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第4083号    7月 22日発行




下水道補助金の拡充を/大都市臨時下水道局長会議
 大都市臨時下水道局長会議が14日、東京都千代田区の砂防会館で開かれ平成17年度予算に対する要望事項を決議した後、要望活動を行った。会議には全国の14大都市から下水道担当局長らが出席し、高普及率を達成した現時点でも、下水道事業の課題は山積しているという意見で一致。また、三位一体改革について税源移譲などの財政措置を欠いたまま、国庫補助制度を廃止・縮減することがないよう強く要望していく方針を確認した。
下水道検定で講習会/下水協
 日本下水道協会は平成16年11月14日に日本下水道事業団が実施する「第18回下水道管理技術認定試験及び第30回下水道技術検定・第3種」の受験講習を開催する。下水道管理技術認定試験は管路施設のみを行う。平成16年度から処理施設の試験は、第3種下水道技術検定と一本化して実施されることになったため。
経営健全化などで意見交換/工水協
 日本工業用水協会は15・16日の2日間、群馬県高崎市で平成16年度工業用水道事業研究大会を開いた。
 今年度の指定課題は▽情報公開▽経営健全化計画▽外部委託発注方式▽施設の劣化診断及び更新基準―の4つ。各テーマごとに、選ばれた事業体が自分たちの取り組みを紹介し、それをもとに参加者が質問を行い意見を交換した。
行政的評価で高得点/給水財団
 給水工事技術振興財団は12日、「水有効利用のための給水システム構築に関する研究」の平成16年度第1回委員会を開き、15年度研究について報告するとともに16年度研究計画等で意見交換を行った。
 この研究は厚生労働科学研究費補助金の、がん予防等健康科学総合研究事業の一環として実施されており、15年度研究については評価委員会における中間評価の結果が報告された。
 評価は学術的評価と行政的評価からなり、学術的評価は平均的だったが、行政的評価では5点満点中4点(平均3.1)という高評価を受けた。
豪雨で上下水道に被害
 13日からの新潟・福島豪雨はライフラインにも大きな被害をもたらした。水道施設では新潟県8,842戸、福島県16戸、山形県319戸が給水停止となったが、18日には全戸が復旧。一方、下水道施設では19日現在2箇所で被害が確認されている。また17日夜からの福井豪雨では、福井県で2,284戸が断水し、1,620戸が復旧。下水道施設の被害は4箇所となっている。(いずれも19日現在)
総原価や需要年数など評価/鳥取市水道局8万立方メートル膜施設
鳥取市議会建設水道委員会が16日、同市水道局庁舎内で開催され、同局から市に最適な膜ろ過システムとして、「オルガノ・前澤工業」グループを選定したことが報告された。同市では新規浄水場に膜ろ過施設(日量8万立方メートル)の整備を計画。局内の「膜ろ過施設選考委員会」(委員長=上山和則次長)で、膜ろ過実験した3グループの設計提案書について、総原価(減価償却費・維持管理費・企業債利息の年間合計額)や電力消費量、膜の耐用年数などを比較検討した。水道局では11月の市町村合併前までに、市民の理解や議会の承認を得て、事業の変更認可を申請したいとしている。
北西部プラント本格移動/岐阜市
岐阜市上下水道事業部が平成12年7月から建設を進めてきた「北西部プラント」がこのほど本格稼働した。プラントの計画処理能力は3万4千立方メートル/日、計画処理人口は5万800人。処理面積1,303haのうち、今回の稼働で整備面積795ha、処理人口2万6,450人が増加し、15年度末における同市の下水道普及率は82.8%となった。
超高度処理で評価委設置/滋賀県琵琶湖環境部
 滋賀県琵琶湖環境部は6月30日、今年4月に湖南中部浄化センターで運転を開始した『超高度処理』実証プラントの調査方法や調査結果を審議する第1回琵琶湖流域下水道技術評価委員会を県庁本管会議室で開催した。同委員会は『超高度処理実証プラントの調査方針、結果』、『炭化汚泥の有効利用』の2テーマを中心に検討するもの。
 超高度処理の実証プラントは今年4月1日から運転を開始し、オゾン+生物活性炭を用いた、下水道分野では全国初の施設。オゾン発生装置2台、オゾン反応槽2槽、生物活性炭吸槽4槽などで構成され処理能力は6千500立方メートル/日になる。
浄水処理がストップ/新潟・福井豪雨被害
