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第4321号    5月 24日発行




アジアGW構想に「水道」入る/官民の海外進出を促進
 政府のアジア・ゲートウェイ戦略会議(議長=安倍晋三首相)が16日にまとめた、日本とアジアの交流を促進する「アジア・ゲートウェイ構想」(AGW構想)に水道事業が入った。水道事業が盛り込まれたのは、重点7分野の国内市場型産業の競争力強化について。この中で「公共サービス事業(水道事業等)などいわゆる官業も海外進出を促進」と記された。また、最重要項目には「アジアにおける飲み水と衛生を支援」が記された。AGW構想は骨太の方針二〇〇七に盛り込まれ順次実現を目指すことになっており、水道事業には追い風となった。
水道局長に東岡氏/東京都
 東京都は22日、6月1日付局長級人事を発表した。水道局では、東岡創示次長が局長に、尾﨑勝浄水部長が技監にそれぞれ就任する。御園良彦局長は31日付で退職する。
 なお、下水道局は前田正博局長、今里伸一郎次長とも異動はなかった。
下水道議連7回勉強会/幡掛施設協会長が説明
 下水道事業促進議員連盟の第7回政策勉強会が17日、自民党本部で開かれ、下水道プラント設備の将来展望をテーマに、幡掛大輔・日本下水道施設業協会会長が説明を行った。
全国水道企業団協議会第51回総会
 全国水道企業団協議会第51回総会が17日、中国四国地区協議会(岡山県南部水道企業団・備南水道企業団)の担当で、倉敷市芸文館で開催された。全国の関係者ら約180名が出席するなか、会員提出問題6題などが審議された。次期総会開催地は九州地区協議会(福岡地区水道企業団)。
地方支部総会がスタート/下水協
 日本下水道協会の地方支部総会が15日、中国四国地方支部(福山市)からスタートした。地方支部総会は今月31日まで残る6地方支部で順次開催される。各地方支部で会員提出問題の審議などを行い、6月29日に東京で開催される通常総会で要望を取りまとめる。
 第44回下水協中国四国地方支部総会には約200名が出席し、田谷順之・広島市下水道局次長、羽田皓・福山市長らが挨拶した。
IWA専務理事が日本視察/2012年世界水会議
 第21回IWA日本国内委員会(委員長=渡辺義公・北大教授)が16日、日水協会議室で開かれた。2012年に開催予定の「IWA世界水会議」招致へ向けた日本のPR策について話しあった。23日にIWA本部のポール・ライター・専務理事が来日、水道施設や会場などを視察する予定になっている。開催地には、日本(首都圏)のほかシンガポールと韓国・釜山が立候補している。
建築物管理技術者試験の願書を受付/ビル管理センター
 (財)ビル管理教育センターが実施する建築物環境衛生管理技術者試験(10月7日、東京など6会場)の願書受付は6月15日まで。給水・排水管理も試験科目に含まれる。詳細HPで。
「安全でおいしい水道水」/ラジオ番組で放送
 TOKYO FM系列で放送される政府広報番組「中山秀征の愛してジャパン」で、「安全でおいしい水道水」を取りあげることになった。放送は5月26日(土)午前9時30分から9時55分。放送局によって放送日時が多少前後する。
 内容は最近の水道水の感想、安全でおいしい水道水を作るための取り組み、水道に係る今後の課題や利用者が理解すべきこと、水道週間行事の案内など。ゲストには明治大学理工学部教授の北野大先生を予定している。
検討結果まとめ中間報告/関西水道事業研究会
 関西水道事業研究会は14日、平成19年度第1回研究会を大阪市中央区のプリムローズ大阪で開催し、昨年5月から検討を進めてきた関西版水安全計画についての中間報告を行うとともに今後の研究活動の方向性について意見交換をした。
就任インタビュー/名古屋市上下水道局長西部啓一氏
