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2008年(平成20年)  2月 18日(第4383号)





東灘処理場で完成式典/「こうべバイオガス」供給
 神戸市建設局下水道河川部は8日、神戸市東灘区の東灘処理場で『こうべバイオガス』活用設備の完成式典を行った。同設備は下水汚泥から生じた消化ガスを精製し、こうべバイオガスとして1日に2,000N立方メートルを供給するもの。式典には矢田立郎・神戸市長、江藤隆・国土交通省下水道部長ら関係者約100人が出席し、バイオガスを充填した市バスの試乗などを行い、循環型社会に向けた先進的な取り組みの完成を祝った。
完成したバイオガスステーション

「水道判例集」を改訂/日水協
 日本水道協会は「水道関係判例集」を改訂し、このほど発刊した。この判例集はもともと、平成2年に水道制度100周年記念事業として発刊されたもの。最近の事例を踏まえ16年ぶりに改めた。主要判例391件、参考判例57件を収録している。
 新判水道関係判例集の販売価格は5,625円。

基幹管路耐震化率を試算/水道技術研究センター
 水道技術研究センターは、「平成17年度における基幹管路耐震化率」を取りまとめ、同センターのHPに掲載した。
 この基幹管路耐震化率の試算は平成17年度水道統計に基づいて行ったもので、「上水道事業・水道用水供給事業別」、「都道府県別」に耐震化率が算定されている。
 それによると上水道事業の基幹管路耐震化率は9.36%、水道用水供給事業の基幹管路耐震化率は27.88%、全体で10.80%となっており、上水道事業に比べ、水道用水供給事業の基幹管路耐震化率が高いことが分かる。

吉村氏が世界戦略を提案/自民党水研究会
 G8洞爺湖サミットへの政策提言を見すえ水分野の国際展開について検討している自民党の特命委員会「水の安全保障研究会」(会長=中川昭一・元政調会長)の有識者ヒアリングに13日、吉村和就氏(グローバルウォータ・ジャパン代表)が招かれた。吉村氏は世界の水関連市場と巨大水企業の動向を紹介しながら、日本がとるべき世界戦略を“提案”した。

再構築データベース/JS
 日本下水道事業団(JS)は来年度から、下水道アセットマネジメント(AM)と連動する「下水道再構築データベース」サービスの提供を始める。これはJSが保有するサーバにインターネットを通じてアクセスし、AMに必要な各種データを入出力できるシステム。設備台帳や保全履歴、試算台帳などにも活用できるという。こうした多機能型のデータベースは国内初。

20年度ブロック会議/簡水協
 4月中旬から始まる簡水協の各ブロック会議の開催地と日程が、先の第2回事務局長会議で報告された。開催日順に▽九州ブロック(開催地・宮崎市)4月15日▽近畿(高槻市)4月17日▽東北・北海道(青森市)4月22日▽東海・北陸(能登町)4月24日▽関東・甲信越(長瀞町)5月8日▽中国・四国(松江市)5月13日―となっている。なお、全国簡易水道大会は6月5日埼玉県さいたま市で。

水道の機能診断3月にセミナー
 水道技術研究センターは3月10日(月)に「水道施設機能診断セミナー」(厚労省が後援)を東京・TKP御茶ノ水ビジネスセンターで開くことにしており現在、参加者を募集中だ。水道施設の更新や耐震化には機能診断が不可欠。セミナーでは、センターが発行した「水道施設機能診断の手引き」の活用が図られるよう機能診断の進め方などについての解説があるほか、宇部市の取り組みが紹介される。
 受講料は無料。申込期限は3月3日(月)までだが、定員150人になり次第締め切る。ファクスかeメールで申し込む。問い合わせは水道技術研究センター調査事業部(電話03-3597-0214、担当・國岡)まで。

連絡管使い応援給水訓練/大阪府水道部・大阪市水道局
 大阪府水道部と大阪市水道局は7日、応援連絡管(春日連絡管)を用いた応援給水訓練を実施した。同部と同局は「大阪府水道と大阪市水道の相互応援実施に関する覚書」(昭和57年2月締結)に基づき、緊急応援体制を構築。「府市水道連携協議会」(平成18年12月設置)でも、双方の危機管理能力のさらなる向上を図ることなどを決定していた。今回の訓練は大阪市から大阪府に原水(淀川)1,000立方メートル/時を給水したもので、用水供給事業と末端給水事業の大規模事業体である大阪府・大阪市の連携強化は意義深いと言える。

