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第3982号    5月 19日発行




水道事業の経営改革へ提言/総務省
 総務省の「水道事業における新たな経営手法に関する調査研究会」(座長=井上孝男・住信振興(株)顧問)は12日、清浄・豊富・低廉な水の安定供給を目的とした顧客指向によるサービス水準の向上には、徹底した経営改革が必要─との報告書をまとめた。報告は、1.水道事業の現状と課題2.経営改革の必要性と方向3.民間的経営手法の導入4.望まれる広域化の推進5.新たな経営形態の導入─からなっている。経営改革の具体策としては、アウトソーシングの積極的な導入や規模の適正化、施設更新等でのPFIの活用、ソフト面での広域化等をあげた。これらを公共が重要な役割を果たしながら推進していくことが肝心という。広域化に配慮した財政支援措置の充実も望まれるとした。
画期的な上下水道一体の取組み/名古屋市で水道研究
 第54回全国水道研究発表会が14日から3日間、名古屋国際会議場で開催された。出席者は1,600人、発表総数は318編にのぼり、水道フォーラムのテーマである『ISOによる水道業務の標準化を考える』に高い関心が寄せられた。名古屋市での開催は昭和29年以来実に49年ぶりの開催となった。
社会資本審総会を開催/国交省
 国土交通省の社会資本整備審議会(会長=森下洋一・松下電器産業会長)総会が6日、東京都千代田区の赤坂プリンスホテルで開催され、社会資本整備重点計画について協議した。
 重点計画は平成15年度からの5カ年を計画期間としており、道路、都市公園、下水道など9本の分野別計画を一本化するもの。これまでの計画では事業量に重点が置かれていたが、重点計画では成果目標が重視される点や、総事業費を明記しないなどの特徴がある。暮らし、安全、環境、活力の4つの柱を設けている。
高度処理・雨水滞水池が完成/大阪市平野下水処理場
 大阪市都市環境局が平成4年度から平野下水処理場で着手してきた「急速砂ろ過池・雨水滞水池並びに上部利用施設工事」がこのほど完成した。複合施設内の上部に急速砂ろ過池(処理能力約19万2,000立方メートル/日)、下部に雨水滞水池(施設能力約4万立方メートル)を建設することで、敷地の有効利用を図っており、総事業費は約136億3,200万円。今回の施設完成で、既存施設と合わせて31万2,000立方メートル/日の高度処理が可能となり、全量は市内12処理場で初めて。なお、15日には施設上部の芝生広場で完成式典が挙行された。
国庫補助事業の堅持を/大都市下水道局長会議
 大都市臨時下水道局長会議が4月22日、東京都下水道局日本ビル庁舎で開かれた。
 国庫補助負担金や地方交付税の廃止・縮小が検討されるなか、大都市下水道は都市型水害への対応や合流式下水道の改善など緊急に取り組むべき課題を抱えている。
吉良町で第8回総会開く/企業団協中部地区
 全国水道企業団協議会中部地区協議会は8日、西尾幡豆広域連合を開催担当に、愛知県吉良町の吉良観光ホテルで第8回総会を開催した。
龍華配水場が竣工/八尾市水道局
 大阪府八尾市水道局が平成10年度から整備を進めてきた「龍華配水場」がこのほど竣工した。この配水場は旧龍華浄水場跡地に新設されたもので、有効容量2万立方メートル(1万立方メートル/池×2池)。地下式構造のRC造で、総事業費は約38億3,900万円となっている。今回の竣工により、加圧ポンプ方式で市南部の配水機能の強化とともに、災害時における施設間相互のバックアップ体制も整備された。
秋田市で90名が討議/簡水協東北北海道
 全国簡易水道協議会の東北・北海道ブロック会議が2日、秋田市の秋田キャッスルホテルで開催された。
 会議には来賓の熊谷和哉・厚生労働省健康局水道課課長補佐をはじめ、1道6県の関係者ら約90名が出席。国庫補助率アップ、起債条件の緩和など8項目にのぼる要望事項について審議したほか、熊谷課長補佐を講師に迎えての水道講座「最近の水道行政の動向と課題について」も開催された。
臨時分水の協定に調印/神奈川県・川崎市・東京都
 神奈川県企業庁利水局と川崎市水道局、東京都水道局は先頃、『臨時分水に関する協定書』の調印式を神奈川県庁で行った。
 分水は、東京都の水事情を考慮し、相模川河水統制事業による川崎市への割当水量のうち、日量最大23万立方メートルを昭和30年代から行っている。旧協定の期間は昭和50年までだったが、その後も毎年度、臨時分水の協定を交わしている。
財政支援の強化訴え/簡水協東海北陸
 全国簡易水道協議会の東海・北陸ブロック会議が8日、福井市のユアーズホテルで開催された。簡水関係国庫補助金の満額確保、同補助基準の緩和など直面する諸問題5題について討議し、全て採択、全国大会に提案することになった。
『水道80年史』を発刊/川崎市水道局
 川崎市水道局は水道給水80周年を記念して『川崎市水道80年史』を発刊した。大正10年(1921年)に数々の困難を乗り越え実現した水道創設から、80周年を迎えた平成13年までの拡張工事や事業運営の歴史を時系列的に編纂している。
上水道研修スタート/JICA
 2003年JICA集団研修「上水道施設技術コース」が7月中旬までの日程でスタートした。来日したのはボリビア、グァテマラ、ラオス、マダガスカル、パナマ、スワジランド、タンザニア、ジンバブエ─から10名。
下水道マンホールで拓本展
 歌人石川啄木を偲ぶ92回目の啄木忌の関連イベントとしてこのほど、岩手県宝徳寺で「拓本展2003」(後援=水道産業新聞社)がはじめて開かれた。
 同展示会は、啄木が育った岩手県を拓本(墨で紙に刷りとったもの)で表現しようと地元住民が中心となり企画してきたもの。県内各地からは、下水道マンホールや木の切り株などから刷りおこした多数の拓本が寄せられ、「花巻市グランドマンホール」(日之出水道機器株式会社製)を題材にした主婦・徳原耶栄子さんの作品が、水道産業新聞社賞を受賞した。
環境ビジネスを統合/神戸製鋼所神鋼パンテツク
 神戸製鋼所(以下神鋼)と神鋼パンテツクは14日、神鋼の環境ビジネス部門と神鋼パンテツクを今年の10月1日付で統合することに合意した。両社の環境ビジネスに関わる経営資源を集中し「総合環境ソリューション事業」としてさらなる強化・発展を図るねらい。事業統合の方法は神鋼パンテツクを母体とする「分社型吸収分割」方式。また、統合を機に、社名を「株式会社神鋼環境ソリューション(英文名;Kobelco Eco‐Solutions Co.,Ltd.)へ改め、神鋼グループの環境ビジネスの中核企業を目指す。
出展企業・団体は36/水団連
 14日から名古屋市で開かれた第54回全国水道研究発表会では、2,000人近くの水道関係者による知見・情報交換が行われたが、併設の第19回水道展には36社・団体が出展、各社の最新技術や新製品・主力製品が披露された。
第29回総会開く/全国鑿井協会中央支部
 全国鑿井協会中央支部(小野俊夫支部長)は13日、静岡県伊東市で平成15年度第29回通常総会を開き、平成15年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、小野支部長が再選された。
上下水道部会が総会/ホースライニング協会
 日本ホースライニング協会上水道会と下水道会は12日、東京・文京区の東京ドームホテルで相次いで第20回定時総会を開き、平成15年度事業計画などを決めた。