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第4075号    6月 21日発行




下水道の目的に処理水再利用を/法改正へ検討が本格化
 国土交通省下水道部は15日、下水道政策研究委員会を開き、下水道法を改正して下水道の目的に処理水の再利用や汚泥の再生利用などを追加するために、法制度小委員会を設けることを明らかにした。委員会ではこの他に補助制度の見直しや、高度処理を推進するための排出枠調整手法の導入、民間活用の一層の推進などを検討する。9月までに成果をまとめ12月からの国会に法案を提出する考えだ。
京都市で水道研発開催/日水協
 第55回日本水道協会全国水道研究発表会が15日から3日間、京都市左京区の国立京都国際会館で約1,900人が参加するなか開催された。京都市の開催は昭和44年の第20回研究発表会から35年ぶり。今回の発表総数は過去最高の347編で、各部門から最新の研究成果が紹介されたほか、水道フォーラムでは『水質管理体制を考える』をテーマに意見交換し、参加者の高い関心を集めた。
ビジョン検討会議設置/水道技術センター
 水道技術研究センターは10日、第16回企画委員会を開いた。その中で、先頃厚生労働省より発表された「水道ビジョン」を踏まえ、センターとして今後の活動方針を検討するため「『水道ビジョン』に基づく事業構想検討会議」(ビジョン検討会議)が設置されることが明らかになった。
水道ビジョン資料集を発刊/上下水道コンサルタント協会
 (社)全国上下水道コンサルタント協会は近く『水道ビジョン基礎データ集』を発刊する。厚生労働省が6月1日に公表した水道ビジョンは、21世紀水道の道標となるもの。
 水コン協では、厚生労働省水道課から委託を受け、ビジョン策定の基礎資料を得るため、水道事業体の現状や取り組みについてアンケート等による調査を行った。今回発刊する基礎データ集は、この調査結果をとりまとめたもの。
工業用水水源を水道に転用/沖縄県企業局
 沖縄県企業局はこのほど、工業用水道の水源を水道に転用することを明らかにした。これは、地方自治体による地域活性化策を国が支援する『地域再生計画』で、企業局が申請していた『資源の有効活用等による自立型経済構築・地域再生計画』が認められ、転用による補助金返還が免除されたため。地域再生計画では、このほかに青森県と八戸市が共同申請した、下水処理の過程で発生するメタンガス等のエネルギーを活用した事業も認定された。
“水質診断書”を発行/横浜市水道局
 横浜市水道局はこのほど、『横浜水道水質白書』を発行した。また、6月からは水質検査の際に『水質診断書』を依頼者に渡している。
 『横浜水道水質白書』は、これまで年報として発行していた水質データを代表的な項目や数値で解説し、水道水や水源の現状を、イラストや図表を使って分かりやすく紹介している。
“京都研発”をふり返って
若手の発表者が大勢
 国立京都国際会館内の6つの会場に分かれ、15~17日までの3日間にわたって、347編にも及ぶ最新の知見や研究成果が披露された。事業体や企業からは若手の発表者が大勢を占め、若手の登竜門、飛躍の場としての水道研発の伝統は今なお引き継がれている一方で、女性発表者は増加傾向にあり、近年は事務や水質部門にとどまらず、幅広い分野での活躍が目立つ。また、我が国水道水質部門の長老、小島貞男氏は今年も発表、健在ぶりを示した。

