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第4169号    7月 28日発行




下水道展’05東京華やかにオープン/下水道研究発表会も開幕
 日本下水道協会の『下水道展’05東京』が26日、東京ビッグサイトにおいて4日間の幕を明けた。今年の出展企業数は393社(団体)、1,399小間。企業などが鋭意開発に取り組んだ最新の技術、製品が披露されている。また、26日から28日にかけて第42回下水道研究発表会も始まった。発表論文はポスターセッションを含め約400編。日頃の創意工夫、研鑽の成果が発表されている。全国の下水道関係者による壮大な交流が図られている。
ビジョン実現へ一丸/ビジョン推進会議
 水道ビジョン推進会議の第3回会合が6日、東京・市ヶ谷の日本水道会館で開かれた。2月の前回会合で決定した具体的な3つの検討テーマについて、各ワーキンググループ(WG)での検討結果が報告され、これに沿って水道界全体でビジョン達成への取り組みを進めていくことが確認された。
平成17年度上下水道の発注動向/水道25%、下水道43%/本紙調査
 本紙が毎年7月に実施している「上下水道事業の計画と進捗」の、平成17年度第1四半期における調査結果がまとまった。
 今年の集計では、6月末での発注率の全国平均は上水道25.3%(前年同期33.6%)、下水道は42.8%(同43.1%)という数値が出ている。昨年と比べて上水道は8.33ポイント下がっている。
 上下水道とも事業によって発注状況に大きなバラツキがある。今年も北海道や大規模事業での発注率が高い。昨年に続き関西が上下水道ともに高い発注率となっているのが目立つ。特に下水道は47.4%と極めて高い数値が出ている。関西の水道発注率は32.6%だった。下水道で最も発注率が高いのは中四国の48.2%。最も低いのは今年も九州で24.5%だった。水道では北海道が最も高く38.8%。中部が21.1%と最も低かった。
 残事業の発注についてはピークを7~9月とする事業体が多い。下水道では10月までにほとんどの事業を発注するという。
“みずみち棒”入選/土木研研究が国土技術開発賞
 土木研究所が研究を進めているみずみち棒を利用した「下水汚泥の重力濃縮技術」が、第7回国土技術開発賞の優秀賞に入選した。共同開発者は苫小牧市、歌登町。
 この技術は下水処理場の重力式汚泥濃縮槽において、高濃度の下水汚泥を得るためのもの。みずみち棒が設置された汚泥掻き寄せ機を低速回転させることで、みずみち棒の後部直近に液体が通りやすいみずみちを形成させ、汚泥粒子間での液体の通過抵抗を大幅に緩和することで、汚泥濃縮槽の下層部に高濃度の下水汚泥を沈殿させることが出来る。
 この技術を用いることで、メタンガスの増産に繋がる消化効率の向上や、脱水汚泥量の軽減が図られ維持管理費を大幅に低減することが可能だ。
吉見浄水場が本格稼働/埼玉県企業局
 埼玉県企業局主催の「吉見浄水場開設記念式典」が23日、吉見町のフレサよしみ(吉見町民会館)で関係者や来賓など約400人を集め盛大に開催され、出席者は県営水道の新たな拠点の本格稼動を祝った。同浄水場は、安定給水と防災対策などの必要性から県西部地域の給水拠点として、県営水道の浄水場では初めて荒川右岸に建設され、今月1日から12市町村(10団体)に給水を開始している。
吉見浄水場の開設記念式典で
挨拶する上田埼玉県知事
諸課題へ結束し対応を/日水協北海道支部総会
 第76回日本水道協会北海道支部総会が21日、芦別市の芦別市民会館で開かれ、会員や来賓など約340人が参加した。総会では、会員提出問題6題のうち5題を全国総会に上程することになった。また、平成19年度に同支部が担当する第58回全国水道研究発表会の開催地を釧路市に内定した。
親子下水道教室を開催/神奈川県下水道公社
 神奈川県下水道公社は、9日に四之宮管理センター、16日に酒匂管理センターで親子下水道教室を開き、両日合わせて46組123人の親子が下水道について学び、理解を深めた。
