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第4339号    8月  6日発行




水道界の結束を確認/日水協常任理事会
 日本水道協会の「第169回常任理事会」が2日、東京・市ヶ谷の協会本部で開かれた。来年度の協会会計予算編成の方針などについて話し合われたが、時間の多くがあてられたのが中越沖地震での水道被害、復旧状況についての報告。最も被害が深刻だった柏崎市の全域で7月末までに給水が再開された。淺利敬一郎・副会長(豊中市長)が「あらためて協会各支部の連携を密に」と呼びかければ、新潟県支部長の宮原源治・新潟市水道事業管理者も「完全復旧に向け頑張っていく」ときっぱり。水道界の結束の強さを確認する常任理事会となった。
フォローアップ検討会/地域ビジョンの事例紹介
 水道ビジョン策定から3年目を迎えたのを機に、その達成状況などを振り返ろうという「水道ビジョンフォローアップ検討会」(座長=眞柄泰基・北大教授)の第3回会合が31日、厚労省で開かれた。「地域水道ビジョン」を既に策定した事業体が事例を紹介し、ビジョンに追加すべき施策について考えを深めた
合併特例措置の継続を/町村下水道推進協議会
 全国町村下水道推進協議会(会長=小城利重・奈良県斑鳩町長)は1日、平成20年度の政府予算編成に向けた要望活動を行った。先の全国町村下水道推進大会(鳥取県伯耆町で開催)で決議された6項目の要望を手に、小城会長と渡邊廣吉・副会長(新潟県聖籠町長)が関係各省を回った。
 下水道普及率は全国平均こそ7割に達しているが、町村に限れば40%に満たないのが現状。下水道整備の計画的な推進は町村の最重要課題だとして、合併した市町村への補助対象範囲の特例措置を20年度以降も継続すること、汚水処理施設の広域化・共同化を推進するための支援措置の強化などを求めた。
 小城会長と渡邊副会長は総務省では瀧野欣彌・事務次官や久保信保・自治財政局長に、国交省では増田優一・都市・地域整備局長と江藤隆・下水道部長に直接要望書を手渡した。
「新水道構築」発表会/国立保健院
 国立保健医療科学院と日本公衆衛生協会は平成19年9月6日(木)午後1時30分から16時30分まで、厚生労働科学研究費補助金の研究成果発表会「残留塩素に依存しない新しい水道システムの構築に向けて」を国立保健医療科学院別館講堂で開催する。
手引きの活用で講演会/下水道機構8月30日
 下水道新技術推進機構は平成19年8月30日(木)午後1時から3時まで、講演会「企業からの下水道新技術提案~平成19年版下水道事業の手引きの活用」を下水道機構の会議室で開催する。
 下水道事業は企業が積極的に事業提案して、新技術の導入を図る新たな局面を迎えつつある。技術提案するには企業が下水道の新規事業制度を熟知していなければならず、各種制度について説明されている「下水道事業の手引き」はこの目的に最も近いものと言える。そこで下水道機構は企業を対象に「下水道事業の手引き」を解説する機会を設けた。
緊急震災対策の補助制度創設を/工水協が要望
 日本工業用水協会は先月25日、来年度予算編成に向けた要望活動を関係各省に対し実施した。経産省では福岡徹・産業施設課長らと面会。改築事業の採択基準の緩和や災害復旧制度の拡充、緊急震災対策のための補助制度創設などを求めた。
~柏崎市での水道施設復旧支援活動~/新潟県中越沖地震
 新潟県中越沖地震で最も甚大な被害を受けた柏崎市の水道施設は、本紙2日付1面で既報の通り、地震発生以来16日目で応急復旧作業を完了した。柏崎市には、応急給水活動、応急復旧活動の支援で日水協新潟県支部、中部地方支部、関東地方支部の関係者が現地で活躍。水道システムの早期復旧に貢献した。
 同市では、7月31日を応急復旧終了の日限として、支援部隊も懸命の復旧活動を展開。通水期限の31日当日には最後に残された高浜地区の3つの集落に復旧隊を全力投入し、前夜から夜を徹して仮配管の設置作業を行なった上で未明から通水作業を開始。同日11時30分に本管通水したのをはじめ、16時に応急復旧を完了した。
 これを受けて、水道応急復旧本部は31日をもって解散し、8月1日以降の修繕隊は新潟県支部で5隊とし(2日スパンで体制を見直す)、修繕隊の監督要員も同支部で確保。1日午前8時30分には中部地方支部の撤収式が行なわれ、同日17時には新潟県支部も撤収した。
下荒河浄水場が完成/福知山市ガス水道部