 新潟県で発生した集中豪雨では、急激な濁度の上昇により三条地域水道用水供給企業団の浄水場の運転が停止した。水源である五十嵐川上流の大谷ダムには大量の土砂が流入し、通常、30度程度の原水濁度が、13日午後6時ごろから3千度を超え、14日には浄水場のろ過池にも流入した。これにより浄水処理が追いつかなくなり、三条市、加茂市、田上町、栄町、下田村への用水供給もストップした。
厳しい経営続く見通し/日水協東北総会
 日水協東北地方支部は8日、青森県弘前市のシティ弘前ホテルで第73回総会を開催、関係者約380名が出席した。会務報告や予算・決算などを承認し、提出問題全6題を全国総会に上程することを決議した。三位一体改革で3年間で4兆円の補助金削減が打ち出されたものの、地方への税源移譲が今年度は6,500億円程度に止まっている。地方公営企業の財政事情は依然厳しいが、果たして補助金がどの程度見込めるのか見通しは明るくない。
渡良瀬川で10%取水制限/水資源機構
 水資源機構本社は16日、渇水対策本部を設置した。17日9時より利根川水系渡良瀬川で10%の取水制限が開始されたため。その他の水系では取水制限は行われていない。また渇水状況下にある水資源機構所管ダムの貯水状況は、利根川水系・草木ダムで貯水量1,730万立方メートル、貯水率57%となっている。
北浜逢阪貯留管の愛称募集/大阪市都市環境局
大阪市都市環境局は建設中の「北浜逢阪貯留管」の愛称を募集している。貯留管は合流式下水道の緊急改善対策の一環として、道頓堀川・東横堀川の水質浄化を図るもので、シールド工法採用の貯留管(地下50メートル、直径約6メートル×延長約4.8キロ)が完成すれば、雨水などを約14万立方キロ貯留することができる。
市民公開で研究発表会/横浜市下水道局
 横浜市下水道局は6月30日と7月1日の2日間にわたり、第28回研究発表会を開催した。今回は初めて市民に公開し、事前に申込みのあった市民34名のほか、他局や近隣都市、コンサルタントなどから2日間で延べ667名が聴講した。
SJ‐ボックスが好評/日本ゼニスパイプ
 日本ゼニスパイプ(本社・東京都、伊藤和彦・代表取締役社長)が開発した「スーパージョイントボックスカルバート」(製品名SJ‐ボックス)が好評を得ている。SJ‐ボックスは水密性や可とう性を確保するとともに、継手にゴム輪を用いることで、レベル2地震動の要求性能を満たしている。施工性や経済性にも優れており、同社では「15年度から販売開始し、雨水幹線管渠や雨水排水管などで活用されており、今後もさらに実績を伸ばしていきたい」と話している。
TV自走式カッター販売/カンツール
カンツールはこのほど、下水道管渠の更生管の取付管口穿孔工用「KREロボティックカッター」の販売を開始した。
特徴はカメラ付き自走車のため、従来のようにTVカメラ車を同行させる必要がないことと、コンテナ式のため2トントラックに搭載でき、専用車輛及び架装代が不要となり経済的であることだ。また、従来品は油圧駆動だったが、今回はエアーケーブルとし、取り回しが一層容易になった。
PSシート工法普及へ/下水道防食協会
下水道防食協会(上谷章夫会長)はコンクリート構造物を防食・補強するため、ノーアンカー方式・成型品防食被覆工法の「PSシート工法」の普及を本格的に展開する。
下水道分野におけるほとんどのコンクリート構造物は厳しい環境条件下におかれている。これらの構造物の劣化対策として誕生したのがPSシート工法である。
熊本水道展で意見交換/水団連広報委
 日本水道工業団体連合会は13日、東京千代田区の日本水道会館で「第134回広報宣伝委員会」を開いた。
 委員会では、今年10月27日から28日にかけて熊本県上益城郡・グランメッセ熊本で開かれる熊本水道展の応募状況や集客対策、会場設営運営計画、ブース単価について意見を交換した。
公的融資ブック発行/あんしん財団
 上下水道の配管工事業者をはじめ、多くの企業から信頼を得ている中小企業災害補償共済福祉財団(あんしん財団)は9日、「平成16年度公的融資・助成金ハンドブック」を発行した。希望する会員事業所に無料で配布する。
6月資材需給価格動向/国交省
 国土交通省は13日、平成16年6月1~5日現在の主要建設資材需給・価格動向調査結果を発表した。
 価格動向は、石油と異形棒鋼は「やや上昇」。H形鋼は「横ばい」だが「やや上昇」に近い。石油は「上昇」「やや上昇」と回答した県が47中39となり、先月に比べて「やや上昇」である県が24増えている。
 一方、需給動向は、異形棒鋼は「ややひっ迫」。H形鋼は「ややひっ迫」と「均衡」の境界線上にあり、骨材、アスファルト合材は「均衡」だが「やや緩和」に近い。在庫状況は、異形棒鋼とH形鋼は「やや品不足」。