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第4353号   10月  4日発行




「研修テキスト」作成/日水協
 日本水道協会は9月27日、第3回指定給水装置工事事業者制度に関する専門委員会(委員長=藤村和彦・東京都水道局貯水槽水道対策担当課長)を開き、「指定給水装置工事事業者研修テキスト」について最終調整を行った。今後、水道事業者は指定を行った全ての指定給水装置工事事業者(指定事業者)を対象に概ね3年に1回研修を実施することになる。指定事業者の実態把握が主な目的だ。研修テキストはその際に用いるもの。日水協では「早く研修を行いたい」という水道事業者の声を受け、地方支部ごとに研修講師を養成する説明会を年内に開くことにしている。
経営と維持管理の知識習得をめざし/JICA中国研修
 平成19年度JICA中国国別研修の研修員が来日し1日、国交省の江藤隆・下水道部長を表敬訪問した。
 今回の研修は、現在中国で実施・運営されている有償資金協力下水道事業に従事している管理者と中国輸入輸出銀行の円借款事業に携わる管理者が対象。下水道施設の維持管理や財務に関する知識を学ぶ。期間は26日までで、札幌市や北九州市など、地方自治体での現場研修も予定されている。
井戸の把握、重点的に/ビジョン・フォローアップ検討会
 厚生労働省水道課は2日、「水道ビジョンフォローアップ検討会」(眞柄泰基座長)の第4回会合を開いた。“安心・快適な給水の確保”“国際協力等を通じた水道分野の国際貢献”について、施策の進捗状況を確認しながら、今後の課題を洗い出した。
 1年間の予定で行われている検討会はちょうど中間地点を向かえた。12月までに5つの施策群のレビュー結果を整理し、水道ビジョン改定版の検討につなげる方針だ。
流総計画基本方針を策定/国交省関東地整
 国交省関東地方整備局はこのほど、東京湾の水質環境基準を達成するための「東京湾流域別下水道整備総合計画 基本方針」を取りまとめ、関係都県に通知した。CODや全窒素(T―N)、全リン(T―P)の許容負荷量を都県別に示した。有識者らによる懇談会からの助言を得ながら、国と東京湾に関係する8都県市が共同でまとめたもの。これをもとに関係都県では、関係市町村らと調整しながら「東京湾流総計画」の策定作業を実施し、東京湾の水質改善に向けた取り組みを進める。
次亜の規格改訂に着手/日水協専門委
 日本水道協会は1日、第1回水道用薬品類調査専門委員会(委員長=西村哲治・国立医薬品食品衛生研究所第三室長)を開き、「JWWA規格水道用次亜塩素酸ナトリウム」の改訂について審議した。
 今回の規格改訂は厚労省が来年4月から塩素酸を水質管理目標設定項目から水質基準項目に格上げし、薬品基準を0.4mg/L以下とする方向で検討していることを踏まえたもの。これに伴い日水協は次亜塩素酸ナトリウムのJWWA規格を改訂することにした。
「水道料金表」まとまる/日水協
 日本水道協会は全国水道事業体の水道料金を網羅した「水道料金表」最新版を発行した。平成19年4月1日現在営業中の1,396水道事業体(末端給水事業=1,327、用水供給事業=69)の水道料金と料金改定状況を調べ、結果をまとめたもの。
安藤常務理事が講演/水道サロン
 水道技術研究センターは9月28日、東京の霞ヶ関ビルで水道サロンを開催した。今回の講師は同センターの安藤茂・常務理事兼技監。テーマは「水道事業における建設投資等の推移と今後の見通し」についてだった。
シンポジウムが30日に/21世紀水倶楽部
 NPO法人21世紀水倶楽部は今月30日、東京・千代田区の砂防会館で「下水管路におけるアセットマネジメント」をテーマにしたシンポジウムを開催する。維持管理の時代と言われる日本の下水道。39万キロにおよぶ下水管路へのAM手法導入の問題点を探る。入場無料。定員40名で先着順。申し込みは同倶楽部HPで。
◆講習会
下水道新技術推進機構は平成19年度技術マニュアル活用講習会を開催する。定員は200名。参加費は8,000円(公共団体は無料)。▽東京・10月12日(金)13時~発明会館▽大阪・10月19日(金)13時~大阪科学技術センター
トリクロラミンの抑制へ/東京都水道局
