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第4317号    5月  3日発行




創設以来235カ所で実施/新世代下水道支援事業
 国土交通省下水道部が実施している「新世代下水道支援事業」で、平成19年度(第1回目)は16カ所が新規採択された。この事業は平成11年度に創設。新たな下水道の役割を積極的に果たしていくため“水環境創造”“リサイクル推進”“機能高度化促進”の各分野の先導的な取り組みに対し支援を行うもの。今年度から積雪対策を推進するためリサイクル推進事業に「積雪対策推進型」が加わるなど、制度拡充されている。先月25日には国交省で認定証授与式が行われた。
美しい日本の粋“上下水道”
 首相官邸は「美しい国づくり」プロジェクトの一環として美しい日本の粋(すい)を募集している。同プロジェクトは日本の未来を確固たるものにするため、一人ひとりの「美しい国づくり」へのきっかけを創ろうとするもの。
 募集は、1.「美しい日本の粋」について(31字以内)2.それを選ぶ理由について、また、それは日々の暮らしの中でどのようなものとして表れているか(100字以内)となっている。
 例えとして山・森・海といった自然や、省エネルギーを実現する先端技術、調和や融和の精神、勤勉さなどがあげられている。
 本紙関連では「蛇口から水が飲める文化」、「環境に貢献する下水道」などが考えられる。美しい国づくりプロジェクトに上下水道が入ればイメージアップにつながるため、上下水道関係者の幅広い応募が期待される。詳しくは首相官邸ホームページにて。
長谷川管路協会長が説明/第5回下水道議員連盟勉強会
 下水道事業促進議員連盟の第5回政策勉強会が4月26日、自民党本部で開かれた。今回は下水道管路管理の現状と課題をテーマに、長谷川健司・日本下水道管路管理業協会会長が説明を行った。
能登半島地震/水道調査団がコメント
 先月18~20日に石川県の輪島市、七尾市、穴水町で能登半島地震の水道施設被害を調べた厚労省の現地調査団(団長=宮島昌克・金沢大教授)は調査報告の一報としてコメントを発表した。調査団では引き続き検討を進め、これからの地震被害に参考となる施設の耐震化や効果的な応急給水、復旧方法を向上させるための基本的な考え方をまとめたいとしている。報告書は6月下旬ごろを目途に作成される。
米国“下水道市長”が表敬/国交省
 米国・アトランタのシャーリー・フランクリン市長が来日し先月25日、国交省下水道部を表敬訪問した。下水道部幹部らと日米の下水道行政などについて意見交換。フランクリン市長は自ら“下水道市長”と公言するほど下水道整備に熱心とあって、懇談は1時間にも及んだ。
熱く語り合ったフランクリン市長(左)
と江藤部長
「企業会計」手引きを/下水協経営委
 日本下水道協会は今年度から、中小市町村の下水道経営の健全化に向けて「企業会計方式の導入」の検討を本格化させる。先月24日に開かれた経営委員会(第52回)で検討方針が報告された。経営委の下部組織・中小市町村下水道経営調査専門委員会で検討を行うもので、実態調査や課題整理を実施し最終的には「企業会計方式導入の手引き」(仮称)作成を目指すという。
ISO関連ガイドライン改訂/下水協がセミナー開催
 日本下水道協会は「下水道維持管理サービス向上のガイドライン」の改訂について特別セミナーを開催する。同セミナーでは平成19年秋に発行予定のISO/TC224について最新の動向を伝えるとともに、改訂された同ガイドラインについて説明する。仙台市=5月31日、東京都=5月10日、大阪市=5月22日、福岡市=6月5日、HP参照。
中長期ビジョンを策定/富山市上下水道局
 富山市上下水道局はこのほど、上下水道および工業用水道事業を統括する『富山市上下水道事業中長期ビジョン』を策定し、4月から運用を開始した。平成17年4月に合併した旧4町2村と事業の足並みを揃え、効率的なサービスの提供を目指す。計画期間は19~28年度の10年間で、23年度までの5年間を前期期間とする。経営方針には『安全でおいしい水の安定供給』『快適・衛生的な生活環境の創造』など5項目を定め、総合的に施策を展開。さらに、各経営方針に基づく30施策の数値目標『ベンチマーク30』を設定し、職員一丸でビジョンの着実な実現を目指す。
