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第4286号   12月 18日発行




“耐震工法指針”改訂へ委員会が始動/日水協
 日水協は13日、協会会議室で「水道施設耐震工法指針・解説改訂特別調査委員会」の第1回目の委員会を開催した。現在の“耐震工法指針”は阪神・淡路大震災の教訓を盛り込んで1997年に改訂されたものだが、それから既に10年近くが経過していることから、新たな知見の集積に加えて、2004年の新潟県中越地震などの教訓を盛り込むことを目的として今回改訂することになった。水道事業の地震対策の重要性が改めて指摘されている今日、今後の施設整備を占うものとして改訂作業の動向は大いに注目されよう。
目指すべき方向の具体化を/簡水協・基本問題検討委
 全国簡易水道協議会は12日、第4回簡易水道基本問題検討調査委員会(委員長=小笠原紘一・元北海道公営企業管理者)を開いた。今年3月に発行された維持管理マニュアルの報告とともに、同委員会の17年度調査報告書と18年度までの延長が承認された。
次回総会は日本で開催/ISO/TC224総会
 11月30日から12月5日、ウルグアイのプンタ・デル・エステ市でISO/TC224第6回総会が開催された。参加国は20カ国2団体、約70名が参加。日本からは京才俊則団長ほか6名が参加した。ISO/TC224の最終国際規格案(FDIS)に向けた課題の整理が終わり、各ワーキンググループ(WG)が最終文案を来年1月31日までにTC224事務局に送付することに決まった。
 また来年秋に予定される次回総会(最終回)が日本で行われることが決定。日本での最終総会では、開発途上国により組織されたアドホックグループによるワークショップが同時開催される予定となっている。
“資源のみち”実現へ向け/国交省
 国土交通省は12日、資源のみち委員会(委員長=津野洋・京大大学院教授)の5回目の会合を下水道機構の会議室で開いた。“資源のみち”は下水道における省エネルギーや、地域と連携した資源循環などを目指すもの。同委員会ではこの実現に向けた取り組みの体系化について議論を進めてきた。この日は報告書骨子などが示され、また資源のみちの取り組みに対する評価指標の設定についても話し合われた。
国内最大のセラミック膜稼動/福井県企業局王子保浄水場
 福井県企業局の『王子保浄水場』(施設能力3万8900立方メートル/日)がこのほど完成し、1日に供用を開始した。11月24日には関係者ら約70人を集め通水式を開催した。同浄水場は県央の3市2町へ最大5万1900立方メートル/日を供給する『日野川地区水道用水供給事業』のうち、第1期工事として建設したもの。浄水施設には国内最大規模となるセラミック膜ろ過方式(MF膜)を採用し、クリプトスポリジウムの完全除去や建設・維持管理のトータルコスト軽減、維持管理性の向上などを実現した。
中部バイパス幹線が完成/高松市
 高松市が平成15年9月から整備を進めてきた「中部バイパス第1幹線工事」がこのほど完成した。福岡ポンプ場から花園第二公園(路線延長2335.5メートル)を泥土圧式シールド工法(セグメント外径4300ミリ)で施工し、仕上り内径(3500ミリ)は同市最大規模。平均土被は約10メートルで、最小曲線半径R=20メートルの急曲線施工が3カ所あり、施工は鹿島・飛島・カナック特定建設工事共同企業体が担当、事業費は約35億円となっている。
 同市では平成10年9月の台風7号による被害を契機に、浸水被害が集中している市街地5地区に分けて、バイパス管やポンプ場を整備する浸水対策計画を策定。その第1期事業として、市街地3地区の浸水被害を低減する中核施設として、第1幹線を整備したもの。
全浄水場でISO9001取得/大阪市水道局
 大阪市水道局はこのほど、市内の全浄水場(柴島・庭窪・豊野)において、品質管理の国際規格「ISO9001」の認証を取得した。より安全でおいしい水道水を供給するため、実効性の高い品質マネジメントシステムの構築過程で、浄水技術の共有化や継承を図るとともに、継続的な改善システム(PDCAサイクル)を定着させ、利用者満足度向上などを目指す。
横浜市水道局
 道志の森からクリスマスプレゼントが―。横浜市水道局は12日、みなとみらい線みなとみらい駅構内に24日まで展示されている「道志の水と森のクリスマスツリー」の点灯式を行った。期間中は、週末にキャンペーンを行い、水源林保全や水源林ボランティア活動、水源林保全のための基金「水のふるさと道志の森基金」などをPRする。
 このツリーは、同局のペットボトル水「はまっ子どうし」の空ボトル約100本で作ったもので、高さは約4メートル。頂上部には、サンタクロースの衣装をまとった同局のキャラクター「はまピョン」のぬいぐるみが置いてある。周囲には道志水源林ボランティアが横浜市の水源地の一つである山梨県道志村で間伐した木(ヒノキ)の先端を利用したツリー4本を配置。

