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第4377号    1月 24日発行




水道用次亜で規格改訂/日水協
 日本水道協会は11日付で水道用次亜塩素酸ナトリウムの規格(JWWA K 120)を改訂した。これは、塩素酸を水質基準の表に盛り込む(基準値=0.6mg/l)ことを主眼に置いて改正される省令が今年4月から施行されることを睨んでのもので、今月25日には改訂版『JWWA K 120:2008』が刊行となる。我が国の水道事業における浄水処理の根幹をなす消毒剤の評価基準強化への対応が詳述されているのをはじめ、解説や資料編も充実させるなど、今回の水質基準改正に迅速に対応するための有効なツールになるものと言えよう。
水不足解決へのカギ/シンポジウム開催
 下水処理水の再利用について世界的な動向や可能性を探る「地球温暖化と再生水利用シンポジウム」(国交省、東京都など主催)が18日、東京・千代田区の科学技術館で開催された。カリフォルニア大学名誉教授で(独)土木研究所フェローの浅野孝氏の基調講演と、学識者らによるパネルディスカッションが行われた。皇太子さまも出席した。
 地球温暖化による世界的な水不足に対応するには、水の再利用がカギとなる。日本の下水処理水利用の現状を踏まえて、世界に貢献するような再利用の方策について考えようというのが、シンポのテーマだ。

皇太子殿下もシンポジウムを聴講
海外でビジネスを/水道サロン吉村氏が講演
 水道技術研究センターの水道サロンが15日、グローバルウォータ・ジャパン代表の吉村和就氏を講師に迎えて開催された。水事業の海外事例に詳しい吉村氏は、日本企業が海外で商売するには「営業力を強化するべき」とアドバイス。
循環型まちづくりに向け/セミナー「水循環の計画と設計」
 国内外における水の再利用や水循環などに関する特別セミナー「水循環の計画と設計」が16日、ホテルプリムローズ大阪で約270名が出席し開催された。
 セミナーでは浅野孝・カリフォルニア大学名誉教授が「持続可能な水資源としての処理水再利用」について講演。潅がいの経済的限界、飲用再利用での市民合意形成の重要性等を説明した。
 また、大垣眞一郎・東京大学大学院教授は「水循環をめぐる諸課題」と題し、脆弱な水循環の高価値化に向け、合理的な計画や新考案促進の必要性などを強調した。
 パネルディスカッションでは、コーディネーターを藤木修・同総合研究所下水道研究部長が務め、パネリストの田中宏明・京都大学大学院教授、船水尚行・北海道大学大学院教授、吉村和就・グローバルウォーター・ジャパンGWJ代表、小林保・大阪府下水道課計画グループ長がそれぞれの知見を披露した。
横浜市水道局が地震対策でフォーラム/事業体・企業の討論会など
 横浜市水道局は19日、防災とボランティア週間に合わせて水道フォーラム「市民との協働による応急活動の強化に向けて~地震への備えを考える~」を瀬谷区の瀬谷公会堂で開き、市民らが多数参加した。フォーラムでは、同局や東京都水道局、川崎市水道局、神奈川県企業庁、水道工事事業者によるパネルディスカッションなどが行われ、パネリストは、日頃から震災への備えを整えておくことや震災時には地域で協力することの重要性を訴えた。
20年度予算案を公表/東京都
 東京都は18日、平成20年度当初予算案を公表した。
〈水道局〉
 資本的支出に1,523億5,900万円(対今年度予算比158億4,200万円減)を計上し、うち建設改良費は959億3,100万円。
 主要施設整備事業は900億円(増減なし)で、1.水源及び浄水施設整備事業300億円(同20億円減)2.送配水施設整備事業540億円(同10億円増)3.給水設備整備事業60億円(同10億円増)―となっている。
〈下水道局〉
 区部下水道事業の資本的支出に3,759億100万円(対今年度予算比101億200万円減)、流域下水道事業の資本的支出に198億2,500万円(同4,800万円減)を計上した。
 区部下水道事業の下水道建設改良費は1,570億円(増減なし)、うち下水道建設費は1,250億円(増減なし)で、管渠敷設162,101メートル、ポンプ所建設47カ所、水再生センター建設15カ所となっている。
 一方、流域下水道事業の流域下水道建設費は129億円(同6億円増)、流域下水道改良費は17億円(増減なし)で、管渠敷設1,109メートル、水再生センター建設7カ所を実施する。
東岡局長が建設現場を視察/東京都水道局
 東京都水道局では、事故時や渇水時、震災時においても都民生活や都市活動への影響を最小限に抑えるため、広大な配水区域を分割し、区域ごとに拠点となる給水所の整備を進めており、区部東部地域では現在、小右衛門給水所の拡充・改築と江北給水所(仮称)の建設を行っている。施工にあたっては、さまざまな問題に直面しながらも高い技術力で克服している。15日には、日頃から施設整備の現場視察に熱心な東岡創示・局長が現場を訪れ、進捗状況などを確認した。