 東京都水道局は、カルキ臭の主な原因物質であるトリクロラミンの自動測定装置を開発した。同局の「安全でおいしい水プロジェクト」では、独自のおいしさに関する水質目標を設定し、トリクロラミンについては0mg/lを目標にしている。おいしい水づくりにはトリクロラミンの生成を抑える必要があるが、自動測定装置を開発したことで、より精密な水質監視が可能になる。現在、装置は同局水質センターにあり、性能的に問題がないことを確認済み。今後は朝霞浄水場に移設し、11月から測定精度を確保するためのメンテナンス周期・方法など調査する予定だ。
情報会議議長表彰を受賞/東京都下水道局東京アメッシュ
 1日、情報化の促進に貢献した個人や企業、優秀なシステムを表彰する「情報化月間記念式典」が都内ホテルで開催された。本紙関係では、東京都下水道局のレーダー雨量計測システム「東京アメッシュ」が情報化月間推進会議議長表彰に選ばれ、桜井義紀・同局施設管理部長が児玉幸治・情報化月間推進会議議長から表彰状を授与された。
 表彰理由としては、同システムで地域状況を把握し浸水への備えを講じることができること、広域かつリアルタイムで降雨情報を提供し、精細な観測データを収集して公開しているシステムは他に例を見ないこと―などを挙げている。
最終報告書を提出/横浜市環境創造局水再生センター安全対策委
 横浜市環境創造局の水再生センター等安全対策検討委員会(委員長=田中和博・日本大学理工学部教授)はこのほど、最終報告書を同局の小松崎隆局長に提出した。
 同委員会は平成19年1月15日に発生した西部水再生センターにおける作業員の転落死亡事故の原因や水再生センター(11カ所)におけるコンクリート構造物(開口部を中心とする)の安全性について、学識経験者等により検証を行い、今後の安全対策を立案することを目的とするもの。
地震対策整備計画を策定/鳥取市環境下水道部
 鳥取市環境下水道部はこのほど、「下水道地震対策緊急整備計画」を策定した。「鳥取市地域防災計画」(平成18年度策定)に基づき、国の補助(下水道地震対策緊急整備事業)を受け、平成19~23年度の5カ年で、地震に強い下水道施設の整備を促進する。総事業費15億3,400万円を計上し、下水管や下水処理場の耐震化、災害対策拠点の整備などを実施する。
シールコートで説明会開催/さいたま市水道局
 さいたま市水道局はこのほど、「ダクタイル管のシールコートに関する技術説明会」を開き、局職員40名が参加した。同説明会では、日本ダクタイル鉄管協会の松浦範英・技術委員が「水道管中の夾雑物対策について」と題し講義を行い、特にシールコートについて詳しく説明した。
除マンガン装置が完成/萩市上津江浄水場
 山口県萩市が平成18年度から整備を進めていた上津江浄水場急速ろ過機(除マンガン装置)およびポンプ施設などがさきごろ完成した。萩地域の濁り水対策として急速ろ過で除去するもので、設計・監理は富士総合設計(株)、施工は磯村豊水機工(株)などが担当し、総事業費は約8億2,700万円。8月24日に完成記念式典、翌25日に市民対象の見学会が行われた。
 同市は2級河川・阿武川の伏流水を水源地2カ所で取水。平成14年度から二酸化マンガンによる濁り水が発生したことから、同15年度に「水道水源水質対策基本計画」を策定し、上津江浄水施設整備事業として同18年6月から工事着手、今年5月に完成した。
淀川の水環境で企画展と講演会/大阪市水道局
 大阪市水道局は9月4~30日まで、「淀川の今と昔、そして未来」をテーマとする企画展を水道記念館で開催した。水源の琵琶湖・淀川水系における水環境問題、水質保全などへの関心を高めるもので、パネル展示やパンフレット配布が行われた。
ボトル水のミニサイズを発売/横浜市水道局
 横浜市水道局は10日から、同局が製造・販売しているペットボトル水「はまっ子どうし」のミニボトル(280ml)を発売するとともに、2mlボトルも開港150周年ラベルで販売を再開する。
 ミニボトルは「現在販売している500mlボトルでは飲みきれない」「会議や弁当用にミニサイズのボトルがあれば」との購入者からの意見に応えたもの。同局直販価格は1本当たり100円。
 また、17日に水道創設120周年を迎えることから、今月中にケース単位で注文した購入者には、配送料(200円)を無料にするなどのサービスも実施する。
緊急遮断弁作動で一時断水/震度5弱を観測した小田原市
 1日午前2時21分ごろ神奈川県西部を震源に発生した地震で、震度5弱を観測した小田原市では、地震直後に配水池(2ヵ所)の緊急遮断弁が作動し、214世帯が一時断水したが、翌朝までに復旧した。このほか、水道施設への大きな被害はなかった。
吸着剤・回収システムを開発/旭化成ケミカルズ