 福知山市ガス水道部は市中西部を給水区域とする下荒河浄水場を完成させ、さきごろ竣工式を行った。同浄水場は膜ろ過方式を採用したほか、耐震設計などを積極的に導入し、今後は同市水道事業の拠点施設としての役割を担っていく。
 浄水施設には、MF膜(内圧モノリス式セラミック膜)の膜ろ過方式を採用し、さらに接触酸化方式によるマンガン除去、滝形状の瀑布式エアレーションによる遊離炭酸除去を行う施設を設置した。また集中監視システムを設け、原水及び浄水過程を全自動で測定するほか、魚類を使用した原水の水質監視装置も導入した。
不同沈下の進行が原因/岡山市水道本管破裂事故
 岡山市水道本管破裂事故(口径1,000ミリ、石綿管)の原因などを調査してきた「田町1丁目地内漏水事故調査委員会」(委員長=酒井五津男・同市水道事業管理者)の第4回委員会が7月20日、開催された。最終となる今回は、事故の主原因として支持地盤が軟弱で、地下水位の変化による浮力荷重の変動などにより、不同沈下が進行したと推測されることなどが報告された。
4題を全国総会に/日水協中国四国地方支部総会
 第76日本水道協会中国四国地方支部総会が7月26日、下関市の海峡メッセ下関で開催された。会員ら約350名が出席するなか、会員提出問題5題の審議などが行われた。次期総会開催地は岡山市。
総合評価一般競争入札を公告
 横浜市環境創造局は7月31日、北部汚泥資源化センターの包括的民間委託について、総合評価一般競走入札を実施することを公告した。入札参加資格確認書提出期限は9月21日で入札日は10月9日、落札者決定は12月中旬、契約締結は12月下旬を予定している。
 業務履行期間は平成20年1月1日から24年3月31日まで。20年1月1から3月31日までは引継期間で、業務開始は4月1日となる。委託範囲は1.運転管理業務2.専門業者委託点検・庁舎清掃などの業務3.物品等の調達4.小規模の修繕―。消化ガス発電設備はPFI事業を予定しているため、既設の発電機のみを包括的に委託する。
 落札者決定にあたっては、横浜市下水道事業包括的管理委託総合評価審査委員会(委員長=溝口周二・横浜国立大学大学院国際社会科学研究科研究科長)が、価格と技術提案(ヒアリング含む)に基づき総合的に評価する。
管工機材展で上下水道をPR/東京都水道局・下水道局
 東京都水道局と下水道局は、2日から4日までの間、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた第39回管工機材・設備総合展にブースを出展、多くの来場者で賑わっていた。
 水道局のブースでは、ペットボトル水「東京水」を1,200本配布。梅雨明けし夏本番を迎えたこともあり来場者に好評だった。また、相関式漏水発見装置の実演や、来場者に音聴器を体験してもらう趣向もあった。
 一方、下水道局のブースではグリース阻集器を前面に出してPRしたほか、コルクの鍋敷き、キッチンペーパータオルなどを配布し、下水道をアピールした。
事業の現況・目標を討議/都水道局運営体制諮問委
 7月13日、第4回東京都水道局運営体制諮問委員会(委員長=浅岡省吾弁護士)が開かれた。水道局及び監理団体である東京水道サービス(株)、(株)PUCの事業や経営の現況、今後の目標について説明され、その内容について討議した。
19年ぶりに渇水対策本部設置/弘前市水道部
 弘前市水道部は7月31日、渇水対策本部(本部長=工藤英樹・水道部長)を設置した。対策本部設置は昭和63年以来19年ぶりのこと。青森県津軽地方では、6月末以来まとまった降雨がなく、自己水源である目屋ダムでは一時、最低水位に迫っていたが、先週末の台風5号による降雨で、ほぼ満水状態に回復した。
技術士法50年でシンポ/日本技術士会
 日本技術士会(会長=高橋修・日本工営社長)は31日、技術士法制定50周年を記念して東京・港区の虎ノ門パストラルで記念シンポジウム「技術士について考える―過去・現在・将来―」を開催した。支部・部会報告会や東京大学の小宮山宏総長による基調講演、産官学の技術識者によるパネルディスカッションを通じて、これからの技術士のあり方などが議論された。
米国展示会で注目集める/クボタ
 クボタはこのほど、カナダのトロント市で開催されたAWWA(米国水道協会)の展示会Annual Conference and Exposion2007(ACE07)で、同社として初めてバルブ関係の製品を展示した。海外市場における適合製品の拡大と、マーケティング調査を目的としたもので、米国市場進出の第一歩となる。
