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第4049号    2月 26日発行




ろ過膜モジュールの標準化へ/水道技術センター
 水道技術研究センターは23日、浄水技術委員会(委員長=大垣眞一郎・東京大学大学院工学部長)を開き、平成16年度の事業計画をめぐり審議。大容量膜の普及促進に向け、膜モジュールや膜ユニットの規格標準化を進めていく方針を確認した。膜の標準規格化は、製造者にとっては大きな試練だが、膜の普及と、日本の膜技術が欧米と対抗するには標準化が不可欠だ。使用者サイドからも標準規格を求める声が強い。センターでは新年度早々に委員会を立ち上げ、早ければ年内にも標準規格をつくる。17年度には試行とPRに努めるという。
下水汚泥とPFI/新技術推進機構
 下水道新技術推進機構は20日、東京都千代田区の九段会館ホールで「下水汚泥有効利用促進セミナー・新技術の動向とPFIへの展開」を開いた。このセミナーはSPIRIT21の次期テーマに、下水汚泥資源化先端技術に関する技術開発(LOTUS Project)が決まったことを受けて行われた。また、下水汚泥の有効利用にPFIの導入が注目されていることから、PFIに関する講演も同時に行われた。セミナーには下水汚泥への官民の関心の高さを示すように約500名が参加した。
市町村合併で『手引』/厚労省
 厚生労働省水道課は13日付けで、大臣認可の水道事業体等にあてて「市町村合併に伴う水道事業統合の手引」を送付した。
 市町村合併にあたり水道事業では、統合の範囲や水道料金の設定等が大きな課題となっている。手引は、厚労省の依頼により日本水道協会が作成したもの。
 平成元年度以降に合併した市町村34件を対象に実施したアンケート結果をベースに、(1)合併にあたっての水道事業での検討事項(2)水道事業での課題と対応例(3)事業統合によるメリット(4)事業認可手続き(5)財政措置―についてまとめている。
日中水フォーラム2004北京/水分野での連携確立へ
 第3回世界水フォーラムの成果を引き継ぐ『日中水フォーラム2004北京』(主催=中華全国青年連合会。後援=中国水利省など)が、4月20日(火)から22日(木)までの3日間、中国・北京市の「北京国際会議センター」で開催される。『水に関する両国間の新しいパートナーシップの確立に向けて』を基本テーマにしたフォーラムには橋本龍太郎・元総理や丹保憲仁・放送大学長らも参加し、水分野での連携確立へ向けて意見を交換する。最新の技術、製品を披露する展示会も併設される。日本側事務局を務める「NGO日中新世紀協会」が参加者、出展企業を募集している。
ウインドウの実用性確認/アクアハウス委員会
 水道技術研究センターは9日、第6回「家屋内での水有効利用と環境負荷低減に関する研究(アクアハウスプロジェクト)委員会」を開き、平成15年度の実験状況を総括した。  15年度の成果として、水道水圧駆動シリンダを使用して開閉するアクアカーテンを備えたアクアウインドウのプロトタイプを製作したことが報告された。これは水道水圧駆動シリンダで使用した水の貯水槽として想定されているもので、2枚のガラスの間に水を貯め、窓として利用しようというもの。当初懸念されたガラスのたわみ、ゆがみ等については、ほとんど生じておらず、ウインドウを通して反対側の景色がゆがんで見えることはなかったという実験結果が出ている。  現在はウインドウ内の汚染防止のためのコーティング剤の効果を検討中で、アクアウインドウの実用性の高さが確認された。
LOTUSで相談会
 下水道新技術推進機構はLOTUS Projectの問い合わせが多いことから3月に個別の相談会を開催することにした。場所は推進機構の会議室で期間は3月中。事前に希望日や相談内容などについて予約が必要となっている。
工水研究発表会は3月11・12日
 日本工業用水協会は3月11・12日の両日、東京千代田区の自治労第1会館ホールで、第39回研究発表会を開く。同協会では例年、工業用水に関するあらゆる部門の学識経験者、実務担当者にその研究の成果を発表してもらい、工業用水等に係る技術の向上を目指して研究発表会を開いている。
北西部プラントが完成/岐阜市上下水道事業部
