ」の中で会員に限定する必要がないものは、「日本の水道」に移行。会員向けを廃止する3.バナー広告を掲載して収入の増加を図る―等の対策を確認した。
多層バリア管の実証開始/川崎市水道局・NKK・日立造船が共同開発
 川崎市水道局は3月3日より、NKK日本鋼管、日立造船と共に研究開発を進めてきた多層バリア(ポリエチレン)パイプの実証工事を開始した。この管は、JWWA規格に準拠した「ポリエチレン本管(PE100)」と、その外面に厚さ0.22ミリの「アルミニウム防護層」、そのアルミニウムを保護するための「ポリエチレン保護層」を設けた3層構造になっていて、2層のアルミニウム層が有機溶剤の浸透を阻止する。口径は75ミリ、100ミリ、150ミリの3種類。
吉備津配水池築造に着手/岡山市水道局15年度予算
 岡山市水道局の平成15年度当初予算の総額は対前年度比約3.9%減の212億2,200万円で、建設改良費は同9.9%減の57億4,600万円を計上している。基幹施設整備などの配水池の増強・配水幹線の整備、配水管整備事業などのライフラインの確保など6項目の主要事業を推進する。
電子申請システム開始
 岡山市水道局は4月から、給水工事や公募型指名競争入札(建設工事)の申請などをホームページで受け付ける契約関係電子申請システムを開始する。今後は他の申請業務にも拡大し、マッピングシステム(水道管路システム)と連動したデータの一元管理などを図っていく。
ネットで浄水場見学/大阪府水道部
 大阪府水道部はインターネット上で浄水場を見学できる『バーチャル浄水場』を制作し、18日から公開する。実写映像のみならずCG(コンピュータ・グラフィックス)を駆使し、小学生にも楽しく理解できる内容になっている。第3回世界水フォーラム関連イベントの“水のEXPO”に出展する予定で、広く注目を集めそうだ。
事故調査まとまる/横浜配水管破損
 昨年11月18日に横浜市で発生した口径22インチ(550ミリ)配水管事故の調査書がまとまり、6日に開かれた第3回事故調査委員会で、藤田賢二会長(東大名誉教授)から金近忠彦・横浜市水道局長へ手渡された。
 調査書によると、事故発生管は明治30年代の製造で、欧州から輸入されて導水管として使用されていたが、昭和26年度に配水管として再利用したもの。継手はソケット継手で、平成2年度にシールホースライニングを施工している。また、埋設深さは1.3メートル。
 これらのことから、『腐食による管厚の減少』と『下水道管との接触により力学的な条件が厳しくなったこと』の2つの大きな要因が徐々に進行し、相乗作用で安全率が低下し、ついに路面加重、土圧加重に耐えきれず破損に至った―と結論づけている。
粉体塗装NS管を採用/土岐市
 岐阜県土岐市は管路耐震化の一環で、NS形ダクタイル管などを採用しており、平成14年度から水質向上対策として粉体塗装管を採用している。あわせて耐震性の高いライフラインの構築を目指す。
新技術公開研修開く/東京都下水道局
 東京都下水道局は2月13日と14日、公開研修「下水道新技術」を都民ホールで開催した。下水道技術に関する最新技術を専門家に講義してもらうことを目的に、平成7年度から毎年実施している。他局や都内市町村からも含めて200名以上の参加者が見られ、9題の発表のほか、東大の古米弘明・教授と都立大の橘高義典・教授による特別講演が行われた。
給水器具の表示決める/日本バルブ工業会
 日本バルブ工業会はこのほど、鉛新浸出基準適合給水器具の表示方法を決めた。
 これは、4月1日施行の「給水装置の構造及び材質の基準に関する省令の一部を改正する省令」に対応したもの。全国の水道事業体から給水器具の旧基準と新基準の識別について問い合わせがあり、対応を検討していた。同工業会ではこの表示方法を水道事業体にPRしていくとしている。
全員対象に講習会開く/GM工業会
 日本グラウンドマンホール工業会(浦上紀之会長)は2月26日、東京平河町の麹町会館で講習会を開き、「グラウンドマンホール設置歩掛について」と「平成15年度下水道事業予算及び下水道の諸課題について」の講演が行われた。
15年度事業計画を審議/水団連
 日本水道工業団体連合会は2月27日、東京市ケ谷の日本水道会館で第46回企画委員会を開き、平成15年度事業計画などを審議し、原案通り了承した。
 平成15年度事業計画では、昨年に引き続き、国会・政府及び地方公共団体に対する要請活動、国・地方公共団体との意見交換を行う。初の試みとして技術者を対象とした技術情報意見交換会が実施される。
厚労省などが予算説明/水団連
 日本水道工業団体連合会は2月18日、東京市ヶ谷の日本水道会館で「平成15年度上工下水道関係政府予算(案)を聞く会」を開いた。
出展者募集開始/東管機商
 東京管工機材商業協同組合は8月7日~9日までの3日間、東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開かれる「第35回管工機材設備総合展」の出展企業・団体の募集受付をスタートした。締切は4月30日。