 今年4月の人事異動で名古屋市上下水道局長に就任した西部啓一氏は、昭和47年の入庁以来、企画部門をはじめ、幅広い分野で名古屋市政を支えてきた。行政マンとしての豊富な経験で培われた手腕をこれからは上下水道事業で振るうことになるが、ここでは、名古屋の上下水道の新トップにこれまでの経歴と就任の抱負をお聞きした。
職員教育訓練システムの開発進む/東京都水道局
 東京都水道局は、「職員教育訓練システム」の開発を進めている。職員の保有知識や技術、判断能力など効果的に継承するためのシステムで、コンピュータを使用し、ロールプレー方式で事故対応訓練などを実践的に行うことができる。事故発生件数が少なくなり、事故対応を多く経験しているベテラン職員も退職していく中、非常時における危機管理能力向上に大きく貢献することが期待されている。進捗率は現在90%で、研修シナリオも1つ完成している。16日には局幹部の前でデモンストレーションが行われた。
玉川上水保存へ計画策定/東京都水道局
 東京都水道局は、「史跡玉川上水保存管理計画書」を策定した。
 同計画は、水路の法面崩壊やその要因となる樹木の巨木化などの維持管理上の課題が生じている史跡「玉川上水」や名勝「小金井(サクラ)」を適切に保存管理し、本質的価値を次世代へと継承させるための方針・方法や整備活用の方向を示すもの。
漏水で72,000世帯影響/岡山市
 岡山市中心部で20日午前9時ごろ、昭和34年布設の配水管(φ1,000、石綿セメント管、埋設深さ約2メートル)が破裂し、漏水事故が発生した。布設後48年が経過しており、冠水は南北約150メートル、東西約120メートルに及び、現場付近の市道が通行止めとなったほか、店舗や住宅14件が床下浸水した。また、濁水や水圧低下などにより、最大で市内全世帯の約4分の1にあたる約72,000世帯(約155,000人)が影響を受けた。
 岡山市水道局は午前9時30分に対策本部(本部長=酒井五津男・同市水道事業管理者)を設置し、バルブ8カ所の閉栓などを実施した結果、漏水を発生約6時間後の午後3時ごろに止めた。流出量は約40,000立方メートルに上っている。
 水圧は閉栓後すぐに回復し、濁水は21日午前中に解消した。同局では今後、原因調査を行うとしている。
都への臨時分水協定を更新/東京都、神奈川県、川崎市
 東京都、神奈川県、川崎市はこのほど、「東京都への臨時分水に関する協定」を締結し、都庁で調印式を行った。同協定は昭和50年から年度ごとに締結しており、以後、毎年度協定を更新している。今回の協定の調印により、引き続き、東京都水道局は相模川水系から日量最大230,000立方メートルの原水を長沢浄水場で受水し、世田谷区、目黒区、大田区のそれぞれ一部区域に給水することになる。
千葉高架水槽が文化財に/千葉県水道局
 千葉県水道局の千葉高架水槽が文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、登録有形文化財(建造物)として答申された。登録有形文化財の登録は、同局の施設としては初めてで、県有施設としても2例目。
 千葉高架水槽は昭和12年、千葉県水道事務所千葉水源工場(現・誉田給水場千葉分場)の付帯施設して建設された。本体は正12角形で屋根が円錐形、5階の踊り場がコーニス風(バルコニー張り出し部分の装飾のことで庇部分を曲線で装飾)という全国でも珍しい瀟洒なデザイン。貯水容量は475立方メートルで、完成後70年経った現在でも現役の高架水槽として周辺地区に配水を行っている。
会長に杉戸大作氏/全国水道管内カメラ調査協会
 全国水道不断水内視鏡協会の第2回通常総会が21日、神戸市のメリケンパークオリエンタルホテルで開催され、設立後1年間空席となっていた会長に杉戸大作・廃棄物研究財団理事長(元厚生省水道環境部長)を選任するととともに、会の名称も「全国水道管内カメラ調査協会」に改め、不断水内視鏡調査を中心に、より幅広い管内調査に対応し管内調査技術の普及拡大を目指すことになった。
子ども向け新聞発行/下水道の歴史テーマに
