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第4283号   12月  7日発行




汚水処理普及率を重視/国交省
 国土交通省下水道部は、汚水処理施設について総合的な整備により100%普及を目指すため、次期社会資本整備重点計画のアウトカム指標の中に汚水処理人口普及率を設定する方針を固めた。下水道処理人口普及率についても、汚水処理施設整備の着実な進展を図るため併用する。また、三大湾、指定湖沼など水質保全上重要な水域において重点的に整備を行うため、これらの水域に限定した汚水処理人口普及率を別途設定する方針。アウトカム指標については、社会資本整備審議会・下水道小委員会で議論されている。
水道週間中央行事
 水道週間中央行事実行委員会(委員長=赤川正和・日本水道協会専務理事)は1日、日水協会議室で会合を開き、第29回水道週間中央行事を佐世保市で開催することを決めた。
 明治40年9月に給水を開始した佐世保市の水道は、来年通水100周年を迎える。中央行事となる『水感謝祭inさせぼ』は、「伝承と挑戦~信頼される水道を次の100年へ」をテーマに平成19年6月3日(日)に開催する。
災害対策など意見交換/日水協・管理者協議会
 日本水道協会は11月30日、第125回「水道事業管理者協議会」を開催。全国の事業体から管理者ら40人が出席、活発な意見交換が行われた。話し合いは、事前に提案された3題(1.浄水場の予備力を考慮した水利権申請=提案・いわき市2.災害時等の危機管理の考え方=事務局3.浄水場運転管理業務の委託=事務局)に対して各地の取り組みを紹介しながら議論していく形式で進行した。
費用対効果マニュアル改訂/下水協
 下水協が発行している「費用対効果分析マニュアル(案)」がこのほど改訂された。国交省が幹事となり協会内に設置された検討委員会(委員長=田中和博・日大教授)で改訂作業が進められていたもの。
 初版からの主な変更点は、費用便益比・純現在価値に加え経済的内部収益率の3指標を示すことを原則にしている点や、残事業の投資効率性による評価を実施している点など。また、便益の算定に使う浄化槽などの耐用年数の見直しや、高度処理事業の便益の算出方法も記されている。
 定価4千円(下水協会員は3千円)。注文は下水協ホームページ(http://www.jswa.jp)で。
処理水排熱で実証実験/札幌市
 札幌市は、今年度から「西区民・保健センターにおける下水排熱暖房利用実証実験」に着手している。新川下水処理場から琴似流雪溝に圧送されている下水処理水を西区民・保健センターに引き込み、ヒートポンプにより施設の暖房に活用するもので、下水道排熱をエネルギーとして活用する。また、流雪溝までの圧送管を活用し、下水処理施設から離れた施設の暖房を行うのは全国初の試みであり、効果が実証できれば同様の施設を持つ都市に大きな影響を与える可能性がある。
“新三郷高度浄水”を公告/埼玉県
 埼玉県は1日、新三郷浄水場の高度浄水施設建設工事について、一般競争入札に付する公告を行った。開札日は平成19年2月19日。
 工期は契約確定日から平成22年3月25日まで。建設する施設は▽オゾン製造施設(RC造地上2階地下2階、延床面積3234平方メートル)▽オゾン接触池(380立方メートル×4池、ケーソンφ3.5メートル、H=41.5メートル)▽生物活性炭吸着池(RC造、吸着池97.44平方メートル×16池)▽機械設備(中間ポンプ設備、オゾン設備、空洗ブロア設備、排オゾン設備)▽電気設備(電気設備、計装設備、監視制御設備)―となっている。
 この工事は、入札時VEの対象工事となっており、標準案に対しコスト縮減が可能となる施工方法などに関する技術提案(VE提案)を受け付け、発注者の事前審査で承認された場合、そのVE提案を基に入札することができる。
 入札手続の方法などについては、同県の入札情報公開システム(https://ebidwwwjk.ebid.pref.saitama.lg.jp/koukai/do/KF000ShowAction)に今月28日まで掲載。
