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第4193号   11月 10日発行




「第1回都市・鎮水セクターフォーラム」/中国・建設部など政府主催
 成長を続ける中国経済。これとは逆に水問題は深刻な局面を迎えている。この課題解決をはかるため中国政府(建設部)は先月30日から今月1日の3日間にわたり「第1回中国都市・鎮水セクター発展戦略国際フォーラム」(国際会議)を北京で開催した。中国政府は現在、“節水型都市建設”をインフラ整備と並行して進めている。生活用水をはじめとした水量・水質確保策など水問題に直面、この打開に迫られている。今回の会議は都市圏をはじめとした水問題をわが国をはじめIWA(国際水協会)など国際間で市場性や安全化対策、技術、財政を含めた管理など総合的見地から交流を深めようというもので第1回目。
早急に耐震対策を/国土交通省下水道部通知
 国土交通省下水道部は10月28日、「新潟県中越地震を踏まえた下水道施設の耐震対策」について通知を出し、今年度発注予定の工事より速やかに耐震対策を行うよう連絡した。
 昨年の新潟県中越地震では、液状化のおそれのない地盤でも強い地震動により埋戻し土が液状化し、管きょやマンホールの浮き上がり、埋戻し部の道路陥没などが発生することが明らかになった。このため国交省では下水道法施行令を改正し、地震によって下水の排除及び処理に支障が生じないように、可とう継手の設置や地盤の改良を義務付けるようにした。
 この規定は平成18年4月1日から施行されるが、ライフラインとして下水道施設が重要な役割を担っていることから、国交省は今年度発注予定の工事より速やかに実行するよう求めている。
日独記念シンポ開催/国交省
 国土交通省は8日、「下水道技術交流に関する日独記念シンポジウム」を東京ビッグサイトで開催した。日本とドイツの間では下水道に関する技術交流が精力的に行われており、日独排水及びスラッジ処理についてのワークショップがこれまでに9回開催されている。来年度にはドイツで第10回目が開催される予定だ。
 今回のシンポジウムは国交省、土木研究所、ドイツ連邦教育・科学・技術省、カールスルーエ研究センターの共催で行われた。ドイツからは多数の専門家が来日し都市計画やEU埋立指令、排水管理、合流改善対策、化学物質の管理など最新技術の動向を紹介した。日本からは酒井憲司・国総研下水道研究部長、佐藤和明・河川環境管理財団技術参与が技術動向について紹介した。
東京11日、大阪18日開催/第7回水道技術国際シンポジウム
 来年11月に横浜市で開催される第7回水道技術国際シンポジウム(主催=第7回水道技術国際シンポジウム実行委員会。実行委員長=藤原正弘・水道技術研究センター理事長)は11月11日(金)東京、18日(金)大阪で出展企業説明会を開催する。
 東京の説明会は11日14~16時に都道府県会館(千代田区平河町2-6-3)の大会議室で、大阪での説明会は18日14~16時にグランキューブ大阪(大阪市北区中之島5-3-51)の1008会議室。
本紙50周年で記念シンポ/大阪で2講演やパネル
 水道産業新聞創刊50周年記念シンポジウムが8日、関係者ら約200名が出席するなか、大阪市北区の大阪東急ホテルで開催された。シンポジウムでは太田房江・大阪府知事と眞柄泰基・北海道大学教授の講演、「蛇口から水を飲む文化を守ろう~安定と安心への行動〈アクション〉プラン」をテーマにパネルディスカッションが行われた。
 赤木嶺夫・本紙社長の挨拶、山村尊房・厚生労働省水道課長のメッセージ披露に続き、太田知事が「甦る水の都・大阪」、眞柄教授が「より良質で快適な水道水に向けて」と題し講演した。
 パネルディスカッションでは玉井義弘・日水コン相談役がコーディネーター、▽眞柄教授▽安藤朝廣・大阪市水道局工務部長▽伊藤禎彦・京都大学教授▽左巻健男・同志社女子大学教授▽伏見弘之・大阪府水道部長がパネリストを務め、具体的な意見を交わした。
満足度向上睨んだ技術開発へ/大阪市水道局
 大阪市水道高付加価値型技術開発委員会(委員長=高田至郎・神戸大学工学部教授)の第2回委員会がさきごろ開催された。水道技術の向上および高付加価値型技術開発を調査審議するもので、今回は同市水道局が策定中の「水道局経営改革プランの指針(第1次改革案)」に基づく事業展開に、技術的側面から寄与することの再確認や4つの調査研究の中間報告とともに、「おいしい水計画(仮称)」の策定、同市における水需要実態と健全な水循環システムのあり方に関する調査・検討業務なども議論した。
乙津浄水所のリニューアル工事が完成/東京都水道局
 東京都水道局が整備を進めていた乙津浄水所がこのほど完成し、4日に関係者を集めた完成式が行われた。今回の整備は、昭和35年に築造された緩速ろ過方式の同浄水所(施設施設能力日量200立方メートル)を膜ろ過施設にリニューアルするために進められていたもの。完成した新施設は、クリプトスポリジウムや原水濁度の急変への対応に加えて色度対策も念頭に入れ、UF膜→色度フィルター→次亜注入→セラミックストレーナーというフローで構成。最新技術を集約・配備することで安全性やおいしさなど最良の水道水の供給を実現した。