研究・開発センター4月に/東京都下水道局
 東京都下水道局は今年4月の完成を目途に、砂町水再生センター内に研究・開発センター(仮称)を建設している。
 技術開発を効率的に推し進めていくためには産官学が連携して技術開発を行える場が必要不可欠。そのため、同局は芝浦水再生センター内の水処理実験場、砂町水再生センター内にある汚泥処理実験を砂町水再生センター内に集約化するとともに、施設の充実化を図ることになった。
 同センターの施設面積は1,700平方メートルで、分析棟、水処理実験プラント、水処理・汚泥処理実験フィールドと下水や汚泥の供給配管などで構成。分析棟では、水質分析、汚泥試験、生物試験が行え、水処理実験プラントは標準活性汚泥法とA2O法、STEP流入A2O法の3系列を備える。
 民間企業、大学・研究機関の実験のほか、共同研究に用いられる実験フィールドは、多種多様な実験が行えるよう、流入下水、生汚泥、余剰汚泥、混合汚泥、編入水を供給できるほか、受配電設備を備える。

車載型マッピング導入/八千代市上下水道局
 八千代市上下水道局はこのほど、車載型のマッピングシステムを3台導入した。
 同市は平成11年、水道施設管理マッピングシステムを稼働させ、平成18年に水道と下水道の組織を統合したのを機に、下水道管路台帳や排水設備台帳などを水道施設管理マッピングシステムに組み入れ、効率的で有機的なシステムとした。
 今回導入したシステムは、局庁舎内にあるシステムと同機能を持つもので、防水・耐衝撃仕様となっている。現場での作業効率を考慮して画面をタッチして操作することもできる。また同システムには、個人情報も記載されているので、パスワード入力など3段階のセキュリティをかけている。

効率的運営へ検討進む/東京都水道局
経営問題研究会
 1月29日に開かれた、19回目となる東京都水道事業経営問題研究会(座長=井手秀樹・慶應義塾大学商学部教授)を都庁第二本庁舎で開き、委員は東京水道の今後の経営について討議した。また、事務局からは、平成20年度予算案の概要や全庁的に取り組むべき課題について報告された。

運営体制諮問委
 今月6日に都庁第二本庁舎で開かれた第5回東京都水道局運営体制諮問委員会(委員長=浅岡省吾弁護士)では、水道局から平成20年度予算案の概要、監理団体への業務移転の推移、現在の取組と今後の方向性について説明があり、各委員が意見を交換した。

局初の「技術提案型」/東京都水道局が総合評価入札実施
 東京都水道局は、都が導入している総合評価方式の入札のうち「技術提案型」を初めて実施する。落札者は、同局が設定した技術的項目に対する技術評価と入札価格との総合評価によって決定する。対象案件の入札予定日は6月4日となっている。

東京都、横浜市に感謝状/中越沖地震の水道復旧で
 柏崎市の若山正樹・副市長と品田正樹・ガス水道局長は1月17日、東京都水道局と横浜市水道局を訪問し、昨年7月に発生した新潟県中越沖地震での水道施設復旧で、両局と日水協関東地方支部が尽力したことに対して感謝状を贈った。

非常用にボトル水作製/長岡京市上下水道局
 長岡京市上下水道局は、このほど非常用備蓄水『ガラシャおもかげの水』を作製した。
 同局は危機管理計画地震対策マニュアルの一環として、浄水場や配水池などに緊急給水供給器具を整備し、さらに非常用備蓄水としてボトル水の作製を進めてきた。
 『ガラシャおもかげの水』は地下水を水源とした東第2浄水場の水道水を熱処理し、アルミボトル(490ml)に詰めたもの。今後は、各校区の防災備蓄倉庫に配備し、また防災訓練の参加者らに配布する。
 長岡京市には細川ガラシャが新婚時代に過ごした勝龍寺城の史跡公園があり、同地に局の地下水供給施設も整備していることから、ボトル水に『ガラシャおもかげの水』と名付けた。

資源エネ長官賞を受賞/埼玉県、埼玉県下水道公社
 埼玉県と埼玉県下水道公社が平成19年度省エネルギー優秀事例全国大会で資源エネルギー庁長官賞を受賞した。1月30日には、東京・有明の東京ビッグサイトで表彰式が行われ、同公社の戸村信二・荒川左岸南部支社長が出席した。
 受賞事例は、「下水汚泥焼却炉のチューニングによる燃料使用量削減」(荒川水循環センター)。最適な炉内温度の確保や焼却空気量の調整を行うとともに、焼却時の廃熱を利用して汚泥を乾燥して含水率を下げてから焼却することで、燃料使用量を大幅に削減。温室効果ガス削減量も3年間で7,993トン(CO2換算)となった。

販売約10ヵ月で10万本/大阪市のボトル水「ほんまや」
 大阪市水道局のペットボトル水「なにわ育ちのおいしい水 ほんまや」の販売総数が6日、10万本を突破した。これを記念し、18日から「まいどおおきに!『ほんまや』プレゼント」として、10ケース購入者に▽「ほんまや」1ケース▽Tシャツ(「ほんまや」のロゴ入り)▽ポロシャツ(「ほんまや」のロゴ入り)のいずれかをプレゼントする。
 「ほんまや」は昨年3月30日の販売開始以来、宅配をはじめ、市関連施設、市営地下鉄の駅売店の一部など約140ヵ所で取り扱っている。