 下水道関係公益法人連絡会「21世紀の下水道を考える会」は18日、下水道の歴史をテーマに「壁新聞」を発行し、全国18,500校の小・中学校や各自治体に送付した。これまでは、小学4年生の社会科の業で「私たちの街」として上下水道・ゴミや環境問題が取り上げられるのに合わせて、日本下水道施設業協会が「水環境」をテーマに壁新聞を発行してきたが、今年は現在の社会資本整備重点計画の最終年度で、新長期計画が策定される節目の年に当たるため、「下水道の歴史」についての特集を「21世紀の下水道を考える会」で共同発行した。紙面では大阪市の太閤下水やモヘンジョ・ダロの下水、下水道光ファイバーや下水汚泥ガスなど下水道の最新活用事例を紹介している。
18年度会員売上額を発表/水コン協
 全国上下水道コンサルタント協会はこのほど、平成18年度の会員売上額を発表した。会員数204(前年度比11減)で、上工水道部門が335億8,000万円(2%減)、下水道部門が725億6,200万(10%減)、合計1,061億4,200万円(8%減)という結果になった。上下水道界全体の課題として低価格入札が大きな問題になっているが、コンサル業界では特に危機感が高まっており、その深刻さを反映したデータと言えそうだ。
竣工記念シンポ開く/栗本鐵工所創造技術研
 栗本鐵工所は10日、クリモト創造技術研究所の竣工を記念し、関係者らを集めミニシンポジウム及び館内見学会を開催した。同研究所ではナノ・材料研究所を中核に、機械、鉄管などの社内事業部や、大学や他企業との連携を強化し、新技術、新製品開発体制の強化とスピードアップを図る。
18年度施工実績まとめる/テンションガイド工法協会
 テンションガイド工法協会(側島克信会長)は18年度テンションガイド工法施工実績をとりまとめ、18日の第6回定時総会で明らかにした。
 同工法の18年度施工実績は16,581メートル、総施工延長は54,806メートルと昨年に比べて約40%の伸びを示した。
新中期経営計画を策定/キッツ
 キッツは10日、2010年度までの中期経営計画「新Target2010」を策定したと発表した。
 同社は2005年1月より、2007年度を最終年度とする中期経営計画「Challenge2007」に基づいて事業を進めてきたが、事業買収による事業規模拡大や民間企業設備投資の好調、海外のプラント建設需要増などの影響で計画数値を1年前倒しで達成したことから、新たな中期計画を策定したもの。
 主力のバルブ事業では、世界トップ3の売上をめざし、水・環境分野など高成長市場での拡販に努める。
バイオプラを開発/NEC
 NECは、植物由来の樹脂を用いて高熱伝導性バイオプラスチックを開発した。ステンレス以上の熱伝導性を実現し、電子機器などの環境対策と発熱対策の双方に寄与する。同社では2008年度内を目標に、同素材の量産化などの実用技術を仕上げ、電子機器の筐体などへの利用を進めるとともに、プラント関連設備など電子機器以外の応用分野の開拓も図る。
6月に研究会開く/全水協
 全国小水力利用推進協議会は6月4日、東京・池袋の桐杏学園で第2回小水力発電事業化研究会「農業用水を活かした発電事業化モデルの検討」を開く。参加費は3,000円。問い合せは事務局FAX(03-5940-2374)まで。
配水ポリ管で講習会/広島市水道局
 広島市水道局は15~18日、水道配水用ポリエチレン管の技術講習会を高陽浄水場内の水道技術研修センターで開催した。同市が今年度から配水管の本設管(口径50ミリ)、仮設管(同50~200ミリ)において、ポリエチレン管(PE管)を採用するのにあたり、知識習得を図るもので、4日間合計で同市技術職員約260名が受講した。
 講習会では座学として水道配水用PE管の基本技術、実技として▽PE管EFソケット融着▽鋳鉄サドル付分水栓取り付け(分水栓穿孔施工・メカニカルソケット施工)などが説明。配水用ポリエチレンパイプシステム協会(POLITEC)の技術指導の下、受講者が施工体験した。