 旭化成ケミカルズはこのほど、世界最速のスピードでリンを除去できるリン吸着剤と、同吸着剤で除去したリンを資源として回収できるシステムを開発したことを明らかにした。同社は現在、日本下水道事業団との共同研究で同システムの下水処理場への適用に向けた実証パイロットプラント運転を実施しており、まずは国内の下水処理場へ展開していく。また、同時に米国や中国・アジアへの市場開拓も進め、膜・水処理事業の技術の柱の一つにする方針だ。
PSIパートナー募集/水道機工
 水道機工はPSI事業の第2次パートナー募集を行う。対象は水処理用凝集剤・ポリシリカ鉄系凝集剤(PSI)の製造・販売を担当するパートナー企業(PSI販売パートナー)となる。対象地域は関東地区、甲信越地区、中部地区、関西地区、中国地区、四国地区、九州地区の7地区。
 今月25日にはPSI事業説明会を開催する。詳細は左記の通り。
 開催日時は10月25日(木)14時~16時。会場は同社本社大会議室。内容は1.PSI製品特性と導入事例2.PSI事業の概要3.ライセンス契約について4.今後の展開について―など。問い合わせは同社PSI推進グループTEL(03-3426-4019)まで。
不当廉売も講演テーマに/施設協講習会
 日本下水道施設業協会は26日、東京都新川の包装機械会館で「平成19年度秋季講習会」を開いた。2部構成で、第1部では国土交通省下水道部の松井正樹・下水道事業課長が「平成20年度下水道事業の展望」、また第2部では公正取引協会の片桐益栄・客員研究員が「公正取引について」と題して特別講演を行った。
横浜最大の不断水工事/コスモ工機
 コスモ工機(加藤正明社長)はこのほど、横浜市水道局小雀浄水場の「6号配水池(仮称)築造工事」で同市最大となる口径1,800ミリインサーティングプラグ設置工事を施工し無事完了した。同工事は既設の配水池を通常に運用しながら、段階的に流入管を改良するために、系統切替用の仕切弁を不断水で設置するもので、設置位置の直管部有効寸法は約3メートル、作業スペースも約70センチと大変狭小であったため、新たにコンパクト設計したインサーティングプラグ工法を採用した。
耐火性塩ビ管を発売/積水化学工業
 積水化学工業は、耐火性能を持った建物排水・通気用硬質ポリ塩化ビニル管および継手「エスロン耐火VPパイプ」(FS―VP)、「エスロン耐火DV継手」(FS―DV)を発売した。耐火性能を持つ塩ビ素材の開発は業界初となる。同社では建物排水・通気分野における塩ビ管のさらなる需要拡大を図る方針。
コンクリート養生で新工法/鴻池組
 鴻池組は、新たなコンクリートの養生方法として「温度制御噴霧式覆工コンクリート湿潤養生工法」を開発した。
 同工法は、型枠脱枠後、移動式の養生台車を据え付けることにより、コンクリートを一定期間、湿潤状態に養生できるように工夫した工法で、養生台車には遮水シートおよび端部締め切り用の空気充填膜が取り付けてある。このため、コンクリートとの間に30~60センチ程度の密閉された養生空間を確保することができる。養生空間に粒形45~60μm程度の微粒の霧を発生させることにより湿度90~100%の湿潤状態を維持できる。さらに温度感知センサーにより養生温度を制御し最適な養生状態を保持する。同社では、道路や導水路、用水路、山岳トンネル、シールドトンネル、開削トンネルなど、これまでコンクリートの養生が不十分であった構造物に、同工法を適用することで「温度を制御した湿潤養生が可能となり、コンクリート強度の増進と表面のひび割れ発生の抑制による品質や耐久性の向上に繋がる」という。
第13回総合展に161社が出展/大阪管工機材協組
 大阪管工機材商業協同組合の第13回管工機材・設備総合展が13日から3日間、大阪市住之江区のインテックス大阪2号館で開催された。
 今回のメインテーマは“提案します!『快適空間』”、サブテーマは“伝えよう我らの技術・集めよう未来の知識”で、前回を上回る161社が出展し、来場者は13,000人となった。
杉戸大作氏が特別講演/関西WC9月例会
 関西ウォータークラブの9月例会が26日、大阪市中央区のヴィアーレ大阪で開催され、今回は廃棄物研究財団の杉戸大作理事長が講演を行った。
ヒ素除去水質浄化剤を開発/中部電力・アムロン
 中部電力とアムロンはヒ素を吸着可能な水質浄化剤「CAMZ(カムズ)」を共同開発した。
 中部電力が開発した人工ゼオライト「シーキュラス」にヒ素吸着剤を配合することで、ヒ素を含有する地下水や工場廃水などを浄化する。