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第4034号   12月 22日発行




16年度予算財務省原案を内示/国費水道965億円 下水道8,749億円
 財務省は20日の閣議に平成16年度予算の財務省原案を報告した後、各省庁に内示した。公共事業関係費は対前年度比3.3%減の8兆6,100億円。これに対し他省庁計上分を含む水道施設整備費の内示額は対前年度比90.3%の1,331億円(対前年度144億円減)という極めて厳しい内容となった。しかし広域圏域を対象にした連絡管整備が新たに補助対象になったほか、高度浄水は前年度並みの106億円を確保した。下水道事業は対前年度比94.6%の8,749億円。浸水被害緊急改善下水道事業の創設が実現した。予備費は計上されていないため追加はない。
上下水道界10大ニュース
◎水道ビジョン策定へ検討会
◎国交省下水道部に11プロジェクト発足
◎水環境の改善へ下水道法施行令改正
◎水道水の安全性強化へ水質基準改正
◎第3回世界水フォーラム開催
◎水道施設維持管理技士制度の発足へ
◎ISO/TC224の議論が佳境に
◎三位一体改革で国庫補助金を削減
◎e─Water・Epoch研究本格化
◎SPIRIT21で合流改善・汚泥資源化
 ○国土交通省が社会資本整備重点計画
 ○日本下水道事業団が地方共同法人に
 ○特定都市河川浸水被害対策法が成立
 ○日水協岡山総会で初のシンポジウム
 ○水公団が独立行政法人・水資源機構に
安全な水対策に一般会計出資/地方財政対策
 平成16年度の地方財政対策の中で、公営企業繰り出し金としては対前年度比3.9%減の3兆8,000億円が計上された。
 新規施策として「上水道安全対策の拡充」「下水道事業に対する高資本費対策の拡充」があげられている。上水道安全対策では、「安全な水対策」を追加し、一般会計出資の対象とする。
下水道光ファイバーで講習会
 (社)日本下水道光ファイバー技術協会は1月29日・30日の両日、東京千代田区の日本ビルで「下水道光ファイバー技術講習会」を開催する。
 この講習会は、下水道管渠への光ファイバー布設に関する技術普及を目的に同協会が例年開いているもので、本年度3回目の開催になる。今回の参加対象は、事業体関係者と協会会員で、どちらか1日のみの参加も可能。
新世代事業で2箇所採択/国交省
 国土交通省下水道部は、平成15年度新世代下水道支援事業(第3回)として長野市と広島市の2箇所を採択し、第2回目に採択された9箇所と合わせて17日に同省会議室で認定証授与式を行った。
 平成11年度の創設以来、今回を含めて161箇所が採択されている。
 今回採択された2箇所は、長野市雨水貯留施設補助事業と広島市の陵北公園雨水貯留施設整備事業。どちらも水環境創造事業で、雨水貯留施設の設置事業となっている。
8団体からヒアリング/水道ビジョン検討会
 水道ビジョン検討会(眞柄泰基・北海道大学教授)は19日、経済産業省別館会議室で第6回目の会合を開き、関係団体からのヒアリングを行った。また、「長期的な政策目標」「目標達成のための総合的な水道政策の推進」など9項目からなる「水道ビジョンスケルトン」案をめぐり意見を交換した。
 ヒアリングに応じたのは、全国簡易水道協議会、日本水道協会、給水工事技術振興財団、全国上下水道コンサルタント協会、日本水道工業団体連合会、水道技術研究センター、全日本水道労働組合、全日本自治団体労働組合の8団体。
油の適正管理徹底を/東京都下水道局
 東京都下水道局では平成13年度より「下水道に油を流さないで」と呼びかける〝油・断・快適! 下水道〟キャンペーンを実施しているが、特に油を使う機会の多い飲食店に対しては、グリース阻集器の設置と適正な管理を指導している。しかし、小規模店ではグリース阻集器を設置していない店舗や、設置していても管理が十分に行われていない場合が、まだ多い。そこで同局は、狭いスペースにも設置が可能で、油脂分や残さを効率よく除去するとともに、メンテナンスも容易なグリース阻集システムを民間企業と共同で開発し、小規模飲食店を中心に設置を働きかけている。
東京─川崎間に連絡管/首都圏の安定給水体制向上へ
 東京都水道局と川崎市水道局は、大地震など非常時における水の相互融通を実施することに合意した。東京都と埼玉県は10月に連絡管を接続しており、今回の実施で首都圏における給水安定化がいっそう図られることになる。
 接続は「東京・川崎登戸連絡管」を設置して行われる。融通水量は日量10万立方メートル。工事費は約1億5,000万円で、両者で折半する。22日に川崎市役所庁舎で、両局長が出席して基本協定締結の調印式を行う。
大阪市でセミナー開催/水道技術研究センター
