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第4217号    2月 20日発行




下水道ビジョン2100の実現へ/10年間の目標を検討
 国交省下水道部と下水協が設置した、下水道政策研究委員会の第1回計画小委員会が17日行われた。委員会では「下水道ビジョン2100」の実現を目指し、10年程度の目標を検討していくことにしている。審議の結果は、平成20年度からの次期社会資本整備重点計画に反映される。ビジョンの実現に向けては、下水道管理者が都市の水循環の管理やまちづくりの中心的役割を担う、という積極的な意識を持つことが求められている。
3月8日から第41回研発/工水協
 日本工業用水協会は3月8日・9日の両日、東京・平河町のルポール麹町で第41回研究発表会を開く。
 今年度の日本工業用水協会論文賞受賞者は次の通り。代表者が記念講演を行う。▽「既設制水弁の更新工事―危機管理と更新計画―」埼玉県企業局水道部▽「重油燃焼ガス吸収液のシアン分析の問題点―JIS法全シアン分析前処理時のシアン化水素発生例とその要因―」セントラル硝子株式会社・化学研究所
 また、日刊工業新聞社賞は株式会社石垣と月島機械株式会社が受賞した。
上下水道の被害想定を公表/東京都防災会議
 東京都防災会議は16日「首都直下地震による東京の被害想定」を公表した。都内34.8%の世帯で断水、下水道では管きょ被害率22.3%との結果が出された(東京湾北部震源、マグニチュード7.3)。断水率は、液状化分布等によって算出した配水管の物的被害率から、下水道管きょ被害率は震度分布等から設定した管種別被害率から求められたもの。
衆院予算委で“水道”を議論/政府の見解を質す/糸川氏
 衆議院予算委員会で16日、水道の災害対策や施設の老朽化問題が取り上げられた。
 質問に立ったのは国民新党の糸川正晃氏。持ち時間の全てを水道に絞り、川崎二郎厚労大臣や中島正治健康局長に、水道が抱える問題点と解決策を質した。水道が予算委で大きく取り上げられたのは初めて。
 糸川氏は冒頭、阪神淡路大震災や中越地震での被害を踏まえ、水道の災害対策に対する認識や耐震化の現状を質した。これに対し川崎厚相は、「電気、電話は1~2週間で復旧するが水道は1~3ヶ月もかかる。国民生活に欠かすことの出来ない水道施設の耐震化を一層推進していきたい」との見解を語った。
JIS機関が協議会設立/日水協、下水協が会員
 日本水道協会、日本下水道協会などJISマーク認証機関の協議会が設立され14日、東京都千代田区の全共連ビルで設立総会が行われた。
 JISマーク表示制度は昨年10月より新制度が施行され、国による認定から民間の第三者登録認証機関による認証制度に移行している。
震災対策も上下一体で/中部上下水道事業懇談会
 中部上下水道事業懇談会の第2回会合が10日、名古屋市上下水道局で開催され、震災対策を中心に活発な意見交換が行われた。同懇談会は名古屋市の呼びかけにより、中部地方の事業体で、上下水道を1つの部局で実施している事業体によって昨年スタートしたもの。第1回に引き続き保健医療科学院の国包章一水道工学部長をコーディネーターに、基調報告として長岡市水道局の樋口康夫工務課長と同市土木部の若木仁部長が「中越地震を振り返って」と題して講演。討議では震災時の上下水道の対応を中心に意見交換した。
主要事業体予算(案)
広島市水道局
 広島市水道局はこのほど、平成18年度水道事業会計予算案を明らかにした。予算規模は約404億700万円(対前年度比3.1%減)、資本的支出は約147億200万円(同8.2%減)、建設改良費は約73億9,000万円(同12.2%減)を計上している。
 給水収益の減少を考慮し、昨年策定した「広島市水道事業中期経営計画」(平成18年度~21年度)に基づき、支出の抑制を図る。また、「安全でおいしい水の安定供給」を確保するため、計画の主要施策である(1)安定給水の確保(2)安全でおいしい水の供給(3)未給水地区の解消を推進する。