簡易マッピングを発売/camino
 地方自治体向けのシステム開発を手がける(株)camino(カミノ、本社・東京)は5日、管路台帳の閲覧ソフト「sui―map(スイ・マップ)」を発売したことを明らかにした。
 同ソフトは、水道マッピングシステムの簡易版で、独自に実施したアンケート調査をもとに、要望の多い給水装置や配管などの施設情報の検索と、工事関係書類への図面の切り出しなどに機能を特化。水道専用のパッケージソフトとして提供する。
 これから情報の一元管理を必要とする合併市町村や、図面の電子化が進んでいない中小規模の自治体や水道事業体を対象に、手軽な図面管理システムとして販売していく方針だ。上下水道や簡易水道をはじめ、農業用水、農業集落排水などで威力を発揮する。本体価格は29万4千円(税込、設定費等別)。問い合わせは同社(電話03-5963-6963)まで。
企業長・事務局長会議開く/企業団協
 全国水道企業団協議会(会長=三浦大助・佐久水道企業団企業長)は11月15日、さいたま市のマロウドイン大宮で第37回企業長・事務局長経営会議を開催した。
 今年度から末端給水事業と用水供給事業の各分科会に分けてそれぞれ懇談事項を協議した。
4事業体の取組みを報告/関水協衛生技術研究会
 関西水道水質協議会(会長=小笹泰・大阪市水道局技術監兼水質試験所長)の第55回水道衛生技術研究会がさきごろ、大阪リバーサイドホテルで開催された。立川裕隆・厚生労働省健康局水道課水道水質管理官の講演、4事業体の水質管理の取り組み報告が行われ、関係者ら約150名が聴講した。
御所浄水場の運転委託公募/奈良県水道局
 奈良県水道局は御所浄水場(給水能力37万立方メートル/日)の運転管理業務(排水処理業務を含む)の外部委託について、プロポーザルの参加者を公募している。委託期間は平成19年4月1日~同22年3月31日まで。今月14日まで表明書等の提出を受け付けている。問い合わせは同局総務課(電話0742-25-0771、内線309)へ。
余呉町長に対し要望書NPO法人水道/事業活性化懇話会
 滋賀県余呉町の畑野佐久郎町長が原子力発電環境整備機構の公募している高レベル放射性廃棄物最終処分場の文献調査に応募する意向を表明している問題で、NPO法人水道事業活性化懇話会(略称AWC 菱田洋祐理事長)は1日、畑野町長に対し文献調査への応募を含めた「処分場設置を行なわないことを求める要望書」を送付した。
東京水道の取組みを紹介/危機管理産業展
 東京都が特別協力する危機管理産業展(主催=(株)東京ビッグサイト、後援=内閣府など)がさきぎろ、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催され、この中で行われたパネルディスカッション「BCP(緊急時の事業継続計画)に不可欠なライフラインをどう確保するか」には、牧田嘉人・東京都水道局総務部施設計画課長が登場し、東京水道が進める震災対策などを説明した。
姉妹・友好都市を視察/韓国仁川市訪問団
 韓国・仁川広域市の上水道技術交流訪問団(団長=李相益・仁川広域市上水道事業本部長)が11月6~9日、姉妹・友好都市の北九州、福岡、横浜の水道施設を視察した。訪問団は、仁川広域市議会、上水道事業本部、韓国企業で構成。
 韓国の代表的な港湾都市である同市は、給水人口255万4千人で、普及率は約97%。上水事業本部は5つの浄水場を持ち、936名の職員が働く。年間予算は2641億円。
~前澤化成・熊谷第二工場~/技術ルポ
 前澤化成工業の熊谷第二工場は、熊谷第一工場の射出成形部門を移転する形で第一期工事が平成14年に竣工した。その後、従来の生産拠点だった戸田工場を熊谷第二工場に移転統合し、同工場の増築二期工事が昨年9月に完了。これにより、熊谷第二工場は同社の射出成形製品を全て製造する最大の生産拠点となった。竣工から1年が経った現在、稼働状況はどうなっているのか、同工場を取材した。