 (財)水道技術研究センター(藤原正弘理事長)主催の「第13回水道技術セミナー」(厚生労働省健康局水道課後援、大阪市水道局協力)が11月20日から2日間、大阪市淀川区の新大阪シティプラザで開催された。今回は「新しい水道をめざして」─水質基準の改定、包括的委託業務─をテーマに、関係者ら約200名が参加するなか、7題の講演が行われた。閉会後には同市の柴島浄水場、水道記念館の見学も催された。
戸倉ダムの建設中止へ/水資源機構
 水資源機構は16日、群馬県片品村で建設を進めている戸倉ダムの事業中止に向けた手続きに入ることを発表した。24日に国土交通省関東地方整備局の事業評価監視委員会が開催され、正式に中止が発表される。
 同機構は、利水予定者から事業参画の意向がないことが示されたため、事業継続は不可能と判断した。国や同機構(旧水資源開発公団)の事業で、着工後に中止となるのは初めて。
水道研究発表会を開催/横浜市水道局
 横浜市水道局は3、4日の2日間にわたり、平成15年度の研究発表会を開催した。今回から他局や他事業体にも公開され、会場の横浜市研修センターは、多くの聴講者で埋まった。
 発表会は初日に事務部門、2日目に技術部門が行われ、事務部門では、▽サービス向上強化月間の取り組み▽水道メーター検針業務委託発注に係る履行能力審査▽他機関連携の国際協力─など7編。
鳥取市で技術講習会/日水協中四国支部
 平成15年度日本水道協会中国四国地方支部技術講習会がこのほど、鳥取市の芙蓉第一ホテルで開催された。講習会では同地方支部の会員ら約90名が参加するなか、「鳥取市の浄水施設建設について」など3題の講演が行われた。
割り込み人孔用撤去管を開発/テイヒュー
 テイヒューはこのほど、名古屋市と共同で割り込み人孔用撤去管(サイクルパイプ)を開発したことを明らかにした。サイクルパイプはパイプを破砕せず撤去することで「繰り返し使用できる管で回収再使用のサイクルを確立したパイプ」。推進工事に使用した管を割り込み人孔内で破砕してコンクリート・ガラが発生する工法と異なり一度使用した管を再使用できることが最大の特徴だ。同社では耐震継手などと組み合わせて、システムとして提案していく方針だ。
賀詞交換会日程
 日本水道工業団体連合会、日本水道協会、日本下水道協会、日本工業用水協会、全国簡易水道協議会主催の「平成16年度新年名刺交換会」は、1月6日に東京会場、7日に名古屋会場・大阪会場で開催される。
 〈東京会場〉1月6日午後2時から、東京都千代田区の東京會舘9階ローズルーム。会費は1名5,000円。
 〈名古屋会場〉1月7日午前11時から、名古屋市中村区のホテルキャッスルプラザ。会費無料。
 〈大阪会場〉1月7日午後2時30分から、大阪市中央区のスイスホテル南海大阪8階浪華の間。会費無料。
 【1月6日】
 ▽日本下水道施設業協会、東京下水道設備協会・午後12時30分から、東京都千代田区の赤坂プリンスホテル別館5階▽九州ウォータークラブ・午後3時から、福岡市博多区の博多都ホテル▽日本水道鋼管協会・午後4時から、東京都千代田区の霞ヶ関東京会館(霞ヶ関ビル35階)。
 【1月7日】
 ▽日本下水道管渠推進技術協会・午後12時から東京都千代田区の日本海運倶楽部
 【1月8日】
 ▽全国上下水道コンサルタント協会・午後12時から、東京都港区の虎ノ門パストラル▽塩ビ関連3団体・午後3時から、東京都千代田区のホテルニューオータニ▽東京管工機材商業協同組合・午後5時30分から、東京都港区の品川プリンスホテル▽全国鉛管鉛板工業協同組合・午後6時から、東京都港区のメルパルクTOKYO
 【1月9日】
 ▽東京都管工事工業協同組合・午後5時30分から、東京都港区の八芳園「ジュール」
 【1月16日】
 ▽水道バルブ工業会・午後12時から、滋賀県彦根市の彦根キャッスルホテル▽全国鑿井協会・午後12時から、東京都中央区の東京建設会館4階▽全国管工事業協同組合連合会・午後3時から、東京都港区の虎ノ門パストラル
5テーマで講習会/関水コン
 全国上下水道コンサルタント協会関西支部(関水コン、支部長=村岡治・(株)極東技工コンサルタント代表取締役社長)主催の平成15年度一般技術講習会が3日、大阪市中央区の大阪府建築健保会館で開催された。講習会では会員ら約50名が参加するなか、「これからの上水道とコンサルタント」など5テーマで講演が行われた。
施工延長3キロ超える/アトラス工法協会
 下水道小口径推進工法のコンドルII工法の普及を目指し、今年4月に設立されたアトラス工法協会(松永兼治会長)のコンドルII工法の施工延長が早くも3,000メートルを超え、コンドルIIも販売数を増やし順調に普及している。
 会員数も当初の27社から38社に増加しており、下水道事業体へのデモンストレーションも本格化している。更に、全国的な工法普及のため四国支部も発足するなど、普及体制の整備も着々と進んでいる。