ツリーの前で記念撮影
長岡裕氏に聞く/武蔵工業大学教授
 武蔵工業大学工学部の長岡裕氏は、平成2年同大学に着任して以来、幅広い研究活動を通して我が国環境工学の一翼を担ってきたが、今年4月、同大学都市基盤工学科教授に就任した。これまでの取り組みについて改めて伺うと共に、今後の抱負を語っていただいた。
事業費確保へ要望活動/水団連
 平成19年度政府予算の内示が迫る中、日本水道工業団体連合会は12日、19年度予算について、上下水道、工業用水の主管省庁と国会議員に大規模な要望活動を行った。公共事業予算の大幅な削減が続き、来年度予算でもそうした傾向は続くと予想されるが、いかに上・工・下水道事業費を確保するかは関連企業にとって死活問題。幡掛大輔会長(クボタ社長)をはじめ役員が多数集結し、予算確保の必要性を訴えた。
委託管理で技術報告/電気学会
 電気学会産業応用部門公共施設技術委員会(委員長=堀内清司・東京都下水道局)は11日、東京都千代田区の同学会会議室で、産業応用フォーラム「公共施設運用における民間活用の動向とシステム」(共催=同技術委員会公共施設の運用形態の多様化とシステム構築調査専門委員会)を開き、近年実績が増加傾向にある委託管理について、約2年間にわたる調査・研究結果を報告した。
 調査対象となった運用形態は、PFI、第三者委託、リースの3形態。
 技術報告書は電気学会事務局(TEL03-3221-7313)でも販売する。
公取委、違反認定せず/日之出水道の独禁法調査で
 公正取引委員会は12日、下水道用鉄蓋の製造・販売に関して、競合他社の事業活動を支配し、競争を実質的に制限したとして独占禁止法違反容疑で審査していた日之出水道機器と同社特許管理会社について「独禁法に違反する疑いを裏付ける事実を認定するには至らなかった」として審査を終了すると発表した。
りん酸形燃料電池を拡販/富士電機アドバンスト
 富士電機アドバンストテクノロジー(原嶋孝一社長)は8日、熊本県熊本北部浄化センターに100kWのりん酸形燃料電池を4台納入し、運転を開始したと発表した。
 今回浄化センターに納入された消化ガスを有効利用するりん酸形燃料電池は、発電効率が38%と高く、4万時間運転の実績がある。同センター年間消費電力の約半分に相当する年間300万kWを発電でき、約2千トンの二酸化炭素を削減。
管理技士試験対策で講習会/水道O&M研究会
 水道O&M研究会は13日、東京都品川区の明電舎大崎会館で水道浄水施設管理技士試験講習会を開き、同試験の傾向や対策について講義を行なった。
 講習会では、日本水道協会の田村雄一・研修課長が平成18年度水道浄水施設管理技士試験の概要を説明したほか、水道法や膜ろ過浄水施設維持管理マニュアル、水道維持管理指針2006の解説、厚生労働省の向井隆裕・水道計画指導室室長補佐による特別講演「水道技術管理者の役割」が行なわれた。
非開削技術研究発表会開く/日本非開削技術協会
 日本非開削技術協会(JSTT)は、東京の中央大学駿河台記念館で、第17回非開削技術研究発表会を開いた。約180名が参加した中、最新の知見19編が披露された。
監視制御技術を紹介/東芝・公共システム研究会
 東芝は東京都港区の高輪プリンスホテルで第32回公共システム研究会を開いた。
 研究会では「健全な水環境と資源循環を支えるシステムソリューション」をメインテーマに、監視制御や維持管理、資源循環に有効な熱分解技術など、最新の技術を駆使した上下水道ソリューションに対する同社の取り組みが紹介された。
 また特別講演として、古代學協会古代學研究所の坂井聰・助教授が「イタリア・ポンペイに見る古代ローマ都市の発展と上下水道関連施設」を、東京大学生産技術研究所都市基盤安全工学国際研究センターの沖大幹・助教授は「グローバルな水循環と世界の水需要―今世紀の展望」をテーマに研究成果を紹介した。
堺工場にJIS認証/クボタシーアイ
 クボタシーアイ堺工場はこのほど、塩化ビニル管・継手5製品について日本水道協会よりJIS製品の認証を受けた。認証書授与式が13日、日本水道協会で開かれ、赤川正和・日水協専務理事から狭間祐二・堺工場長に認証書が手渡された。
 今回認証を受けた製品は次の通り。▽硬質塩化ビニル管▽水道用硬質塩化ビニル管▽水道用硬質塩化ビニル管継手▽耐熱性硬質塩化ビニル管▽耐熱性硬質塩化ビニル管継手
半数が総合評価に消極的/日本下水道施設業協会
 日本下水道施設業協会はこのほど、平成18年度要望活動の結果を発表した。設計変更の実施への理解は浸透している傾向が見られたものの、総合評価方式入札制度については導入を疑問視する回答が半数近くにのぼるなど、厳しい結果となった。