~山形市下水道事業経営改革プラン~/山形市下水道部
 山形市下水道部が策定した「山形市下水道事業経営改革プラン」(推進期間:平成21年度まで)は、生活環境の改善や公共用水域の保全、循環型社会の構築といった下水道の使命を果たすため、限られた財源でより効率的・効果的に事業を実施する経営健全化の観点からまとめたもの。地方公営企業法に基づく企業会計方式の導入や、浄化センターでの包括的民間委託の導入検討、水道部との組織統合などに取り組む。
“小河内50周年”がスタート/東京都水道局
 東京都水道局が昭和32年に建設した国内最大級の水道専用ダムである小河内ダムが、今年11月で竣工50周年を迎える。同局では先月28日、竣工50周年記念事業の第1弾となる奥多摩湖いこいの路全線開通記念式典などをダム周辺で開催し、多くの人で賑わった。今後、11月13日に予定されているダム竣工50周年記念式典まで、多様な事業が展開されていく。
企業団(摺上川ダム)受水に切替/福島市水道局
 福島市水道局は施設の老朽化が著しかった渡利浄水場を昨年度で廃止し、3月19日から、福島地方水道用水供給企業団・すりかみ浄水場(水源:摺上川ダム)からの受水に切り替えた。
 これを記念して同市はさきごろ、「本格受水開始記念式典」を開催し、関係者や市民300名が参集し、受水開始を祝った。

渡利浄水場に別れを告げる
瀬戸市長(中央)
直結切替へ新サービス/東京都水道局
 安全でおいしい水の供給を目指し、貯水槽水道方式から直結給水方式への切替を促進している東京都水道局は、今年度から、直結給水方式への切替工事を希望する利用者に対して無料で見積を行う「直結切替え見積サービス」を開始した。利用者の関心が高い工事費や工事内容の説明を民間事業者の協力を得て行うとともに、工事実施店ではない第三者的立場で相談に応じる。
新体制の構築が急務に/日水協東京都支部
 日本水道協会の東京都支部は会員数が激減、来年度からは体制が大きく変わる見通しとなっている。これは、同支部会員の大半を占める多摩地区の水道事業体において都からの事務委託解消に伴う都営水道への完全統合化が進展していることによる。同支部の会員数は今年4月現在で、東京都や八王子など27事業体だが、このうち、22事業体が近い将来、都からの事務委託が解消される見通しだ。支部長都市・八王子市も今年度をもって事務委託が解消される予定になっており、新たな会長都市の選定をはじめとする新体制の構築が急務となっている。
償還方式の選択制を要望/企業団協関東地区総会
 全国水道企業団協議会関東地区協議会の第14回総会が先月26日、横浜市内のホテルで開催された。会員提出問題1題を全国総会に上程することを決定し、今年度予算や事業計画などを承認した。
補償金なし繰上償還を/企業団協中部地区総会
 全国水道企業団協議会中部地区協議会第12回総会が先月26日、長野県佐久市で開かれ、19年度事業計画や予算について承認した。
 会員提出問題は佐久水道企業団が提出した「財政融資資金・簡保資金の補償金なし繰上償還について」で、全国総会に上程することが承認された。
 なお、来年の総会は愛知中部水道企業団の担当で開催されることが決定した。
事業の効率化テーマに講演会/鳥取県保健事業団
 鳥取県下の水道事業体から委託を受け水質検査を行っている(財)鳥取県保健事業団はこのほど、鳥取県倉吉市で「効率的な水道事業の在り方について―最近の動向と技術的手法―」をテーマに講演会を開いた。
 講演会では、鳥取県は財政状況が厳しい中小規模の水道事業体が多いことから、鳥取大学教授の細井由彦氏、さいたま市水道局の有吉寛記氏が小規模水道の現状と課題などについて説明を行った。
4題を関東支部に上程/日水協都支部総会
 日水協東京都支部の第51回総会は先月27日、立川市のホテルで開催、50名余の会員の出席の下、事業計画や会員提出問題など4つの議案について審議した。
環境報告書賞部門賞を受賞/東京都水道局
 東京都水道局が昨年発行した平成18年度版環境報告書が、「第10回環境報告書賞・サステナビリティ報告書賞」の中の環境報告書賞「公共部門賞」に選ばれた。
