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第4117号   12月 13日発行




下水道の浸水対策を強化/国交省
 国交省下水道部と下水協が設置した下水道政策研究委員会は10日、委員会を開き近年の都市型水害の頻発を踏まえ、都市における浸水対策のあり方を再点検するために委員会を設置することを決めた。審議事項である浸水対策の目標は近年の集中豪雨の傾向を踏まえると共に、住民にも分かりやすいように表現方法を含めて検討するという。国交省ではこの機会に、浸水対策は下水道の最も基本的な役割であるということを強調していくことにしている。
河川水のフレッシュ度発表/国交省
 国土交通省は3日、全国の河川ごとに選んだ121地点におけるフレッシュ度を発表した。フレッシュ度は河川水の利用の度合いを表すもので、その地点より上流に下水処理場などがあると数値が低くなる。試算の結果、都市化の進んだ関東や近畿の各河川において指数が低くなる傾向となっており、都市では下水処理水が重要な水源となっていることが改めて認識された。フレッシュ度が最も高い100%だったのは、留萌川の留萌橋(北海道)など15カ所あった。最も低かったのは、桂川の宮前橋(京都市)で20%、次が鶴見川の大綱橋(横浜市)の22%。この地点では、流量の80%程度が一度は使われた水ということになる。
特別会議の論文募集/IWA
 IWA(世界水協会)は来年7月、ギリシアのレシムノ・クレタ島で水道料金や統計、財政をテーマに特別会議を開く。
 現在、この会議での発表論文も募集中で、締切は12月31日。採用通知は来年2月15日、最終論文提出締切は来年3月31日。
「水と衛生委」を東京で開く/国連
 国連の「水と衛生に関する諮問委員会」が9日・10日の両日、東京・千代田区の世界銀行東京開発ラーニングセンターで開かれた。この委員会は今年3月にコフィ・アナン国連事務総長が設置したもので、日本の橋本龍太郎・元総理が議長に指名されている。
北側大臣、高度処理を視察
 北側一雄・国土交通大臣は11日、堺市の三宝処理場と大阪府の大和川下流流域下水道・大井処理場などを視察した。大井処理場では国交省の谷戸下水道部長と府職員から高度処理施設の説明を受けた。高度処理水を間近で見た北側大臣は「このまま放流するのはもったいない。利用しなければいけない」と再利用を促した=写真、大井処理場。
給水装置の状況調査/韓国調査団
 韓国環境部が給水装置の管理について日本の状況と技術を調査するため派遣した調査団が8日、日本水道協会を訪れ村元修一・研修国際部長らと面談した。
 環境部職員をはじめ、環境管理公団、韓国水資源公社、韓国上下水道協会の代表で更正された調査団は総勢6名。給水管の水処理技術装備の認証事業などについて情報を収集した。
16年度研究で中間報告/給水財団・給水システム研究
 給水工事技術振興財団は7日、東京・市ヶ谷の日本水道会館で「水有効利用のための給水システム構築に関する研究」の平成16年度第2回委員会を開いた。この日の委員会では、大都市の給水システム関連事故数の解析など、16年度研究の実施状況とこれまでの成果が報告された。
中越地震の報告会を開催/神奈川県水道局
 神奈川県企業庁水道局は2日、新潟県中越地震に派遣した支援隊の職員による報告会を県中央農業会館で開いた。企業庁幹部と派遣職員計50人が出席した報告会では、派遣職員からの現地状況や今後の課題などについての報告とともに、意見交換が行われた。
水道GLPや5事例報告/関水協水道衛生技術研究会
 関西水道水質協議会(関水協、会長=小笹泰・大阪市水道局水質試験所長)の第53回水道衛生技術研究会が12日、大阪市都島区の大阪リバーサイドホテルで開催された。研究会では水道GLP(水道水質検査優良試験所規範)の特別報告や5題の事例報告などが行われ、日水協関西地方支部に所属する水質試験担当者ら約170名が聴講した。

海外技術協力を新規職員に講習/日水協関西地方支部
 日本水道協会関西地方支部の平成16年度新規職員講習会が先月29日、大阪国際交流センターで開催された。講習会では採用後5年以下の職員ら約50名が参加するなか、宮内潔・大阪市水道局工務課長が「途上国における水道事業と日本の技術協力」と題して講演した。
サービス向上ヘ装い新た/横浜市水道局
 横浜市水道局は1日から職員のユニフォームを一新した。利用者満足度の向上を目指した取り組みの一環として実施するもので、併せて、12月を「お客様サービス向上強化月間」に位置付け、サービス向上に取り組む。
災害時にOBが支援/大阪府水道部
 大阪府水道部はボランティアの協力で危機管理体制の強化を図る災害時支援協力員制度(愛称=水道あしすと)を創設し、3日に大阪市中央区のプリムローズ大阪で『水道あしすと』発足式を行った。
 初年度は50人を募集し、2年後にはさらに100人の増員を計画している。『水道あしすと』は、震度6弱以上の地震発生時、または水道部から要請が入った場合に出動する。被害状況の情報収集と報告とともに、拠点給水施設での応急給水の補助などが主な活動となる。
対馬市の汚泥再生センターを受注/三井造船
 三井造船は、長崎県対馬市より北部汚泥再生修理センター整備工事を受注し、このほど建設予定地において起工式を挙行した。
 今回の工事は対馬市北部にあるし尿処理施設が老朽化に伴い施設の更新を行うもので、同施設は1日あたり27klのし尿・浄化槽汚泥を処理する能力を持つ。
推進機構/現場技術研修会開く
 下水道新技術推進機構は3日、第36回現場技術研修会を開催し、世界最大規模の洪水防御施設である埼玉県庄和町の首都圏外郭放水路を見学した。民間企業や地方公共団体の技術者50名が参加し、新しい土木技術の説明・見学が行われた。
ハンドブックを発刊/オゾン協会
 日本オゾン協会(宗宮功会長)はこのほど、協会設立10周年を記念して、「オゾンハンドブック」を発刊した。B5版403頁。定価9,800円。
 問い合せは事務局(電話03―3583―5210)まで。
太陽電池付覆蓋を開発/三菱重工業日清紡績
 三菱重工業と日清紡績は、浄水場・下水処理場向け太陽電池付覆蓋『ソーラーカバーエネ・ライト』を開発した。
 エネ・ライトは、覆蓋設備に発電機能を追加した付加価値商品で、三菱重工業製アモルファス太陽電池を日清紡績製FRU(ガラス長繊維で補強された硬質ウレタン素材)の覆蓋に組み込んだもの。2,000ミリ×600ミリの蓋で1枚あたりの最大出力31.5W、4,000ミリ×600ミリの蓋で63Wとなる。
職員1人当たり契約額が年々低下
 下水処理施設管理の民間委託が進む中、実際に現場で従事する職員1人当たりの年間契約額が年々低下している実情が、日本下水道処理施設管理業協会がこのほど纏めた「平成16年度下水道処理施設維持管理業務受託実態調査報告書」で明らかとなり、業務の質の向上が求められている今日、優秀な人材の確保・育成に赤信号を灯している。
りん回収や膜分離見学/JS
 日本下水道事業団(JS)は1日、技術開発実験センター(栃木県真岡市)の視察会を行ない、下水道事業体の技術者ら約30名が参加した。
 JSの森田弘昭先端研究役や村上孝雄総括主任研究員から施設の概要説明を受けた一行は、各プラントを視察。研究の進捗状況や実際に導入した際のメリットなどについて熱心に質問を行なった。