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第3994号    7月  3日発行




下水道展’03東京/東京ビッグサイト・7月22日(火)~25日(金)
 『下水道展2003東京』(主催=日本下水道協会・後援=国土交通省、東京都、日本下水道事業団等)が平成15年7月22日(火)から25日(金)までの4日間、東京ビッグサイトで開催される。出展会社・団体は394社(団体)、1,441小間と下水道関連最大のイベントとなっている。例年通り下水道研究発表会や、下水道都道府県セミナー等も併せて開催される予定で10万人近い参加者が見込まれている。全国の下水道関係者の実り多い情報や技術の交流が期待される。
水エネルギーを有効利用/水道技術センター
 水道技術研究センターは、Epochプロジェクト「水資源の有効利用に資するシステムの構築に関する研究」の一環として25日、埼玉県・庄和浄水場で進められている小水力発電水車を用いたエネルギー有効利用の実証実験を見学した。
 当日は、藤原正弘・理事長や厚生労働省の谷津龍太郎・水道課長、センター職員らが参加。場内会議室で浄水場の概要や小水力水車の説明を受けた後、実際に稼動しているクボタ小水力発電水車「ラインパワー」を視察した。
下水道普及率72%へ/国交省
 国土交通省は社会資本整備重点計画の素案に対する意見を募集している。素案は国交省のHPで閲覧出来、意見の募集は平成15年8月18日までとなっている。
 重点計画では事業量よりも成果を重視するという方針が出されており、下水道事業については平成19年度までに普及率を72%、合流式下水道改善率を40%に引き上げるなどの指標が出された。
 指標は▽下水道普及率64%(H13)→72%(H19)▽下水道による都市浸水対策達成率51%(H14)→54%(H19)▽高度処理人口普及率12%→17%▽合流式下水道改善率15%→40%▽下水汚泥リサイクル率57%→65%となっている。
借換債700億円を配分/総務省
 総務省は27日、平成15年度公営企業借換債の枠配分を行った。
 今回配分したのは地方債計画額700億円の全額。内訳は、▽上水道高料金対策分260億円▽工業用水道事業経営健全化対策分及び工業用水道高資本費対策分45億円▽地下鉄事業高資本費対策分155億円▽下水道高資本費対策分240億円─。
 公営企業借換債は高利の未償還企業債を、低利の企業債に借り換えることにより金利負担を軽減するのが目的。公庫資金をもって起こした企業債で利率7.0%以上のものを対象にした。
「原則補助廃止」消える/経済財政改革方針
 政府は26日、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」を決めた。
 経済諮問会議が16日に示した原案では、国庫補助金の整理合理化方針の中で公共事業の事業ごとに具体的な削減部分が示されていたが、26日の方針ではこの部分が大幅にカットされた。このため、下水道についても、「汚水管渠に関する維持更新の新規分については原則的に国庫補助を廃止する」との文言が消えた。国庫補助削減に反発する動きに配慮したものと考えられる。
難工事に“秘密兵器”~ルポ・御岳山浄水所築造工事~/東京都水道局
 東京都水道局は現在、青梅市にある御岳山浄水所で、膜ろ過処理施設導入に向けた建設工事を急ピッチで進めている。この浄水所は標高850メートルの山頂付近の斜面にあるため、同局と施工担当の西松建設(株)は「索道」という“秘密兵器”を使ってこの難工事に挑んでいる。そこでこのユニークな工事現場を、多摩水道改革推進本部施設部工事課の佐々木達朗・工事第三係長の案内で取材した。
河川浸水対策など議論/大都市下水道会議
 第99回大都市下水道会議(主務者会議)が先頃、大阪市淀川区のメルパルク大阪で開催された。会議では全国14事業体の関係者(課長級)をはじめ、塩路勝久・国土交通省都市地域整備局下水道部下水道事業課町村下水道対策官らが出席するなか、2議題について意見交換した。
第5回委員会を開催/e-Water第1研究G
 e-Waterの第1研究グループは6月19日、神奈川県産業会館において第5回委員会を開催した。
 今回の議題は各ワーキンググループ(WG)の今年度の活動内容など。第1WGは、日量10万立方メートル規模の膜ろ過膜施設についてのケーススタディを実施する。テーマは、▽高回収率の膜ろ過浄水システムの構築▽膜ろ過システム全体および各段の膜ろ過装置の安定性、処理性の向上▽膜ろ過装置の高性能化・低コスト化▽既存施設を有効利用した膜ろ過浄水システムの構築▽排水処理・汚泥処理─など。
 第2WGは▽効率的な膜モジュール破断監視システムの構築▽膜モジュール破断発生時の対応策の整備▽膜モジュール・ハウジング・配管等からの化学物質溶出量の調査・試験方法確立─に関し、フィールド実験を実施が提案された。
水質事故時に技術支援/滋賀県
 滋賀県は水質事故時の迅速な対応を目指して『滋賀県水道技術委員会』を設置し、先ごろ、滋賀県大津合同庁舎で第1回委員会を実施した。委員には県内水道事業体のベテラン技術者を招集し、水質事故の発生時には県と連携して技術的支援を行うことを確認した。
水質調査結果など報告/淀水協
 淀川水質協議会(会長=末吉徹・大阪府水道企業管理者)の第39回委員会が6月11日、関係者ら約40名が出席するなか、大阪市都島区の同市水道局水桜会館で開催された。委員会では4小委員長らによる平成14年度事業経過報告など5議題が審議された。
水源涵養税で反対要望/日水協岡山県支部