小右衛門給水所のポンプ棟

1号配水池内を視察
水戸市でカード決済導入/4月請求分から
 水戸市水道部では、今年4月請求分から上下水道料金にクレジットカード決済を導入するため準備を進めている。料金納入の選択肢を増やすことで、利用者の利便性向上と徴収率向上を図る。
技術説明に近隣8市参加/大阪市水道局技術談話会
 大阪市水道局の第189回技術談話会が12月26日、同市WTC庁舎内で開催された。「地震による管路被害と水道管路の更新と耐震化に関する技術説明会」として3講演行われ、同局職員や近隣8市の水道関係者ら約100名が出席した。
下水道研究レポート表彰式開く/東京都下水道局
 東京都下水道局はさきごろ、都民ホールで小学生下水道研究レポートコンクール表彰式を開催した。同コンクールは下水道に関する知識と水環境への理解を深めることを目的に平成14年から始めたもの。小学4年生を対象に「新聞」「ポスター」「標語」の3部門で実施し、合計2,401点の応募の中から、最優秀賞、優秀賞、入選を選出した。
日水協理事会報告会を開く/日水協神奈川県支部
 日本水道協会神奈川県支部は7日、平成19年度日本水道協会理事会報告会を横浜市のナビオス横浜で開き、支部長都市の粟冠和美・川崎市水道事業管理者が国の平成20年度水道関係予算(案)などについて報告した。
公共事業投資25年で半減へ/水コン協パネルディスカッション
 全国上下水道コンサルタント協会は21日、東京・千駄ヶ谷のけんぽぷらざで第15回パネルディスカッションを開いた。「これからの上下水道事業」をテーマに、少子高齢化に伴う労働力人口の減少や公共事業への投資可能額の減少などを踏まえ、活発な議論が交わされた。
シンガポール公益事業庁と/東レ
 東レはシンガポールの水資源を統括・管理する公益事業庁(PUB)と、水処理の共同開発に関する覚書を締結したと発表した。同社が膜とそのノウハウを提供し、PUBはプラント運営・管理のノウハウと共同実験の場所を提供。世界の水不足解消に役立つ水処理関連技術・製品の開発を目指す。
バルブ価格を値上げ/クボタ
 クボタはバルブ・ゲート類全般の価格を平成20年4月受注分から10%~15%程度値上げする方針を明らかにした。
バルブ類の価格を改定/清水合金製作所
 清水合金製作所(本社:彦根市、矢島荘衛社長)は4月1日出荷分より水道用バルブ及び関連製品の定価を10%~15%値上げすることを明らかにした。同社の価格改定は、平成17年以来3年ぶりとなる。
統合新社は三菱樹脂に/三菱ケミカル系5社
 三菱樹脂(神尾章社長)は21日に記者会見を開き、同社を含む(株)三菱ケミカルホールディングス傘下の企業5社により今年4月1日に発足する統合新社の概要、組織体制、主要人事の内容を明らかにした。
 三菱樹脂の他、三菱化学ポリエステルフィルム、三菱化学資産、三菱化学エムケーブイ、三菱化学(=機能材利用事業)による統合新社の社名は三菱樹脂株式会社。資本金は215億円で、社員数約6,800名、売上高3,860億円(2007年3月連結実績合算)、営業利益は230億円(同)。
2月に全水道囲碁大会/水団連
 日本水道工業団体連合会は2月23日(土)、東京・市ヶ谷の日本棋院で第33回関東全水道人囲碁大会(後援=日本水道協会・水道産業新聞社ほか)を開催する。
 受付開始は午前10時、競技開始は10時30分から(4時頃終了)。参加費は4,000円(昼食費含む)。申込締切は2月13日(水)。申込み・問い合せは関東全水道人囲碁同好会事務局(日本水道工業団体連合会内)TEL03-3264-1654まで。
一致団結し水道構築を/九州WC賀詞交歓会
 九州ウォータークラブは9日、新年賀詞交歓会を福岡市博多区の博多都ホテルで会員ら約100人が出席するなか開催した。
エバタなど出展/工業技術見本市
 神奈川県産業貿易振興協会、横浜市工業会連合会、神奈川県、横浜市の4者主催による工業技術・製品総合見本市「テクニカルショウヨコハマ2008(第29回工業技術見本市)」が、2月13~15日までの3日間、パシフィコ横浜で開かれる。本紙関連では日本原料、エバタ(デイ・シイグループ)などが出展する。