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第4352号   10月  1日発行




国道下に雨水調整池/国交省の共同溝工事に伴い
 東京都下水道局が施工している「日比谷共同溝工事に伴う雨水調整池設置工事」が順調に進んでいる。この工事は浸水被害の低減を目的に行われているもので、同時に道路散水施設設置工事も行われている。調整池は国交省が共同溝を施工するための地下の巨大ヤードの跡地に施工されている。通常施工ヤードは土砂で埋め戻さなければいけないが、この空間を有効利用した。国交省が埋め戻し費用、東京都が新たに掘削する費用の削減につながるため両者の計画が一致した。調整池の容量は2,100立方メートル、プレキャストブロック工法を採用している。
新たな評価制度を検討/給水財団
 給水工事技術振興財団では、“地域に根ざした”を観点にした工事事業者の育成策について検討を始めている。
 給水装置を効果的に維持管理するには、工事事業者の技術の向上と需要者に工事事業者に対する認識を高めてもらうことが必要との考えが検討の出発点。26日には「給水装置の維持管理推進検討会」(委員長=中村文雄・給水財団技術アドバイザー)の第2回会合を開き、事業体や給水装置メーカー、消費者団体に厚労省も交えて意見交換した。
運動効果アンケート結果/健康のため水を飲もう委
 厚生労働省が中心となって取り組んでいる「健康のため水を飲もう推進委員会」(委員長=武藤芳照・東京大学大学院教授)は25日、第2回委員会を開き今夏の活動報告などを行った。
 出席した委員からは「水道以外の分野からもっと協力を得られる方策を考えたい」などの意見が出された。委員会では、来年度も精力的に活動していくことを確認した。
日韓首都の水道発展へ/ソウル・東京フォーラム開く
 日韓の首都のコラボレーションが本格化―!
 首都大学東京、東京都水道局、ソウル市立大学、ソウル市水道事業本部の4者の共催による『2007ソウル―東京フォーラム』が21日、約170名の参加の下、ソウル市立大学で開催された。
 同フォーラムは、2002年から首都大学東京とソウル市立大が合同で開いていたセミナーに東京都水道局とソウル市水道事業本部が参画・拡充して新たにリニューアルされたもの。今回、日本からは小泉明・首都大学東京教授、御園良彦・前東京都水道局長、尾﨑勝同局技監らが参加、4団体関係者による合計10題の発表を軸にユー教授、クー教授(ソウル市大)、パク本部長(ソウル市)らソウル市の水道を支える官学関係者と活発に情報交換した。
小田原市で断水発生/1日未明、箱根で震度5強
 1日午前2時21分ごろ神奈川県西部を震源とする地震があり、同箱根町で深度5強を観測した。厚労省に入った連絡によると、震度5弱を観測した小田原市内で断水。下水道は国交省のまとめでは、箱根町で処理場・ポンプ場の点検を完了。管きょについても現在のところ異常なし。
下水道全般を事業評価/東京都青梅市
 適正な事業運営と利用者説明の向上へ―。東京都青梅市はさきごろ、同市教育センターで第4回青梅市公共下水道事業評価監視委員会(委員長=中井検裕・東京工業大学教授)を開催した。最終回となった今回の委員会では、中井委員長から竹内俊夫・青梅市長に審議結果報告が手渡された。
 国では、下水道事業の実施について補助金を受けようとする自治体に対して、その投資費用と便益効果を評価・分析することとしている。そのため同市では今年度、公共下水道事業全般について事業評価調査(再評価調査)を実施した。
 事業評価調査は汚水整備事業と雨水整備事業に区分し、日本下水道協会が策定した「下水道事業における費用効果分析マニュアル(案)」に沿って分析・再評価を行った。
報告書(素案)を提示/神奈川県水道あり方懇話会