 岐阜市上下水道事業部が建設を進めていた北西部プラントが完成し、7日に通水式が行われた。処理フローに、凝集剤併用型循環硝化脱窒法+急速砂ろ過の高度処理を導入。送風機には国産で初となる「磁気浮上型超高速ブロワ」を採用した。計画処理能力3万4千立方メートル/日の施設稼働により、新たに2万5,500人が下水道の恩恵を浴する。
 北西部プラントは平成12年7月に工事に着手。今回の供用開始で、普及率は2.3ポイントアップの82.1%となった。
給水用具の維持管理で/日水協
 日本水道協会は1月26日、協会会議室で第4回給水用具の維持管理指針作成委員会(委員長=大村達夫・東北大学大学院工学研究科教授)を開いた。
 今回で最終回となる委員会では、維持管理指針(案)の原稿を最終検討した。
水質基準改正で講演/日水協
 日本水道協会は10日、大阪市淀川区の新大阪シティプラザで水道水質改正等に関する講演会を開催した。講演会には、事業体や企業職員など関係者約250人が集まり、基準改正の対応に向け高い関心を持って聴講した。
「第2世代下水道を」/推進機構技術サロン
 下水道新技術推進機構の技術サロンが12日開かれ、日本下水道事業団の酒井憲司・技術開発部長が『下水道技術は荒野をめざす』と題して講演を行った。
 約100名の聴衆を前に酒井部長は、逼迫する財政を抱える下水道事業のコスト面での競争力強化には、技術開発と経営改善が必要と説明。無人化、省資源、長寿命などをキーワードとした「第2世代下水道」の構築を訴えた。
東京設計が受注/“砧・膜ろ過”の基本設計
 東京都水道局は19日、砧浄水場・砧下浄水所の膜ろ過施設導入に向けた基本設計委託の指名競争入札を行い、入札に参加した4社の中から(株)東京設計事務所が落札した。
電話受付の窓口を集約/福岡市/宮崎市
 窓口業務を集約する受付センターが九州地区において福岡市水道局、宮崎市水道局と相次いで開設された。同センターは点在していた受付窓口を一元化し、事業の効率化と利用者へのサービス向上を目指すもの。電話回線不足の解消など様々なメリットがあるため、同システムの採用が全国的に広がり始めている。
 福岡市水道局では、『お客様センター』として昨年12月3日に開設。水道利用に関する届出や問い合わせに応じてきた市内7ヵ所の担当窓口を集約化。
 一方、宮崎市水道局では2月2日に、同局営業課内に「受付センター」を設置した。
 利用者から同局への年間問い合わせ件数は、約5万件。繁忙時期には電話回線が不足することから、その解消を目指した。
塩ビ管メーカー相次ぎ値上げ
 塩化ビニル管メーカーのクボタ・積水化学工業・三菱樹脂・シーアイ化成ら各社は、3月受注、出荷分より、塩ビ管及び関連製品を10~20%値上げすることを明らかにした。これまで値上げに抵抗していた各社だが、樹脂メーカーの樹脂価格の再値上げ要請を受け入れることとなった。

3月1日からパイプ15%/クボタ
3月1日、パイプ15~20%/積水化学工業
3月15日、パイプ15~20%/三菱樹脂
3月1日からパイプ15%/シーアイ化成
レジンの優秀性を確認/日本レジン製品協会事業報告会
 日本レジン製品協会(会長=山田惠男・サンレック取締役会長)は19日、東京・上野の『東天紅』で事業報告会を開催した。
 平成15年度事業報告については、活動報告、委員会報告、部会報告がなされ、16年度の事業計画案も報告された。
蔵王温泉で急勾配管渠/山形市・推進機構共同開発
 山形市と下水道新技術推進機構が共同開発した蔵王温泉地区の急勾配下水道管渠の通水試験がこのほど無事終了し、平成16年度より本格的な供用を開始する運びとなった。工事区間は、曲線区間が大部分を占め、高低差も716メートルと急勾配であることから、従来の設計手法(流速を3メートル/秒以下にした場合)を用いると、工事費が嵩むばかりでなく、工事期間の長期化等の課題があった。
 こうした課題を解決したのが、高地の排水を最短距離で下流に運ぶ「急勾配下水道管渠システム」であり、平成11年に山形市と推進機構は共同で水理模型実験を実施し、平成12年より工事を開始した。
研究成果披露会開く/三菱電機
 三菱電機は17日、尼崎市の同社先端技術総合研究所に、報道関係者約100人を集めて研究開発成果披露会を開催した。環境技術、セキュリティーシステム、近い将来に実用化されそうな各種新技術を発表した。本紙関係では『下水消毒システム用大腸菌センサー』が紹介され、注目を集めた。