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第3969号    3月 20日発行




第3回世界水フォーラムが開幕/「世界水行動計画書」を発表
 第3回世界水フォーラムの開会式が16日、皇太子殿下ご夫妻やオランダ皇太子、モロッコ王子らが出席するなか国立京都国際会館で開催された。フォーラムには16日から23日の期間中に180カ国から約1万名が参加する。フォーラムの主催者である世界水会議は世界水行動報告書を発表し、政府や国際社会の積極的な水問題への関与を提言した。世界の水問題の解決に向け京都、滋賀、大阪を結ぶ琵琶湖・淀川流域を舞台に、水に関する意見交換や水をテーマにした様々なイベントが行われている。
30ヵ国800名が交流/水道技術国際シンポ
 第3回世界水フォーラムの関連事業として、『第6回水道技術国際シンポジウム』(実行委主催・本紙等協賛)が18、19の両日、神戸市の神戸国際会議場で開かれた。
 「21世紀の水道システムの展望」をメインテーマにしたシンポジウムには30ヵ国から800名が集い、講演や報告、分科会、ポスターセッションを通じ最新の技術、知見を交換した。
水のEXPOも華やかに
 第3回世界水フォーラムの「水のEXPO」が18日、大阪市のインテックス大阪で開幕した。「水と都市と産業、そして未来~つくり出す水と未来~」をテーマに、524社・団体(1,064小間)が出展し、水に関する多様な情報、技術・製品などを紹介し、水に関する理解と認識を深めてもらのがねらい。22日までの期間中に10万人の入場者を見込んでいる。
丹保会長が退任/IWA
 世界水フォーラムに先立ち、IWAの重要会議が1週間にわたり開催された。丹保憲仁会長が退任し、新会長にマイケル・ラウス氏(英国)が就任した。丹保氏は前会長として、マラケシュの会議まで更に1年半の間エグゼクティブ会議のメンバーを続けることになっている。
 開かれた会議は会長会議、戦略評議会、理事会・戦略評議会合同会議、理事会など。マイケル・ラウス氏は英国水質管理庁の長官を務めた陸軍大佐で、IWA副会長。
電力危機に備え訓練実施/東京都水道局
 首都圏では原発停止による電力危機が叫ばれているが、東京都水道局は24日、これに対応した広域水運用訓練を実施する。訓練の内容は、全浄水場、給水所による使用電力の抑制(ピークカット)や、停電で三郷浄水場と小作浄水場が停止したことを想定した水運用など。これだけの大規模な停電対策の訓練は全国でも他に例を見ないが、安定給水の確保に全力を挙げる、東京都水道局の危機管理対策の積極性が窺われる。
知事・市長らが共同声明/水フォーラム開催地
 第3回世界水フォーラムの開催地である滋賀・京都・大阪の知事・市長らが16日、同フォーラムの開会式後に京都国際会議場で『水でつながる琵琶湖・淀川から世界に向けて』と題する共同声明を発表した。
鉛管解消へ指針を策定/神奈川県営水道
 神奈川県水道局はこのほど、平成15年度から34年度を計画期間とする『鉛管解消指針』を策定した。
 県営水道では、平成14年度末見込みで、公道内と宅地内が約12万1千件、宅地内のみが約32万4千件の合わせて約44万5千件で鉛管が使用されているが、このうち公道内について解消していく。
横浜で現場技術研修会/下水道新技術推進機構
 下水道新技術推進機構は14日、「第33回現場技術研修会」を横浜市下水道局北部汚泥処理センターで開催した。
 同研修会は、民間企業等の技術者を対象に、下水道の最新実験施設や下水道施設の維持管理、工事現場の実態把握と意見交換等を行なうもので、今回は約90人が参加した。
業務研究報告会/川崎市建設局
 川崎市建設局は2月18・19日の2日間、第6回業務研究報告会を開催し、下水道事業の政策的、技術的課題の調査・研究結果を報告した。会場となった「いさご会館」には局内関係者ら約200名が出席し、下水道15題、土木4題の計19題の発表テーマで活発な情報・意見交換を行った。