 この賞は第10回記念特別企画として創設され、24編が審査された。同局の環境報告書は、「浄水・配水過程における物質フロー」など、独自のデータを公開した点が評価された。
橋本定雄氏に瑞宝小綬章/春の叙勲
 元東京都下水道局長の橋本定雄氏が、春の叙勲において瑞宝小綬章を受章した。
沖縄県中城村で初の実績/シスコ・コミュニケーションズ
 システム開発会社のシスコ・コミュニケーションズ(本社・岡山市、川西博仁代表取締役)はこのほど、小電力の無線通信機などを活用した「水道情報遠隔監視システム」を開発した。既存施設に設置でき、初期投資や運用費を抑えながら、配水池の水位やポンプ場の流量監視をはじめ、漏水の早期発見などが期待できる。3月に沖縄県中城(なかぐすく)村に全国で初めて納入した。
雨水浸透マス等を強化/前澤化成
 前澤化成工業はこのほど、売上が好調な塩化ビニル製雨水マス・雨水浸透マスのラインナップを追加し、新たに30タイプの製造・販売を開始した。これにより、同社の塩ビ製雨水マス・雨水浸透マスは約100種類となり、これまで以上に多様なニーズに応えることが可能になった。
AM手法の本格導入へ/JSが今年度取組開始
 上下水道事業へのアセットマネジメント(AM)手法導入の議論が進んでいる。日本下水道事業団(JS)は今年度から下水道施設の運営にAM手法を本格的に導入する方針を打ち出しており、4月27日にはJSが検討したAM手法の概要や、その導入効果について記者発表を行った。
 これに先立ち、JS事業統括部長の櫻井克信氏が4月25日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で開かれた日本上下水道コンサルタント協会関東支部の総会で講演。下水道へのAM手法導入について、JSの取り組みを中心に解説した。
支部活動の方向転換を/水コン協関西支部
 全国上下水道コンサルタント協会関西支部の第24回総会が4月26日、大阪市北区の大阪弥生会館で開催され、19年度事業計画などを決定するとともに、総会に先立って行なわれた理事会で新支部長に宮田和郎理事(メイケン代表取締役)を選任したことが報告された。
MBRで新システム/日立プラントテクノロジー
 日立プラントテクノロジーはこのほど、膜分離活性汚泥処理システム「ペルセウス」を開発したと発表した。独自開発したPVDF製の新型膜ユニットを採用し、高いろ過性能と優れたメンテナンス性を実現した。今後同社は、ペルセウスを「高度水処理システムのキーテクノロジー」の一つと位置付け、国内の下水処理等の分野で積極的に拡販していくという。2010年度には受注額100億円をめざす。
アトランタ市長が訪問/積水化学工業
 米国ジョージア州のシャーリー・フランクリン・アトランタ市長が25日、積水化学工業東京本社を訪問し、同社の大久保尚武・社長と下水道環境について意見を交換した。
合格率は60%/18年後期さく井技能士
 全国さく井協会はこのほど、平成18年度後期さく井技能士合格者数を明らかにした。
 それによると、技能士合格者の合計は424名で、合格率は60.6%だった。内訳はパーカッション式1級60名、同2級20名、ロータリー式1級263名、同2級が81名となっている。
太陽電池で新製法/産業技術総合研究所
 産業技術総合研究所は、非シリコン系のCIGS太陽電池の薄膜製造時のセレン原料消費量を従来の10分の1以下に抑える製膜技術を開発した。従来の多元蒸着法では、産業用途には不向きとされていた。今回の開発により大面積で高効率なCIGSモジュールの量産化への期待が高まる。
6月に基礎研修/水団連
 日本水道工業団体連合会は6月21・22日の2日間、東京・市ヶ谷の日本水道会館で上水道基礎専門研修を実施する。今回の研修では、官公需の対象である事業体の契約調達の仕組みや財政の仕組み、国庫補助金と事業体(産業界)の関係などについて、厚生労働省、東京都、日本水道協会の各担当者が講義する。また2日目午後には施設見学(浄水場)も予定している。
 申込締切は6月8日。対象は会員所属団体職員及び企業社員(入社・異動後1~2年程度)。参加費は8,000円(昼食代・バス代含む)。申込み・問い合せは事務局(TEL03-3264-1654)まで。