水質問題でフォーラム開く
 水道フォーラムは、『水質管理体制を考える―水道事業者はこれからの水質問題にどう対処すべきか?―』をテーマに開催された。 
 国包氏は我が国の水道水質管理の問題点やWHOなど海外における動向を紹介し、大谷氏は水質管理の危機管理を中心に言及。さらに寺嶋氏は大阪市水道局の水質管理計画の策定について述べ、最後に柳橋氏は自然と人間の結節点として水道関係者の責任は重要性であると発言した。
16年度版環境会計を作成/神奈川県企業庁
 神奈川県企業庁はこのほど、平成16年度当初予算の水道事業会計と電気事業会計について、環境会計を作成した。
 水道事業では、環境に配慮した取り組みとして、浄水場やポンプ所を効率的に運転することで電力使用量を削減し、寒川浄水場では沈澱池などに太陽光発電設備を備えた覆蓋を設置する。また、発生汚泥のセメント原料化や、水道管埋設工事などに再生砂や再生路面材を利用する。
 こうした取り組みにより、二酸化炭素約4万6千トン、廃棄物約5万3千立方メートルを削減する。
油流出事故等の対策を/淀水協
 淀川水質協議会(会長=末吉徹・大阪府水道企業管理者)の第40回委員会が9日、大阪市都島区の同市水道局水桜会館で開催された。委員会には会員10団体の関係者ら約40名が出席するなか、15年度事業経過報告では1部4小委員会から各種事業や活動などが紹介された。
高機能ダクタイル鉄管の採用を/ダクタイル鉄管協会
 日本ダクタイル鉄管協会(JDPA)はこのほど、厚生労働省の水道ビジョンを踏まえ、高機能ダクタイル鉄管を今後の標準製品と位置付け、水道界を中心に普及拡大を図っていくことを明らかにした。同協会では水道ビジョンの実現化に貢献する高機能ダクタイル鉄管として(1)いつでも安定した水供給(離脱防止機構付き継手・NS形等)(2)丈夫で長持ち(ポリエチレンスリーブ付きダクタイル鉄管等)(3)安心、快適な水供給(エポキシ樹脂粉体塗装等)(4)コスト縮減(施工、材料、ライフサイクルコスト等)をコンセプトとし、既往の管種の統廃合を含めた技術開発を進め、ライフサイクルコストに優れた高機能ダクタイル鉄管を供給することで、水道ビジョンの実現化に貢献していく方針だ。
樋管の新工法を開発/クボタクボタ建設
 クボタとクボタ建設は2日と3日の両日、茨城県新利根町のクボタ建設技術研究所でダクタイル管製推進樋管の「密閉型遮水壁構築工法」の技術発表・見学会を行った。見学会には国土交通省をはじめ、地方公共団体関係者やコンサルタントなど多数が出席し、関心の高さを示していた。
“新機軸”反映し技術力PR/第20回水道展・42社団体が出展
 15日から3日間、京都市で行なわれた第55回全国水道研究発表会に併設して開催された第20回水道展には42社・団体が出展、技術力と製品のPRに努めた。
 今回の水道展は、水道研究発表会会場での展示ということに改めて留意し、最新技術の発信など例年以上にアカデミックな色彩を強めたものとなった。
各業界団体総会
日本グランドマンホール工業会
 日本グランドマンホール工業会(会長=浦上紀之・日之出水道機器取締役社長)は11日、東京・紀尾井町のホテル・ニューオータニで平成16年度定時総会を開催した。

オールライナー協会
 オールライナー協会は11日、東京港区の新高輪プリンスホテルで第10回定時総会を開き、平成16年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、松本浩治会長(東海下水道整備社長)が再選された。総会終了後は、同協会が設立10周年を迎えたことから、記念講演会、祝賀会が盛大に行われた。

下水道管路管理業協会
 日本下水道管路管理業協会は8日、虎ノ門パストラルで第11回定時総会を開き、新役員の選任、定款特別細則の変更、平成16年度事業計画など審議した。役員改選では、会長に竹谷昌徳氏(豊産管理(株)代表取締役社長)が再任されたほか、新副会長に長谷川健司氏(管清工業(株)代表取締役社長)が選出され、定款特別細則が変更されたのに伴い、外部から有識者4名の理事が就任した。

全国ユニホール工業会
 全国ユニホール工業会(会長=仙波不二夫・(株)ハネックス代表取締役社長)は11日、東京港区の虎ノ門パストラルで第22回定時総会を開き、平成16年度事業計画等を承認した。