待望の高度浄水が通水/伊丹市水道局千僧浄水場
 伊丹市水道局が同市広畑の千僧浄水場に建設を進めてきた高度浄水施設が完成し、4日、関係者約50人が参加するなか、同浄水場で通水式を行った。
 千僧浄水場は猪名川、武庫川、淀川を水源とする。淀川の水質悪化によるかび臭対策、さらに3河川とも下流部で取水していることから、トリハロメタンの原因となる有機物や農薬など有機化学物質の除去を目的に平成14年にオゾン、粒状活性炭の高度浄水施設の建設に着手した。
堀川浄化施策スタート/名古屋市
 名古屋市上下水道局は1日、同局鍋屋上野浄水場で『堀川浄化施策実施オープニングセレモニー』を開催した。堀川浄化施策は、上下水道局を軸に同市の3局が連携して市内中心部を流れる堀川の浄化対策を多面的に推進していこうというもの。セレモニーには、約120人の一般市民も含む150人が参加、全市を挙げての河川浄化対策に向けた意欲の共有を確認した。
北部浄水センター完成/松山市下水道部
 松山市下水道部が平成11年度から工事を進めていた北部浄化センターが完成した。同市4番目の下水処理場で、今回の公共下水道北部処理区の一部供用開始に伴い、処理面積約105ha、処理人口約3千人が拡大。下水処理方式にステップ流入式3段硝化脱窒法(凝集剤併用型)を採用し、瀬戸内海の水質保全に貢献する。10月17日には通水記念式典を浄化センター内で行った。
 北部浄化センターは敷地面積6万500平方メートル、処理能力4万3400立方メートル/日(供用開始時5400立方メートル/日)。
発表会優秀論文4題を発表/日水協中国四国地方支部
 日本水道協会中国四国地方支部事務・技術委員会はこのほど、第5回日水協中国四国地方支部水道事例発表会(9月1・2日、岡山市)の優秀論文4題を選出した。
伊達市で環境フォーラム/下水協北海道地方支部
 1日、日本下水道協会北海道地方支部の下水道環境フォーラムが伊達市で開催された。「ひろげよう北海道の下水道~水環境、感謝の気持ちをとりもどすために~」と銘打ち、パネルディスカッションや講演が行われ、正会員、賛助会員に一般の伊達市民など、150人以上が聴講した。
第16回技術研発開く/日本非開削技術協会
 日本非開削技術協会(略称=JSTT、松井大悟会長)は1日、東京・千代田区の中央大学駿河台記念館で第16回非開削技術研究発表会を開催し、6セッション、27件の論文発表が行われた。なかでも今年度から運営を開始したHDD(誘導式水平ドリル)工法委員会に関連する技術発表や、千葉市と横浜市で同時に施工が行われた口径3500ミリの超大口径管推進工法に関連する発表には、多くの関心が集まり、発表終了後には、積極的な意見交換も行われた。
北京に研究所設立/積水化学工業
 積水化学工業環境・ライフラインカンパニーはこのほど、「日本積水化学工業株式会社(京都研究所)北京代表処」を設立、10月より本格的に業務を開始した。
 同研究所は、中国全土への製品認知活動および設計折込・仕様化を強化・推進するため、中央政府の所在地であり有力大学・研究機関が集積している北京市内に駐在員事務所を設置。主に中国既存事業(給水用高性能管、強化プラスチック複合管)の市場認知活動の強化、現地設計折込・仕様化活動の強化、中国市場ニーズをとらえた迅速な製品開発の3つを柱に中国市場での事業展開を図っていく。
 同社は今年7月、2010年度までの中国市場での中長期の事業ビジョン『CHINA500』(水環境分野など4分野について)を策定し、2010年度には、売上高500億円、営業利益100億円を目指している。
各社、バルブ値上げへ/キッツ・東洋バルヴ
 【キッツ】キッツはこのほど、青銅・黄銅バルブの価格10%、小型自動操作バルブの価格7%、ステンレス鋼バルブ(一部)の価格10%~20%、ステンレス鋼継手(一部)の価格3~8%、ミニチュアバルブ・継手の価格10%~15%、アグリ機材などの関連製品の価格5%~18%値上げすることを明らかにした。
 【東洋バルヴ】東洋バルヴはこのほど、青銅・黄銅バルブの価格10%、小型自動操作バルブの価格7%、ステンレス鋼バルブ(SCS14A主体)の価格5%~19%値上げすることを明らかにした。
 価格改定の実施時期は12月1日出荷分から。
全員協議会を開催/関水コン
 全国上下水道コンサルタント協会関西支部(関水コン)は10月31日、大阪市北区の東洋ホテルに会員ら約80人を集め全員協議会を開催し、平成17年度上半期の会務報告を行った。また特別講演会では松原誠・国交省下水道部下水道企画課下水道技術開発官が講演した。
「膜モ」規格を認定/膜協会
 膜分離技術振興協会はこのほど、水道用膜モジュール性能調査委員会で日本ガイシをはじめ、キッツ、旭化成ケミカルズ、クラレ、日東電工の膜モジュールの規格を認定した。
小水力でシンポ/小水力利用推進協議会
 小水力利用推進協議会は11月24日、大分県日田市およびNPO法人ひた水環境ネットワークセンターと共催で、21世紀水利用シンポジウム「地域で生かそう!小規模水力エネルギー」を開催する。
 問い合わせは、NPO法人ひた水環境ネットワークセンター、TEL(0973-24-7150)まで。