川崎市水道局
 川崎市水道局の平成18年度水道事業会計予算案では(1)平成22年度の給水能力見直しに伴う事業再構築に向けた施設整備の準備期間(2)災害対策事業(3)老朽管対策等維持管理の推進(4)経費節減―の4つを重点事業としている。資本的支出のうち建設改良費には53億2,000万円(前年度比3億6,000万円減)を計上した。

川崎市下水道事業
 川崎市建設局が明らかにした平成18年度の下水道事業会計予算案では、資本的支出のうち建設改良事業に171億6,202万9,000円を計上している。主要事業は(1)下水幹枝線整備事業(2)ポンプ場整備事業(3)水処理センター等整備事業―。
18年度から工事業種で電子入札/東京都下水道局
 東京都下水道局は8日、18年度から工事業種における電子入札を実施することを明らかにした。
 同業種の競争入札案件を対象とし、実施範囲は、本局(経理部契約課)発注の全件及び事業所発注の一部案件。
山村水道課長が講演/日水協中部支部役員会
 地方水道ビジョンの普及訴え、山村尊房・厚労省水道課長が講演―。山村課長は9日、日水協中部地方支部役員会後の講演会で「地域水道ビジョンとこれからの水道」をテーマに講演した。
近代水道のルーツを歩く/横浜市水道局が40キロを踏査/ルポ
 横浜市水道局は、1月7、8日の2日間をかけて日本最初の近代水道の創設ルートを踏査した。金近忠彦局長を筆頭とする10人の踏査者は、当時の三井取入所から野毛山貯水場に至る約40キロの道のりを歩き、約2年半という短期間で水道施設を整備し、現在の横浜市内に給水を開始した先人の偉業と労苦を肌で感じた。本紙では、この踏査に同行取材を実施、レポート記事を掲載する。
JIS最終案まとめる/鋼管協会内
 日本水道鋼管協会は16日、JIS原案作成委員会を開き、直管、異形管のJIS改正規格最終原案を取りまとめた。現行規格を現状に整合させるため、改正規格案では塗覆装鋼管の外面と内面の塗覆装仕様を明確に区分している。最終原案は、経済産業省に提出され、早ければ18年度末に新JISが発行される。
新技術の提案を募集/管路管理協
 日本下水道管路管理業協会は、3月1日から新技術支援事業への提案技術の募集を始める。
 同協会では「新技術支援に関する規定」を定め、管路管理に関する新技術を募集し、その支援活動を行っている。認定された技術は研修会や講習会などで会員に紹介される他、公共事業体へのPR支援が受けられることから、関係者の関心は高い。
 募集対象は、管路業務において、省力化、効率化、安全性の向上等に役立つソフト及びハード技術全般。
納入実績100台を突破/ユニチカ
 ユニチカが製造・販売している自動水質監視装置「ユニレリーフ」が今年1月、仙台市水道局の苦地沈砂池に納入され、通算納入実績が100台目となった。水道水質への関心が社会的に高まりをみせるなか、東京都や横浜市をはじめ全国の水道事業体などで着実に納入実績を伸ばし続け、この種の装置としては初の100台達成となった。
 ユニレリーフは、あらゆる毒性物質を総合的に監視できるバイオアッセイ方式の水質監視装置。同方式による水質管理方法は魚の行動パターン解析によるものが一般的だが、同製品は魚の行動量を直接測定するところが最大の特徴。
水環境科学館の指定管理者に/日水コンなど3者
 日水コン、日本メンテナンスエンジニヤリング、NPO法人びわこ水ネットの3者で構成されるアクアエコリサーチアソシエーション(略称・AqERA、アキュラ)がこのほど、滋賀県立水環境科学館の管理運営を行う指定管理者に選定された。
 管理運営期間は平成18年度から平成20年度の3年契約。
中国で汎用ポンプ強化/荏原製作所
 荏原製作所は8日、中国・北京市に新会社「荏原機械(中国)有限公司」を設立し、本格的に汎用ポンプ市場に参入することを明らかにした。設立は今年4月の予定。
 新会社は、既存の北京荏原機械有限公司(鋳造会社)を母体とし、中国における汎用ポンプ事業を統括・推進していく。