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第4177号    9月  1日発行




地震・浸水対策に重点/下水道概算要求
 国土交通省は8月29日、平成18年度の下水道事業概算要求額を発表。総事業費2兆5,435億円(対前年度比111%)、補助対象事業費1兆6,380億円(111%)、国費8,765億円(110%)を計上した。経済財政運営と構造改革に関する基本方針(骨太の方針)2005に「国民の安全・安心の確保」が盛り込まれたことを踏まえ、地震・浸水対策に例年以上に重点を置いた配分となった。新規要求事項でも、従来より更に総合的な防災対策事業が提示されている。
水道判例集を改定/日水協
 日本水道協会は8月24日、東京・市ヶ谷の同協会で事務常設調査委員会を開いた。この中で、発刊から15年が経過した「水道関係判例集」について、経営調査・労務調査・営業業務の各専門委員会に改定を付託することを決定した。
水道5,268億円、下水1兆5,116億円/総務省
 総務省は8月30日、平成18年度の地方債計画案を発表した。
 公営企業債については、上下水道をはじめ住民生活に密接に関連する地方公営企業関係の社会資本整備を着実に推進することを目的として、対前年度比7.6%減の2兆8,419億円を計上している。
 その主な内訳は、水道事業債(簡易水道を含む)が対前年度比3.8%減の5,268億円、工業用水道事業債が対前年度比47.9%増の389億円、下水道事業債が対前年度比5.3%減の1兆5,116億円となっている。
業務部門を“包括”委託/川口市水道局
 川口市水道局は4月1日から業務課の主な業務を民間企業に委託している。検針から収納、メータの取り付け・撤去や転出・転入時の給水開始業務など、その内容は多岐にわたる。新たに「川口市水道局お客様センター」も開設された。委託期間は平成22年3月31日までの5カ年。受託企業は第一環境(株)。
 今回の委託で業務課の職員は、36人(平成16年度末)から11人に減員となった。最終的には6人にまで減員する方針。
VSPシステムが威力/受託企業は第一環境
 第一環境は西川口駅前に「川口市水道局お客様センター」を開設。検針から収納、給水停止等の徴収関連の一連の業務に所長以下、収納班・検針班・電算担当など104人と水道局庁舎での窓口受付7人の計111人であたっている。
 なお、今回の受託では、同社が誇る水道料金徴収システム「VSP(バーティカル・サービス・プロバイダ)システム」が威力を発揮している。同システムは、サーバーなどシステム本体をデータセンターに設置し、ネットワークで現場にオンライン端末を設置するセンター方式。
16施設の電力元変更/大阪市都市環境局
 大阪都市環境局はさきごろ、抽水所(ポンプ場)16カ所の電力調達先を(株)エネット(本社・東京都港区)に変更した。電気事業法の改正に基づき、4月からの電力自由化の拡大(契約電力量50kW以上)を受け、6月に入札した。従来に比べて、全施設合計で年間約1,200万円の電気代削減が見込まれるとしている。
 同市では9月にも抽水所1カ所の電力調達先を入札する予定で、今後は下水処理場を含めた他の施設へ拡大する方向で検討していく。
2浄化センターが供用開始/兵庫県淡路市
 兵庫県淡路市の公共下水処理施設「北淡浄化センター」「一宮浄化センター」がさきごろ一部供用を開始した。県代行下水道事業として、合併前の旧北淡町で平成14年度、旧一宮町で同13年度から事業着手した。両浄化センターとも高度処理、紫外線消毒を行い、一宮浄化センターでは真空下水道システムや海水混合放流を採用しており、全体事業費は合計約206億円となっている。
 7月30日の通水式典では関係者、来賓の谷戸善彦・国土交通省都市・地域整備局下水道部長らが出席し、完成の喜びを分かち合った。
超大口径を推進/非開削技術協会
 日本非開削技術協会は25日、千葉市と横浜市で同協会会員を対象に非開削技術見学会を行い、内径3,500ミリ(外径4,050ミリ)の推進管を推進する超大口径管推進工法現場を見学した。千葉市の現場では、超大口径推進管に加え、回収型掘進機「やどかり君」、2層の滑材層を形成する「スーパーエル工法」を採用するなど、最新の技術を駆使した現場とあって参加者の関心も高かった。
東証第1部へ上場/前澤給装
 前澤給装工業(尾崎武壽社長)は9月1日付で東京証券取引所の第1部上場企業となることを明らかにした。第2部上場以来8年目での達成となり、同社では、1部上場を機に、さらなる事業強化を図る方針だ。
無動力で夾雑物除去/クボタ
 クボタの自然吐き口用夾雑物除去装置「無動力式ブラシスクリーン」が下水道の合流改善技術として注目を集めている。
 同装置は合流式下水道の雨水吐き室内において越流堰上に設置し、夾雑物の除去を行うもの。ブラシは、越流水を利用した水車の力により回転するため、外部からの動力供給が不要。
管内濁質の究明へ/さいたま市栗本鐵工所
 さいたま市水道局と栗本鐵工所はこのほど、さいたま市水道総合センターにおいて、「濁質対策技術に関する調査研究」検討委員会を開き、共同研究をスタートさせた。調査研究の実施期間は、平成19年3月末まで。
 同プロジェクトは、水道局の管内に滞留する濁質のうち、特にダクタイル鋳鉄管モルタルライニング内面に塗布されたシールコートを対象に「現況調査」「洗管方法、捕捉装置の開発」「滞留位置の解析」を実施し、管路の維持管理(技術、サービス)のあり方について提案することを目的としている。
汚泥削減装置を開発/松下エコ松下環境
 松下エコシステムズと松下環境空調エンジニアリングはこのほど、超音波を用いた汚泥削減装置を開発した。従来製品と同等の汚泥削減率を保ちつつ、ランニングコストの低減、省メンテナンス性、省スペース性などを実現。今年末の製品化を目指す。
JICA上水コース研修員が見学/フジテコム開発センター
 日本の高い漏水探知技術に驚嘆―。フジテコムは29~31日の3日間、平成17年度JICA中東地域「上水道維持管理」コースの研修員を埼玉県の技術開発センターに受け入れ、漏水探知の実習を行った。
新色度計の販売を強化/シグリスト
 シグリスト社はこのほど、「カラープラス型」新色度計の販売を強化することを明らかにした。
 同商品は、従来の色度計の高精度と測定安定性をそのまま引継ぎ、小型軽量化されたもので、すでに全国の浄水場で100台が稼動している。
 低色度(0~10度)から高色度(0~300度)まで対応した自動レンジ切り替えも可能。