 神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市及び神奈川県内広域水道企業団の水道事業及び水道用水供給事業の効率化の将来のあり方等について検討を行う「今後の水道事業のあり方を考える懇話会」(座長=松原聡・東洋大学経済学部教授)の第13回目の会合が9月25日、横浜市のワークピア横浜で開催された。
 同懇話会では、5事業体の基本的な理解を得てから報告書を提出したいとの考えから、松原座長が前回懇話会終了後、4事業体の首長および企業団に対し、経営効率化の推進や広域的な経営調整期間の設置など7項目を盛り込んだ報告書骨子について説明を行うとともに、5事業者に対しヒアリングを実施。それを基に作成した「報告書骨子についての事業者意見について」(座長コメント)が示され、報告書骨子および報告書(まえがき)についてさらに議論を深め、修正作業を進めた。
 さらに今回初めて示された報告書(素案)について事務局が説明し、それを基に各委員が修正を行った。
漏水防止対策の充実を/さいたま市水道局
 さいたま市水道局はこのほど、「効率的な漏水防止計画策定作業」を民間に委託した。
 同委託作業は、同局が平成17年度に設置し、今年度最終年度となる「無駄な水をなくすための検討委員会(Route21Project)」の重要施策の1つ。
 委託の内容は、1.モデルブロック水圧・流量動向の継続的把握およびウォータハンマ調査2.水圧―漏水量関係式の構築3.漏水調査対象路線抽出モデルの作成―の3項目。平成18年度に継続して、4カ所の水圧・流量監視点およびブロック内20カ所程度での水圧測定調査を実施し、小ブロックでの水圧・流量測定による水圧―漏水量関係式の検証を行い、その結果を市内全域に展開するとしている。水圧測定には、流方向計を使用。5秒毎の水圧・流量・流方向データをロガに保存し、データ通信装置を使用して、局のパソコンにメール送信が可能な機器を設置している。
 なお、無駄な水をなくすための検討委員会は、東芝・フジ地中情報・フジテコムとの共同研究。平成17年度には、市内300カ所での水圧測定とウォータハンマ調査を実施し、18年度には、漏水量と水圧の関係式の設定などを実施した。
合同総合防災訓練に1,800名/大阪府大阪市
 平成19年度大阪府・大阪市合同総合防災訓練が22日、府営住之江公園で行われた。地震災害や風水害など広域複合災害を想定し、住民の地域防災力の向上や防災意識の高揚、防災関係機関・行政機関などの防災対応能力の強化や相互協力体制の確立などを図るもので、76団体の約1,800名が参加した。
愛称は『みずくりん』に/沖縄県下水道課
 沖縄県土木建築部下水道課は県内4ヵ所にある浄化センターの愛称を一般公募し、審査の結果、『みずクリン』に決定、10日には県庁で表彰式を行った。
 『みずクリン』は、水処理や資源再利用など下水道施設の役割を分かりやすく表現し、さらに呼びやすく親しみが持てる―などが選考理由。なお、優秀賞として『きらとぴあ』、『みずくりーんセンター』が受賞した。
 今後、パンフレットなどでは、那覇浄化センターは『みずクリン那覇』と愛称を使用していく。
2浄水場など運転/委託企業を募集/広島県公営企業部
 広島県公営企業部は瀬野川浄水場(施設能力119,000立方メートル/日)等、三ツ石浄水場(施設能力56,000立方メートル/日)等の運転管理業務(設備点検・場外施設の監視業務および異常時の初期対応業務を含む)の委託を、公募型プロポーザル方式で実施する。
 運転管理業務委託の対象施設は瀬野川浄水場等が戸坂取水場・温品浄水場・瀬野川浄水場など、三ツ石浄水場等が三ツ石浄水場・白ヶ瀬浄水場。委託期間はいずれも平成20年4月1日から同23年3月31日までとなっている。