水再生センターで訓練を徹底/東京都下水道局
 東京都下水道局では危機管理体制の強化を図るために、各水再生センターごとにそれぞれの特性に合わせた訓練を行っている。13日、三河島水再生センターでは有害物質流入事故に対応する訓練が行われた。
 同センターの三河島処理区では10年ほど前から数回、尾久幹線上流の工場からシアンが流出する事故が発生している。そのため同センターでは「シアン流入対応マニュアル」を作成、今回の訓練もこれに沿ったものとなった。
ヒートアイランドに再生水/東京都下水道局
 東京都では「ヒートアイランド対策の推進」を今年度の重点事業に位置づけており、様々な施策を実施中だ。その1つとして、千代田区と連携し7月21日から9月30日まで、丸の内地区および周辺地域の都道で、路面温度上昇を抑えるための散水を行っている。散水には、下水道局芝浦水再生センターの再生水(高度処理水)が使用されている。
経営問題研究会を開催/東京都水道局
 東京都水道局は8日、第13回東京都水道事業経営問題研究会(座長=井手秀樹・慶應義塾大学商学部教授)を都庁第二本庁舎で開催し、各委員は平成16年度決算と平成17年度予算、水道事業ガイドラインおよび同局による業務指標(PI)の試算結果について活発に意見を交換した。
導水路上で活性炭注入/神奈川県内(企)
 神奈川県内広域水道企業団が酒匂川水系導水路上に整備した「横道監視坑導水路活性炭注入施設」は、4月1日の運用開始から約4ヵ月が経過し、順調に稼働している。水質異常時に浄水場で行ってきた活性炭注入を導水路上で行い、原水と活性炭を長時間接触させることで、浄水場で注入する量の約2割で従来と同程度の効果が得られるため、浄水場への負荷軽減につながるだけではなく、企業団全体で使用する活性炭量の軽減も期待できる。同企業団では今後、実運用の中でさらに検証を進め、より合理的な運用を目指すとしている。
ボックス規格を制定/ダク桝協
 ダクタイル鋳鉄桝協議会(長島博高会長)はこのほど、「水道用ダクタイル鋳鉄製ボックス」の同協議会規格を制定した。
 規格の要点は(1)材料を環境物質であるJIS G5502の球状黒鉛鋳鉄品とした(2)道路構造令の自動車荷重25㌧を考慮した(3)JWWA B132(水道用円形鉄蓋)及びJWWAB133(水道用角形鉄蓋)に対応できる構造とした。
下水道法改正で講習会/東設事協
 東京都設備設計事務所協会はこのほど、東京日本橋小伝馬町の橋本総業で「下水道法施行令改正」と「新技術情報」をテーマに講習会を行った。
技術研究所が本格稼働/兵神装備
 兵神装備(本社・神戸市、小野純夫社長)が滋賀工場(伊香郡高月町)に隣接して建設を進めていた技術研究所が完成し、本格的に稼働した。
 同研究所では、無脈動・定量移送・広い流量制御などの特徴を持つ「ヘイシンモーノポンプ」の各種実験、テストなども行われるほか、勉強会、講習会の開催もできるスペースも確保し、技術的研究が行える拠点基地となる。延べ床面積は約4,000平方メートルで、試験場は高温から低温まで室温を自由に設定できる環境試験室や新しいポンプ、部品の能力試験を行うテスト場などを備えている。
“移動浄水場”を開発/ライズ
 機械商社の㈱ライズ(本社・茨城県日立市、山岸昌弘社長)は機械メーカーの研電社(本社・島根県出雲市、石飛英一社長)と共同でこのほど、汚濁水から飲料水を製造する災害用給水装置の移動浄水場「アクアクリーン」を開発した。
 同装置は長さ3.7メートル、幅2メートル、高さ2.3メートルで4トントラックに乗せて移動できる。1台で1日50トンの飲料水を生産できる。価格は3千万円で、今年度30台の販売を見込んでいる。
 装置は凝集沈殿ゾーン、分離塩素注入ゾーン、最終浄化ゾーンから成り、一般浄水場の仕組みと同じだ。
9月にフォーラム開催/PSI協会
 特定非営利活動法人ポリシリカ鉄凝集剤普及協会(NPO法人PSI協会)は日本水道協会、日本水道工業団体連合会、水道技術研究センターの協賛のもと、9月14日に東京・市ヶ谷のルーテル市ヶ谷センターで第2回PSI環境フォーラムを開催する。