NS管採用で耐震化/倉敷市水道局
 倉敷市では平成14年度からNS形ダクタイル管を採用し、災害に強い安定した水道の構築を図っている。また、同13年度からメーカーによる現地指導を実施するとともに、日本ダクタイル鉄管協会主催の「配管技術研修会」および日本水道協会主催の「配管設計講習会」に職員を派遣するなど、耐震管の設計・施工技術の早期習得にも努めている。
 倉敷市は大正5年に通水開始し、現在は第6次拡張事業を推進している。平成13年度末で給水人口44万4,107人、1日最大給水量23万1,001立方メートル、普及率99.8%、配水管総延長約215万5,200メートルなどとなっている。
 耐震管は平成7年1月の阪神・淡路大震災を教訓に、φ300ミリ以上の管路で採用してきた。その後、同12年10月に鳥取県西部地震、同13年3月に芸予地震が発生し、南海沖地震も予知されるとともに、「倉敷市第5次総合計画」の施策の1つにも「災害に強い水道の構築」が盛り込まれた。
 これらと併せて、岡山県地域防災計画の調査結果なども踏まえ、倉敷市は平成14年度から5カ年計画を策定し、基幹施設の耐震化および配水管網の整備拡充などに取り組んでいる。耐震管はφ100ミリ以上の管路で、NS形ダクタイル管を中心に採用を進めていくこととしている。
 松井恒彦・倉敷市水道局水道管理課長は「NS形ダクタイル管は価格も下がり、従来の耐震管に比べ、施工の簡素化や経費削減などにつながっています。今後も積極的に耐震管を採用していきたいですね」と話している。
小学校へ“出張教室”/横浜市下水道局
 横浜市下水道局はこのほど、職員が小学校を訪れ、検鏡体験などを交えながら下水道の役割や仕組みを説明する『出張教室』を開いた。
 同局ではこれまでも小学校などからの下水処理場見学を積極的に受け入れてきたが、学校5日制の導入や処理場から遠距離のため見学に出る時間がないといった声が多いことから、待ちの姿勢から転換した広報として、今回行った。
日本市場に早期参入を/
   プログリオ会長が会見/ビベンディ・エンバイロメント社
 水管理、輸送、廃棄物処理、エネルギーなど環境サービスの全主要領域で事業展開する国際的企業であるビベンディ・エンバイロメント社のアンリ・プログリオ会長がこのほど、世界水フォーラム参加のため来日し、13日、東京都内で記者会見した。同氏は日本でのビジネス戦略やアジア地域での将来性などについて言及すると共に「日本で早い時期に様々な活動をしたい」と強調した。
広報宣伝委員会開く/水団連
 日本水道工業団体連合会は13日、日本水道会館で第130回広報宣伝委員会を開き、平成14年度展示会実施報告及び決算見込み、平成15年度展示会(名古屋水道展、岡山水道展)開催計画及び予算概要などを審議し、了承された。
水道用ゴム材料を規格化/日水協工務常設
 日本水道協会は13日、同協会会議室で第145回工務常設調査委員会を開き、▽水道施設用ゴム材料の規格制定▽JWWA K132水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管の規格改正▽JWWA K150水道用ライニング鋼管用管端防食形継手の規格改正▽鉛基準値の改正に伴う日水協規格の一部改正―などを了承した他、▽JWWA G113・114(水道用ダクタイル鋳鉄管・異形管)の一部改正▽水質基準の改正及び水質管理について▽平成15年度配管設計・配水管工技能講習会―などを審議した。
監視システム発売/ジャパンメディアネットワーク
 ジャパンメディアネットワーク(本社・東京都港区、岩田誠一社長)は、2月10日よりインターネット網を利用したTV監視システム「JMサーベランス(JMsurveillance)」の発売を開始した。
 浄水場の監視などに最適な「JMサーベランス」はPCをベースに構築するマルチチャンネルデジタル監視システム。MPEG―4の圧縮技術によって、高画質の映像を実現している。