新型メータユニットを開発/日邦バルブ
 日邦バルブ(本社=松本市、岩原徹社長)は、地上設置用メータユニットキャビネット型「アクアステージアMUA」を開発し、販売を開始した。地上式のため腐食に強く、集中管理でメータ検針や交換の時間短縮・省力化を実現できる。現在急速に全国に普及し始めているパイプシャフト用MUP、戸建用埋設型MUGに加え、メータユニットの機構・技術を生かした新機種として注目が集まる。

吉村GWJ代表が講演/水団連
 日本水道工業団体連合会は、ISO/TC224日本代表の吉村和就グローバルウォータ・ジャパン代表を講師に招き、東京・市ヶ谷の日本水道会館で講演会「地球温暖化とグローバルビジネス」を開いた。

施設の長寿命化で質疑/施設協講演会
 日本下水道施設業協会は7日、東京・新川の包装機械会館で第3回講習会(2部構成)を開き、第1部で国土交通省都市・地域整備局下水道部の増田隆司・下水道事業調整官が「平成20年度下水道事業の展望」と題して、平成20年度予算の重点事項について講演。新規事項として挙げられている「下水道長寿命化支援制度」について質疑が集中した。

写真管理システムが好調/NECソフト
 NECソフトの工事写真管理システム「蔵衛門御用達(くらえもんごようたし)8プロフェッショナル」が、昨年末の発売以来、順調な売れ行きを示している。
 同システムは、国土交通省や農林水産省などの最新基準(案)に対応した工事写真用のデジタルアルバムシステム。蔵衛門御用達シリーズの伝統である操作性はそのままに最新OSであるウインドウズビスタに動作対応しているため、取り込んだ画像は手めくり感覚のアルバムのような台帳となり、編集や仕分け作業の操作も直感的に行える。さらに納品画像に改ざんが行われないようデジタルカメラの画像情報データの規格「EXIF」のない画像を検索する機能を搭載しており、複数ライセンスを活用することで1つの工事(本棚)を複数のパソコンで管理することができる。

免震継手システムを強化/トーゼン産業
 トーゼン産業は、免震継手システム「セキュレックス2」シリーズの19年度販売実績が順調に推移していると明らかにした。同システムはコストを優先し開発した継手で、従来のセキュレックスより免震量を共用することでアイテムを減らし、施工性にも優れていることから、管工事関係者の評価は高い。

伸銅関連子会社を合併/三菱マテリアル
 三菱マテリアルは、同社の100%子会社である三菱伸銅(本社・東京都千代田区)、三宝伸銅工業(本社・堺市)の両社を4月1日付(予定)で合併させることを決めた。同事案は2月20日開催予定の両社株主総会で承認される予定。三菱伸銅が存続会社、三宝伸銅工業が消滅会社となり、合併に伴う三菱伸銅の新株発行・資本金増加はない。合併後の資本金は87億1,300万円。合併後の新社は、伸銅品の国内生産量シェア17%、条製品の国内生産量シェア25%で、国内最大の伸銅メーカーとなる。

通信機器や仮設トイレに注目が/震災対策技術展
 第12回「震災対策技術展/自然災害対策技術展」横浜が横浜市のパシフィコ横浜で開催された。同展示会には168社・団体が出展。緊急地震速報システムや事業継続計画(BCP)策定のための各種機器、通信インフラ確保のための各種通信機器などが紹介された他、最新の耐震補強技術や仮設トイレ・携帯トイレ、地震体験車などは多くの来場者の関心を集めた。
 また災害対策講演会では、災害時のトイレや情報伝達、職員招集システムなどをテーマにした講演も行われ、活発な質疑応答が行われた。

技術研修会開く/釧路市管工事組合
 釧路市管工事業協同組合は1月30日、同市観光国際交流センターで平成19年度技術研修会を開いた。北見市の事故応援の経験を踏まえ、「水道システムと指定事業者の役割」をテーマに工藤貞徳・同市上下水道部技術管理者浄水課長が講演したほか、ダクタイル鉄管の管路設計や土留め施工方法など、管工事業に関連する様々な項目について、業界団体・メーカー関係者が講義を行った。

水トラブルに注意/国民生活センター
 国民生活センターは、水回りの修理サービスをめぐるトラブルの相談が急増していると発表した。投込広告やチラシ、電話帳広告で「水漏れ修理基本料金3,000円~」など低料金を示しながら、工事後に高額請求されるケースが多い。相談件数は07年度795件で前年同期比52.4%増加。