 今回展示した製品は、φ400の充水バタフライ弁、整流バタフライ弁を各1台(AWWA仕様)。同社は米国の市場規模を約4倍と見積り、将来的には国内と同規模の売上を目指す。
稚内市の水質検査受託/日水コン
 日水コンはこのほど、稚内市に開設した環境分析センター北海道分室(北海道支所稚内分室)の開所式を稚内総合文化センターで開いた。
 同社は、稚内市水道部萩ヶ丘浄水場内の水質検査施設を行政財産目的外使用許可を得て借り受け、同施設を開設した。これは、従来稚内市が直接行っていた水道水質検査業務を施設の運営管理も含めて同社が受託したことによる措置で、稚内市が本年度より始めた上下水道施設維持管理業務第三者委託の一環だという。
 加えて、水質検査業務委託のニーズは稚内市だけでなく周辺水道事業者にもあったため、日水コンは検査区分責任者2名を配置して厚生労働省水質検査機関登録内容を追加変更し、正式な登録水質検査機関として同施設の業務をスタートさせた。検査内容は水道法で定める水質基準50項目で、逐次関連検査項目も拡充していく。また業務エリアは道北地域が中心となる。
米企業と代理店契約結ぶ/東亜ディーケーケー
 東亜ディーケーケーはこのほど、米国アクアファイン社と、同社製品を日本国内で販売する総代理店契約を締結したと発表した。
 アクア社は、水の殺菌や有機物分解を行う紫外線照射装置の製造・販売を行っており、上水道、半導体、食品などの分野で多くの実績を持つ。一方、東亜ディーケーケーも同様の分野で様々な分析計の販売実績があり、これを基盤としてアクア社の紫外線照射装置の販売促進を図る。
過去最大180社が出展/第39回管工機材設備総合展
 「美しい日本!みんなで創る水と空気と住環境」をテーマに、第39回管工機材・設備総合展が2日から4日までの3日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた。出展数は180社・334小間で過去最大規模だった。
 各種管工機材をはじめ住宅設備機器、空調機器、配管工具など最新の製品・技術が出展されるが、今回の展示を分野別にみると、パイプ類はパイプ単体のほか配管システム、さや管ヘッダー工法が数多く出展された。また、環境への配慮からリサイクルによるエコパイプも出展されるなど、パイプ類は素材の多様化が進んでいると言えそうだ。
 バルブ・継手類は、ステンレス製バルブのほか出展や減圧給水装置の普及に伴い逆流防止弁も各社から出展された。一方、配管工具・施工技術では高機能性・作業時間の短縮・施工の簡便性・低価格といったニーズに対応する各種工具類が目立った。
受験者用テキスト発売/梅田書院
 梅田書院は、2級管工事施工管理技士試験受験者のためのテキストとして「スピード攻略」を発売している。同書は、代表的な過去の試験問題を出題項目ごとに整理し、解答・解説したもので、合格率向上に役割を果たしそう。B5判306頁、価格は本体2,800円(税抜き)。
推進工事学科試験合格者を発表/下水道管渠推進協会
 日本下水道管渠推進技術協会(山岡礼三会長)は3日、平成19年度推進工事技士学科試験(7月8日実施)の合格者を発表した。
 学科試験受験者は1,061名(前年度1,478名)で、合格者622名(前年度859名)、合格率58.6%(前年度58.1%)。地区別では札幌会場4名、東京会場113名、名古屋会場159名、大阪会場217名、福岡会場116名、那覇会場13名だった。
作業者対象に技能研修会/日本スナップロック協会
 日本スナップロック協会はこのほど、東京・浜松町の海員会館で施工技能研修会を開いた。今年度より技能研修の制度や内容を見直し、新たに現場で実際に施工する作業者を対象とした研修会を企画したもの。修了者には、修了書と施工技能認定カードが交付された。
8月29日より2007分析展/日本分析機器工業会
 2007分析展(第45回、主催=日本分析機器工業会)が8月29~31日の4日間、幕張メッセ国際展示場4~6ホールで開かれる。
 昨年の第44回分析展は出展数が国内236社(機関)、海外34社(機関)、総展示小間数952小間と過去最大規模で開催された。2007分析展は「分析が拓く技術の扉」をキャッチフレーズに、基礎から最先端の分析技術まで、幅広い分野に貢献する技術を一同に展示する。