 説明書交付・参加表明書の提出は5日午後5時までで、問い合わせは瀬野川浄水場等が広島水道事務所(TEL082-827-1123)、三ツ石浄水場等が広島西部水道事務所(TEL0827-57-8316)へ。
松原市防災訓練に大阪市参加へ
 松原市防災総合訓練(10月27日、大和川西青年運動広場)に大阪市水道局が初参加する。今年1月に締結した「松原市上下水道部・大阪市水道局 災害相互応援に関する実施協定」に基づくもの。
 当日は松原市上下水道部が同市水道工事業協同組合、町会連合会、災害時支援協力員と合同で水道管復旧訓練、給水活動訓練を行うとともに、大阪市水道局からの応援派遣および受入訓練を実施する。
10月は“油・断・快適”月間/東京都下水道局
 東京都下水道局は10月を「油・断・快適!下水道」キャンペーン月間として、都民や事業者に対して、下水道に油を流さないように強く訴えていく。
鉄筋不切断で施工容易/スエヒロシステム
 上下水道施設設計工事会社のスエヒロシステム(本社・大阪市、末廣盛男代表取締役)が開発した「イナズマアンカーボルト」が好評を博している。あと施工アンカーボルト(コンクリート躯体完成後に打ち込むアンカーボルト)で鉄筋を切断せず、アンカーボルトの容易かつ正確な取り付けができ、工費縮減・工期短縮や耐震強度の向上、環境負荷の低減などにつながる。末廣代表取締役は「『イナズマアンカーボルト』は稲妻のように鉄筋回避し、あらゆる施工現場に対応できる。下水処理場やポンプ場の機械設備工事などで採用されており、今後もさらなる普及を図りたい。なお、現在鉄筋を避けるため、15度を超える斜め打ちを行っている。これは強度不足を生む原因となっており、改める必要がある」と話している。
19年度研修会を開く/給衛協近畿支部
 全国給水衛生検査協会近畿支部の平成19年度研修会が9月21日、京都市下京区のぱるるプラザ京都で開催された。研修会には会員ら約50人が参加。会員による事例発表のほか、田中義清・日本新薬医薬開発センター治験薬管理課主任研究員が特別講演を行った。
ダク異形管を値上げ/幡豆工業
 幡豆工業は、平成19年12月受注分より各種ダクタイル鋳鉄異形管を値上げすると発表した。値上げ幅は5%~10%。
新型不凍栓の販売開始/竹村製作所
 竹村製作所はこのほど、新型不凍栓「SANANDO(サナンド)」を開発し、寒冷地を中心に販売を開始した。住宅の外回りの設備を扱う資材メーカーである日本興業(さぬき市)との技術提携により開発されたもので、水栓柱、蛇口、水受けパン(流し)が一体となっており、内筒管には竹村製作所の不凍水栓柱を埋め込んでいる。
計測学会賞をダブル受賞/横河電機
 横河電機はこのほど計測自動制御学会(SICE)の技術賞と新製品開発賞を受賞した。受賞したのはエネルギー管理パッケージ「エネマップ」(技術賞)と安全計装システム「プロセーフアールエス」(新製品開発賞)の2製品。
災害用給水装置を発売/協和エクシオ
 協和エクシオ(髙島征二社長)とライズ(山岸昌弘社長)は13日、被災地の周辺にある河川やプールなどの水源を利用・浄化する災害用給水装置「アクアセーバー」を販売すると発表した。販売価格は、浄水能力2.1立方メートル/時の「アクアセーバーⅠ(AS―500)」が3,675万円、浄水能力4.2立方メートル/時の「アクアセーバーⅡ(AS―1000)」が5,250万円。
軽井沢で13日水力発電見学/小水力協議会
 全国小水力利用推進協議会と長野県小水力利用推進協議会は10月13日、長野県軽井沢市で「長野県軽井沢の水力発電見学と講演会」を開催する。
 星野リゾートの水力発電を視察するほか、座学で小水力発電事例などを学ぶ。参加費は500円(資料代)。問い合わせ・申込みは長野県小水力利用推進協議会(TEL026-217-8288)まで。