 日本水道協会岡山県支部(支部長=萩原誠司・岡山市長)は先ごろ、支部長名で石井正弘・岡山県知事あてに岡山県独自課税「水源かん養税」に対する反対要望を行った(写真)。同県支部では「課税対象が水道使用者に限定される」「水道事業者が特別徴収義務者になる」ことの再考を求め、5月23日の県支部総会で陳情を決議した。昨年7月にも同趣旨の陳情をしており、今回が2回目となる。
誤接続の調査結果を公表/東京都水道局
 東京都水道局は5月13日に板橋区で確認した工業用水道管への誤接続の原因調査結果を公表した。
 それによると、給水工事事業者が図面調査を行わなかったことや工業用水道管の布設年度が管明示テープ実施以前であったなど、いくつかの要因が重なったためとしている。今回判明した場所は昨年12月の緊急安全総点検時に工事中だったため対象から外れていたが、その後、すべてを点検し、安全を確認している。
原水データ改ざんで説明/長岡京市
 長岡京市は水道原水の水質検査結果を改ざんした問題で6月27日から3日間にわたって市役所大会議室で説明会を開いた。出席した市民からは情報公開や説明責任を求める厳しい意見が相次いだ。同市は原水の水質検査結果のうち、「トリクロロエチレン」、「テトラクロロエチレン」、「シス ─1・2 ─ジクロロエチレン」の数値を市議会に偽って報告。浄水場でのバッキ処理で浄水は水質基準内にあるものの、原水のデータを平成元年3月議会から同11年9月までに147ヶ所に修正を加えていた。
 説明会では、平成12年に府営水道を導入するまで、水道原水を全て地下水に依存し、企業進出や人口急増で水需要が増加するなか、供給量の確保を最優先にしたと、虚偽の報告を謝罪した。
給水や経営形態を議論/広島県水道経営改革研
 広島県における水道事業運営の形態などを長期的視野から調査・研究する「広島県営水道事業経営改革研究会」(座長=佐々木弘・放送大学教授)の第3回会合が6月13日、広島市中区の八丁堀シャンテで開催された。今回は効率的な給水形態および経営形態の方向性などについて議論が行われた。
浄水場問題でシンポ/鳥取市の市民団体
 鳥取市の市民団体「鳥取の水道を考える市民の会」(安藤文隆代表)は先ごろ、「鳥取市の『水道水』を語るシンポジウム」を県民文化会館で開催した。同市ではクリプトスポリジウム対策として、日量8万立方メートルの膜ろ過方式による浄水場建設を検討しており、建設の是非や、ろ過方式の安全性などが議論された。
 シンポジウムでは市民ら約400名が参加するなか、村上光正・姫路工業大学環境人間学部教授と中本信忠・信州大学繊維学部教授が講演し、水源の水質動向や緩速ろ過の利点などを説明した。講演後、会場からクリプトスポリジウムの危険性、施設の建設費用などの質問が出され、活発な意見交換がなされた。
上水道基礎研修開く/水団連
 日本水道工業団体連合会は6月26・27日の両日、東京・市ヶ谷の日本水道会館で平成15年度上水道基礎専門研修を開いた。同研修は入社1~2年程度経過した団体、企業の社員を対象にしたもの。今年度も水道事業の経営の仕組み、国庫補助金、契約制度等について、約60名の参加者が知見を深めた。
脱水機が欧州で注目/石垣
 ドイツのフランクフルト市国際展示会場において5月19日から24日までの6日間にわたり催された国際化学技術・環境保護・バイオテクノロジーの国際見本市「第27回アヘマ・ACHEMA2003」に、我が国から石垣(石垣真社長)が販売提携先のドイツ機械メーカーのネッチェ社を通じてろ布走行式全自動フィルタープレス「ラースタフィルター」の実機(ろ枠800ミリ×ろ室10室)を展示、注目された。
水道用鉄蓋工業会総会開く
 水道用鉄蓋工業会は6月20日、東京・千代田区の赤坂プリンスホテルで平成15年度定時総会を開き、平成15年度事業計画などを決めた。
 平成15年度事業計画では、技術マニュアル(施工技術資料)の検討、リサイクル対応への調査・研究、研修会・講演会の実施─などが決まった。
ステンレス配水池が完成/ベルテクノ技研
 ベルテクノ技研はこのほど、広島県・本郷町にステンレス鋼製配水池を完成させた。 
 この配水池は、本郷町水道課が南方地区給水区域の水圧不足の解消とさらに未給水地域の解消を目的に昨年10月から建設していたもので総容量は1,000立方メートル(容量500立方メートル×二池)。この配水池には同じ材質のステンレス鋼材でできた配管室、滅菌室が隣接されている。
日本レジン製品協会開く
 日本レジン製品協会はこのほど、東京・千代田区の赤坂プリンスホテルで平成15年度定時総会を開き、平成15年度事業計画などを決めた。
 平成15年度事業計画では、協会ホームページの開設、次世代電線共同溝展示施設の設置、日本下水道協会規格(JSWAS K─10)の規格内容見直し─などが決まった。
森松テクノの遠隔監視システム
 森松工業と森松テクノサービスが開発した「森松テクノ遠隔監視システム」が、岐阜県IT戦略公共モデル・リストCに採択された。
 森松テクノ遠隔監視システムは、上下水道施設をNTTドコモDoPaパケット通信を活用した機能性、拡張性、経済性等に優れた最新鋭のシステム。このシステムは昨年11月、岐阜県下の上下水道関係者を対象に試験機による説明会を開催して以来、各自治体から注目を浴びていた。この第1号が瑞穂市に導入され、稼働している。
ダンビー協会総会開く
 ダンビー協会はこのほど東京・品川のホテルパシフィック東京で平成15年度定例総会を開いた。
 15年度事業計画としては、運営委員会では、コンサルタント等への説明会の実施などの拡販対策、下水道展出展など広報活動、さらに支部の設立を行う。